立花くんのゾンビな日々   作:昼寝猫・

6 / 28
「安全とは迷信に過ぎない。自然界にそのようなもの無く、又人間がそれを享受することも無い」
                             ~ヘレン・ケラー~


腕試し

「ねえ、ごはんが終わったらなにして遊ぼっか!」

 

「そうだね~。かくれんぼはお昼にしたし、夜は暗いから無理だよね?おもしろそうだけど」

 

「暗いと怖いから、や!・・・おままごとは?」

 

「そうだね~。それでもボクはいいよ?」

 

「じゃあ、さえこが浮気されてマジ切れしてる奥さんの役ね!」

 

「・・・最近のおままごとは、やたらリアルだって聞くけどもさぁ・・・」

 

 

 最近、他の子達に着いて行けない時があるんだよね。

 

 なんていうか、会話が生々しいというか。嫌な意味で下品過ぎるというか。

 聞いてるだけで、反吐が出るような会話を平気でするんだよね・・・。

 

 いやさ。

 子供のいるお昼に、生々しい昼ドラかけてる親が悪いんだろうけど・・・あとキレるって、もはやどの世代も使うのねん・・・。

 

 成長するにつれ、下の世代に使われると変な気分になる言葉ってあるよね・・・。

 

 小学生からのメールに草が生えてた時は、俺もそのうち時代に取り残されるんだろうなって実感したよ・・・って今は俺、同い年じゃね?

 

 

 ・・・あ、これ前世の記憶か!

 

 

 まったく。

 

 

 色々な事を忘れてしまったが、いらんことばっかり覚えてるな「www」。

 

 

 

 

 結局二、三日滞在していた。

 

 床主にいる間、冴子ちゃんとは良好な関係を築けた。

 

 良家の御嬢さんということもあり、素直に育てられた彼女は本当に良い子だった。

 

 

 人形遊びやおままごとのような、女の子が好きそうな遊びもしたが、そこは剣術指南の家の生まれ。

 

 かくれんぼや鬼ごっこなど、アクティブなことも割と頻繁に遊んだ。

 

 

 しかしだな、まだ俺の体が出来上がっていない、という事ももちろんあるが・・・地味何をやっても強い。

 というか頭を使わないと負ける。

 

 元はいい歳とはいえ、今は子供。

 

 男女差別をする気はサラサラ無いが、それでも女の子にギリギリでしか勝てない。あまつさえ、たまに負けてしまうというのは中々に悔しいものがある。

 

 なんだか、沸々と対抗心が湧いてくるのだ。

 

 自分でも少し、気持ちを持て余し気味だ。

 

 

 まぁ、でもそこは幼くともあの「毒島冴子」である、ということなのだろう。

 

 

 

 美人で頭が良くて、体を動かすのも好き。

 

 なんとも完璧な美少女じゃないか!

 

 

 でも、あの「毒島冴子」ということは将来ああなるんだよな・・・。

 

 

 チラリと横を盗み見る。

 

 

 冴子ちゃんは今、何をして遊ぼうか悩みながら楽しそうにニコニコしている。

 

 

 ひまわりのような明るい笑顔を浮かべている、この少女が将来『アレ』で悩むのか・・・正直想像もつかないな。

 

 

 

 まあそれは追々考えていけばいいだろう。別に実害はないわけだし。

 

 

 

 で、冴子ちゃんの話に戻るが。

 

 

 一応まだ本格的にではないが、剣術の稽古も始めているようだ。

 たまに、家の敷地にある剣道場で竹刀を振っている姿を見る。

 

 将来は刀を振る姿に、色気すら感じる「良い女」になるのだろう。

 

 しかし一生懸命竹刀を振っているその姿はかっこいい、美しいというよりも、いまはまだ愛くるしい可愛さの方が目立つ。

 

 原作で日本刀無双してたのが、信じられないくらいだ!

 

 

・・・無論、その愛くるしい手に持った竹刀から聞こえてくる、鋭い風切り音を除けば、ではあるが。

 

 

「ぜっっっってぇ、あの竹刀の前に立ちたくないわぁ・・・」

 

 

その思いから、武術なんて「わかんない!」という顔をして過ごしていたのだが・・・両親があっさりと夕餉の席でバラしてしまった。

 

 

 その様子も、

 

「うちの息子も、なんとか言う古武術を習っていましてね?中々筋が良いと褒められていました。あっはっは!」

 

 とまぁ、なんとも軽いノリであった。

 

 

 

 単純に自慢してくれているのだろうが、父よ!

 

 武術家に理由を与えるような、そういう危険なマネはやめていただきたい!洒落にならない!

 

 

 それがどれほど洒落にならないかは、那覇市在住のお師匠さんを見ていればよくわかるじゃないか!

 あなた方にとっては、やさしそうな猫背のじいさんかもしれないけれど!

 

 俺は本性を知っている。

 その丸まった背中は可愛らしいにゃんこの背などではなく、血に飢えた老獪な虎の背だ!

 

 夜にバーに、嬉しそうに演奏しに行くのは日米交流(精神)のためなどでは断じて無い!

 どちらかというと、日米交流(物理)のためだ!

 

 

 若い虎は「力を持て余して」喧嘩を売って歩くが、一部の武術家はいくつになっても「わくわく」しながら「買いに」歩く。

 

 「道」ではなく「術」を極めんとする者の業は深いんだよ!父さん!

 

 

だからやめt・・・ひいぃ!?

 

 

 

健吾さんの目が光った!

 

 

 

 目が光る、よく漫画などでも見る表現ではある。

 

 しかしこれ、実は単純な比喩表現ではない。

 

 交感神経が刺激されて瞳孔が拡大した結果、物理的に本当に光って見えるのだ!

 

 

 こ、これは絶対なにかやらされる・・・!!なんとかしなければ・・・!

 

 こうなれば奥の手を・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 結論から言うと、ダメでした。

 

 

 古武術を習ってはいるが、俺は徒手よりもっぱらティンベーという盾と、ローチンという短槍を使う琉球古武術に傾倒している。

 

 そして素手ではないとわかると、そこに健吾さんはぐいぐい食いついた。

 

 さらに盾と短槍とわかるやいなや、俺が反論する前に健吾さんはあれよあれよという間に、対戦を仕組んでくれやがった。

 

 

 くそッ、素手なら対戦は断れたのに!

 

 両親も反対しなかったし(むしろノリ気だった。

 どうやらその気で話題を振ったらしい。あの優しい父が・・・あぁ、何と言う事だ!武門の血は争えないということか)、冴子ちゃんも結構乗り気だったこと。

 

 そして、腕が錆びないさせないようにと言われて持ってきていた、練習用のセットが俺に反論の機会を許さず、すぐに対戦実現してしまった。

 

 

 

 記憶が正しければ、かつてニーチェの言った言葉ではなかっただろうか?

 

『神は死んだ』!

 

 

 

 

 まぁなんにせよ、決まってしまったからには仕方ない。

 

 盾と短槍。

 

 ライオットシールドと警棒なんかに応用できそうだからって、安易に決めたのが失敗だったか?

 

 いやしかし、元々なんらかのクライシス系の世界を想定していたのだから、選択は間違っていなかったハズだ。

 

 素手よりいいだろうと思って決めたことだし、原作を考えると間違っていなかったのだから、良い腕試しと考えるべきなのだろうな・・・。

 

 

 それによく考えれば「生き延びるために必要になるかも」という意図があったわけだから、中々に真面目に取り組んでいたわけで。

 そうすると前世の分、他の子共より筋が良く思われるのは避けられない。それに同じく前世の分、真剣にやっている。

 

 久々に思いっきり体を動かすのが面白かったので、やること自体も割と楽しんでやっていた。

 

 

 なんだ。

 そうすると俺が考えていなかっただけで、ある意味この流れは当然だったわけか。

 

 

 すなわち考え方を俺の考えである「護身術程度」としての生き残るための技術ではなく、「武術を極める」ことを楽しそうにやっている子の親側、から考えるのだ。

 

 

 子供同士なら、致命傷になるほどの力をまだ持っていない。

 

 そして武術を学んでいる人間ならば、本気で力を振う必要性とその危険性がわかるのではないだろうか?

 

もし大人同士ならば「本気」でやり合えば相手が死んでしまうかもしれない。しかし子供ならゼロとは言わないが、そこまで危険ではない。

 

 そして「道」ではなく「術」を真剣に取り組んでる俺がいて、「術」の業の深さをある程度理解している父。

 

 

 そう考えると当然の結果だったのだろうか?

 

 

 もしかしたら父は、本当にそのために機会を設けてくれて。

 そして健吾さんはその考えに理解を示し、父の案に乗ってくれた、という事なのではないだろうか?

 

 

 

・・・無いな。

 

 

 いや、多少そういう事を思ってくれてはいるのだろうが、単純に見たことも無い武術が本気で戦っているところを見て見たかっただけだろう!

 

 やるのは身内の子供だから変な因縁も沸いてこないし、それと闘うのは同門で教え子!

 そりゃあ見ていて楽しいだろう!

 

 見ている側はな!

 

 

 

 これで「秘伝だから他門には見せられない!」とでも言えればいいのだろうが・・・柔道や剣道、空手を教えている人たちと合同で、町の体育館を借りてやっているような武術だ。

 

 一緒に体育館の柔道場を借りるわけだから、同じ時間にやる上にお互いにしきりも間仕切りない。

 つまり秘伝もへったくれもあったもんじゃないということ。

 

 

 探しても探しても見つからない言い訳に、試合は逃げられないモノとなり、最終的には「やぁってやるぜ!」とやけになって大見得切った俺。

 それに対して両親と健吾さんが楽しそうに拍手をするという、非常にカオスな事になった。

 

 ・・・おのれ武術家共め。

 

 

 あ、そんなこんなでぇ、なし崩し的に冴子ちゃんと、試合をする運びとぉ、あいなったわけでございまするぅ・・・!!

 

 

 ベンベン

 

 




 あ、だいぶ開いてしまったから忘れられてるかもしれないけれど。どうも、立花洋介です。

さて早速ですが、この話が何故エタりかけたかというと・・・軒並み低評価で、作者の心が折れていたそうです。それはもう、見事なまでにポッキリと。
 
 流石に「0点」はきつかったみたいですね。

 まぁ、運営のガイドを見ると「このサイトで見た中で、最も酷い作品」という意味ですからね。少しは自信あったこともあって、その天狗鼻と一緒に心を、見事にへし折られたようです。

 「もちろんコメントまでいただいているので、真摯に内容は受け止め、改善していくしだいです」

 とかなんとか殊勝なこと言ってましたがね、言ったそばからエタってりゃ世話ねえやって話ですよ。

 特に僕からするとね!

 個人的に言わせてもらえるなら、ネタバレ要求や、作風に対するソレでなければ、低評価のコメントはとても価値があると思うんだ。

 そして「とても価値があったと、小生は感じました」と作者も言っていました。

 そんなわけで低評価を受け、クサクサしていた作者なわけですが・・・それでも、週に百回くらいはコンスタントに閲覧があるのを見て、死ぬほど驚いたそうです。
 見てくれている人がいる事に感動しつつ、「見てくれている人に対する裏切りだ!これではいかん!」と一念発起し、指摘された読みにくさを改善していたようで、前よりはマシになったんじゃないでしょうかね?

「書かれている指摘を読み、自分で何回か読み返してみると、確かに読みにくい・・・かと言って直してみてもなんだか違和感、句読点難しい・・・」

 とかなんとか?


 とまあ、僕がここまで話してきたわけれども。改善できたのかどうなのか、よくわからん文章だけど、それでもよければ、これからもご贔屓にしていただければ嬉しいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。