これから受験が終わるまで投稿は厳しそうですごめんなさい。
僕は重い気持ちのまま登校する。
確かに如月さんに気持ちを伝えることが出来ないのは本当に悲しい事だけど、それは僕のためにも如月さんのためにもなる。みんなが幸せならそれでいい。
病気のことを医者に聞いてから、一週間が経った。あれ以来僕は特別酷い発作が起きることも無く平穏な日々を過ごしている。まぁ、たまに軽い発作が学校で起こることもあったけど、日常に支障はない。
如月さんに思いを伝えないことを決意してから僕は如月さんとあまり話していない。たくさん話すと、決意が揺らぎそうだったからだ。
僕はいつものように学校に登校し、授業の支度をする。すると
「なぁ、湊。ちょっといいか。」
正弘が僕に話しかけてきた。どうしたんだろう。いつものようなヘラヘラした表情ではなかった。正弘は僕をトイレへ連れて行った。
「どうしたの?正弘。」
「お前、最近体の調子良くねぇだろ。」
ドキッとした。いつも馬鹿だと思ってた正弘に1番最初にバレるなんて・・・。
でも僕は嘘をつく。みんなのためにも。
「何を言ってるんだよ。僕は普通だよ?」
「お前の背中を叩いた時の反応、普通じゃなかったろ。」
あの時、やっぱり怪しんでたんだ・・・。隠し切れなかった自分を恨む。
こうなっては仕方ない。僕は正直なことを話した。病気のこと、寿命こと全てだ。正弘は真面目に聞いてくれた。全部話すと正弘は重々しく口を開いた。
「どうして・・・どうして言わなかった?」
「だって・・・」
「どうして言わなかったんだよ!!」
正弘は叫びながら僕の胸を掴んだ。
「だ、だって僕は普通の生活送りたかったから・・・。」
「だとしても言うべきだろ!?お前何も伝えないで死ぬなんて最低だぞ!?俺も言ってくれればお前のために何かできたかもしれねぇじゃん!・・・何で・・・何で言ってくれなかったんだよ!!」
「・・・ごめん正弘苦しい・・・。」
「わ、悪りぃ」
正弘の言葉はすごく心に響いた。確かに何も言わずに死んだら、凄く驚くし、何より悲しい。
自分の行動に深く反省する。
「ごめん、湊。急に怒鳴ったりして・・・。1番辛いのは、お前だよな・・・。」
「いや、ありがとう正弘。言わなくてごめん。酷い事して、ごめん。」
そして僕は深呼吸して伝える。
「だからこそ、このことは如月さん達には黙ってて欲しい。」
「・・・はぁ!?お前俺の話聞いて・・!」
正弘は僕の発言に怒りを隠せないようだが、僕は続ける。
「正弘だけが知っておいて欲しいんだ。多くの人が僕が死ぬことを知ると、みんなどこかで気を遣っちゃう気がするんだ。これは僕のわがままなんだけど、正弘が伝えて欲しい。僕が死んだあとに。これが僕の“最期”のお願いだ。頼むよ。」
「・・・湊・・・。わかった良いぜ。俺が何とかしてやる。“最後”にお前に日常をプレゼントしてやんよ!!」
「ありがとう正弘。君が友達で本当に良かった。」
「何言ってんだよ。照れんだろ。」
正弘少し涙目だった。正弘が友達で本当に良かった。
帰り道、私は亜里沙と帰っていた。最近、湊先輩は誘わなくなった。やはり、彼女が出来たのだろうか。
「ねぇ、奈央。」
「何?亜里沙。」
「本当に告白しなくて良いの?」
「何度も言わせないで。私は気持ちを伝えない。湊先輩にはきっと好きな人がいる。」
そう答えると、亜里沙はこう答えた。
「それ、理由になってないよ?」
「・・・馬鹿なの?正当な理由でしょ。」
「馬鹿言うな。・・・何で湊先輩に好きな人がいるから告白しちゃいけないの?」
「それは・・・。」
「告白して、もし本当に好きな人がいたら、断るでしょ?奈央は湊先輩が自分の気持ちを押し殺して奈央と付き合うと思ってるの?」
「そう言うわけじゃ・・・!」
「奈央のその理由だと、そうだよ。・・・奈央はさ、怖いんでしょ?振られるのが。」
「・・・多分、そうだと思う。」
「今の奈央は逃げてるだけ。正直言って奈央らしくない。自分が逃げてるだけなのに、湊先輩のせいにしてる。」
「・・・うん。」
「・・・湊先輩にぶつかって来なよ。あなたらしく、湊先輩に一本、決めて来なさい!!」
「・・・うん。ありがとう!亜里沙!」
そう言って私は走り出す。今すぐ気持ちを伝えるために。だが私は少し立ち止まり、亜里沙の方を向く。
「湊先輩に一本ってやつ、あんまり上手くないと思うよ!」
「やめろおおおお!恥ずかしいんだぞおおおお!」
私は亜里沙に笑みを返し、走り出す。
そして私はケータイを出し、湊先輩にコールする。
「もしもし・・・どうし・・」
「先輩!私、湊先輩の事が大好きです!」
話の展開ちょっと早いかもしれません・・・。頑張ります!
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