テイルズオブベルセリア 〜争いを好まぬ者〜 【完結】 作:スルタン
うん、漸くヴォーティガンに入ったようだ。そう。ここを抜ければ一息つけるよ。正直、あの時は彼についての報告が先でよかったよ。ヘラヴィーサの事を喋ったら踏み込んできたかも知れないからね。特に獅子の方が、分かった。また連絡する。リュタの方もあるしね、私はあくまで時の旅人だ。傍観者としてあの二人の行く先を出来るだけ手を出さず見届けるとするよ。じゃ
ルシフェルが電話を切る
あちらの方も動き始めたようだ、天界と堕天使と悪魔の三つ巴だ。ある意味楽しくなりそうだ、"選民"に選ばれた彼はどんな選択をするかをね。
さて今回は別の世界に行った彼の詳細について教えようと思う。彼、ケンは今私達がいる世界。すなわちリュタとは別の世界から弾かれる形で魂だけの状態でここに来た、元の世界では彼という存在、居たという事実も、物的証拠も、誰の記憶にも彼の存在は"無い"。彼の家族は父と母そして姉が一人の4人家族だった。今では一人娘となっている。そう、彼は家族から、世間から、そして世界から忘れ去られた。
魂だけの彼を神は哀れんだ、何もかもから忘れ去られた彼を。私達の世界に流れ着いたのは偶然なのか必然なのか、神は彼を掬い上げ。この世界の住人として生まれ変わらせる事にしようとした。が一つ問題があった。彼は所謂外の人間だ。不確定要素である彼をリュタに送った場合どんな事が起こるか分からない。どんなに小さな事でもだ、だが彼をこのままにすることは出来ない。評議会の中には彼の魂を牢獄に繋ぎ止めておけばいいという者もいた。だがあれは罪を犯した者を閉じ込めるものだからな。何もしていない彼を牢の中に入れることなど出来ない。神は悩んだ、悪魔と堕天使の事もあるからな。だがある時、神は別の世界から助けを求める声を聞く。正確には世界の意志な訳だが、その世界こそ今ケンのいる所という訳さ。神はその声に応える為にケンを送り込む事にしたんだ、実は最初から彼が行く所は分かっていたんだが神は彼の中にある可能性を引き出すべく、彼を私の所に預け力をつけさせる事になった。鍛錬をさせるのもあるがその世界の情勢を把握するのに時間が掛かるからというのもある。そのお陰で二人の師に鍛え上げられ、強くなれたのだから私としても良かったと思うよ
これが事の始まりだ。彼のいる世界がどうなるのか、ちょっと気になるんだ。
そろそろ彼に会いに行ってもいいかな? 場所は考えないとな
それじゃまた。そのうちに
こんな感じです。時系列的にザ・ロストチャイルドと同じ時期です