テイルズオブベルセリア 〜争いを好まぬ者〜 【完結】 作:スルタン
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ローグレスに向かってバンエルティア号が進む中、短いながらも休息を得ていた。ケンは甲板の隅で頻りに体を動かし感触を確かめていた
(やっぱりルシフェルさんから伝えられた時よりもっと重くなってる・・・僕が不覚を取ったことが原因かな・・・)
ケンの予想はある程度当たっていた。レオはケンの鍛錬のためにボディースーツをウエイト代わりにしたのだ、一番最初に師事した時よりまだ軽いがそれでも100キロある。50キロ軽いだけでまだましであるが・・・だがその負荷は自分にのみ伝わり周りには影響が出ないという謎仕様だ。防御効果などある訳なく唯々重いだけだ
(あーあ、師匠カンカンだろうなぁ・・・)
そんなことを思いながら肩を落とす。そこへ後ろから声がかかる
「なにしてんのよ、そんなにしょぼくれて」
ベルベットがそこに立っていた。ケンが直ぐに取り繕う
「あーいえ、ちょっと考え事をしてて。それで何か御用ですか?」
「いや、あの時は助かったわ。また助けられるとわね」
先ほどの礼を言いに来たのだ
「いえ、礼には及びません。あれは完全なアクシデントでしたし」
「それでもよ。借りができたことには変わりないんだから」
「自分は借りはいらない人間なので」
「やっぱり変わってるわね・・・あんた・・・」
「変わってるのは僕だけではないでしょう?」
ケンがふとベルべットの左腕を見る。そこから黒い靄が出ている
(またあの症状か・・・これからは水際で防がないと・・・)
「それもそうね、むしろ、あんたとライフィセットが一番まとも・・・ってなによ」
ベルべットのすぐ前にケンが近寄り、彼女の左腕を手に取りフルムーンレクトを当てる
「"また"なの?」
「はい。ですが今回は軽いので大丈夫です」
ベルべットは察し、ケンが答え腕を話す
「流石に今ここで暴れられるのもアレですし、なにより・・・」
「なにより?」
「あの子もいますから。そうでしょ?」
ケンはライフィセットの方を見る。羅針盤を弄り回しているようだベルべットもケンの視線を追う
「・・・そうね」
ベルベットが短く答えた
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どこからか電子音が響く
ん?・・・やぁ、海門を抜けたよ。いよいよ彼女の・・・いや、弟の仇がいる王都に行くわけだよ。・・・うんまた連絡する。それじゃ
電子音が響き携帯電話をしまう
おっと、すまない。彼と連絡をしていてね、今回はケンのボディスーツについて簡単に説明しておこう。ヘラヴィーサを抜ける前に私は彼の師。つまりレオに彼の近況を報告したのさ。それついでに鍛錬として最初に50キロのウエイトにしてやれって頼まれてね。だがヘラヴィーサを抜ける直前、ケンがあの二人から不覚を取っただろう?さすがに不味いと思って隠そうとしたんだがつい口が滑ってしまって。ワザとじゃないぞ?それを聞いたレオは案の定怒ってね、ケンに直接怒鳴りに行くと言い出すもんだから私も必死で止めたよ。いやホント、あの時はどうなることやらとヒヤヒヤしたよ。なんとか説得して彼のボディスーツの重量を倍にすることで落ち着いたというわけだ。ああ見えて弟子が心配なのさ。彼はローグレスに着いたら私も観光がてら会いに行くとするかな・・・
選民も例の物を手に入れたか。こちらも動く、ん?全部知ってるんじゃないかだって?ふふふ。まあ、そう慌てることもないさ。それじゃまた
次からローグレスです。3つの依頼どうしようか・・・