テイルズオブベルセリア 〜争いを好まぬ者〜   作:スルタン

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第27話

 

バンエルティア号へと乗船する時、ベンウィックから血翅蝶が依頼があるのでローグレスまで来るようにとの報告を受け、一行はゼクソン港へと舵を切ることになった。目的地に着くまでは暫くかかるので皆はしばしの休息時間となりそれぞれの時間を過ごしている。保護されたモアナはライフィセットとエレノアが見るとのこと、今は船内に居る。ケンは甲板から海を見ていたが、表情は硬い。そこにアイゼンが後ろからコートに手を入れたまま歩いてくる

 

「パラミデスの事を考えているのか」

「はい」

 

アイゼンはケンの問答を聞いた後、後ろ向きに手すりに寄り掛かりケンの隣に着く

 

「モアナとマヒナの事だろ。お前はできることをしたんだ」

「ですが、母親を助けることができませんでした。・・・もっと力があれば、助けることができたはずなのです・・・自分は無力です、人一人助けることもできなかった。」

 

ケンは表情を変えることはなかった。だがその目は後悔の念が浮かんでいた、アイゼンは目線だけを向けていたが直ぐに空を見上げる

 

「だがあそこで動かなければモアナは母親の死を看取ることすらできなかった。お前も気づいているはずだ」

 

アイゼンの言葉どうりにパラミデスでマヒナに腕を伸ばしている場面を思い出す。寄り添う様ではなく明らかに捕獲しようとしていた行動だった、あのままだったらモアナはマヒナを喰らっていたのは十分予想できた。だがケンがいたことで最悪の展開は回避することはできた。

 

「いいか、お前は最善を尽くしたんだ。少なくともモアナの心は救ってやれたんじゃないのか」

「・・・そう願いたいです」

 

ケンはそこまで言うと気持ちを切り替えるように表情を変える

 

「お~い!あんちゃん。すまんが手を貸してくれ!」

「ゼクソン港に降ろす荷物がどうも多くてな。儂らだけでは時間がかかる」

「はい、わかりましたすぐ行きます」

 

ダイルとクロガネに呼ばれたケンはアイゼンに僅かに頭を下げ船員達の手伝いへと向かった。ケンの後ろ姿を何も言わずに見送るアイゼンは、そのまままた空を見上げた

 

 

そこから暫くしてグリモワールによる古文書の解読が進んだため皆はデッキに集合する、ベルベットが船室にいるエレノアとライフィセットを呼んできた。なぜかライフィセットの顔が赤らんでいたが・・・

 

「かぞえ歌の二段目・・・覚えてる?」

「四つの聖主に裂かれても 御稜威に通じる人あらば 不磨の喰魔は生えかわる 緋色の月の満ちるを望み」

「そう。それについて話しとかなきゃと思って、集まってもらったわけ・・・」

「『選ばれし者によってカノヌシと喰魔が蘇る』って、解釈したわよね」

「どうにも『生えかわる』が引っかかるのよね・・・で、少し考え方を変えてみた・・・」

 

グリモワール自身、言葉の意味に疑問を持っていたようだ。一つの言葉で複数の意味に分類できる故に介錯が異なるのはどこも同じだ

 

「カノヌシに選ばれた誰かが喰魔をつくるのではなく、カノヌシが喰魔になる誰かを選ぶ・・・としたら?」

「・・・?」

 

グリモワールの推測にエレノアは疑問符を浮かべる

 

「『御稜威に通じる人あらば不磨の喰魔は生えかわる』・・・ここをどう読める?」

「・・・カノヌシの力に適合した人間が喰魔に生まれ変わる」

「モアナ・・・!」

 

ベルベットの見解にエレノアはその被害者であるモアナを思い浮かべる

 

「聖寮は人間を喰魔につくり変える方法を得て、実践してるってわけか」

「そんな・・・」

「驚くこと?『個よりも全』――それがアルトリウスのやり方でしょ(アルトリウスの・・・)」

 

ベルベットは最後の言葉を飲み込み己の内にとどめる

 

「しかも『生え変わる』ではなく、あえて『生えかわる』と書かれている・・・『生え変わると『生え替わる』の二つの意味が込められていると読み解けるのよ・・・」

「・・・喰魔は生まれ替わる。それなら『不磨』・・・不滅という意味が通じる」

「どうやら、全よりも“子”を優先してモアナを殺さなくて正解じゃったようじゃの」

 

ベルベットの推理にマギルゥがしゃれを言う

 

「・・・“殺さない”じゃない。カノヌシの覚醒を阻止するためには――喰魔は“殺せない”」

「ええっと」

 

今までの会話を聞いていたライフィセットが内容を理解しようとしたところでアイゼンが助け舟を出す

 

「殺したら、別の適合者が喰魔に生まれ変わるという事だろう」

「けど、穢れを喰らう口は七つ――喰魔の数は決まっているらしい」

 

ベルベットの発言にライフィセットはその真意に気づく

 

「殺さなければ、次は生まれない」

「そうだ。つまり俺たちは、七体の喰魔を地脈点から引きはがした上で聖寮に奪還も殺害もされないよう、守らねばならん」

「難易度高すぎじゃろー」

「僕の虫も守らないと」

「ああ、ますます大事に扱えよ」

「うん、ますます」

 

ライフィセットはクワブトを大事に保護する決意を改めてする、因みにケンが戻ってきてからクワブトを見せてもらった。アイゼンとロクロウはやれカブトムシだのクワガタだの主張していたが顎が大きくないし独立で稼働する角もない、形もどちらとの特徴が合わない事を踏まえ、左眼の分析も考慮に入れたとしてもカナブンの可能性が高いという結論が出たが、三人の期待を込めた視線にその事を伝えることができなかった

 

「しかし、こうなってくるとアジトが欲しいな。アイゼン、秘密基地とかないのか?」

「男のロマンだが・・・ない」

 

ロクロウの言葉にアイゼンはきっぱりと答える、秘密基地という言葉は男心をくすぐる

 

「人知れない場所で、かつ安定した“食事”を提供できる“穢れ”に満ちた場所」

「人気が無いのに、穢れに満ちた場所か。難儀なトンチ問題じゃのー」

「聖寮が管理するこの大陸にそんな都合のいい場所なんて・・・」

「こうしている間にもカノヌシは覚醒し続けてる。アジトを探しながら、残りの喰魔を集めるしかないわ。まずはローグレスに向かうのが先よ」

 

皆の意見が一致するのを横目にグリモワールは何かを考えこんでいた

 

 

途中の港で補給をしながら次の日の昼前にはゼクソン港に到着した、船から降りた一向の前方には同業の船乗りがひと悶着を起こしていた、

 

「なんか、すごい・・・」

「船乗りには短期なのが多いだけよ。怖がらなくていいわ」

 

ベルベットがライフィセットに教えてる横でベンウィックの荒げた声が響く

 

「おい、どういうことだよ!?」

「どうしたの?」

 

ベルベットがベンウィックに声を掛け近づく

 

「船止め料を上乗せしてきやがったんだ」

「ほう・・・いい度胸だな」

「そりゃあ、あなた方を船止めを受ける男ですから。だが、一級手配の海賊団だけではなく”特級手配犯”まで匿うとは承知していない。追加分には別料金を請求するのが筋でしょう?」

 

商会の男の言い分には癪に障るところもあるが裏を返せば、金を払えば今まで通りの待遇であるということ。アイゼンはそれを承知の上で首を縦に振る

 

「・・・たしかにそうだな。ベンウィック、言い値で払ってやれ」

「へーい!副長も船長も、やっかいな奴に甘いんだから」

「さすがアイゼン副長。今後ともごひいきに」

 

商会の男はそれだけをいうとその場から離れる、船止めの手続きをするためだろう

 

「・・・迷惑をかけたようね」

「想定の内だ。気にするな、短期じゃない船乗りもいるという事だ」

 

アイゼンは一行の方に向かう、言い方からして根に持っているともとれる

 

「覚えておくわ」

 

 

港を出てしばらくして目的地であるローグレスの門を潜る、道中ひと悶着あったがそれから後は問題なく建物の前にたどり着く

 

「エレノア、あんたは外で待ってて。対魔士が一緒にいることは“血翅蝶”のボスも知ってる。でも――」

「・・・わかりました。聖寮に顔を見られたくない客もいるでしょう」

 

ベルベットの言いたい事を理解したエレノアが了承する

 

「ライフィセット、あんたはエレノアについてなさい」

 

ベルベットは同時に目線で合図をする

 

「うん」

 

ライフィセットもそれに応える

 

「すぐに戻るから」

 

エレノアとライフィセットを外に残し他はギルドに入っていった

 

 

「わざわざ来てくれてありがとう。久しぶりね。ピーチパイ、食べる?」

「ピーチパイ」

 

ピーチパイというフレーズにケンが反応する

 

「そう、丹精込めて作った特製ピーチパイよ。食べてみて」

「わかりました。では」

 

タバサから出されたピーチパイ丸々ワンホールを受け取り椅子に腰かけ器用に切り分けて食べ始めるケンの横でベルベットが話を切り出す

 

「要件は?」

「ふっ・・・もう少し心に遊びを残しておきなさい。張り詰めた弓の弦は切れやすいわよ」

「要件」

 

急かすベルベットに忠告を無視されたタバサはため息を吐くと本題に入る

 

「この人を王都から連れ出してほしいの」

 

タバサが顔を横に向ける。それに釣られた先にローブを目深に被り、その座る姿の傍らに一羽の鷹のような鳥が居た

 

「・・・キナ臭い依頼ね。目的地は?」

「お上の手が届かないところまで」

「そんな場所があったら、こっちが知りたいわ」

「・・・俺たちもそんな場所が必要なんだが、なかなかうまい話がなくてな」

 

それを聞いていたタバサがふとあることを思い出す

 

「そういえば・・・ここしばらく聖寮本部と監獄島タイタニアの連絡が途絶えてるって噂よ」

「監獄島・・・!」

 

その言葉にベルベットが反応する

 

「監獄島は聖寮が管理している施設。それが連絡もつかないほどの状況になったというのか?」

「灯台下暗し・・・監獄島は使えるかもしれない」

「アジトにか。確かにあそこなら喰魔が喰べる穢れも多そうだ」

「しかも、逃げ出した囚人が好き好んで戻るとは、お行儀のいい聖寮は考えんじゃろーしなぁ」

「少なくとも状況を確かめる価値はある」

「お役に立てたかしらね」

 

タバサはケンにお代わりを渡しながら言う

 

「ええ。でも、もうひとつ。聖寮が業魔を匿っているって情報はない?」

「・・・離宮にいた業魔なら別の場所へ移ったようよ」

「どこへ?」

 

タバサの含みのある発言にベルベットが問いかける

 

「今言えるようなことはないけれど、近いうちに必ず」

「・・・わかった。こいつを逃がす報酬は、業魔の情報よ」

「承知したわ。アイゼン副長、メルキオルとやりあった件は聞いたわ。情報をつかめなくてごめんなさい」

「あれは完敗じゃったなー」

「いい、もう済んだことだ」

「アイフリードのこと、諦めるの?」

 

アイゼンは組んでいた腕を解き、ベルベットの方を見る

 

「いいや。アイフリード海賊団は聖寮の計画を潰しに動く。俺たちでかい被害を与えれば、聖寮はアイフリードに人質の価値を見出すはずだ。罠を仕掛けてきた時を狙って、あいつを奪い返す」

「攻撃で活路を開こうってわけか」

「さすがだな」

「アイフリードなら、この策を取る。それだけのことだ」

 

 

一方その頃ギルドの外の広場でライフィセットとエレノアがベルベット達の用事が済むのを待っている。日が沈み、もう夜だ

 

「遅いですね・・・」

「うん」

 

ライフィセットの方へ顔を向けたエレノアの脳裏にアルトリウスの言葉が浮かぶ

 

お前に、導師の特命を授ける。ライフィセットと名乗る聖隷を保護し、ローグレス聖寮本部に回収せよ

 

「・・・」

 

エレノアはその言葉を思いだすと苦い表情と手を握り締める。その様子にライフィセットが声を掛ける

 

「どうかした?」

「・・・ちょっと街を歩きませんか?私が王都を案内してあげます」

「でも・・・」

「私のこと・・・信用できませんよね」

「ううん・・・そんなことないよ。僕、エレノアと王都を見たいな」

 

ライフィセット前にでてエレノアに微笑みかける

 

「・・・ライフィセット・・・あ、えっと・・・でも、また今度にしましょう」

「どうして?」

「それは・・・ほら、ベルベットが起こるし――」

「あたしがなに?」

 

エレノアが言いかけたと同時に横からベルベットの声が聞こえ、彼女ははぐらかす為話題を変える

 

「話しは終わったのですね。そちらは?」

 

エレノアがローブを被った人物を見つけ尋ねる

 

「闇の組織の親分から預かったお宝じゃ。悪党に奪われぬよう、監獄島へ隠しに行くぞよ」

「なぜ監獄島に!?一体、どういう方なのですか?」

「聞いてない」

「はぁ!?」

「・・・」

 

話の内容に慌てるエレノアの横でライフィセットが何かに気づき鼻を鳴らす

 

「・・・なんかいい匂いがする」

「え・・・?」

 

エレノアも同じように鼻を鳴らすが何も感じないようだ

 

「クンクンしてないで、行くわよ」

 

ベルベットは少し呆れながらも皆を連れて港へと向かって歩き出した

 

 

ゼクソン港へ到着した一行はそのままバンエルティア号が泊めてある船着き場へ向かうがその船の横でベンウィックが商会の男と問答を打っていた

 

「だから高いって!足元見すぎだろ!?」

「これ以下をお望みなら、どこかの慈善家を捜していただいた方がよろしいかと・・・」

「また何か揉めてる」

 

ベルベットが仲裁に入ろうと歩き出した背後で何かが広がっていく

 

「!?」

 

ライフィセットがそれに気づいたと同時に直前まで言い合いをしていた二人が突然黙りこくり無気力に立ち尽くす

 

「・・・」

 

ベンウィック達だけではない、船着き場近くの露店の店員や客さえも同じように虚ろな目で茫然と立っていた

 

「こ、これは!?」

 

驚くエレノアの傍でベルベットがベンウィックの肩を揺らす

 

「しっかりしなさい、ベンウィック!」

 

肩を揺さぶられベンウィックは頭を抱えながら意識を取り戻す

 

「あ・・・れ・・・?俺、補給の交渉をしてて――」

 

その後ろで商会の男がぶつぶつと話し出す

 

「・・・物資は適価で・・・いえ、自由にお持ちください」

「え!?」

 

先ほどの発言とは逆の言葉にエレノアが驚愕する

 

「人間は、営利行為などではなく、私心なく公益に奉仕することでの自己実現を達成するべきであり・・・」

「は?本当にいいのかよ?」

 

ベンウィックが確認の為だろうか声を掛けると商会の男がはっとしたように顔を上げる

 

「あ・・・いや・・・私はなにを・・・?」

 

ライフィセットは何かがやってきた方向、正確にはローグレスの方を見る

 

「坊も、今のを感じたかえ?」

「うん・・・もう消えたけど、北の方から強い波みたいな力が来た」

 

マギルゥの言葉にライフィセットはその力の特徴を話す

 

「聖隷がもつ力の支配圏――“領域”だ」

 

アイゼンの説明を聞いたエレノアが領域が迫ってきた方向を見る

 

「ここの北って・・・」

「聖主の御座からか」

 

ベルベットが表情を強張らせてそちらの方を見る

 

「カノヌシとアルトリウスがなにかやったってことか?」

「・・・わからない」

 

ロクロウの疑問にベルベットが顎に手を当てる。このような芸当ができるのはアルトリウスしかいないがその行動の真意がわからない以上、考えようがない

 

「嫌な予感がする。急いで此処を離れた方がよさそうだな」

 

アイゼンの提案で皆足早に船へと歩き出す中フードの人物がポツリと呟く

 

「沈静化・・・か」

 

誰にも聞こえないようにつぶやいた一言にケンが気付く

 

「・・・?いかがされました?」

「・・・いや、なんでもないよ。今行く」

 

ケンはそれを聞いてすぐ歩き出す。言葉を発した本人もすぐに後に続いた

 

 

夜間に出航したバンエルティア号の甲板でタバサから受けた以来の本題に入る

 

「さあて、無事に出航したことだし、そろそろ顔ぐらい見せたらどうだ?」

「・・・そうだね。失礼した」

 

ロクロウの催促にその人物は一言謝罪してフードを上げる。その人物の正体に大体見当がついていたのだろうエレノアが声を上げる

 

「やはり、パーシバル殿下・・・!」

「パーシバル・イル・ミッド・アスガード。ミッドガンド王国の第一王子とはな」

「次の国王か」

「私の正体に気付いていたんだね」

「お召し物から、王家の方々のみが使うことを許された高木の香りがしましたから。なぜこのようなことを?」

 

エレノアの質問にパーシバルが皮肉を込めて返す

 

「話さなければ、連れて行ってもらえないかな?対魔士が裏社会の者といる理由も知りたいものだが・・・」

「そ、それは・・・」

「理由なんてどうでもいいわ。こっちも、こっちの都合で利用させてもらうだけよ」

「好きにしてくれていい・・・もう私は戻れないのだから・・・」

 

それを最後にパーシバルは甲板を後にする

 

「なかなかの食わせモノじゃな、あの王子サマは」

「パーシバル殿下は、穏やかで公正無私。智と徳を併せ持ったと評判の御方です。あの方がいれば、次代のミッドガンドも安泰だと皆が――」

 

エレノアの話にベルベットが割って入る

 

「とぼけてたけど、あの香りは、最初からこっちに気付かせるためにつけてたのよ自分の地位を明らかにして利用価値があると知らしめるためにね」

「・・・私は乗せられたのですね」

「監獄島への誘導も罠か?」

「その可能性は捨てないでおくべきだな」

「いざとなれば、王子を人質にする」

「その王子の命を狙ってる者が相手なら盾にならんがのー」

 

マギルゥの言う通り闇ギルドに依頼を出したのがパーシバル本人ならば少なくとも身の危険を感じ聖寮を頼ることができない状況であることは確かである

 

「ま、気を抜くなってことだな」

「王子様・・・もう戻れないって言ってた」

「戻れない?」

 

ライフィセットから出たフレーズにエレノアは首を傾げた

 

 

バンエルティア号は道中補給を受けながら次の日の昼頃には目的地であるタイタニアへと到着した。島の様子は依然と変わりない

 

「島全体が監獄なんだ・・・秘密基地みたい!」

 

ライフィセットはその光景を見て男のロマンを刺激されたのだろう

 

「やけに静かだな」

「見張りの対魔士も見当たらんのー」

 

ロクロウの疑問にマギルゥも賛同する。暴動があったとはいえ既に鎮圧が完了しているならば警備もあっていいはずである、それがないというのはかなり怪しい

 

「・・・」

 

アイゼンは横目でパーシバルを見る。アイゼンからしたら彼が一枚かんでいると見ているのだろう

 

「中の様子を確かめる」

 

ベルベットは此処にいても埒が明かないと判断し監獄内部へ直接侵入することになった、波と風の音しかしない其処は嫌に不気味だった

 

 

第27話 終わり

 

 

 

 

 

 

 




此処の所更新が遅れており読んでいただいている方々に大変ご迷惑をおかけしております、次話はなるべく早く投稿できるようにします

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