「こんちわ~~えへへ」
えーと、何だかさっきから私たち目立ってません?
「うふふ、ローラちゃん大人気ですねぇ」
同伴中のラキシスが隣で答える。
「と言いますか……物珍しいものを見るような感じと言いますか……」
すれ違う人たちから向けられる視線に気恥ずかしさを感じながらローラは手を振って返す。お客さんたちだけじゃなくて働いてる人からも歓迎されてるような。
元よりコーラスの人たちはフレンドリーな感じがあるけど、さっきから何だか話しかけられてばかりだ。
「ロージン博士、よろしければ写真をご一緒に……」
「構いませんけど……」
トリオ騎士さんのご子息から求められた握手に応え一緒にカメラにピース。撮り終えて礼を言う親子にバイバイと手を振った。
「ソープ様が口説き落とせなかった子を私が落とせばぁ……よくやったラキシスぅ~お前は最高だ。ブチュウ~そしてラキシスは初めての夜を迎えるのですぅ~♪ キャー」
ラキシスといえば頬に両手を添えてめくるめくソープ様との愛の妄想を垂れ流す。秘密裏に確実に標的を落とすのデス~~♪
「あの、何か言いまして?」
「ううん、なーんにも」
腹黒モードなラキシスが笑顔で返す。アイスで釣って仲良くなってローラちゃんをこちら側に引き込む作戦は継続中である。
突然現れた謎のマイト二人がコーラス・サードが長年開発していたジュノーンに技術を提供して改造を施し。
重傷を負ったウリクルの危機を救い。
さらにコーラス騎士の指導役であり国民的人気を誇る黒騎士ロードス侯に一手を与えた。
という事実を見るならば人々の注目を浴びるのは当然のことである。
初めは奇異の目で見られた二人だ。
ヒュードラーの奇抜さは、裏打ちされた知識の深さと能力で瞬く間に整備班のメンバーに受け入れられ、トリオ騎士の信頼を寄せられるようになり、ローラもまた受け入れられていた。
まだ幼い少女でしかないが、その将来性を人々が思い浮かべるのもまた必然と言えた。
が、ローラは自分のしたことがどれほどのものであったかという自覚が薄い。ただただ、状況のまま動きやれるだけのことをやっただけなのだ。
こうしたらああなっただけで……ジュノーンはヒュードラー博士主導だったし、後はモラード先生とかが上手く処理したとかだし。
とまあ、コーラス城で最も注目されているのが自分たちであるということをようやく自覚するのであった。
ローラは宴会場の賑やかさに耳を傾けた。いい感じに酒が回って歌ってるのもいるし、ブレイコーフリーダム真っ最中って感じだ。
ラキシスに先導されてローラは宴会場に入る。ユーバーの城で星団の賓客をたくさん見かけたが、この場もそれに負けてはいない。
応援や援助のために集まった人々を見れば、ジュノーの中心はコーラスなのだと実感することができる。
畳大広間の広々とした宴会場では赤ら顔で意気投合してすっかり出来上がっているのが多数見える。
あまりおこちゃまが入るような雰囲気ではない。
「うわぁ……酔っぱらいばっか」
どっと笑いが巻き起こって誰だろうと見ると中心にボード・ビュラードがいる。周囲はトリオの騎士たちだ。
いい加減な感じがするのに華がある人だ。あの緩ささえも人徳ってやつなのだろう。頭で考えちゃうわたしではああなれそうにない。
「あ、ウラッツェンいたぁ~~♪」
ラキシスさんが指差した先にうちの先生もいますね。
モラード先生は頭ツンツンの……あれがミラージュのウラッツェン・ジィに違いない、と酒を酌み交わしていた。
ハードパンクな細身のレザーファッションにアクセサリーをぶら下げている。
ウラッツェン・ジィもまたべトルカで会ったミラージュ騎士たちと同様に各国の指南役に匹敵する腕前なのだろう。
ミラージュ騎士団ってかなりフリーダムだ。あんな格好が許されるんだもの。格にこだわる騎士団ほど普段着もうるさいのが常識だ。
アマテラスのポケットマネーで創った私設騎士団な上に反逆さえしなければ何でも許される力を有している。
ファティマはファティマたちで「初めて」出会う姉妹のメガエラとクローソーに、モラード先生のエストとルビース・レイス判事のソリュートもここにいるはずだ。
同じマイトの製作でもファティマ同士が初顔合わせというのはこの界隈では珍しいことではない。
ファティマは一〇年から長くて二〇年かけて育成されるけれど、同時に育成でもしない限り、姉や妹と会う機会はそれほどあるわけでもない。
工房での育成はほぼベッドの中で行われるからだ。
エストと同時期に生み出された妹のビルドでさえ姉と顔を合わせたことがないと先生から聞いていた。
これは戦場の道具として扱われるファティマに対する一つの配慮なのだろうとわたしは解釈している。
彼女たちは、いつか、どこかで血を分けたに等しい兄弟姉妹たちと殺し合わなければならないからだ。
精神的なプレッシャーを与える要素を減らし、道具として死ぬことを強制される。
それはとても哀しくて情を挟む余地のない残酷な定めだ。でも、人が定めたものは人が変えていかなければならない。
たとえ難しくても、星団歴が終わりを告げる頃になってもだ。
「黒騎士さんどこかな?」
人が多すぎてすぐに見つからない。
「あそこにいるよ~」
ラキシスが見つける。
探していたロードス侯は縁側で寝そべってエストに腰を揉まれていた。その姿を見るとただのおじいちゃんが孫娘に甘えてるみたい。
「う~~そこだ。あー、うん、いいぞ」
「ロードス侯」
「おお、起きたか。名は……」
「トローラ・ロージン博士です」
エストが名を告げて、そうだったなと寝たままロードスが返す。
まあ、お客の中では雑魚クラスなので名前はまだ憶えられてないですよね。
「先ほどは失礼いたしました。コートごめんなさい」
深々と頭を下げる。黒騎士のコートに穴を開ける粗相してごめんなさい。
「コートなら私がもう直しましたよ。ほら」
エストが継ぎを当てたコートを見せる。完璧な裁縫技術で遠目からはわからないほどだ。
新しいボタンがローラの技を受けた名残を残している。
「バッシュの件ですけど、あれは……」
「お主が悪いと思うことはない。バッシュも足を洗われて清々したことだしな」
「そうですね、マスター」
わたしたち吹っ飛ばされたのやっぱとばっちり……
残念な気持ちと「すごい騎士」からの直接の指導という誇らしさを同時に感じる。
「腰、大丈夫ですか?」
「マスター、張り切っちゃってとても楽しそうでした。でもお歳ですからねぇ~」
「エスト、わしの目の前で年寄り呼ばわりするでない」
「はーい」
「それと……隣のが」
「ラキシスです。ロードス侯初めまして。ソープ様の妻デース」
「うむ。よろしくな……」
ラキシスのノー天気な緩ーい挨拶にロードスは歯切れ悪く応える。
「では、ワタクシ、宴会行って参りマス! じゃあね、ローラちゃん」
「あ、うん、また後で~?」
挨拶してそこそこにラキシスが去って宴会の中に入っていく。
「あれがアマテラスの妻か……サードが言っていた違和感とはアレか? バランシェという男はいまだよくわからぬ男よ」
黒騎士のコートを手にロードスは起き上がる。
やっぱ知る人は知るコー然の秘密という奴なんですか。
現在レディオス・ソープは地下の工場でジュノーンと格闘中です。
そいや今日は彼とは会ってないな。ヒュードラーさんもどこにいるんだろ? うちのねーさんなんかはいつも神出鬼没だしね。
「いたいたぁ~ ローラさんもいました」
「はい?」
後ろの声に振り向けばメガネっ子のイェンテ君がやってくるのが見えた。その後ろにはマロリーがいる。
背負っていた太刀はない。自慢の刀は黒騎士侯にへし折られたのだ。片腕吊るしてるくらいで済んだようだ。
あれだけの力を見せつけて、なおかつこちらに深手を負わせることなくことを済ませた黒騎士の実力が改めて肌身に染みる。
あのとき──演習場で吹き荒れた嵐と共に突っ込んできたロードスが軽傷で済むように子どもたちを安全圏へと放り投げたのだ。
だからローラも脳しんとうと擦り傷程度で済んだ。
「ほら、マロリーさん!」
「いーよ、後で……こーいうの苦手だって……」
「ダメですよ~ マロリーさんが自分で謝りたいって言ったんじゃないですか。謝ることは悪いことじゃないです」
イェンテが縁側通路の途中で立ち止まったマロリーの手を引いてロードスの前に立たせる。
意外や意外、あのお転婆さんの手綱をイェンテ君が引いてる。年上のメンツも今のマロリーはおどおどしててどこか頼りなく見える。
「あー、えーと……ごめんなさい」
「マロリー」
頭を下げたマロリーの名をロードスが呼ぶと少女はビクリと体を震わせた。黒騎士に打ち負かされた敗北と恐怖がその身に染み付いている。
「精進しなさい。そして隣人や友を貴(たっと)ぶことを忘れてはいけない。力だけが騎士のすべてではないぞ」
「はい……」
その言葉にマロリーは大人しく頷き返す。
「仲直り、ですね」
マロリーの謝罪を黒騎士が受け入れてエストが締める。しかし、ここで黙ってるマロリーさんではありませんでした。
「つーわけで謝ったかんな。あたしはいつか、絶対、あんたを超えてみせる!」
しかし、次の瞬間にしおらしさはかなぐり捨ててドーンと宣言をかますのだった。
マロリーさんはやっぱりマロリーさんでした……
「復活はや!?」
「何というか図太さでは負けますねえ……」
「そうですねえ……」
と、打倒っ! 黒騎士、ダーっ! するマロリーを見守るローラとイェンテ君であった。
「結構、結構。黒騎士の座を奪い取るつもりで来るがいいさ。大きな魚が釣れたな、エスト」
「うふふ。そうですねぇ」
笑顔のエストがロードスの腕に絡みつく。
「そうそう、お主の相棒のヒュードラーだったか、地下の工場で面白いことを始めよったぞ。見に行くと良い。わしはこれから一腹酒をおさめに行くとしよう」
「えー? 地下ですか?」
ローラは二人が去るのを見送る。
「よー、ローラ。これから遊びに行こうぜ」
馴れ馴れしくマロリーがローラの肩を抱いてくる。
思い切りワナにはめてくれたものの、それはもう吹っ飛んだ。マロリーも十分しっぺ返しのお仕置きを貰っただろうし。
そいやセイレイは無事でいるのかな? ここにはいないしまだ寝てるのかしらん?
「ボクは地下に行きたいです。ヒュードラー博士がベルリンで新しい試みをしていますから」
「そうなの? 全然聞いてなかったなあ……」
と言いつつ興味が湧く。最近、博士はアイリーンさんといることが多かったみたいだし。
三人は連れ立って地下の工場に足を運ぶのだった。
◆
工場に入ってヒュードラー博士がいると教えられたブロックを覗いた。
むき出しチューブが繋がった白い流線型の機械は初めて見る。その機械の周りに整備班の人と博士がいた。
「あれ、何やってるんだ?」
「MHシミュレーターですね。一昨日から試行運転してるようですよ」
マロリーの疑問にイェンテが答えた。
そのシミュレーターで何してるんだろう?
入り口で覗き込むローラの姿に気がついたヒュドラーが「こっちにおいで」と声をかける。
三人がシミュレーターの側まで行くと悪態が中から聞こえた。アイリーンの声だ。
「まるで遊びがない……! このあばずれめっ!!」
「何してるんです?」
「ベルリンに施すチューニングの仮想データの採集中だ。最適調整はすでに終わってるんだが、最後にジュノーン同様のチューニングを試したいというのでね……」
「へえ~」
これはほぼ現実の戦闘と同様の体感をシミュレートできるマシーンだ。主に騎士の練習用に用いられる。
激しくマシーンが揺れた後、プシュー、っと音を立てて入り口が開きアイリーンがよろめき出る。その後ろからパトラも姿を現した。
「陛下とウリクルはあれを制御したというのか……まったくとんでもない暴れ馬だ。同じベルリンとは思えん……」
げっそりとした顔のアイリーンが額ににじんだ汗を拭きとる。
「前回よりもシンクロ値がマシになった。下方重心に若干の修正を加えるが、実際の動きとシミュレーターでは体感は異なるぞ。ひどい酔っ払いみたいな顔だな」
「その程度はパトラに調整させるさ。次の出陣まで間に合うだろう?」
「無論、問題なく終わるから心配はいらない」
「新しいエンジンフォーマットのベルリンですか?」
イェンテが二人の会話に割って入って質問する。
「ベルリンのエンジン出力を個人限界まで引き上げました。まだ調整中だが一三%程度の上昇に収まるでしょうね」
ヒュードラーはイェンテに対し少し丁寧に説明する。
「私としては一四%でも構わないのだけどね」
「ギリギリで弾けるのがお好みなのか? まったく、ジュノー人は博打好きみたいだな」
「常に最高のコンディションで臨みたいだけだ。戦に勝つためだとも」
「一%の差が勝敗に大きく左右するモーターヘッド戦において性能の向上は重要な位置を占めるが、常にイレギュラーは考慮に入れるべきだ。君のファティマもそう思っているはずだが違うかね?」
「パトラに振るな。私と話しているのだぞ?」
あらら、また始まっちゃったという顔でパトラが苦笑する。
二人とも言いたいように言いあえるほど打ち解けているようだ。
わたしに黙ってちょっとずるいと思うの……わたしだってパートナーなんだから。
ぶーっとローラは頬を膨らませるのだが、別に不満というわけではない。
「ということはダブルユニットではないのですか?」
イェンテがヒュードラーに質問をする。
ジュノーンに用いられたダブルユニットの理論をイェンテは十分に理解していてローラも質問攻めにされた。
思った以上にこっちの分野の才能があるみたい。将来はメカニック・マイスターとして名を上げるかもしれないイェンテ君はわたしより二学年ほど上でした。
背がちっちゃいから一学年くらいって思ってたんだけどね。
「ええ、本来のモーターヘッド運用に即したものです。ジュノーンに施したような改造を行うと全体のバランスから見直さねばなりませんから……」
「おい、何言ってんだかさっぱりわからなくなってきたぞ……」
マロリーがローラを肘でついて囁く。
「わたしも専門外なんでぇ……」
多分マロリーさんよりはわかります。でも説明は面倒くさい。
ジュノーンは限界を超えた先の解決方法としてダブルユニットを選択せざるを得なかった。それを妥協でしかないとヒュードラー博士は語ったが、その先にあるビジョンはまだ明快なものではない。
カナルコードは今はまだどん詰まりの最中。けれど、そうではないことをわたしは知っている。
今この場にあなたがいて、わたしがいて、「彼」がいる。
その「道」を指し示すものを彼女は見届けなければならない。この城に残ることがその道を開くものなのだ。
「失礼するよ」
広い部屋に深い男性の声が響いた。ローラが振り向くとそこ一組の男女がいた。一目で美男美女の組み合わせと目を離せなくなる。
一人はコーラスカラーの服を着たバランカの王子。美丈夫でコーラスにもどこか似たすごいハンサムである。
もう一人の特徴的な髪型の女性が誰であるのかすぐに分かった。
すぐにアイリーンが応対する。
「トラーオ殿下。このようなところへわざわざ……」
「やべっ!」
するとマロリーがローラの肩を掴んで頭を下げた。まるで見られないようにだ。
ちょっとぉ!? 肩重いんですけどぉ?
「はい? 何……?」
「しーっ!」
指を口に当ててマロリーが黙ってろと指示をする。
「紹介しよう。こちらはA.K.Dのシャーリィ・ランダース殿。プルースの姉上だ」
トラーオ・バランカ王子の横に立つ女性が進み出てアイリーンに軽く頭を下げた。
物腰が優雅でどこかの貴族や王族でも通じそうだ。自分が男なら一目ぼれしてもおかしくない。
「アイリーン・ジョル団長でいらっしゃいますね。私はシャーリィ・ランダースと申します」
「おめにかかれて光栄です。プルースはトリオにあってもっともトリオ騎士らしい男でありました」
「ここに来たのはプルースの盾と共に戦った女騎士にぜひ会いたいとシャーリィ殿が……」
シャーリィが一歩踏み出してアイリーンの手を取る。
「弟の名誉を守っていただきました。姉として、騎士としてあなたには感謝の念に堪えません」
「感謝するのはこちらです。プルースの盾には何度も助けられました。姉上殿に一つお願いがあります」
「何でしょう?」
「この戦いが……いえ、最後の決戦に至るまでプルースの盾を私にお預けいただけないかとお願いしたいのです。あの盾とコーラスを共に守り切ることでプルースへの最後の手向けにしたいのです」
「アイリーン様……」
「シャーリィ殿、この私からもお頼み申し上げる。プルースは我が友でもありました。私自身が騎士であれば盾を携えて私が戦いたかった」
「弟は愛されていたのですね……どうか私からもお願いいたします。あの子と一緒に戦ってくださいませ。アイリーン様」
「承りました。必ず……!」
アイリーンが力強く応えシャ-リィの手に手の平を重ねた。
「うん、そういえば他にも紹介する者がいました。そこにいるのはマイスナー家のイェンテ。左からバルター・ヒュードラー博士とトローラ・ロージン博士……」
トラーオの目線がローラの後ろで隠れるマロリーに向く。
「マロリー。あなたなぜこんな所にいるの?」
「ギクぅ……」
シャーリィの一言でマロリーはますます縮こまる。
この反応……わるーいことしてお母さんに見つかって隠れてる子どもみたいだ。
「シャーリィ殿、ハイアラキ嬢とはお知り合いですか?」
「ええ、殿下。先の剣聖ディモス様が亡くなられてからはハイアラキ一門として浮遊城に一時期留まっていましたの。ゴーズの暴れん坊娘としてたいそう有名でしたから」
「シャーリィ姐御……おす、お久しぶりです……」
青ざめた顔のマロリーが低姿勢で挨拶をする。
怖いものなしの黒騎士にさえ噛み付いた少女がシャーリィに頭も上がらないなんてちょっとおかしい。
「黒騎士様と立ち会ってハイアラキ様の剣を折ってしまわれたとか……」
「あわわ……非常に申し訳ありませんっ!」
「そういえばイマラ様もコーラス城に入る予定のようですから、あなたもちゃんと挨拶してくださいね」
「げ……鬼ババアが二人に……」
「何かしら? マロリー?」
笑顔でシャーリィが問いかける。反面、ますます青ざめて今にも死にそうという顔のマロリー。
「ええと、そのくらいにしてあげてください。シャーリィ殿……」
トラーオが取りなして場を収め、その間、ローラとイェンテは顔を合わせ笑いをこらえるのに大変な努力をするのでした(まる)