途中から笑顔について語るだけです。
CP要素は多分無し(あってもそこまでではない)
誤字脱字がある可能性あり。
鎮守府はアニメの鎮守府にお店が増えたイメージ。
まぁ国が大量の税金を投じて作った鎮守府です。
後口調が良く分かってない。ばらばら。
朝方から降り始めた雪は鎮守府を白く染めた。
黒煙を上げる煙突が白と溶け合って、黒い
指で硝子窓をなぞると指先に伝わる冷たい感覚。
まだ覚めきっていない頭を冷やし、覚ましていく。
外を歩く駆逐艦の影。
生足を出し、よく寒くないなぁと関心する。
ストーブを焚いた部屋の中ではぁっと白い息を吐いた。
刹那、扉のノックの音がする。
また出撃かなと考えると気が滅入りそうになるが、私達はそれが仕事なのだ。
重い扉を開けると目の前には提督ではなく、両手にお茶を持った赤城さんが立っていた。
「加賀さん、今日は出撃って言われてないわよね。
どう?一緒にお茶でも飲まない?」
既にお茶を持ってきているのが赤城さんらしい。
どうせ暇をもて余していたんだ、こうして話すのも悪くない。
どうぞ、と彼女を部屋へ通す。
廊下の冷気が入ってきて一瞬身震いをしたが、すぐにフル稼働のストーブが部屋を暖かくした。
目の前に座ってぽわぽわと太陽のような笑顔を向ける赤城さんは丁寧にお茶を注いでいる。
「これとっても美味しいのよ、今度加賀さんにも紹介するわね。」
とても広く、様々なお店が建ち並ぶのが私達の鎮守府。
国の何処からそんなお金が来るのか全く見当もつかないが、お陰で毎日楽しい生活を送っている。
「はい、茶菓子と一緒にどうぞ。」
間宮の最中などが置かれたお皿はキラキラしていてとても綺麗。
お茶に口をつけると口いっぱいに広がる風味。
「赤城さん、これ美味しいわね。」
「でしょ?帰還後に行くととっても癒されるの。」
どうりで赤城さんを帰還後最近見ないと思っていたらそんな理由があったらしい。
沢山の甘味処があるなかでこんなに美味しいところを見つけてしまうなんて、流石赤城さんと言ったところだろうか。
茶菓子に舌鼓を打っていると赤城さんがにこりと笑った。
「加賀さん、本当に美味しそうに食べるわよね。」
「そう?赤城さんも美味しそうに食べると思うけど。」
私はあまり笑わないから、赤城さんが食べているのを見るのはとっても幸せで、同時に羨ましくて。
そんな赤城さんから美味しそうに食べるなんて言われるとは思わなかった。
「だって食べているときの加賀さん、幸せそうだもの。
ほんと美味しいんだなぁって、そう思うわよ?」
自分では全く意識していなかったからだろうか、人から言われるととっても恥ずかしく感じる。
てっきり自分は真顔で(そう言ったら可笑しいかもしれないが)食べているもんだとばかり思っていた。
「それに今だってとっても美味しそうな顔してる。」
「それは赤城さんだって、」
言い返そうとすると赤城さんはにこにこ笑い、
「ふふ、ご飯の時くらい笑ってたっていいじゃない。」
むぐぐ、と何も言えなくなる。
確かにご飯の時が楽しいのは事実だ。
それに赤城さんが言っていることは全てあっているように聞こえる。
「艦娘って大変だから、唯一の休息って大事でしょ?
私達はそれを食で癒すっていうのも良いことだと思うの。」
私より先に鎮守府に来たからなのか
私より経験を積んでいるからなのか
よく分からないが、赤城さんはやっぱり説得力がある気がする。
その時、部屋にノック音が響いた。
なんだろうと扉を開ける。
「赤城、加賀、出撃だ。」
提督の低い声が聞こえる。
寒いのに出撃かと考えただけで寒気がする。
「分かりました。」
「了解しました。」
一瞬で凍りついた空気。
提督は私達に一枚の紙を渡すと、せかせかと歩いていった。
作戦内容が書かれた紙に目を通す。
「今回の任務も大変そうね。」
「ええ、頑張りましょう。」
出撃するために部屋を出ようと立ち上がる。
すると後ろから声が聞こえた。
「ねぇ加賀さん。
私もう一件美味しいお店知っているの。
このあと、行ってみない?」
赤城さんは窓辺で笑う。
背後の窓から見えていた雪は止み、暖かい太陽が出ていた。
私はこくんと頷き、精一杯の笑顔で笑った。