ドラクエ3 勇者は出来れば楽をしたい   作:半生緋色

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全年齢対象ゲームでハーレムパーティーが許されるのは薄い本まで!


ハーレムパーティーとか、全年齢対象ゲームでは許されないんだよ

「これからの話しとな? よかろう、言ってみるが良い」

 

 俺の発言とともに、自分たちを取り巻く周りの雰囲気が変わる。王様が先程とは違い表情を引き締め、真剣な目で此方を覗き込む。それに合わせるように周りからも突き刺さるような視線が自分に集まってくる。この場で話を此方から切り出すのは明らかに不敬行為である。ただでさえ穏やかに流れたとは言え母の発言だけでも異例であろう。だけど

 

「ありがとうございます。王様」

 

 深呼吸が終わりちょうどいい間が空いた頃、俺はゆっくりと顔を上げ王様に言葉を続ける。

 この程度で怖気づいていてはこれからの旅はもたない。此方の事情とか関係なく旅に出れば魔物は襲い掛かってくるだろう。

 ……まさしく命がけである。ゲームと同じように復活するとは思うが、それも確かめられない現状、旅をして死ぬ可能性を減らすためならこれぐらいのことは嘘の笑顔の仮面で乗り越えなければいけない。……正直仕事では取引先とのやり取りでよくあったことだし。よく言うじゃないか、死ななきゃ安いって。それに本来はもっと厳しい中で自分から発言する予定だったのだから、それを少しでも緩めてくれた母に少しだけ心のなかで感謝する。

 

 

「はい。これからの旅……もう既に二人旅になってしまっていますが、先ほど王も言っておられた通り僕はまだまだ父オルテガと比べれば未熟者もいいところです」

 

 少し母の方を見るような仕草をしつつ俺は話を続ける。そして、俺の話す内容を王様も毛考えていたのだろう話を促すように無言で視線を送ってくる。

 

「なので、当初より何人かの仲間を連れ旅に出ようと考えていたのですが、僕らが行くのは魔王討伐という安全とは程遠い旅。王様に仕える精鋭であるアリアハンの兵士や志が高いものであれば僕らの旅に付いてきていただけるでしょう。ですが、精鋭であるアリアハン兵士を引き抜けば王城や町の守りに影響が出てしまい、志が高いものであっても実力が伴わないものであれば簡単に命を落としてしまうでしょう。なので僕としては、仲間をルイーダの酒場以外からも旅について来れるような人をスカウトという形で探したいと考えています」

 

 実際ルイーダの酒場に集まる勇者に付いて来る仲間など、ゲームのシステム的には仕方がないかも知れないが旅に出たことがないレベル1の者たちばかりである。これは、魔王討伐という意志をきっちり持ち実力がある者は既に行動を起こしていて酒場に居ないというのもあるだろうし、既に勇者以外のメンバーとパーティーを組んで魔物退治や護衛などの仕事をこなしているのが殆どだからだろう。

 俺としては出来得る限り楽がしたい。ならばどうすればいいのか?答えは簡単である、既に実力がある人物を仲間に入れてしまえばいい。例えば復活の呪文が使える教会にいる神父さん。例えばこのあたりの敵とは全然強さのレベルが違う魔物とやりあっている船乗り。

 そういった人が一人でもいれば、この辺りのレベルのモンスター程度ならば、楽に捻ることが出来るだろう。…つまり俺が楽をできる。その為にはまずどうにかして引き抜く手段が必要なのだが。

 

「既に王様は、僕の危惧していた一人旅についても考えて居た様子。遮ってしまいましたが、きっと王が言い掛けた言葉はそれを考えての提案なのでしょう」

 

 そう言って俺は王様を一度見る。まあ、どうやら少し驚いているようだが王様もすぐ小さく頷き口を開く。

 

「そうじゃ。お主がルイーダの酒場以外でも仲間を集めるというのは少し予想外ではあったが、儂もその点を考えておった。そして、志が高いが実力が伴わぬ者の対策として勇者に賛同するルイーダの酒場にいる冒険者に儂からの激励の品として大地の魔力の結晶たる種を送る予定だったのだ。だが、お主がルイーダの酒場以外での仲間を探すとなると、配布の問題があるのぅ……」

 

 少し困ったように言葉に詰まる王に対し、俺は予想が当たっていたことに内心でほくそ笑う。

 本来であればルイーダの酒場に流れるはずのこの種だが、ゲームでは主人公が王様に会った後でなければルイーダの酒場が利用できない。俗に言うフラグが立っていない状態だ。現実的に考えれば、主人公が王様と話してルイーダの酒場で仲間を集めよと伝えた後に、ルイーダの酒場に王様の指示で運ばれるのだろう。先に運ばれていないかとヒヤヒヤしたがまず第一関門はクリアした。

 つまり、今はまだルイーダの酒場に運ばれるはずの大量の種はこの場にあるということ。ならば……

 

「なら、僕がその種を預かり仲間を集め次第その仲間に王の激励の品として配布。もしくは、仲間になっていただく対価として使用できないでしょうか?そうした場合、僕自身の仲間探しもうまくいくと思うのです。その場合貴重な種の数もある程度絞れより効率よく使うことも出来ると思うのですが」

 

 実際ゲームの中では冒険者登録さえすれば王様から貴重な種が一人あたり5個もらえるというどう考えても種の無駄遣いなシステムだ。これが現実に割り当てれば、一緒に冒険する可能性がないけど勇者用にルイーダの酒場で冒険者として登録すれば、激励の品として貴重な種がタダで貰えるのだから、世界を救う気がないものまで登録する可能性がある。……逆に外道勇者なんかが、ちょっと小銭が足りないからと登録だけして仲間から服を剥ぎ取り、それを売却して後は放置される冒険者だっているのだけど。

 

「そなたの提案、確かに理にはかなっていると言えるな。全ての希望者に種を与えれば貴重な種の消費も激しく、かと言って酒場に任せ種を配布するのであれば基準も曖昧じゃ。ならば、アレル、お主が人を実力を見て直接手渡したほうが確実なのも確かか……」

 

 王様が少し思案する。これまで俺の旅立ちのために準備してきたことを急に変更していいのかという葛藤だろう。俺はさらにその追い打ちをかけるように王様に言葉を続けた。

 

「それに、母さんが一人の冒険者としてついてくる言ってくれているのです。そして、王様もお認めになった。その母に激励の品として種を渡すには、王様の提案では母が一度酒場に登録をしなければいけない。……とても言いにくいことなのですが、勇者の母が酒場で勇者の仲間の候補として名簿に登録する所を僕としては人に見られたくないのです」

 

 誰だってそうだろう。勇者のパーティーを学校で例えるなら、勇者が学校に通うことになったから、その学校に母自身が入学手続きをしに行くようなものだ。……既にパーティーに母親が来るのが確定しているので結局は恥ずかしい思いをするのは変わらないが。

 そして、王もその姿を想像したのだろう思わず声を出して笑ってしまう。誰のせいだ。

 

「確かに、フフ……確かにそうじゃ。お主はまだ若いのだからなおさら恥ずかしく感じるじゃろう。わかった、お主の言うとおりに手配しておこう。大臣、話は聞いていたであろう。ルイーダの酒場には後で連絡を入れておけ」

 

 王の言葉に、黙って話を聞いていた大臣も王に頭を垂れ、何やら書記官を連れて書類の準備をし始める。こんな展開にした俺が言うのも何だけど、予定を狂わされ王様に振り回される大臣も大変そうだ。今のところ一番困らせたのはまず間違いなく母の同伴なのは目をつぶる。

 それにしても、思った以上に簡単に事が進んだ。なら、もう少し踏み込んでしまってもいいか?

 

「王様、ご配慮ありがとうございます。それに後幾つか……」

 

「むぅ、まだあるのか? ……まあ良い。お主は何も考えず発言する軽率な者では無いようじゃからな。今日という日のために色々と考えてきたのであろう? 許す、言ってみよ」

 

 王の反応も悪くはない。ただ、なんだか大臣には睨まれている気がするがそれはそれ、彼はどうせバラモス倒した後に政務を一挙に引き受けてもらうのだから、今のうちから苦労には慣れてもらわないといけない。さあ、気兼ねせず行ける所まで行ってしまおう。

 

「では、これも提案なのですが……」

 

 そうして俺は、此処に来るまでに考えていたプランを王様と大臣の前で説明を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アレル、流石に王様にあのようなことを言うのは失礼だったんじゃないかしら?」

 

 王城の正門。王様との話し合いが終わり、兵士たちに見送られながら出てきた俺に対して母さんが心配そうに声をかけてきた。まあ、先程の話し合いの内容を考えれば当然といえば当然と言える。この国の英雄、勇者オルテガの息子だとしても普通ならばあのような無礼は許されないであろう。下手すれば牢屋行きだったのだが、それでも自分たちが無事に出てこれたのはひとえに今の世界の状況をある意味理解しているアリアハン王と、此方がどんな手段を使ってでも魔王を倒すという意志を提案という形で見せたからだろうか。

 まあ、流石に旅立ち前の勇者を牢屋にぶち込めば国民から反感を買うのは理解しているだろう。

 

「……母さんが一緒に来るなんて言わなかったら、あんなことは言ってないよ」

 

 少し不貞腐れたように俺は母に答える。まあ、もちろん大嘘なのだが。母さんが何もしなかったとしても俺は『あの要求』をしただろう。

 というか、魔物と戦って死んでしまった勇者に対して、死んでしまうとは情けないとか、もう一度機会を与えようとか、かなり上から目線のうえ、旅立ちに際してあんな装備しか渡さない王様のくせに実はゾーマが居ましたってだけで、絶望するような豆腐メンタルなのだから、少し相手を立てつつ下手に出て交渉すればいけるのでは? という、俺の予想が当たっていて安心した。

 

「それに、王様もちゃんと僕達を認めてくれた上で援助もしてくれた。だから、大事なのはこれからのことだよ」

 

 俺は手に持った袋の中身を確かめる。それは王様との交渉の結果の一つ、ルイーダの酒場で仲間を登録するときに王様から激励の品としてもらえる各種の種である。一応は桃太郎のキビダンゴのように、王様には交渉の材料には多少使うつもりだと伝えていたせいか、思ったよりもいっぱい入ってるそれを先程から俺はスナック感覚で何個か食べているが、それでもまだまだ無くなりそうにない。

 え? パーティーメンバーに使わないのかって? そんなの自分が一番かわいいに決まってるだろう。そもそも奴ら転職さえすればいくらでもレベル上げれるけど、俺のレベルは有限なんだよ!

 因みに、バスタードソードは手に入りませんでした。というよりもバラモスを一人で倒すというフラグを建てないと手に入らないアイテムである。言葉巧みに要求しても良かったのだが…

 

「まずは僕が魔王を倒しうる実力があると必ず王様に証明してみせます。王様に認められるような実力をつけた時、この城に伝わるというバスタードソードを僕に貸出ていただけないでしょうか? その剣で必ずやバラモスを倒してみせます」

 

 という、ある程度同じようにフラグを立てつつ、王様も折れやすい案を提案した。王様と話しているうちに気づいたことなのだが、どうやらこの世界は『ゲーム内イベント』に反した行動をしようとすると歴史の修正力とでも言うのか、どうにかして正規ルートに戻そうという力がかかっている気がする。最初の夢の世界がその顕著だろう。まあ、無理やり曲げたんですが。

 逆に言えば、イベントに近い内容の行動をすれば、これ絶対駄目だろうという行動も許容されやすいのだろう。その提案は無下にはされなかった。

 

「これから……聞いていなかったのだけど、アレルはこれからどう旅をするつもりなの? 正直王様は何も説明してくれなかったし」

 

 俺のこれからという言葉に言葉に母は立ち止まり此方に向き心配そうに尋ねてきた。母さんも考えていたのだろう。まず魔王を倒してこいと言う割に、王様は魔王のことについて何も説明していないのだ。その居城を、その戦力を。その割には倒してこいといって旅立たせるんだから本当に魔王倒すつもりが有るのだろうかと。

 

「あー……一応は城で剣の稽古をしている間に色々情報は集めてたんだ。まずはナジミの塔を目指そうかなって」

 

 もちろん、情報収集などしていない。原作の知識だけなのだが。

 

「あの向こうに見える島にある塔ね。そんな所にどうして?」

 

 母さんが不思議そうに尋ねる。まあ、まず魔王を倒しに行く度なのにあんな身近な島に行く必要は普通に考えれば無いだろうから仕方がない。俺も本来ならある策でさっさと次の国に行ってしまいたいところだが、そうも行かない理由があそこにはある。

 

「盗賊バコタだったかな。その人が作った盗賊の鍵があの塔にあるんだ。王様にお願いした件が準備できるまでの間に、まずその鍵を探しに行こうと思う」

 

「さすがアレルね。最初の目的地が決まっているなら、あとは準備をして出発するだけかしら」

 

「そういうこと。だから母さんは旅の為に一旦家に戻っていて準備を整えていてくれないかな? 僕はその間にルイーダの酒場に行って、旅の仲間にふさわしそうな人を何人か探しておこうかなって」

 

 そう、母が居ては女性メンバーでパーティーを固めることが難しくなる。そして、母のこの感じでは冒険中ずっとついてくるだろう。まさか母が此処まで子離れできない人だとは想像だにしなかったが、きっとこれも俺になる前の勇者が悪い。どうしてこうなるまで放っておいたんだ。

 だからチャンスが有るとすれば今しかないだろう。旅の支度のために家に母が帰っている間に何人かの女性メンバーを確保しなければいけない。理想はさっさと仲間にして母に事後報告出来ればなし崩し的に認めてもらえるかもしれないからだ。

「世界は救う」「ハーレムパーティーを作る」

「両方」やらなくっちゃあならないってのが「勇者」のつらいところだぜ。

 

「でも大切な旅の仲間になるかもしれない人たちでしょ? やっぱり母さんも一緒にいくわ」

 

 そんな俺の気持ちなんてつゆ知らず、心配そうにそう提案する母さん。まあ、当たり前といえば当たり前なのだが。それでも俺はどうにかして此処は一人で行かなければいけない。

 

「いや、おじいちゃんにも母さんのこと伝えないといけないし、旅の準備も仲間を探すのと同じぐらい大切なことだよ。それにそういう準備って僕をよく知る母さんにしか頼めないことだから」 

 

 我ながら会心の出来だと思う母を信頼しているような笑顔で母を見る。どうだ! 中の人の心が汚れていても、浮かべる笑顔と肉体だけは清らかな勇者だからな!

 これだけ息子に頼られたら流石に母は折れてくれるだろう。そう思ってたのだけど。

 

「心配しなくても、旅の準備ならもう出来てるわよ。最初の目標があの塔なら野営の準備もいらないでしょうし、仕舞っておいた私の昔の装備もこの通り揃えてきたから」

 

 現実は非情である。

 

 これだけあれば大丈夫でしょ? っと母は背負っていた荷物を此方に見せてくる。中に見えるのは数個の乾燥させた薬草とキメラのつばさ、ランタンやロープなどの俗に言う冒険者キットのようなも。そして母の装備だろう武闘着のような丈夫そうな服。王様の謁見の場でも流石に兵士に預けていたが、まさかあの袋の中身がこれだったとは。そして、おじいちゃんについては華麗にスルーするんですね母さん。きっともう既に俺の知らないところで話がついていたのだろう。……むしろついていてくれ。これで普通におじいちゃんが放置されていたら、中の俺とは他人とは言え、おじいさんが可哀想でならない。

 

「あはは……さすが母さん。そうだね。とりあえずあの塔程度なら野宿することもないし……うん、大丈夫」

 

 苦笑いを浮かべながら俺は母の言葉に頷くことしかできなかった。そもそも旅の準備なんて中身が一般人な俺がそんなに詳しくわかるはずもない。元冒険者、つまりプロだった母が大丈夫というのだ、頷くことしかできない。

 

「じゃあ、早速二人でルイーダの酒場に行きましょう? これから一緒に旅をする仲間になるかもしれない方ですもん。母さんもきっちり審査しないと」

 

 俺が頷くのを確認すると母は満足そうに笑顔を浮かべ、俺の返事を待たずに、善は急げとばかりに手を取りあるき始めるのだ。

 不味い、非常に不味い。

 

「え? ちょっと待って母さん。その辺りのことはできれば僕に……」

 

 慌てて母に声をかける。それでも相変わらず力が強い母の手は力の種でさらにドーピングしたはずの俺の力でも振り払うこともできず有無を言わさず引っ張られるだけなのだが。ああ、これ本当にそのままルイーダの酒場に行くパターンだ。

 

「いいえ、母さんもちゃんと審査します。安心しなさいアレル? こう見えて母さんは人を見る目は確かだから」

 

 まあ、オルテガさんの奥さんなんだからその辺りは信頼はしています。だけどそうじゃないんです。

 

「……因みに女の子が僕らのパーティーに参加したいと言ったら?」

 

「アレルにとって悪い虫になりそうなら実力があっても潰します」

 

 間髪入れずに笑顔で母は呟いた。

 ちょっとまって、この人潰すとか普通に言ったんですけど。

 

「ごめんなさいね。アレルの考えていることは、なんとなく母さんにもわかるの。だって、アレルも年頃だもの。アレルのお父さんもね、昔はそんな感じだったの。私以外の仲間も全員女の人だった」

 

 母の言葉に驚いてるうちに、前を歩きながら懐かしむように母はそう呟いた。 

 

「想像できる? 勇者と呼ばれて将来を約束された冒険者のお父さん。それを取り巻くのは女性ばかり」

 

 正直羨ましいです。なんて心の中で思いつつも。黙っていた俺に対して母は話を続ける。

 

「最初は仲良く旅をしていたの。でも、お父さんは素敵な男性だったから、仲間の中でお父さんを好きになる人が現れたの。私もそう。だからこそ、お父さんと結婚して貴方がいるんだもの」

 

 母の語り口調がどんどんと淡々としたものに変わってくる。

 ……なんだか嫌な予感がする。

 

「最初は少しギスギスして来ただけだった。でも、母さんが本格的にお父さんとおつきあいするようになってから……」

 

「母さん、その話はもういいよ! なんとなくわかったから」

 

 話をぶった切るように俺は声を上げる。

 何でオルテガが最後一人旅を選んだのかはなんとなくわかった気がした。確実にパーティーを組んでいたときに何かあったんだろう。そういえば、おもいだすを使った時、父と一緒にお風呂に入っていた記憶を思いだしたのだが、父の背中を流していた時、背中にある傷について聞いて父が苦笑いを浮かべながら誤魔化していたのを覚えていた。父ほどのものが後ろを取られるなんてすごい敵もいたんだなとその時の幼い勇者が思って記憶にとどめていたのだろうが、今考える……いや、まさかな

 

「わかってくれたのなら嬉しいわ。さ、早く行きましょう」 

 

「そ、そうだね。……酒場に頼もしい人がいればいいんだけど」

 

 只々、無表情でそう告げる母に、俺はそう言って頷くことしかできなかった。

 それからはただ無言で俺達二人は、ルイーダの酒場に向かって歩いて行くのだった。 




そろそろ本格的にヒロアカ小説動かそうと思うので、次回以降更新が結構間が開くと思います

仲間については既に案があるので、確定事項だけどそのへんは色々ゲーム設定に当てはめない展開で行きたいと思います。
あ、あと母さんは結構高レベルの格闘家です。

王様にした提案はメモ書きで書いてありますが、後々小出ししていこうかなと。そのへんは予想してくださると楽しいかも

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