ーーーほん、とうに申し訳ございませんでした((土下座
月一投稿するなど言っていながらできなかった私めの完全なる落ち度です。言い訳など今宵はありません。今月はこの回を除いて頑張って二回投稿をしようと考えておりますっ!!そしてこの回は正直見なくても今後の物語で支障はないです。むしろ見ない方がいいと思う気が……こんなのレヴィさんちゃうわ!って思う方は速攻でブラウザバック推奨です(震え声
それでは本文にどうぞ!!(吐血
「……本当に自分らしくないことをしたッス」
彼に行った自分の行動を振り返るとようやく落ち着いたのにまた顔が赤くなっているのがわかる。自分自身さえあんな行動に出たのが意外で驚いてたりしてる。沈黙していたのは間違いではなく正しかったとあの時の自分自身を褒めてあげたい。
「……やっぱり自分が思ってるより恭介さんのことを信用してたりしてるんッスかね。まだイマイチわからないッスけど」
彼が信用に値する人物なのは誰よりも気づきわかっていたと胸を張って言える。もしかしたら学園長は初めから見抜いていたのかもしれないけど……その時はノーカンッス。お人好しのお節介で真面目でありながら変なところで捻くれている。そして変なスイッチが入ると時たまに暴走するのも修学旅行にてわかった。あと、天然女たらしであるのを忘れてはいけないッス。
「でもあの時の行動は間違ってはいないと思いたいッスねー。今にもあの人が何処かに行くような気がして……」
彼があの後に向かう場所がわかっていてもそのまま何処か遠いところに行くような気がした。前回のユイさんのこともあったため彼も何処かに向かうと考えるとそれが嫌だった。なぜ何処かに行くと感じたかはわからないけれど……原因があるとしたらあの銀髪の少女と出会ったことが関係しているのかもしれない。全てとはいえなかったッスけど私はその光景を見た。私は再度思い出すーーーあの銀髪の少女との出会いを、恭介さんの原点であるあの地獄を。
◇◇◇
「やっぱりユイさんの魔力は凄まじいッス。いまごろミラさん以外は他の夢見てるッスよね。……自分もその1人なんッスけど」
なすすべもなくあっさりと夢の世界に招待されているところを考えるとミラさん以外は間違いなく同じ状況だろう。それと先ほどまでのアラタさん争奪戦のことを考えると彼だけは眠らされることはなく今頃はユイさんと話しているのかもしれない。
「……それにしても夢にしては意識がはっきりしているッスね。それにあまりにも殺風景な白い空間ッス」
夢にしては妙に意識はしっかりとあり、そして流石にこの白い空間が自分が見せられている夢だと思うと虚しい気がする。夢を見ていてそれでこの白い空間で覆われている場所に居続けるのは不満を覚えてしまうのはしょうがないことッスよ。とりあえず目覚めるまではこの白い空間に居続けるのは間違いなさそうだっと結論を出す。
「はぁ、本当に不便すぎるわ。既に肉体ががないから接触するにはこんな風な現実世界以外の世界で会うしかできないんだから。肉体は無理でもせめて外部と話すことができる器が欲しいものね」
はぁっとため息を吐きながら突然と銀髪の少女が現れる。咄嗟に戦闘態勢に入るが銀髪の少女は驚くこともなくむしろなにかを見極めるように私を見てくる。夢の世界ではあるが念のため警戒をしつつも私は目の前にいる少女に聞いてみる。
「何者ッスねか?」
「人に名前を聞く前には自分から名乗るのがマナーじゃないかしら?まあ、私は貴方の名前を知ってるからいいけど。そうね……私はイリヤスフィール・フォン・アインツベル。よろしくねレヴィ」
「どうして自分の名前を知ってるんッスか?記憶が正しければ一度も会ったことはないと思うッスけど」
目の前にいる少女が自分の名前を知っていることに更に警戒を高める。ここは確かに夢の世界ではあるがこの少女は別の存在である気がするのだ。何者かわからない以上は警戒するに越したことじゃない。
「簡単な話よ。私はずっと見ていたから貴方達の会話をね。ちなみに魔術的なものは一切使ってないから気づかないのは無理もないわ」
見透かしたように自分が考えていたことを否定をする。それじゃあどうやって見ていたのか。少なくとも彼女はビブリア学園の生徒ではないのはわかっている。まず夢の世界に干渉していること自体がそれ相応の実力持っている魔導士になるはず、それならば多少の噂だってたってもおかしくない。そしたらミラさんが勧誘に動かないわけがない。それよりも魔術を一切使っていないと言うことはどうやって私の名前を知っているのだろうか?そして私達と言っている以上はアラタさんや、彼のことも知っているということだろうか?
「私のことを警戒するのは意味がないわ。だって私自身が曖昧な存在だから。それに私自身がどうにかできるならどうにかしてたわよ。……まったく不便だわ。こうやっているだけで奇跡なのはわかっているけれど、それでも納得できるかと言われると無理なのよね」
曖昧な存在とはどういう意味だろうか?ブツブツと独り言を言い始めて途端に声をかけにくくなる。どうやら相当なにかが溜まっているようで少し目の前の少女から黒いオーラが見えるような気がする。
「とりあえずレヴィの質問に答えてあげるわ。私が何者かだったかしら?名乗った以上はこれ以上は答えてあげなくていいけど……サービスしてあげる。もう一度名乗るけど、私はイリヤスフィール・フォン・アインツベル、あの子の唯一の家族で、衛宮恭介のお姉ちゃんよ」
「……恭介さんの?」
クスリと微笑む少女に驚くことしかできなかった。彼女は恭介さんの家族で、恭介さんのお姉さんと言っている。正直信じられない。まず身長的には恭介さんとはかなり差があるためどちらかと言えばお姉さんより、妹と言った方がしっくりくる。それに正直に言うと素直に恭介さんの家族と言われても簡単に信用できない。なにより彼の家族というなら容姿はどこか似ているはずなのに似ておらず、彼は確かに髪の一部が白髪ではあるがその理由は魔術の使いすぎだと言ってはずだ。
「信じてないようだけど真実よ。それにひじょーうに残念だけど私のことについては思い出してないもの。本当に残念ながらね」
「そ、そうなんッスか」
どうやら相当溜まっているようで再度黒いオーラが見えるがそれも一瞬で収まる。嘘を言っているわけではなさそうでもしかしたら本当に彼の家族なのだろうか?っと思ってしまう。それでも彼のお姉ちゃんであることには半信半疑ッスけど。だからこそ自称家族と言っているからには知っているはずの当たり前のことを聞いてみる。
「イリヤスフィールさんが恭介さんの家族ということは……恭介さんの記憶についても知ってるんッスか?」
「私が知ってる範囲ならね。けど簡単に恭介について話すつもりはないわよ?いくら家族でも記憶がない恭介の変わりに私が話すのは違う。もし本当に知りたいのなら全て思い出したあの子に聞くことね。あっ、別に恭介の記憶を失う前の女性関係を教えるのは全然いいわよ?むしろこっちの方が楽しいし」
「むっ?それは非常に興味があるッス。特に恭介さんの友人関係など知りたいッスね」
自分としても最後の言葉には非常に興味深いことッスけど……今回はそれについては諦めることにしよう。もし次回があるのならばその時に恭介さんの女性関係を是非教えてもらおう。ある程度記憶が戻った恭介さんに一泡吹かせたいこともあるので。非常に残念ながら聞くのは諦めると自分が感じた疑問を聞いてみることにしよう。
「どうして自分と接触することにしたんッスか?恭介さんもユイさんの夢の世界に巻き込まれていると思うッスけど………」
「それでもよかったけど自重したのよ。前の崩壊現象の疲れがまだほんの少し抜けてないようだから休息も含めて眠ってもらってるわ」
彼が口にしたわけではないが前回の崩壊現象の疲れがほんの少し程度だと言ってることに若干彼の体力を含めて頑丈さに苦笑いを隠しきれなかった。やはり彼を一言で言いあらわすと規則外だろう。アラタさん達はイマイチわかっていないようだけどあの一撃を直接見たセリナさんや直接戦闘をしたアキオさんは薄々気づいているだろう。忘れてはいけないが学園長もその1人ッス。
「……彼は本当に大丈夫なんッスか?」
「アレぐらいなら全然大丈夫よ。経緯は複雑だけど……辿り着いた以上はアレぐらいで根を上げたなら私がどんな手段をとってもバーサーカーに鍛えなおしてもらうわ。むしろ崩壊現象に蝕まれている状態だったのが私としても好都合だったわよ。対魔力が低くても私が弱体化している以上は魔術を隠蔽するのも一苦労なのよねー」
アレぐらいならと言っているがアキオさん曰く『全ての攻撃は全力に近かったんだけどよく受け止めたりされたから想像以上に恭介は規則外だったなー』っとアキオさんは笑っていたがアキオさんの全力に近い一撃を受け取れるのは生半可な魔導士ではまず不可能ッス。アキオさんの一撃は間違いなくトリニティセブン 内ではトップクラスなんッスけど……恭介さんが根をあげる一撃ってどれほどなんッスか。正直自分では想像するのがだいぶ難しいんッスけど。
「それで私に聞きたいことは終わったかしら?そしたらそろそろ本題に入ることにするわよ。あまり時間がないのが現状だから」
本題ということはなぜ恭介さんではなく自分との接触することを選んだからだろう。先ほど理由を言っていたがそれだけではないのは薄々感じていた。恭介さんの家族というならばまず記憶喪失である彼の現状を黙っているはずがないのだから。この少女がなぜ直接会わないのかは理由は不明ではあるが……簡単には教えたからなさそうなので聞くことをやめよう。私は頷くとイリヤスフィールさんは接触を図った理由を話す。
「遠回しに聞いてもいいけどさっき言ったように時間がないから単刀直入に言うわ。貴方が知りたいと願っている恭介が思い出した記憶をーーーー見せてあげてもいいわよ」
……いま目の前にいる少女は聞き間違いでなければ彼の記憶の一部を見せてあげても構わないと言った。それは別にいいんッスよ。けど、私はこの目の前にいる少女にそのことを教えてなんていない。それは恭介さんも含めてアラタさん達にもだ。いつ、どこでこの少女はそのことに知った?緩みかけていた警戒が再度跳ね上がる。
「そんなこと一言も自分は口にしてないッスけど?もし例えばそうだとしても……いつ知ったんッスかね」
「いつ知ったと言われたならこう返してあげる。貴方が恭介と接触した時よ。初めに言ったでしょう?私はずっと見ていたって。それに勘違いされる前に言うけど貴方が恭介と接したときにたまたま貴方の願いを知っただけよ」
本当なら他人の願いなんて興味ないわっと付け足すように言うが割と残酷な言葉ッス。そうしたらなぜ自分と接触することにしたのか?仮説を立てることするのは簡単で、彼の家族だと自称しており少し話しただけでも彼のことを心の奥底から大切にしているのがわかる。すれば自ずと答えはわかってしまい自分と接触を図ったのが理解はできた。
「自分と接触するのを図ったのは……恭介さんに関することだったからであってるッスよね?」
「当たり前じゃない。そうでもないと貴方に会おうとも考えもしないわよ。どちらにしろ貴方達とは会う予定ではあったけどここまで早く動くつもりはなかった。まだ傍観者として貴方達の物語を眺めている予定だったわ。恭介の状況によっては変更したかもしれないけれど、貴方達の物語には干渉するつもりは初めからなかった。まあ、予定を変えるのはあの伝説の魔道書のせいでもあるけれど」
「伝説の魔道書ってことはアステイルの写本ッスね。アステイルの写本と恭介さんが確か一度だけ険悪な雰囲気になったのがあったッスね。それが原因ッスか?」
「それが原因よ。はぁ、正直あの伝説の魔道書については侮っていたわ。魔術じゃなくて恭介の存在自体を調べて突き止めるなんて。ほとんどのことがバレたようだし。そのおかげで口止めするのは案外楽だったけど……二度とごめんだわ」
心底嫌そうな表情を浮かべるところを見るとどうやらかなり苦労したのが目に見えている。気になるところがあるのが本音だが今聞いても教えてくれなさそうなので気にしないようにしよう。むしろその伝説の魔道書であるアステイルの写本を口止めすると聞いた自分はどんな表情をすればいいのだろうか。
「それでどうしたいの。だって貴方は気づいてるんでしょう?恭介が歪んでいることに。自己保身がなくて誰かの為にあろうとして、自分自身の身体に異常があっても誰かを助けようとする姿に。前回の崩壊現象で貴方は確信を得たんじゃない?貴方と関係がある人達は薄々感じてるだろうしね」
「そう的確に把握されていると警戒するなっと言われた方が無理ッスよ。昔から恭介さんはそうだったんッスか?」
「……ええ、今も昔も対して変わってないわ。記憶を失っても消耗しても第二の人生を歩もうがきっと変わらないんでしょうね。いえ、変わらないんじゃなくて……変えられないんでしょうね。正義の味方を目指すことを。だってーーーいえ、なんでもないわ。このことは聞かなかったことにしてちょうだい」
イリヤスフィールさんは複雑な表情を浮かべながら彼があの満月の下で口にした目指している夢を口にする。他にも何かを言おうと口にするが自分がいることを思い出すと口を閉ざす。少女の様子を見るからに記憶を失う前もきっと彼はその夢を目指していたのだろう。なにかしらのトラブルがあり記憶を失ったという説が濃厚になってきたッス。それでもあくまでも予想なので記憶を失うことになった理由はわからないッスけど。
「これは最後の忠告よ。もし今までのようにいたいのならその願いを捨てなさい。貴方が見たいと願った記憶の欠片はあの子の原点であり同時に一度あの子が死んだもの。ーーー貴方は地獄を直視できる覚悟はある?」
イリヤスフィールさんは今までの無邪気に笑ったりしていた表情が嘘のように表情が消えていた。赤い瞳にはまだ引き返せるっと言っているかのようにじっと自分を見据えている。地獄と大袈裟に言っていると誰もが思うなのだろけれど自分にはそれは比喩ではないと理解した。彼が身体全身に傷跡ができる理由は想像ができたけれど、あの左腕の火傷の跡だけはいくら考えてもわからなかった。彼が人助けをしている最中に負った傷と言われるとそれまでだけれど……確信がないけどあの火傷の傷跡だけは違うと思うッス。
「……その地獄とやらがどんなのか想像はできないッスけど目を逸らすことだけはしないッス。ーーーだって少しでも目を逸らしたら彼は何処に行くじゃないッスか」
「そう、その様子なら問題ないようね。私の手を握ってちょうだい。レヴィの願いを叶えるためには私が接触していることが条件なのよ」
言われた通りに自分はイリヤスフィールさんの右手を握る。手を握ると温もりを感じるが僅かにひんやりと冷たい、彼女が誰かなのかはわかったが彼女が本当に何者なのかは結局は知ることができなかったのを思い出す。自分がそのことを聞こうとする前に突如と眩い光に襲われて反射的に目を瞑ってしまう。光がなんなのか聞くために目を開けると視界に入ってきた光景に言葉を失う。
「ーーーこれが、恭介さんの記憶、なんッスか……?」
「そうよ。だから言ったじゃない、貴方は地獄を直視できる覚悟があるって」
ーーーそう、これは例えでもなんでもなく自分の視界に入ってきた光景はまさに地獄だった。この場にある全てを燃やそうと火の海が街を覆い、空を覆い隠すように充満する黒い煙。そしてこの地獄に巻き込まれた人々の悲鳴や助けを求める声、その声に含まれた感情には怒り、苦しみ、悲しみ、憎しみと負の感情しか感じられなかった。そして私の視線は浮かんでいるあるモノに釘付けになる。
「……崩壊、現象ッスか?」
自分自身が口で言いながらアレは違うっと本能的に否定する。アレはアラタさんが崩壊現象を引き起こす際に現れた黒い太陽ではなく、アレはあの時の崩壊現象より醜悪な存在であると理解する。アレは本当に今目の前に私の目の前に存在しているわけではないとわかっているけれど背筋から嫌な汗が止まらない。表情を顔に出さないことにはアリンさんほどではないけれど自身があるが、きっと今の自分は青ざめているに違いない。アレは間違いなくそれほどの存在だと初めて見た私でも断言する。
「様子を見るからにアレが崩壊現象以上なものだった理解してるようね。アレがこの地獄を生み出した原因であるといまは覚えてくれてるだけでいい。アレを知るには今のレヴィでは早すぎるから」
……イリヤスフィールさんはアレがどのような存在かを知っているかのようだ。未知な知識を持ち合わせているのは素直に魔導士としては気になるが今の最優先にすべきことはアレの正体を聞くことではない。自分が最優先すべきことはこの場にいるはずの彼を探すこと。これが彼の記憶だったら必ずこの場のどこかにいるはずなのだ。彼を見つけるために周囲を見渡す。周囲を見渡すごとに心が締め付けられるように痛い。目を逸らさないと決意を覚悟を決めていながらこの光景に目を逸らしたくなる。希望の一つも感じないこの絶望の地獄の中に本当に彼はいるのだろうか……?そう思ってきたときにふっと視線が一点に止まってしまう。
「あの子が……恭介さんなんッスか?」
「そうよ。貴方がようやく見つけたあの子が恭介よ」
自分の視界に入ってきたのはこの絶望の地獄のなかで一生懸命に生き延びようと地獄に抗う彼の姿だった。白髪の髪は一つもなく真っ黒な髪ですでに左腕には痛々しい火傷の跡が見える。どのようにして火傷したのかわからないが、この火の海でできた火傷であるのは間違いない。私の知っている彼の姿も左腕に火傷の傷跡が残っているのだから。彼は痛みに堪えるようにこの地獄に抗うように表情を歪めながらも必死に一歩一歩前に進んでいる。今すぐにでも彼の名前を呼び側に寄りたかったが、これは彼の記憶の中だとすぐに思い出して唇を噛みしめる。
「……いったいどんなことをすればこんな風な地獄ができるんッスか?」
「そうね。この光景がどうやって起きてしまったかは知っておくことぐらいは大丈夫かしら。この地獄が生まれてしまった原因はある争いが原因よ。詳しくはまだ教えれないけれどこの街がその争いの舞台であり、その争いには魔術が関係していた。自身の願いを叶えるために7人のまじゅーーーーー魔導士が集まり使い魔を従え、最後の1人が生き残るまで殺し合う。アレは争いではなく戦争っといった方が正しいわね」
「……その戦争の結末がこの光景だと言うッスか?」
「そうなるわね。その戦争を庇うつもりはないのけれどこの光景が生まれるとは誰も予想していなかった。本来ならばその殺し合いで生き残った最後の1人の人間の願いが叶い終わるはずだったのけれどその願い叶える装置が汚染されていた。これでも被害は抑えた方なのよ?汚染されていたことを寸前で気づいた勝利者が使い魔に破壊を命じてその装置を破壊した。けれどその泥を完全に止めることは出来ず溢れ出していた泥はこの一帯を火の海に一瞬で変えたのよ」
魔導士をなんと言おうとしたから気になるが雑な説明でうっすらとはわかった。彼が幼い時に住んでいた街がその戦争の舞台、その部隊に使い魔を従えた7人の魔導士が自身の願いを叶えるために最後の1人になるまで殺し合う。そしてその願いを叶える装置が汚染されておりーーーその戦争の結末がこの悲劇を生み出す結果になった。結末を抜かして考えるとなにかしらの儀式のようなものに近い、7人の殺し合いは一種の儀式なのだろうか?そして使い魔を従えるのがその戦争に参加する絶対条件なのだろうか?
「……さてっと、私と話すのはいいけれどそろそろ次の場面に移るわよ。彷徨っている記憶に関してはあの子は朧げにしかもう覚えてないから。この様子だと今後思い出すはずの記憶に関しては不安ね。つぎ思い出すとしたらアレであるのは間違いないだろうし」
すると一瞬で地獄のような光景から変わる。次の光景には火の海は嘘のようになくなり、その火の海を消火するように大粒の雨が降っていた。光景が変わったのならば彼が生きているという証拠になる。けれどあの地獄の中でこのままでは命が尽きるのも時間の問題なはずだ。
「火の海が消えたとしてもこのままだったら時間の問題……記憶で干渉が出来ないとしてもこれ以上は我慢の限界ッスよ」
「貴方が焦る理由はわかるけれど……もう少し待ちなさい」
そう言われても流石にこれ以上は指を咥えて黙ってみることはできない。あの火の海を鎮火してくれたあの雨は今では彼の体温を着実に下げており、なによりあの左腕の火傷の傷が悪化するのも時間の問題だ。肉体的にもだが自分が一番心配しているのは精神の方だ。幼い少年があの地獄を体験してその前のように振る舞えわけがないのだから。するとおぼつかない足取りで歩いている黒いロングコートを着た中年の男がまるでなにかを探すように近づいてくる。少しづつだが彼が倒れ込んでいる場所にへと近づいていた。
「……ああ、よかった本当に。生きてくれてありがとう」
その男はまるで
「……さて、どうやら時間切れね。そろそら貴方の目が覚めそうだしね。貴方にはもう少し知ってほしいことがあるけれど本来の目的の方は達したようだから文句は言わないでちょうだい」
イリヤスフィールさんの身体が少しづつ透けていることに目を見開く。身体が透けている本人は最初会った時に口にしていたように不便だわっと言いながら深い溜息を吐く。イリヤスフィールさんの姿が透けていることに共鳴するように景色も徐々に薄れていく。
「貴方がまた恭介のことを知りたがっていたら教えてあげる。再度夢の世界で会うことになるだろうけれど。あくまでも恭介の記憶が戻っているところまでだけどね」
「……こちらとしてもそうしてくれた方が助かるッスよ。順に追って整理していく必要もあるッスから」
「そうした方が貴方としても助かりそうだしね。あっ、これは私からの予想なんだけど、近いうちにもしかしたらーーー魔物の皮を被った英雄が恭介を殺しにくるかもね?」
「それはどういうーーー」
最後の言葉の意味を聞く前に夢の世界から現実世界に無理矢理引き戻されはじめる。夢の世界から去る前に最後にイリヤスフィールさんに再度意味深な言葉を言うがイマイチ聞き取れずに意識が覚醒していったーーー
『もし黄金の光や異質な魔力を感じたらその時はあの子をその場所に向かわせなさい。ーーーその瞬間からこの''世界''での運命の歯車が周り始めるから。それが希望か絶望かは全て思い出した恭介次第だけどね?』
……本当に申し訳ございません。fgo三昧してたのが見事に駄目でした。本当に申し訳ございません!!妙に疲れもあったので書くのがどうしても遅れたりしましたが今月は早く投稿できるようにトップギアで頑張ります!!次回は待ちに待った最後のトリニティセブンである彼女が登場します!!長かった!!全員集合までが一年もかかることになってしまいましたが……期待に応えられるよう頑張ります!!((吐血
ようやく彼女の名前を出せた今回ですが物騒な発言をしましたが気にしたら負けです!!……その前に書庫獲得イベント発生させないと。恭介の書庫獲得イベント発生させないと((使命感
最近兄貴の強化クエがきましたね!!それもありテンションが高すぎてちょっとハイテンションすぎてヤバいです!!ドレイクさんがすり抜けで来てくれたのは非常に嬉しいのですが……スキル石が。エリちゃんや上姉様も来てくれたんですがやはりスキル石が((遠い目
水着イベも楽しみなので待機しております((キリッ
それでは皆さん!また次回に会いましょう!!誤字&脱字報告お待ちしております!!