ーーーああ、ボックスガチャの制限は幻だったのさ((吐血
はい、どうも月一投稿をできなかった作者でございます(土下座
い、言い訳は今回はありませんよ?ホントウデスヨ?復刻のクリスマスイベの日にちと新章追加やリアルイベのテストが原因だと断言しますっ!!(白目
……まぁ、書くのが難航していた自分が悪いんですけどネ!反省してますよ……本当に。だからあと一回今月を投稿するのを約束します。パライソちゃんに誓ってっ!!
こんなくだらない前書きは無視をしてそれでは本文にどうぞっ!
保健室に先に向かった俺はベットを拝借してセリナを横にしている。魔術的に刻印が付与されているのなら外せるが魔力回復に関しては専門外のためどうすることもできやしない。念のためも含めて意識の無い彼女の側にいるが誰かが来た時には保健室から出て行くつもりだ。……せめてだがみんなの足を引っ張るのだけは勘弁だからな。それに再度リーゼロッテに無謀だとしても俺は向かわねばならない。……セリナの本音を聞いてはいるが俺はまだ姉である彼女の本当の気持ちを聞いていないから。
「……いや、違うな。その本心を聞いていないことを理由にして俺が目を逸らして逃げようとしているだけか」
自分自身がやらなければならないことを理解していながら、俺はそれから目を逸らして覚悟を決めれていないのだ。俺のくだらない葛藤のせいで今でもセリナは苦しんでいるというのに。迷っている自身を嘲笑う余裕すらも生まれることはない。
「……切嗣、俺はいったいどうすればいいんだ?」
(……それでセリナが幸せになるのか?リーゼロッテと二度と会えなくなる結果が彼女の幸せに繋がるのか?)
俺のやることが仮に最善であるとしてもそこにある答えに幸福という結果には繋がらない。繋がるのは絶望とーーー深い後悔だけだ。それを回避する方法は?リーゼロッテ=シャルロックとの戦闘は回避することは不可能に近く衝突することは間違いない。他の解決方法をいくら模索しようか思い浮かばないのが現状、そして力を得たリーゼロッテが姿を現して次こそは全員の魔力を奪おうとするのは考えずともわかること。これ以上誰か、特にトリニティセブンの誰か1人でも魔力を奪われたときは正真正銘にどうにか出来る範囲を超え宝具の加減の出し惜しみなどする余裕がなくなる。これ以上の被害が拡大するのを考えれば表情が歪んでしまう。
「……これ以上考えるのは無駄か。リーゼロッテが姿を現わすのは確定事項……ならば無傷である俺が被害がこれ以上出る前に抑えなければ」
俺ができる最善の行動は被害の拡大を防ぐこと。いや、それぐらいしか俺が出来ることはないと言ってもおかしくない。彼女を止めることが必然にしても結局は行動に移らなければ結果を出すこともできやしない。どちらにしろ動かないと変わりないっと1人でに呟けば保健室の扉が開く音がする。そこにはアラタと上司2人の姿がないが全員がいた。
「……ここに来たということはリーゼロッテにどのようにして対抗するか決まったようだな」
「ええ、あの2人が旦那様を鍛えるそうよ」
あの2人ということはミラとアキオのことを指している。アキオはともかくミラがアラタを鍛えるというのは苦渋の決断ではないだろうか?此方側がそれほど追い込まれているのはミラの決断でわかるだろう。短時間で鍛えるのは限りがあると思うが……いや、アラタならば可能か。ミラの作戦は短時間で他人の魔術を使える条件をどうにかして解除してリーゼロッテに対抗すること。アキオが付き添いにいるということは大方アキオの魔術を覚えさせるつもりか。
「……それがリーゼロッテに対抗する最後の手段か」
俺の呟きにアリンだけが頷くが他のメンバーも同じ気持ちのはずだ。アラタが魔術を覚えるのが時間との勝負であり、覚えたとしてもリーゼロッテに勝たなければならない。魔道士成り立てのアラタには荷が重いだろうが彼に賭けるしかないか。……我ながら無責任だとは感じるが、なにもできていない自分に苛立ちを感じつい表情を歪めてしまう。
「衛宮さん、セリナさんの様子はどうですか?」
「お世辞にも良いとは言えんな。容態は悪化はしていないものの、セリナの容態の悪化も時間との勝負だろう。……魔力を回復する方法はあるにはあるんだがそれは最後の手段だ」
セリナの容態がこれ以上悪化した時には気が引けるが血液を飲ませるしかない。剣でも投影して浅く皮膚でも切り軽く血を出して寝ているセリナに飲ませるか、最悪ここにいる誰かに方法だけ伝えて俺は退出すればいいだろう。浅見先生は頭にクエスチョンマークが浮かんでいるが、浅見先生に教えることだけは避けよう。おそらく、いや間違いなく修学旅行の時の巨大ハリセンの一撃が襲ってくるはず。
「お兄ちゃんも少し休んだ方がいいよ。だいぶ疲れてるようだし……」
馬鹿なことを考えているとユイが心配そうに表情を曇らせながら言ってくる。気遣いは嬉しいが疲れているとしたら俺以外の人たちだろうに。むしろ肉体的にも精神的にも無傷なのは俺である。
「その気遣いは嬉しいが疲れてるのは俺以外の人だよ。魔力を無効化されて回復に専念しているユイ達の方が疲れているだろう?肉体的にも精神的にも俺は無傷だからな」
「うん、確かにそうかもしれない。けど、お兄ちゃんが永劫図書館の時からずっと悩んでることは私にはわかるよ?いまだって必死に悩み続けてるんだもん」
「それは……」
「それにお兄ちゃんのあんな表情を見た後だと疲れていないだなんて説得力ないよ」
俺を諭すように微笑むユイにただ逆らうことができず、彼女の視線から逃れるように顔を逸らす。お兄ちゃんっと呼ばれることにもむず痒さを感じてしまい否定しようにも否定できなくなる。そんな俺を見ておかしそうに笑うユイの姿にせめての抵抗としてそっぽを向くしかない。あんな表情といわれて心当たりがあるので反論の余地もない。
「お兄さんとちがってお兄ちゃんは素直じゃないにゃー。こういう時は素直になった方がいいんだよ?んー、もしかしてレヴィちゃんの前なら素直になるのかな?」
「いや、なんでさ……」
何故か嬉しそうに笑っているユイに半端口癖になりかけている言葉を呟く。素直になった方がいい言うが自分としては割と周囲に甘えているような状態であり、特にレヴィには多大に甘えている状態である。そしてその中には含みたくはないのだが学園長にも多大に借りを作っているのでため息を吐きたくなる。……その借りを早急に返済しなければ。
「お兄ちゃん、レヴィちゃんの怪我の手当てをしてもらっていいかな?セリナちゃんの様子は私たちが見てるから心配しないでっ!」
「あ、ああ……」
有無を言わさない迫力を出すユイに俺は頷くしかなかった。チラリっとレヴィの方に視線を向けるが苦笑しながらもこくりっと頷く。いつも大人しくも元気なユイがここまでの迫力を出すとは……いまなら間違いなくリーゼロッテといい勝負はできるんじゃないか?もしくは勝利することも可能だど俺は思うぞ。ユイの言われた通りに俺とレヴィはみんなから少し離れた位置でレヴィの傷の手当てを始める。
「……この怪我だと少なくとも今回は左腕を使うことはできなさそうだな。完治するのも時間はかかるだろう」
「やっぱり恭介さんの観察眼には敵わないッスね。自分としては左腕の犠牲だけで切り抜けることができたので上出来ッスけど」
「俺としては言いたいことはあるが戦力外の俺が言う資格はないんだろうよ。……ただ、身体の一部を捨てる行動は控えるべきだ。女性として肌に傷を残すのは複雑なものだろうからな。今回は……医師でもないため詳しくはわからんがとりあえず傷跡は残らないはずだ」
「そうッスねー。肌に傷跡が残るのは乙女としては気になるッスけど……そうだとしても恭介さんが自分のことをもらってくれるッスよね?」
「……まったくそういった冗談はやめてくれ」
冗談じゃないッスけどねーっと楽しそうに笑うレヴィに俺はやれやれっとため息混じりに息を吐く。彼女のこういった冗談を間にうけるつもりはないが冗談でも軽々しく口にするようなものではない。まぁ、そういった冗談を言うときは基本的にはアラタか俺だけのようで安心と言えば安心だが。そんなことを考えながら傷の手当てをしているとレヴィは安心したように表情を和らげる。
「いつものように冗談を返してくれるところをみるといまは大丈夫のようッスね」
「君にも無駄な心配をさせてしまったようだな。いまは特に別にいつもどおりだから気にしなくていい」
ぶっきらぼうに返してしまうが本当のことだ。いまの俺は精神的にも肉体的にも別におかしな点はまったくもってない。ユイからは疲れていると言われたが正直なところ疲れていると言われても首を横に振るだろう。
「恭介さんが膠着した理由はやっぱり記憶が関係してるんッスか?」
「ああ、そうだと思うんだがそれに関係している記憶が回復しているというわけでもないんだ。……ただ、リーゼロッテからああ呼ばれるだけであの始末だ」
先ほども言ったが別に''姉妹''に関する記憶を思い出したわけでもない。だが、姉妹と聞けばズキリっと唐突に頭痛に襲われたことを考えるなら、それは失っている記憶に関係しているのは間違いない。そうでもなければ突然と身体が膠着する理由が説明できない。記憶を失う前の俺が知り合いにそう呼ばれていたということぐらいしか予想できん。
「記憶に関することなら自分もお手上げッス。けれど、それも含めて貴方は他のことを悩んでいるんッスよね?」
悩んでいるのは確かだがそのことを目の前にいる彼女に話すのに躊躇う。ユイにバレている以上は目の前にいる彼女にはバレているだろうが話せるかどうかは別である。セリナの容態についてにも悩んでいるが頭を抱えているのはリーゼロッテをどうするかだ。だがそれをどうにかする最善の方法は最悪な一手であり、なによりトリニティセブンのメンバーには残酷な話でしかない。
「君が心配するほどじゃない。俺がリーゼロッテから魔力を奪われた時にどうなるかについて考えこんでいただけだ」
咄嗟に俺は目の前にいる彼女に嘘を吐く。ジッと見つめてくる彼女の瞳が心の内を見られているようで苦し紛れに目を逸らしてしまう。それは自分から嘘だと白状しているようなものだと気づくがもう遅い。
「その様子ですとそれは嘘で、仮にそうだとしても貴方なら対策はまだでも''仮説''は出来てるッスよね?アラタさんやセリナさんから魔力を奪い、リーゼさんが使用してきた魔術を見たんッスから」
「……」
彼女の言葉に俺は無言をつらぬくしかなかった。俺がリーゼロッテから魔力を奪われた場合の仮説は二つある。だが、どちらにしろ魔力を奪われてはならないことには変わりはない。奪われて本来の投影魔術にへと変わってくれるのならまだ喜ばしいことなのだが……そんな希望は考えるだけ無駄である。
「怪我の手当ては終わったぞ」
彼女の左腕に包帯を巻き終わったので、逃げるように俺は立ち上がり薬品などを元にあった場所に戻す。彼女から傷を手当てしてくれたことについて感謝されるがそれにただ淡々と返すことしかできなかった。……頼りのない予感だがリーゼロッテが襲撃してくるのはそう長くはないはずだ。話は聞くにしてもリーゼロッテは説得に応じてはくれないのはわかっており今回の騒動は計画的に実行された。その真実が感情とは真逆に頭は冷酷に非情に判断をしていく。その思考は徐々に感情を染めていき、染まっていく感情に反応するようにギチギチっと鉄が擦れ磨り減っていく音が心から身体から聞こえてくる。
『ーーー先輩』
大迷宮の時にも聞こえた幻聴が再度聞こえた。あの時よりもはっきりと聞こえたその声にあの時以上に罪悪感で心が押し潰されそうになる。ギチギチと鉄の磨り減る音はまだ聞こえてはいるものの感情と思考はなんとか落ち着く。先ほどの少女の声に俺は助けられたのか……?
「……答えなど返ってくるわけないだろうに」
その聞こえた幻聴に答えを求めていた自分に気づき、自嘲気味に鼻で笑ってしまう。けれど、あの少女の声のおかげでなんとか落ち着きを取り戻せた。少しづつ鉄の磨り減っていく音も静かになってきていることに何故か安堵する。そのことに疑問が生まれるが暴走する心配についてだろっと自己完結し、この場にいる要件がないことを思い出す。……仮にあるとしてもこれ以上の滞在はボロが出そうなため退出を選択するだろうが。
「俺は先に自室にでも戻らせてもらう、これ以上はここに長居する理由もないのでな。君たちは大人しくここにいるといい下手に単独行動をするのは控えるようにしてくれ」
最後に忠告を含めて俺はこの場から移動することを選ぶ。セリナのことは気がかりだがここにいる彼女達に任せて大丈夫だろう。いくらリーゼロッテでもこの場所にいるのを探索するのに多少の時間はかかるはず、ならば襲撃に備えることを含めて俺は別行動をとるべきでアラタの修行の時間稼ぎなどが万全である俺がやらなければならない。どちらにしろ俺たちには時間がない、それならば早めに行動するのが吉というものだ。誰かに声をかけられたようだが俺はそのまま保健室から退出する。保健室から一定の距離をとりふっと足を止めてしまう。
「……どうするものか。いくあて碌にないというのに」
「そうなんッスか?珍しくノープランなんッスねー」
「……そうなるな。正直、自室以外に行くあてがーーー」
独り言だったのだが会話が続いているのはどういうことなのだろうか?会話のキャッチボールをしていることに驚きを隠せず気配を感じる隣を見るとそこにはつい先ほど別れたはずなレヴィがいた。……いや、なんでさ。
「……あー、俺の記憶違いでなければ保健室に君はいたと思うが。それとも俺が幻覚と幻聴を見て聞いているということなのか?」
「いやー、珍しく貴方から一本取れて満足ッス。幻覚と幻聴ではないッスよ。正真正銘の恭介さんの愛しのレヴィさんッス」
にっこりっと笑う隣の彼女につい頭を抱えてしまう。幻覚と幻聴の方が良かったと今ほど思うことはなかった。まずどの辺りから隣いた?……いや、考えることは止めよう。直接確認しても大方いつもの『自分、忍者ッスから』で妙に納得するオチだろうから。
「最後の言葉にいいたいことがあるが……つい先ほどにて忠告はしたはずだか?単独行動は控えるべきだと。いますぐにでも保健室に戻りたまえ。それともリーゼロッテに大人しく魔力でも与えるつもりなのかね?」
「
「……屁理屈だなそれは。いますぐにでも君を力づくで連れて行くという手もあるが?」
「恭介さんがそうしないのはお見通しッス。初めからするつもりなら自分の存在を確認した時に保健室に連れて行ったに決まってますから。そして自分とのお話はまだ終わってないッスよ?」
何を馬鹿なっと皮肉に笑いながら返せばよかったものの逃げたという自覚があるため苦い顔を浮かべるしかない。納得はできることが無理だとしても、あの時に無理矢理会話を終わらせた方が良かったか。無駄だと理解していながらも最後の悪あがきをする。
「あの時点で話は終わっただろう?あの魔術の強制解除はともかく他の対策についてはできている。これ以上は俺から話すことなどない」
「貴方が悩む理由が基本は誰かの為なのを自分が気づかないと思っているんッスか。ずっと悩んでいるッスよね?双子の姉妹でその姉であるリーゼさんをどうするか」
「……」
図星であるため言葉につまる。見透かされているのは薄々感じてはいたものの実際に言われると対処が遅れてしまう。せめて軽口の一つや二つがいますぐにでも思い浮かべばよかったのだが先ほど言葉がつまった以上はバレている。話すまで見逃す気は無いようですレヴィは無言でただジッとみつめてくる。……どちらが折れるかと我慢くらべするのもいいかもしれないが非常事態なためそう呑気なことをしているわけにはいかない。
「はぁ、わかった。正直に君に話すことも躊躇いがあるが……せめて場所を移動させてくれ」
お互いに睨み合っても時間の無駄であることもあり俺の方が音を上げた。未だにレヴィにも躊躇いがあるのだが無駄な時間の浪費だけは避けなければならないことである。いつ襲撃してくるからわからない以上は彼女を一人にさせるわけにもいかないからな。そんなことを考えながら盗み聞きはされない場所である自室に向かうことにした。
◇◇◇
保健室以外に行くあてもないため二番目には安全であろう自室に俺とレヴィはいる。あのまま廊下で話す内容ではないし盗み聞きされるのは絶対に避けなければならないからだ。……他に行くあてがあるとしたら学園長室だが断固としてないだろう。むしろ提案の候補に入ることすらない。あの男の目の前でこんな話をするならば保健室で話した方がまだマシである。
「……はぁ、最後の確認だが本当に聞くんだな?」
ベットに腰をかけている彼女に最後の忠告も含めて聞くと真剣な表情をして頷く。個人としては首を横に振ってくれた方が嬉しいかったが……グジグジと話すのを躊躇うことやめ覚悟を決めて俺は口を開く。
「正直に言えば今回の騒動を終わらせる方法は思い浮かんでいる。今の相手のことを考えるの簡単とは言い難いが……単純ではあるな」
「まぁ、あの反則級の強さを得たッスからねー。簡単に終わるならそれが一番ッスけど……けど、セリナさんの容態についてはどうなんッスか?」
「それについても問題はなくなる。魔力の回復については不明ではあるが、魔王の刻印は間違いなく解決するはずだ。あくまでもセリナはリーゼロッテに魔王の刻印を刻まれただけ、ならばその刻んだ術者をどうにかすればいい」
「それはつまり……そう言うことッスか?」
「……ああ、君の予想している通りだ。これ以上の被害を拡大する前に、なおかつセリナの容態を回復する。それが両方まとめて解決する方法はーーーリーゼロッテ=シャルロックを殺すことだ」
被害をこれ以上拡大しないことセリナの容態が悪化する前に回復しなければならない。こちらの戦力のことを考えた結論の末にその両方を同時に解決する方法がその術者であるリーゼロッテ=シャルロックを殺すこと。他にも候補はあるが不確定要素がありすぎる。魔王の刻印を強制解除できるのか?仮に出来たとしてもなにかが起きてしまうのでは?っと疑問が浮かびきりがない。未知数すぎる故に下手に手出しができないのだ。
「……この方法がいかに残酷な手段だと理解している。トリニティセブンである君たちに特にセリナにとってこの手段は最悪だと。そしてこれを実行してセリナの容態を回復するのは絶対ということでもなく、その逆の可能性があるのは否定はできない。しかし、先ほどあげた両方を同時にクリアできるのはこの最低な手段だけだ」
どんなに考え抜いてもあの両方をクリアできる手段がこれしかなかった。リーゼロッテを無力化しようともセリナの容態を回復しない、仮にセリナの容態を回復できたとしても無力化しなければ被害は拡大して周囲を巻き込むことになる。あの考えに至った自身に嫌気がさす。その行いが
「そうッスね。それが今回の騒動を解決させるには最善の方法ではあると思います。もしこの場にミラさんがいたら少なくとも賛同をしていると思うッス」
「……きっとな。彼女ならその提案を受け入れ、それを基準にして作戦を練るだろう。リーゼロッテが悪の魔道士と宣言してしまった以上は彼女が手を抜くことなど絶対にない」
いまこの場にはいない上司である彼女の在り方を考えるとそれを容易に実行するのだろう、自身から生まれる感情を鉄の仮面で覆い隠しなんの躊躇いもなく。その姿を想像するだけで思うところがあるが今は話すべきものではない。
「……悩んでいるのはリーゼさんをどうするのかッスよね。恭介さんはどうしたいんッスか?セリナさんではなくてリーゼさんを貴方はどうしたいんッスか?」
「……リーゼロッテについてか」
リーゼロッテをどうしたいか?接点が全くなく知り合ったといえば昨晩から。そんな短い時間では彼女という個人を知るには少なすぎる。セリナの願いを一度考えずにリーゼロッテについてを考えはするが余りに思いつかない。ああ、けれどーーー
「ーーー戦いたくないな。セリナやアラタに確かに危害を与えた。けれどそこには敵意や殺気を感じなかったんだ。危害を与えたことに怒りを感じなかったわけではないが……それでも俺はリーゼロッテとは戦いたくないのが本音だ」
敵意を感じるとしてもその時は明らかなる意図的な時だけ。けれどそれ以外である殺意を向けてくることは一度もなかった。明確な敵意と殺意は持ち合わせていない、それが勘違いではないっといまごろになって気づいたことに内心で苦笑いするしかない。ああ、結局俺は冷静なふりをして冷静でなかったのだ。話し合いで解決するのが無理でも話をできる余地があるのだから。俺の本心を聞いたレヴィは嬉しそうに微笑みながらベットから立ち上がり俺の左手を優しく両手で包み込む。
「恭介さんのその気持ちはきっと間違いではないッスよ。いまこの状況では間違いだと。楽観的と誰かから言われるかもしれませんけど、貴方のその気持ちは間違いじゃないッス。……それに自分もあの双子の姉妹が別れるところは見たくないのが本音ッスから」
「……ああ、そうだな。俺もあの双子の姉妹が別れる結果だけは御免だ。先ほどまで物騒なことを言っていた身がなにを言っているんだと思われるかもしれないがね。……覚えてなくても記憶になくても俺は知っているんだ。双子ではなかったけれどある姉妹が永遠に別れる結末に至ってしまったことを。……その結末だけは絶対にさせてはいけないんだ」
記憶が回復していないくせに覚えていないというのに知っている。そんな矛盾が信じられないというの百も承知、だが姉妹が永遠に別れる結果だけは絶対に阻止をする。そのことを再度思い出せた。だったら俺がやらないといけないことはただ一つ。それが正義の味方として正しいのかはわからないけれど……間違いではないはずだ。
「さてっと、この様子だと恭介さんは大丈夫そうッスね」
「……すまないな。こんな優柔不断な奴は見限られても文句は言えないだろうよ。君には本当に助けられてばかりだよ」
「精神的にも肉体的にも把握しておくのが恭介さんのお世話として当然ッス。なんでしたら肉体面を特にお世話してあげましょうか?自分としては大歓迎ッスよー」
「……それは素直に遠慮させてもらうよ。妙に含みのあるような気しかしなくてな」
「自分はそんなつもりで言ったわけではないッスけどねー。アラタさんが欲望に忠実なら……恭介さんはむっつりッスかね?」
「……いや、なんでさ」
俺が頭を抱えて否定をすればその姿を見て彼女はクスリと笑う。彼女が励ましてくれているとわかっているため俺も少しだけつられるように苦笑を浮かべる。
「それでは自分は保健室に戻ることにするッス。エスコートを頼んでもいいッスかね?」
「ああ、勿論だ。君が満足できるようにきちんとやり遂げてみせよう」
不敵に笑うと彼女は嬉しそうに頷き俺の手を握る。どうやらお姫様はこの状態のままエスコートをお望みのようだ。エスコート頼まれた以上は全力で答えなければ。それになにより俺自身が不思議とこの温もりを感じていたい。そう感じながら俺と彼女は自室を出た。
(……やれやれ、これだとどちらがエスコートしているのかわからないな)
保健室を目指している時に今の状況を思い出して内心でくつくつと笑みを漏らしてしまう。けれどこれもこれで悪くはないっと考えているとレヴィはなにかを思い出したように声を漏らす。
「そう言えば肝心なことを忘れてたッスね……」
「肝心なこと?……ああ、リーゼロッテから苗字を呼ばれることについてか。確かにそれをどうにかしなければな……」
そのことをすっかりと忘れていた。やらなければならないことを決めたのはいいがソレについての対策は全くもって皆無である。まぁ、前に思いついたことだが鼓膜でも破ればどうにかなるだろう。もしもの時はそれを実行してしまえばいいと自己完結すると名案でも浮かんだのかレヴィは再度声を漏らす。
「恭介さん、ちょっと話があるので少し腰を落としてくれないッスか?」
いつもなら特にこんなことを言わずに耳打ちをしてくるのだがどうしたのだろうか?不思議に思いはしたが言われた通りに姿勢を落とす。どんな話なのだろう?っと疑問が生まれていた刹那自身の頰に柔らかい感触を感じた。そしてなにをされたのか理解するのはそう時間がかからなかった。
「なっ!?君はいったいなにをしたのかわかってるのかっ!?」
「勿論ッスよ。……恭介さんの頰にキスしたんッスよ」
ーーーそう、彼女は俺の頰にキスをしたのだ。頰には彼女からキスされた感触がまだ残っていて離れるさいに耳元で聞こえた吐息がなによりの証拠だ。レヴィを見れば頰は赤くなっておりそれをマフラーで隠すようにしていた。俺も彼女と同様に頰が赤くなっていくのかわかる。
「……もしもの時はこのことを思い出してリーゼさんに対抗してくださいッス。同じ戦法を使ってくるのは間違いないと思うので。その時は自分のことでも思い出してくださいッス」
「アドバイスを貰えるのは素直に嬉しいが、流石にさっきのは度が過ぎているぞ!?確かに外国では挨拶でやるのな当たり前ではあるがーーー」
「自分だって誰にもかまわずこんなことはしないッスからね?誰よりも身持ちが硬いのは自負していますから。こんな荒治療をするのは恭介さんだからッスよ。それとも……自分では嫌だったッスか?」
悲しそうに声を出し上目遣いで見てくる彼女の姿に俺は押し黙るしかなかった。そんな風に言われてしまってはなにも返さなくなる。……まぁ、それにされたこと自体には別に嫌ではなかった。俺はかろうじて首を横に振ればそれを見て嬉しそうに彼女は微笑む。……これがいつものからかいであるならば流石にくるものがあるなっと一人でに複雑な心境を抱く。
「ここまで来たら後は自分一人でも戻れるッスよ」
「そうか?まだ保健室までには少し距離があると思うが……」
「いやー、流石にこれ以上引き止めるのは気が引けるッスから。恭介さんも色々と作戦を考えないといけないと思うので」
彼女にしては珍しく少々強引な気がしたがそれもあるため俺は頷いた。作戦を立てるにしろリーゼロッテと再度対峙しないといけないんだが……まぁ、いくつかの予備を考えておくのも必要か。保健室までエスコートする予定がなくなったのでここでアレを渡すべきか。
「すまないがこれをセリナにかけておいてくれないか。毛布があるから暑苦しくはなると思うが……多少は落ち着きは取り戻すはずだ」
魔術回路をオンにして俺は自身の着ている黒い外套の素材である赤原礼装を投影する。タオルケットのサイズで投影してはいるため幾分かはマシだろう。念のために心当たりがあるもう一つの方を投影するか悩んだが断念する。
「了解ッス。無茶だけはしないでくださいッスよ?」
「まぁ、善処はしよう。リーゼロッテを無傷で帰らせることは約束する」
最後にお互い笑みを浮かべてその場で別れる。俺がやらなければならないことは一つ、その結果も必ずしも達成しなければならない。その結果以外の結末など不要だと新たに心に誓う。その結果は間違いではないと信じてーーー
み、みなさんが納得できるようなレヴィさん成分を補充できたと思いたいっ!((血反吐
なお、最後のレヴィさんの別れる提案の理由は皆様のご想像にお任せします((キリッ
次回でリーゼ編が終わるといいな……終わると願いたいなぁ(トオイメ)書かないといけないのがまだあるんですけどネ……。次回でもリーゼ編は終わらないのは確定なのでもう暫しお付き合いください((土下座
そしてものすごくくだらない報告ですがfgoにてようやくデオンとエミヤさんのスキルマが完了しましたっ!長かった!古参の二人であるのに回避と自己暗示を上げるの渋ってごめんねっ!英雄の証争奪戦が終わらなかったんだ!(尚今でも英雄の証争奪戦は終わっていない模様
いやー今回の新章のシナリオライターがあの人と聞いて白目全開になりましたが比較的平和でよかったです。え?ヴィッチ?ちょっと知らない子ですねぇ。派生はキャットしかシリマセンヨ。とりあえず赤兎馬のCVとあのテンションがどうしても、通りすがりのマスクを被ったただの斎藤がチラついた自分は悪くないと思いたいです。ガチャに関しては自分の運で珍しく☆5ピックアップが働いて項羽と☆4虞美人が我がカルデアに来てくれました!虞美人はもう、声優さんも含めて再臨の姿などを含めドストライクゾーンだったり(吐血
項羽の中の人に関してはなにも言いません。ただ実装してくれてありがとうっと涙を静かに流すしか(
えっ?イベントですか?…………ボックスガチャの回数制限はノーコメントで(白目
最近にてウズウズと新しい小説を書きたい衝動に駆られています。どの小説が書きたいかヒントを出すなら……魔砲少女ですかね!(もはや答え
そういえば我ながら投稿して気づきましたが……前回の投稿で20話に辿り着いていたんですね(白目
それでは次回の更新は未定、誤字&脱字の報告をお待ちしております!