かこう、かこうっと思っていればふっと日付を見れば21日。もう少しで2月じゃないですか、やだー……悪いのはfgoなんだ!贋作イベが一週間弱しかないのがわるいんです!((オイ
今年初の投稿ですが、一番駄文な気がします………変な前書きは無視して本文にどうぞ!
「………で、なんでお前らは俺の部屋にいるんだ?」
アラタの疑問はなにも間違っていない。なんせ自分の部屋に勝手に4人の訪問者がいるのだ。僅かながら震えており少し怯えているように見えたのは気のせいではないだろう。なんせ今日の教室内でクラスの生徒からマシンガントークを浴びせられていたのだ。この状況を見てその考えに辿り着いたアラタにとっては地獄でしかないだろう。無論、教室内の時のアラタを見て俺は心の中で合掌していたと答えておこう。
「取材ですッ!」
「取材ッス」
金髪のツインテールの少女ことセリナは元気の良い声で真っ先に答える。悪意もなく明らかに純粋な答えのため今のアラタにとっては余計にタチが悪いだろう。レヴィはそう言うが明らかに面白くなりそうだから付いて来ただけであって取材なんてする気は一欠片もない。2人の答えを聞いたアラタの視線は落ち着きがない浅見先生と背を壁を預けている俺に移る。
「………俺が夜遅く自主的にアラタの部屋に来ると思うかね?この時間帯なら本来は自室にいる」
俺は半端強制的にいや、強制的に連行された。その理由の答えはあっと驚くほど単純だ。要するに転校生に取材するなら同じ場所に集めようだそうだ。………純粋な答えとついて来てくれるという期待な眼差しを向けられたら断れないだろう?記憶をフラッシュバックしていると俺の苦労をわかったようでアラタは哀れみの目で見てきた。
「………わ、私はこんな時間に女子が男子の部屋に、と言うのがきょ、教師として許せなかったので………」
咳払いをしながらアラタの質問に答える。確かに立場上夜に女子が男子の部屋に訪問するのは見逃すことはできないだろう。まあ、そのほかにも理由があるかもしれないがこれ以上の詮索は野暮というものだ。ちなみに俺はきちんと経緯を話したため浅見先生から曖昧な表情をされた。
……本当にいい先生だ。
「いや、リリスは俺と同じ歳じゃねえか」
「………そうだとしても浅見先生の立場を考えてみろ。たとえ同じ年齢でも教師である以上見逃すことはできないだろう?」
そんなものか?っと首を傾げながら言うがそれ以上この件については触れてこなかった。説明が少し面倒いため追求してこなかったことに安堵する。本来なら反対されてたが同行、もとい教師としての立場でいかがわしいことをさせないように監視する。そう説得させるのに中々骨が折れた。いや、今思えばなんで俺が必死に浅見先生を説得したんだ?本来ならレヴィとセリナがすることじゃなかっただろうか?
「………もしや、浅見先生を説得するためだけに俺を連れてきたんじゃないだろうな?」
あくまでも推測のため半信半疑で俺を連れてきた2人に聞くとレヴィは口笛を吹きセセリナが視線をずらす。怒りを通り越し呆れたためため息を吐く。
「………はぁ、なら俺は帰っていいか?浅見先生の説得ができた時点で俺の用件は終わった。正直俺がこの場にいるメリットは全くと言っていいほどない」
これは正直な感想だ。アラタに聞きたいことは黒い太陽についてだけでありたいして他はない。俺は記憶喪失のため質問には満足に答えることはできないし、一方的に知られるのも正直いい気分でもないからだ。
「できれば私は衛宮さんがいてくれると助かるんですが………」
浅見先生から縋るような視線が俺に向けられる。浅見先生の心境は非常に理解できる。なんせこの場には不安定要素しかない。セリナはわからないが、レヴィとアラタが暴走してもおかしくはない。いや、間違いなく暴走するだろう。浅見先生を連れたきた責任と連れてきてしまった罪悪感が生まれ俺は渋々その場にとどまることにする。それがわかると浅見先生は安堵するように先ほどより落ち着いたようだ。
「………そろそろ本題に入ってくれ。早く帰りたいのは変わりないからな」
浅見先生になにか聞こうとしたセリナが言葉を遮るように本題に入るように言う。それは浅見先生も同意のようで咳払いをする。アラタは一番言葉を発して聞く気満々のセレナへと再度聞く。
「で?」
「取材ですッ!」
同じ回答をするが先ほどより声が大きく感じたのは気のせいだろう。そこまで熱心に言われればアラタは断りきれず渋々納得することでセレナの質問、もとい取材が始まったようだ。幾らかの質問を重ねるごとにアラタも満更ではない様子に変わり、終いにはノリノリに取材を答えていた。
「うむ……好きな食べ物は唐揚げだな」
「ですってよ!?リリスセンセッ!!」
「どうして私にふるんですか!?」
そろそろだと思っていたが浅見先生が巻き込まれ始める。それにして……唐揚げか。最近は食べてないが、唐揚げ関連ではどうしてもレヴィの忍者特性唐揚げの惚れ薬入り、これがどうしても真っ先に思い浮かぶ俺は悪くはないはずだ。唐揚げと聞こえた俺は視線をチラリとレヴィに向けると時すでに遅しとはこのことですでに彼女の唇は動いていた。
「忍者特性唐揚げ食べてみるッスか?惚れ薬入りッスけど」
「是非に」
「アラターー!!」
アラタが首からレヴィの方へと向ける速さは異常であった。その行動に浅見先生は注意をするがその本人は全く気にしていない様子で第三者であるセリナが興味深そうに聞く。
「惚れ薬入りでいいんですか?」
「まあ、滅多に食えるもんじゃないしな。魔導ってのは常識を覆さなきゃいけないんだろ?」
……常識、非常識以前の問題だと思ったのは俺だけかね?むしろ惚れ薬入りの唐揚げを承諾して食べるのはどうかと思うぞ。断言して言えるがこの惚れ薬入り唐揚げを食べるか食べないかは常識を覆す範囲には入らないと思うぞ、絶対に。
「もしかして恭介さんも食べたくなったッスか?恭介さんが頼めば自分はいつでも準備満タンッスよ?野獣になった恭介さんも見てみたいですし」
するとなにを思ったかレヴィは俺を巻き込んでくる。妙に艶っぽい声を出し舌を僅かに見せてきながら。少なくとも惚れ薬入り唐揚げに関連する話でなければ多少はきたかもしれないが……妙に期待のある取材者ことセリナの視線とほうっと声を漏らすアラタ。そしてレヴィの言葉に顔を赤面してアタフタとし始める浅見先生。
「……はぁ。冗談はほどほどにしておけ。俺は大体君のことを理解しているから問題ないが……俺や少なくともアラタや学園長以外の前では言うなよ?まったく……自覚は持っているかわからないが君は可愛いだから今後は先ほどのようなことは控えることだ」
ふぅ、全く俺だから勘違いしないものの他の男子ならば妙な期待を持たせるぞ。特に今は思春期真っ盛りのためあたら系の反応を間に受ける輩がいてもおかしくはない。あと野獣化なんてする気はない。
「もしかして自分を心配して言ってるんでスかね?」
「ん?そんなこと当たり前だろ。俺はレヴィのこと大切な人だと思ってるしな」
知り合いの関係であるが俺はレヴィのことは大切な人である1人だと思っている。俺のような異端者を気にかけてくれ、普通に接してくれる。最初の時はなにかしら裏があると思い警戒していたのに彼女は普通に接してきてくれた。彼女なら警戒されていたことなどわかっていたはずだろうに。本当に彼女には頭が上がらないなっと苦笑をつい浮かべてしまうと妙に俺に向ける視線が変わった気がした。
「そ、そうッスか………」
「………これが天然タラシですか」
レヴィはなぜか歯切れの悪い返事をして、セリナは聞き取れなかったがか小声でなにかを言いメモ帳にペンを動きしなにかをメモする。
「恭介はまさか策士なのか?」
「いや、なにを言っているんだ?心配するのは当たり前だろう。……なにが策士なのかはわからんが、とりあえず否定をしておこう」
アラタが謎の発言をするが不名誉なレッテルが含まれている気がするので後にネタにされるかもしれないため今この場で否定をしておく。特にアラタから学園長に情報が漏れないように念入りにさせてもらう。特に
「では、惚れ薬入り唐揚げを食べて野獣化したらまず誰を襲いますか?」
「胸の大きい順だな」
考える間も無くアラタは質問に即答する。質問の回答を聞いた浅見先生は身を守るように身体を抱きしめらようにしていた。これ以上は悪ノリが悪化するためそことなくフォローを入れることにする。
「もし、アラタが惚れ薬入り唐揚げを食べて野獣化してもその時は俺が力尽くで止めさせてもらう」
「恭介の力尽くは割とシャレにならなさそうなんだが………」
アラタの顔がなぜか引きつるが気にしないことにする。まず惚れ薬入り唐揚げを食べさせなければいいのであり、本来釘をさすのはアラタではなくレヴィであるのだ。惚れ薬入り唐揚げ食べない限りアラタは加害者ではないだろう。………もっとも食べたとしても被害者になることはないだろうが。
「あなたって人は!アラタも衛宮さんのように節度を守ってください!!」
「い、いや、みんな悪ノリしただけじゃねえか。あ、そうだ。部屋に来たついでに魔術について教えてくれよ」
根からの教師故なのかアラタから魔術について聞かれ始めると浅見先生は先ほどの慌ただしさがが嘘のように落ち着き説明し始める。俺も耳を傾けるべきかと思ったが、あちら方面の会話の問題児1人から目を離すと後に厄介になるため今回は遠慮しておく。
レヴィも俺の視線には気づいている様子だが特になんの問題もなくセリナと会話を楽しんでいる。よくよく考えると一つの部屋にトリニティセブン2人と魔王候補1人と側から見れば話しかけにくいメンバーだ。それに躊躇することなく会話に入り込む彼女のコミニュケーション力の高さは素直に感心する。
俺はどちらかといえば会話をするよりそれを眺めることが好んでいる。話すこと自体は別に苦手ではないが、妙に会話を眺めている方が慣れている気がするのだ。どうやらいつの間か浅見先生のイジリが再発したらしくレヴィとセレナにツッコミを入れている浅見先生をみて苦笑い浮かべてしまう。
「………あ、あなたたちは………」
「なあ、リリス。こいつはそもそも一体なんなんだ?」
いつのまにか片手に本としては小さいものがあった。それを見て浅見先生の表情が一瞬だが強張る。数秒の間があったがゆっくりとアラタの質問に答え始めた。
「………"アステイルの写本"」
「それって本当なんですかッ!?」
「ええ………あくまでも学園長が言うには、ですよ?」
アステイルの写本がどれほど凄いものかはわからないが俺とアラタ以外の3人の雰囲気が変わった様子を見るとかなり凄いのだろう。アステイルの写本について知らない俺にとってはただの本にしか見えないが。
「伝説の魔道書として有名であり、異世界の知識が宿ると言われています」
「そんな大層な代物なのか………寝てるけど」
浅見先生の説明を受けてもアラタは半信半疑でアステイルの写本を見ていた。いや、流石に所有者であるのに疑うのはどうかと思うが………俺も今回はアラタ同意見であるため深くは言えないが。それに、アラタの寝ていると言う意味が俺はわからないため、今の場で質問しても話がややこしくなるかもしれない。そのため、俺は質問はせず眺めることに徹する。
その伝説の魔道書と言われているアステイルの写本を興味本位もあり観察しているとふっとアラタのアステイルの写本を見る視線が変わった気がした。まるである人物の唯一の手がかり、そう口にしているようにも見えた。
「その写本については本当に詳しいことはわかっていないんです。なんせ存在自体が伝説のようなものでしたから。そもそも魔道士には"テーマ"という研究概念が必要なわけですが、魔道書はその"テーマ"について記載されていてーーーーー」
「「ッ!?」」
浅見先生の魔道書についての説明の途中、なんの前触れもなく突然と大きな音が聞こえて部屋が大きく揺れ始め、それが原因かどうかはわからないが停電が起きる。
「うわわわわわわっ、一体なんなんですか!?」
「地震と停電!?」
(地震と停電………!?いや、余りにも不自然だ。………ッ!?この感覚は魔術か!)
周りが騒がしくなるが落ち着かせる余裕もなければ説明する暇もない。どうもこの場所を結界か、それに似た魔術でこの部屋にいる全員を閉じ込めようとしている。どこの誰の仕業かは知らないが、レヴィを巻き込む以上少なからず黙っているわけにはいかない。このまま閉じ込められるのも癪なため多少の悪足掻きをさせてもらう。
「
いつもの癖で
「少なくとも、壁が無傷ですむほどの威力じゃなかっだはずだ。……どうやら一足遅かったか」
一歩遅かったようで正体不明の魔道士によって完全に閉じ込められていた。もしかしたらと思い、先ほどの一撃で壁が脆くなっていないかと触れてはみたがそれはなく、むしろ閉じ込められる前より壁の強度は上がっているようだ。……まあ、結界らしきもののため、閉じ込める前より強度が上がっているのは当たり前だが。
さて、この状況をどう打開するか壁と見ながら考えていると制服の裾が引っ張られている気がして振り向くとレヴィがいた。どうしたかと思い言葉をかける前に彼女が俺の耳元に近づき小声で聞いてくる。
「停電している時に鈍い音が聞こえたスけど………恭介さんの仕業ッスか?」
「ああ、停電の時に剣を投影して壁に向かって一撃入れてみたが………見ての通り全くの無傷だ。完全に閉じ込められたようで、どうも一筋縄では脱出できなさそうだ」
「先ほど窓が開くかどうかも試したみたッスけど開かなかったですし」
一筋縄で脱出できないと聞いて同意見なのかレヴィは頷く。この結界らしきものを突破できる方法はあるが、それは本当に最後の手段がいいだろう。魔術の隠蔽の件もあるが、俺の手段はこの場にいる全員に確実に被害が出る。単純だからこそ危険であるため、本当に脱出できないときに行動を起こすつもりだ。一応対魔術であるあの短剣があるが、この結界に効果があるかはわからないため無闇な魔術を使うのは避けたい。その場を見られた時は浅見先生から確実に警戒されるため必然的に俺が動くのは最終瞬断になる。
「まあ、結界に起点になるものはこの室内から感じる。それを破壊すれば脱出はできるだろう」
皮肉にもこの結界らしきものが発動するときわかったが、どうも自分は魔術の感知系にて多少鋭い方がわかった。閉じ込められたのは災難だが、思わぬ収穫とはこう言ったことだろう。もっとも結界の起点が室内のどの辺りにあるかわかっているが。多分だがベット付近に結界の起点があるだろう。ほんの僅かな妙な魔力を感じるだけで誰もが気づかないのも無理もない。俺はたまたまその付近にいたから気づけただけにすぎない。
「そういえば突然と室内が明るくなった理由が知りたいのだが、レヴィはわかるか?」
「アステイルの写本の仕業ッスよ」
レヴィはアステイルの写本に指を指す。つられるように俺の視線はアステイルの写本に向けると、レヴィの言葉通り光っているように見えた。一つの疑問な晴れたのはいいが、また一つ疑問が生まれてしまう。
「アラタの顔がなぜあんなにも腫れてるんだ?停電した時に妙に騒がしかったが………それと関係があるのか?」
「その答えは乙女の秘密ッスよ。もし、その質問に答えるならアラタさんが一つやらかしたと答えておくッス」
アラタがなにをしでかしたかわからないがこれ以上の詮索はやめておくことにしよう。踏み込めばなぜか今この場にいる女性全員からこの結界をどうにかする前に俺の身が無事ではすまないと本能的に察する。
「なあ、結界ってのはなんだ?」
『お前さんが作った異世界のかなりスモール版さね』
「ああ、箱庭作りみたいなもんか」
なにかしら課題を変える前にアラタの声が室内に響く。そしてこの場にいる全員以外の声が聞こえる。まさか外部からの干渉かと思い周囲を見渡すが魔術の気配はない。
「ず、随分あっさりと凄いこと言ってますね………」
「ホント動じない人ッスね………」
「よくわからん以上、動揺しても仕方ないだろ」
3人は何事もなく会話を続ける。緊急時になっても冷静に判断することについては同意しよう。しかし、そろそろ俺の疑問も誰か答えてくれてもいいんじゃないか?まさか、アステイルの写本が喋ったとでも言うのか?………周りの様子を見る限りそうだと言っているにしか見えない。
「結界で空間が断絶されている、とかでしょうか。長年通ってますがこんなのは初めてです」
『まっ、その辺りを考えて脱出するのが今回のゲームなんだろうさ』
浅見先生の解説に怠そうにしかし僅かに愉快そうな声が聞こえる。どうやら信じ難いがアステイルの写本が言葉を発しているのを目の当たりにした以上、伝説の魔道書の認識を多少改めることになるかもしれない。ただの本だと思っていたが………あれも警戒対象に含んだ方が良さそうだ。
「………ゲームと言った以上、そこの伝説の魔道書とやらは脱出の方法は知っているのではないか?」
『まあ、こんなの少し調べればすぐわかるレベルだな。お前さんも少なからず脱出の糸口を見つけているんだろ?』
俺の質問に質問でアステイルの写本は返してくる。本でありながら俺を試すように。やはり、この伝説の魔道書の認識を改めよう、この本に隙を見せれば俺の本来の魔術を一瞬に見破られる。
「伝説の魔道書とやらが、質問を質問で返してくるとはな。俺が脱出の糸口を見つけているだと?ここには少なくともトリニティセブンが2人もいる。その2人ですら悩ませているこの状況の中、貴様の主人と同じタイミングで転校してきた俺がわかるわけないだろう。伝説の魔道書とやらは男1人の力量すら測れないのかね?」
『はっ、減らず口め。私の見立てではお前がーーーー』
突然とアステイルの写本は喋るのをやめる。周りの視線が俺とアステイルの写本を交互に見るがそんなことを気にしている余裕がない。あの本が次に口にしようとした言葉は俺にとってどれほど不利なものかは大いに想像できる。それはレヴィも気づいているのかじっと俺を見ていた。
『………ああ、そう言うことか。どうやら私の勘違いだった。この場の中ではトップクラスのポンコツ
「………ああ、この中で俺はポンコツの
お互いに魔術を強調する。周囲から見ればアステイルの写本と俺は少なからず嫌悪な雰囲気であるのは間違いないだろう。それに奴は先ほどの魔術の強調は間違いなく俺の魔術について悟ったと考えるべきか。あの長い沈黙の時になんらかの魔術を使い俺について調べたか?疑問がふつふつと湧き上がるが気にしている余裕などない。今はこの場をどうやって切り抜けるかを考えなければならない。生半可では切り抜けるのは厳しいことに内心で舌打ちをして、引っかかる確率はかなり低いがハッタリをかますことを決意し言葉を発しようとする前にアステイルの写本からいかにも怠そうな欠伸をする。
『ふわぁ………眠いから私は寝る。クリアできたら呼んでくれお休み………』
「お、おい!?」
緊迫した空気が流れるなど気にせずアステイルの写本は眠りにつく。アラタは余りにもマイペースぶりのアステイルの写本に驚くがすぐに光ったままでいてくれっと頼むと眠たそうな返事をして光を保ちながら今度こそアステイルの写本は眠りについた。
(………なんの企みかはしらんが生かされたと言うところか。アステイルの写本とは一度話し合いをするべきか)
どうやらべったりと手汗をかいていたことに気づく。それに気がつかなかったということはそれほど自身に余裕がなかったことに気づいてため息を吐こうとするがそれを呑み込む。これ以上部屋の空気を悪くするのは良くない、今は脱出するのが目的だ。
「すまないが……脱出する方法を探るの少し4人に任せる」
脱出する方法を探さないのは不自然だと思うが4人に任せる事にする。俺が加わっても糸口を見つけていないと言った以上どちらにせよ積極的には動けない。それに先ほどのやりとりで思ってる以上に思考が回らないのだ。今の状態だと軽く会話をしただけでうっかりと口を滑らせるかもしれない自信がある。各個人の考えはわからないが無言で頷いたところを見て許可を得て俺は窓際付近に移動する。
「さて、妙な空気になった後なんだが………どうする?」
「どうすると言われても………アラタさん妙に落ち着いてますね?」
「まあ、あんな緊迫した空気の後だとな?それに慌ててもなんにもなんねーし。問題はトイレが部屋ないってことぐらいか」
「それは困ります!乙女の一大事ですよ!?」
妙な空気にして悪かったなっと心の中で呟きながら眺めるように見守る。たしかに緊迫した空気にしたのは申し訳なく思うが。だよなぁっと顎に手を添えて呟くようにいい、なにか打開策を考えているようだ。アラタが数分の沈黙をしているとなにを思ったのか椅子に近寄りそれを掴むと扉の前まで近寄る。
(ふむ、確かにいい判断だがーーーー)
アラタの突然の意味深な行動に周りは首を傾げる。浅見先生とセリナが声をかけようとする瞬間、アラタは扉に向けて力一杯の限り扉に椅子をぶつける。扉は全くの無傷だが椅子はその逆で破損した。突然の行動に俺以外は驚いた様子を見せる。
「アラタ!!一体なにしてるんですか!?」
「うわー、ヤンキーみたいッスねー」
浅見先生とセリナはイマイチアラタの行動をまだ理解していない様子だがレヴィは事前に俺が壁の破壊を試みたことを知っていることもありすぐにアラタの不可思議な行動に気づいたようだ。現にレヴィはチラリと俺の方を見てきたためとりあえず肩を竦めておく。
「椅子が壊れてしまったが大した問題じゃないな」
「問題ですよ!いきなりなにーーーーあっ、なるほど」
セリナもアラタの不可思議な行動を理解したようで浅見先生も気づいたようだ。常識はずれの行為を試しているとセレナが言えばその言葉にアラタは頷く。
「常識に囚われないことが魔道って聞いたんでね。非常識なことをするのがここを開ける"キー"なのかと思ったんだが………違ったか」
破損した椅子の一部を手に持っていたアラタはそれを床に置き再度頭を捻る。非常識なことをするのが違えばここを開ける方法を他に考えているようだが、室内に結界を破壊できる基点の場所を気づくことはないだろう。
(確かに結界の破壊するのも大切だが、俺が気になるのは誰がこの結界を作りだしたかだ。これほど強力な結界を作る以上目星をつけるのは簡単なんだが……)
魔王候補であるアラタを試しているのは少し考えれば簡単にわかる。だが、アラタを試す動機がわからない。まず間違いなくこの結界を作り出したのは、ここビブリア学園の最強の7人の内の1人、もしくはこのビブリア学園のトップである学園長のどちらかしかない。トリニティセブン2人が未だに気づけていない以上このどちらかの確率が高い。可能性はほぼないと断言できるが、学園外からの第三者の仕業だと言うことも一応考慮しておく。
「一体誰がなんのために………」
むむっと唸り声を漏らしてこの結界の目的を考えているようだが簡単に推理できる内容だ。レヴィは大体わかっているようでアラタに視線を向けて少し不敵な笑みを浮かべる。
「おそらくアラタさんが目的だと思うッスけどね」
「まあ、そうだろうな。俺の力を試しているのと言ったところなんじゃないか?」
腕を組みドヤ顔で答える。自信満々でいるところを見てセリナは頼りになる事に目を輝かせるがすぐにその期待を裏切るような発言をしたアラタにセリナはすぐに肩を落とす。全体の雰囲気が少しグダクダになってきたが先ほどのアステイルの写本とのやりとりを思い出し苦笑い浮かべてその様子を見守る事に徹する。
「……まあ、多少は足掻いてみるか」
証明が難しくても地道に探すことを決意したアラタの雰囲気を感じたり各個人も結界の基点探しを開始する。流石にこれ以上動かないと不審に思われるため探しているふりをすることにする。もし、本当にお手上げ状態になったらベット付近に誘導するか、俺が直接結界を破壊するしかない。もし後者を選択したのなら多少八つ当たり気味に破壊することにしよう、念入りに。
(探すふりをするにしろ………どの辺りを探すか)
とりあえず適当に窓付近を探しているふりをする。窓が開かないことはレヴィが確認しているような発言をしていたため意味はないが。効率が悪いのは自覚しているが下手に動けないよう縛ったのは自身の落ち度だ。
「……やはり、アステイルの写本と小競り合いになったのが失敗だったか」
「自分から見てもあれは恭介さんの失敗ッスよ」
ゆっくりと近づいてきたレヴィからもそう言われてつい顔を顰める。確かに皮肉と挑発したのは失敗だとわかっているが、そこを目撃されてなおかつ本来の魔術を知られている彼女から言われるのはいたいところだ。
「自分の意外だったのはアステイルの写本が恭介さんに反応を示したことッスけど。アステイルの写本曰く、脱出の糸口を見つけるって言ってたッスけど本当ッスか?室内にあることは知っていたようでしたけど………」
「みつけているではなく訂正するなら気づいたと言うべきか?もっとも、アステイルの写本より正確にわかっていないけどな。あくまでも俺の感みたいなものであてにはできんぞ?」
苦い顔を浮かべつつ肩を竦める。あくまでもベット付近に基点を感じるだけであってそれが偽物の可能性だってあるのだ。正確にわかっていないことは真実であるため別に嘘ではないはず。そうッスかっと言えば疑わしい視線を俺に向けてはいるがそれ以上レヴィはなにも言ってこなかった。
「これ以上長引きそうなら、最悪俺が動くから大丈夫だろう。それか、あの魔道書を叩き起こして聞き出せばすむ」
「でしたら、その時は楽しみにしておくッス。どんな手段を使って脱出するか気になりますし」
レヴィは楽しそうな笑顔を見せて結界の基点探しに戻る。もとより、危険を感じたのなら初めから動くつもりだったが口にする必要はないと思い心にしまっておく。
結界の基点探しからどれほど時間がかかっただろうか。時計は機能していないため時刻がわからないのが辛いことだ。精神的疲労を隠せず全員がゲンナリとした様子だ。
「何もないな………いよいよもって諦めて寝るか」
「いやいや!!諦めちゃ駄目ですって!私たちの名誉がヤバイんですって!!」
「大丈夫だ、問題ない。黙ってるから」
「なんの解決にもなってない!!」
親指を立てて割と冗談でなさそうなアラタに素早くツッコミを入れるセリナ。この室内での各やりとりを見ていたがセリナはツッコミを入れるのが人一倍上手いな。浅見先生といい勝負をするんじゃないか?こんなことを考える以上どうやら自分もこの空気に感染してきたようだ。
「おや……どうしたッスかリリス先生?」
「え!?……え、あっ、いえ……なんでも」
モジモジしていた浅見先生を心配するようにレヴィは聞くが苦笑いを浮かべて妙に歯切れの悪い返事が返ってくる。
「まさかーーーートイレに行きたい……とか?」
「あ、いえ……あの……その……」
浅見先生は先ほど喋った以降無言になる。誰もがわかっているため次第に女性陣が騒ぎ始める。それでも僅かにアラタが余裕がありキャラがどうこう言い始め浅見先生が素早くツッコミを入れるがいつものようなキレがなかった。その後我慢するたびに漏れる声に周りも焦りを感じ始めるが不謹慎な会話が聞こえたのは聞こえなかったことにする。
(……我ながら忘れていたな。ここにはトイレがなかったか……これ以上はアレなため動くしかないか)
この状況下の中で流石に動かないわけにはいかない。これ以上長引けば浅見先生の名誉に傷が入ってしまう。浅見先生の名誉が傷つくことより、俺の魔術の隠蔽と周りから異端の力とバレるのは安いものだ。投影使用するとレヴィは恐る恐る手をあげる。
「実は自分もピンチッス……」
「2人しておしっこ系ヒロインを狙うつもりですか!?」
「さあ、セリナさんもこっちに来るッスよー」
「いや、なんでそうなるんだレヴィ!?」
レヴィの催眠術らしきものを止めるより先につい反射的にツッコミを入れてしまう。しまったと思うが時すでに遅しでセリナもレヴィも限界のようで返事がない。
「……いかんな。このままだと凄いことになってしまう」
「すでにだいぶヤバイと思うんだが……」
仕方あるまい、これ以上は本当に色々とヤバそうだ。主に今後の展開的に色々と。下手したらタグというものに妙な追加もしなくてはならないかもしれない……!!
「諦めて魔道書を頼ろう。おーい、魔道書よ」
『んぁ?なんだぁ……?まだ眠いんだが……むにゃ」
「寝ぼけてるのか、ふむ……」
アラタはまずは俺に視線を向け、そしてセリナとレヴィへと向ける。俺は好きにしろと言う意味で肩を竦め、セリナとレヴィはコクリと頷く。
「おー、これが出口かぁー。よっしゃーー」
「わー、ちょー簡単でしたねー」
「忍者的にもバッチリだったッスよー」
「まあ、大したものじゃなかったな」
浅見先生以外完全な棒読みで言葉を発する。なぜ俺までやったかだと?視線でやれと言われた以上やらなくてはならなかった。俺も好んでやったわけじゃない。むしろ最悪手段のアステイルの写本を脅す方がよっぽど気が楽だ。最後の仕上がらしくアラタがアステイルの写本の力など必要なかったと言う。
「さ、さすがにそんなベタな手が伝説の魔道書に通じたりなんて……」
『んにゃ……あーん?なんだ……ベットの下が怪しいってもうわかったのか……むにゃ……』
今間違いなく全員が心の中で思ったことは同じだろう。俺だってその1人だ。まさか伝説の魔道書にベタな手が通じるとは………本当に伝説の魔道書か?っと顳顬を抑えていると場所がわかった以上脱出するのは早くトントン拍子で進んでいきベットを破壊することで結界は解かれる。アラタは勢いよく扉を蹴り開け女性陣はそのままトイレに向かっていった。
『はっはっはっ!お前いいセンスしてるよアラタ!』
突然と高らかな笑い声が聞こえてきたため笑い声の主へと視線を移す。完全に目が覚めたのか愉快そうに笑っているアステイルの写本だった。
『魔道書である私を騙すとはな。確かに常識的じゃないぜ』
「そりゃどうも……」
「ベタすぎる手に騙されるのもどうかと思うがな」
アステイルの写本の認識がブレることに立ち会ってしまったが問題ないだろう。あの手に騙されるところをみて本当に伝説の魔道書か?っと一瞬疑ってしまったが俺は悪くないはずだ、けして。
『そう言うお前さんも私を騙したじゃねえか。あの中で一番下手な棒読みだったぜ?』
「……今すぐ忘れろ。俺も不本意ながらやらされたんだ」
もしこの本に表情があったのならば間違いなくニヤついているはずだ。投影して短剣でも投擲してやろうか考えるが睨むで我慢する。本当にいつか記憶から消去させよう、絶対に。
「……これ以上ここにいる理由はないため俺は帰るぞ」
「お疲れさん。また明日な」
ああっと返事を返して帰ろうとするとなぜかアステイルの写本から呼び止められる。まだ弄り足りないのか?っと不機嫌な雰囲気を出していると思ってもいないことを聞かれる。
『お前さんの名前は?』
「は?……別に大した名前でもないんだが。衛宮恭介だ。忘れるにしろ、覚えるにしろ好きにしてくれ」
なにかしらの言葉を聞く前に早々とその場から離れさせてもらう。質問には答えたしこれ以上長居する必要はない。疲労がドッと襲ってきたため自室に戻ったら寝ることを決めて欠伸を噛み締めながら自室を目指すことにしたーーーー
北斎狙いで爆死して、嘆いて玉藻ピックアップ引けば玉藻きたラグーンです☆今回が実はこの小説初の一万字超えるという事件です。崩壊現象まとめて詰め込もうと思っていた過去の自分を殴りたい。殴って蹴って、立っていた方が勝ちってやつですよ((
はい、恭介くんの結界に気づく件は深くは言えません。はい、過去に触れてしまうので。まあ、聖杯戦争絡みと言えばわかりますよね?((ほぼ答え
確か感知は高い方じゃなかったっけ?と疑問に思いつつ書いてたので反省しかないですねぇ。
アステイルの写本との緊迫する必要はないかと思いますが、異世界の知識がやどると言われているため割とある意味恭介と関わっていく回数が多くなると思います。空間閉鎖はギャグが多かったのでちょっとしたシリアスも必要なんですよ、きっと((
さて、ようやく次回は崩壊現象です。あの3人がようやく登場しますね!ようやくですよ!崩壊現象!……振り返ればこの小説シリアスばっかだよ。ギャグ書きたいのにギャグセンスなゼロな自分には辛い((
こんなグダクダと書いた後ですけど、ハーレム作る気は無いと今頃ながら書いておきます。サブヒロインは悩んでおりますが……もし各キャラと仲良くなってもラブではなくライクの方です。基本的にはレヴィさん一筋ルートだと思ってください、話の都合上もしかしたら多少それっぽいことを書くかもしれませんが、基本的にはレヴィさん一筋ですッ!!大事なので二回言いました、はい。
さて、次回の投稿も未定ですが……この作品を読んでくださる方には気長に待ってもらえると嬉しいです。それではまた次回!
(節分イベントに備えてガッツリキャラ育成しないと……)