Fate/Remnant Order 改竄地下世界アガルタ ■■の邪竜殺し   作:源氏物語・葵尋人・物の怪

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第四節 お前は誰だ? Ⅳ

「おい、関羽。不射之射の攻略法は分かってるんだろうな?」

 

 不射之射は確かに厄介極まる力であるが、関羽はその不射之射の使い手である張遼と荊州城で対峙していた筈だ。

 故に攻略法はあると燕青は踏んだ。

 しかし、現実は非情である。関羽は首を横に振った。

 

「攻略法はあるにはあるが、今の状況じゃ実行出来ない。それにその方法を取るには相手が悪過ぎる」

 

 そして関羽はどのように張遼の不射之射を破ったかを説明した。

 

「不射之射は生きとし生ける者なら、或いは生き物に近い程の精度で作られた被造物ならば必ず抱えている本能的な恐怖心に訴えかける催眠術のようなものだ。だからかからないようにするにはその恐怖心そのものを一時的に無くすしか方法はない」

 

 燕青は言葉を失った。

 

「……ボクはヤツと戦う時に薬で意識を飛ばして戦ったし、一緒に戦ってくれた張飛は仙人の秘術とやらで心を閉ざしたまま戦うことが出来た。だけどこの状況ではその両方が残念ながら存在しない」

「……ってか、出来たとしても悪手でしかねぇな」

 

 その通りと関羽は頷いた。

 張遼の場合は関羽と張遼の実力が元より拮抗していたこと、そこに張飛という数の優位が加わったことで出来たことだ。

 併しこの場合の相手は羿とヘラクレス。意識を飛ばして戦って良い相手ではない。

 

「キィハハハハハッ! そう狼狽えんなや。安心しろォ。藤丸立香は不射之射では殺らん」

 

 ひたすらどのように不射之射を攻略するかを議論する二人を嘲笑うように告げ、羿はその手に弓を出現させた。

 木材、金属、獣の骨や皮と様々な素材で作られた極端な弧を描く歪んだ弓であった。

 しかもかなり長大な弓だ。羿の身長と同程度の大きさがある。

 

「合成弓か!」

「ああ、蒙古なんかが使ってたヤツと同じような弓だ。けど、あんな大きさのは流石に見たことないぞ」

 

 合成弓――コンパウンド・ボウとはその名の通り複数の素材を使用した弓のことだ。単一の木や竹で出来た弓よりも小型で大きな張力を持ち破壊力も高かったが扱いについては難しいとされていた。

 弓というものは基本的に大型化すればする程に張力を上げ、扱いも難しくなるが羿のそれは合成弓というカテゴリーに在っては下手物と言える代物だった。

 

「藤丸立香は人理を救い、この羿に機会をくれた。故に賛辞と感謝として、羿はこの腕で手前ェを殺すと決めたのだ!」

 

 その下手物を立香に向け羿は吠える。

 

「何の機会だ?」

「人理が焼却されてしまったら、世界を殺せなくなるだろう?」

 

 涎が張り付いた粘っこい笑みと共に羿はそう答えた。

 

「何……だと?」

 

 立香は己の耳を疑った。

 羿の言わんとしていることの意味は理解出来たがそれでも信じがたかった。燕青の話を聞く限り羿は正しいことを為す、善性の英雄であったから。

 世界を滅ぼそうとしているなどとは思ってもみなかったのだ。

 

「どうして世界を壊そうなんて思うんだ!」

「羿は答えん。そこはこの羿以外が触れて良い領域じゃあねェ」

 

 羿はそう断言し、話を無理矢理切るように言葉を紡いだ。

 

「だが、貴様が聞きたい別のことなら答えてやるよ。このアトラスのことについてだ」

「本当か」

 

 羿はああと言って小さく頷く。

 

「死に逝く者が真実に到達しないのは何より哀れだからなァ。心して聞け。このアトラスはカルデアのヘラクレスだ」

 

 食ってかかるような勢いで立香は口を開こうとした。

 

「“何故、カルデアのヘラクレスにこんなことをしたのか?” と、聞きたいのか?」

 

 立香は目を大きく見開いた。

 羿が今言ったことは立香が問おうとして内容であったからだ。

 

「この羿は射手だ。この目にその程度映っていなくて何が射手かよ。……と、話が逸れたな。カルデアのヘラクレスだがな、これは器だ」

「器って何の?」

「“アトラス”の、だ」

 

 アトラスは神霊だ。尋常な手段であっては召喚することすら難しい。

故にヘラクレスの霊基に降霊させるという手段を取ったのであろう。神話の中で、ヘラクレスは一度だけアトラスの代わりに墜落する天蓋を支えたことがある為器にするには打って付けだったというわけだ。

 

「尤もこのアトラスはまだ完全じゃあねェからな。完成させなくちゃあならねェ。このように!」

「■■■■■!!」

 

 咆哮を上げながらヘラクレス――アトラスは大きく口を開いた。

 するとアトラスは大きく空気を吸込み始めた。それはまるでブラックホールのように。崩れた家屋の破片や、石畳に敷き詰められた煉瓦を持ち上げ飲み込む。

 飲み込まれたのはそれだけではない。殺害されたアマゾネスの魂もだ。アトラスはアマゾネス達の魂を食っていた。

 

「おのれ! 私の同胞に何をする!」

 

 溜まらずペンテシレイアは羿に向かって飛び掛かる。

 併し、

 

「五月蠅ェ!」

「グアッ!」

 

 羿がペンテシレイアをちらりと横目で見ると体中に穴が穿たれ、噴血しながら墜落した。

 不射之射である。

 

「ペンテシレイア!」

 

 立香は石畳に叩き付けられるペンテシレイアに目を遣り彼女の名を呼んだ。

 反応はなかった。

 ギリと立香は歯軋りをして、再び羿に向き直る。

 

「何をするんだ!」

「ヘラクレスに魂を食わせている。そうして出力出来る魔力を増やし、アトラスとして完成させようとしているんだ」

 

 立香は羿のやっていることに怒りを覚えた。

 立香の知るヘラクレスはバーサーカーというクラスもあって、その詳しい人格を知ることは出来ないもののそれでも清廉な人物に間違いはないと確信させるような英雄だった。

 立香は酷いと思ったのだ。

 そのようなヘラクレスに羿がしている仕打ちが、あまりにも。

 

「許せねェか? この企てがつまらんと思うか? 俺もそう思う!」

 

 怒りを滲ませる立香の顔を見ながら羿は楽しそうに笑いながら手の中に矢を発生させた。

 それは東方の大英雄アーラシュと同じように魔力を編んで作った矢であった。

 その矢を弓に番えると、

 

「だったら、剣で主張しろォ! マスターの剣はサーヴァント! 二本もあるんだ! ソイツでこの羿を糺してみせなァ!」

 

 その叫びと共に立香に矢を放った。

 それはまるで一筋の光であった。羿の放った矢は常人には到底視認不能、サーヴァントに在ってもまず目に映せる者の方が少ないと言えるほどの速さであった。

 ――ヤバイ!

 咄嗟に燕青は立香の前に立とうと走り出す。

 ――畜生! 間に合わねぇ!

 燕青は手を伸ばす。たった数歩の距離が千里も隔てたように遠かった。

 ――五虎将筆頭、舐めるんじゃないよ!

 関羽も燕青と同時に走り出す。

 ――打ち落としてやる!

 “青龍艶月(チンロン・グアンダオ)”を握りその手に力が籠った。

 しかし、二人の奮戦も虚しく立香の体に凶矢が穿たれようとした。

 ――その時だった。

 

「“悲しき者よ、新世界まで眠れ(ドーズ・イン・ダマーヴァンド)”!!」

 

 立香の体を黒い影のようなものが包み、その黒い影と共に立香は姿を消した。

 

「ハッ!」

 

 そのまますり抜け地面に中る筈の矢であったが、なんとその直前で上昇し軌道を変えた。

 矢は家屋を一軒爆砕しその向こう側にいた者に的中した。

 

「グアッ……!」

 

 砂塵が晴れて見せるその姿は異形そのものであった。

 それは全身鱗に蔽われた真っ赤な人の形をしたものであった。それの頭には鍬形を思わせる大きな角が生えていた。それは顔の殆どを覆うような大きさの緑色の複眼を有していた。

 

「ヌオォォォォォ!」

 

 それは頭に突き刺さった矢を物ともしていないかのように、矢を引き抜いて握り潰し咆哮を上げ、アトラス目掛けて真っ直ぐ突進していく。

 

「おい、美髯公。またなんか現れたぞ。ありゃ何だ?」

 

 燕青の問いに関羽は、

 

「いや、知らない。ボクも初めて見る」

 

 呆然とした表情で答えた。

 アガルタに以前からあるものであったならば忘れる筈がない。関羽はいきなり現れた者に対してそのような感想を抱いた。

 禍々しい、まるでこの世全ての悪を煮詰めたようなおぞましい魔力を有するその存在は屹度忘れたくても忘れられなかっただろう。

 と、二人の注意が突然の乱入者に完全に向いていた時であった。突然燕青の隣に影が発生する。

 

「のわっ! ってマスター?」

 

 思わず後ろに身を引いた燕青であったがそこから出てきたのは己の主であった。

 

「ってか大丈夫かよ。変な影みてぇなのに呑み込まれてたけど、なんともなかったか?」

「平気だよ、大丈夫」

 

 立香は微笑みを返し、でもと続けて視線を別の所に向ける。

 目に映るのは、突然現れた赤い爬虫類とも虫とも人間とも似つかない何か。

 しかし、その何かが自分を助けたのは間違いないと確信できた。

 

「お前は誰だ?」

 

 立香の問いは誰にも届くことなく掻き消される。

 その赤い悪魔のような何かの疾走によって。

 

「面白れェ……」

 

 強敵の登場に羿はにちゃあと口角を釣り上げ、その手に矢を作り出す。

 その数、十本。羿はそれを同時に放つ。

 矢の速度が大きすぎた為か。矢は摩擦熱でプラズマ化しながら乱入者へと迫る。その軌道は最早矢ではなかった。蛇行しながら、或いは渦を描きながら、ものによっては羿の立っている場所からは到底あり得ない位相と角度で以て。兎に角一矢一矢がおかしな軌跡をしていたのだ。

 

「アァッ!」

 

 だが赤い乱入者は怯むことなく。腕から魚の鰭を思わせる刃のようなものを作りだし、矢を全て切り落として速度を緩めずアトラスへと走る。

 そして、そのままアトラスの体を走ったまま垂直に登り始めた。

 

「アトラス、振り落とせ!」

「■■■■■■■■!」

 

 羿の命令でアトラスは盲滅法に暴れ出す。まるで体に止まった蚊を潰すように自らの体を叩いたり、地団駄を踏むように足踏みをしたり、飛び跳ねたりと滅茶苦茶に動き回った。

 

「クソッ! まるで地震じゃねぇか!」

 

 アトラスが暴れる様に悪態を付きながら燕青は立香の元に跳躍する。

 

「でもアイツ、全然落ちないねぇ」

 

 併し、大地を揺らすほどの振動を受けても、乱入者は止まることはなかった。

 

「ソラソラソラソラァッ!」

 

 羿は乱入者を射で以て迎え打つ。

 自身の足場も不安定であるというのに、羿の技量にまるで変わりはない。相も変わらず奇妙な軌跡を描く光の矢が赤い乱入者を追尾する。

 

「ついでにコイツも食らえや!」

 

 叫びながら羿は眼を見開き、乱入者を睨みつける。

 瞬間、乱入者の五体に無数の穴が開き噴血した。不射之射である。

 併し、そのダメージで以ても乱入者が止まることはなかった。周り込むような疾走で追尾する矢を躱し、時に撃ち落としながら羿を目指す。

 ギリと歯嚙みし、手に矢を作り出し弓に番えようとした羿は、

 

「チィッ! 手数が足りねェ!」

 

 なんと矢をその場に捨て弓の弦を引き弾く。

 一見、意味のない動きに見えたが、

 

「グアッ!」

 

 乱入者の体が大きくずれた。

 

「なんて野郎だ。弦で空気を弾いて、飛ばしやがった」

 

 弩の名手でもある燕青は羿が何を行ったのかを分析し舌を巻いた。

 弓の弦が生み出す衝撃波すら、射を極めた者にとっては矢となるのである。

 

「確かに矢を一々番えて放つと攻撃のTempo(トェンプ)が悪くなる。牽制目的ならこっちの方が良いだろう。でも……」

 

 戦いの様子を見ながら関羽は淡々と、

 

「効果はなかったみたいだ」

 

 と結果を口にした。

 空気の矢による衝撃と不射之射による傷をのべつ幕無しに負い続けているのにも関わらず乱入者はそれでも止まることはなかったのだ。

 最早、乱入者を止めることは出来ず羿の目前にまで迫っていた。

 

「このッ……!」

 

 舌を打ちながら羿は弓の弦を引き絞ろうとする。

 だがその瞬間に耳に入ったのはプツンという軽い調子の音であった。

 ――チィッ! 限界か!

 羿は忌々しげに心の中で呟いた。射手として最高峰の力を有する羿であったがその技量には致命的とも言える欠陥が存在する。

 それは技量が高すぎるあまりに扱える弓が限られるということ。

 並ぶ者がない程の高い技量を有する羿であるがそれ故に並みの弓では羿の力に耐え切れず壊れてしまうのだ。勿論、力を抑えればある程度の連続使用も可能ではあるがそれにも限界がある。

 今まで使っていたのは羿が自身のスキルを用いて作り出した弓だ。当然一流の射手であっても一流の職人ではない羿の腕で作り出した弓が羿の技量に耐え切る是非はない。

 

「ルァッ!」

 

 羿が反撃の手段を失ったのを好機と見た乱入者は腕の刃を羿の喉元へと振るう。

 

「クソがッ!」

 

 咄嗟に羿は左手に矢を作り出した。鏃を大きめに作りまるで短刀のような形の矢だ。羿は逆手に持ったそれで腕の刃を防ぐ。

 しかし――

 

「ヌアッ!」

 

 急ごしらえの矢にそこまでの耐久力はなく、羿はそのまま突き上げられる形で後方に投げ出された。

 

「これで終わりだ!」

 

 空中に投げ出され落下する羿を乱入者は更に追い立てる。

 背中から魔力を放出し、赤い怪物は加速落下。その勢いで以て羿の腹に蹴りを入れようとした。

 

「調子に……乗るなァ!」

 

 羿は止めを確信していた乱入者に怒りを滲ませ手の中に弓を作り出し、乱入者の蹴りを受け止める。

 それは赤い色をした飾り気のない質素な印象の弓であった。しかし、その見た目に反し弓は乱入者の蹴りに一つの傷を作ることもなかった。

 

「うるぁ!」

 

 そのまま腕力で乱入者を斜め下に弾き飛ばし、自身は翻って地に降りた。

 乱入者は膝をついて着地する。一方で凡そ三〇メートル程隔て真っ直ぐ向かい合う羿も肩で息をしていた。

 

「屈辱……」

 

 ぼりと、首を引っ掻いて羿は呟く。

 そして、

 

「屈辱、屈辱、屈辱、屈辱ゥ! この羿に“紅蓮(ホン)”を抜かせやがって! 燕雀風情が、この鴻鵠たる俺の傍らを飛翔するかァ!」

 

 まるで堰が切れた川のように怒りをぶちまけた。首を激しく掻きむしりながら。その為に羿の白い手はどろどろと地に塗れ、首筋からは赤い肉が露出していた。

 

「許さん! 手前ェは殺す! 藤丸立香よりも疾く殺す!」

 

 羿は紅蓮の弓を乱入者へと向ける。

 

「羿の真なる射でなァ!」

 

 そして羿は左手に矢を召喚した。それは羽も矢柄も鏃も、目が眩むほどに白い美しい矢であった。

 この場にいる誰もが確信する。これは羿の逸話の再現。落日の射――即ち宝具の開放であった。

 

「……お前に並んでいるつもりはないよ」

 

 赤い怪物はどこか悲し気に呟く。

 その手に武器を握りながら。それは牛の頭を象った穂先を持つ大振りの戦槌(メイス)であった。

 

「あれは!」

牛頭の戦槌(グルザ・イ・ガウザール)

「ってことはあの赤いヤツの正体は……」

 

 関羽も、燕青も、立香も。

誰もが赤い怪物の正体を確信する。

 そして、赤い怪物は戦槌を両手で持って剣道で言う八相の構えを取る。

 

「英雄は、こんな生き方は俺一人で良い」

 

 彼もまた宝具を開放するつもりであったのだ。

 羿は悲痛な声で絞り出されたその言葉を一笑に付した。

 

「それはこれを破ってから言うんだな! 我が射の“太極(タイチー)”を!」

「“鐵の牛よ、(グルザ・イ)”……」

 

 二つの強大な宝具が激突する。

 そう思われた時であった。

 

「ぐわっ……」

 

 突然、羿が顔を顰める。

 

「クソが……喚きやがって……耳が腐ると言っているだろうが!」

 

 突然意味の分からない絶叫を上げるその様に一同は困惑した。

 そして何を思ったのか突然弓と矢を消し、ペンテシレイアに歩み寄る。

 

「なん……グフッ……」

 

 ペンテシレイアが何かを答える暇すら与えず羿は彼女の腹に無言で蹴りを入れ意識を飛ばし肩に担ぐ。

 

「何のつもりだ?」

 

 乱入者が問うと羿は、

 

「帰る」

 

 と不機嫌そうな顔で返した。

 

「突然どうして?」

「この時代の言葉で言うならば……そうさな、同居人との騒音悶着と言ったとこだな」

 

 そう言って彼はペンテシレイアを担いだままアトラスの肩に飛び乗りそのままどこかへ走り去っていた。

 

「えげつない程速ぇな。それに気配があっと言う間に消えた」

 

 燕青がその様子を見ながら言う。

 

「でもま、去ってくれて良かったね。現状で羿やアトラスを殺るのはリスクが大き過ぎた」

 

 関羽はこの流れを肯定的に見ていた。

 この特異点について立香が知らないことは多い。それ以前から特異点にいる関羽もまだまだ知らないことだらけであった。

 その段階で重要度の高そうなアトラスや羿を倒してしまっても良いものなのかは測り兼ねたし、カルデアの管制室が完全に落ちたこの状況でやるにはあまりにも軽率な行動でもある。

 

「ま、でも」

 

 取り敢えずこれからのことは置いておき、まず立香は自分達を救ってくれた恩人に礼を言おうと彼に歩み寄った。

 赤い鱗の怪物に。

 

「何にせよ、ありがとう。フェリドゥーン」

 

 立香が感謝を告げると怪物の姿は何の前触れもなく元の姿へと戻る。

 弁柄色の鎧を纏う人の良さそうな顏をした浅黒い肌の男に。

 

「遅れてごめん。でもちゃんと間に合った」

 

 フェリドゥーンは顔をくしゃくしゃに壊しながら親指を立てて立香に見せつけた。

 




Q.羿が右手で弓を構えていたように見えたんですが、利き手に関わらず弓って左手を前に構えるものじゃないんですか?
A.羿は物心つく前に両親に山に捨てられそれ以来一人で生きて来た山育ちの為弓術は我流です。その為、どっちで弓を構えれば良いとかそういうことは知らないんです。ちなみに羿はどっちの手を前にしても弓を扱えます。

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