艦これif ~隻眼の鬼神~   作:にゃるし~

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海域解放の指令を受け、南西諸島方面へと出撃した主力艦隊。
しかし、作戦海域は異様な静けさに包まれていたーーー。


第6話「南西諸島防衛線・1」

ーーーーー南西諸島沖・11:30 深海棲艦隊防衛線付近ーーーーー

 

 

 

「作戦海域に入って暫く経ちますが、敵の気配がありませんね・・・。赤城さん、索敵機からは何も?」

 

「はい、少佐。索敵機から敵艦隊発見の報告はありません。加賀さんの方は?」

 

「こちらもダメね。収穫はないわ・・・不気味ね。」

 

現在、第2艦隊は第1艦隊のはるか後方に位置して、2段階での索敵を行っている。

道中の海域では小規模な敵部隊との戦闘はあったものの、航空部隊による先制攻撃によって、敵部隊に発見される前にこれを撃破している。

だが、南西諸島沖海域へ入ってからというもの敵の気配が無く、奇妙な静けさが続いていた。

 

(そろそろ敵防衛線だというのに・・・。なんでしょう、この違和感は・・・何か見落としている・・・?)

 

指揮艦で報告をうけた安住は腕を組み、海図を見ながら様々な可能性について考えている。

 

「瑞雲が使えれば、すぐにでも敵艦隊を見つけられるのにな・・・。」

 

「もう、日向さっきからそればっかりじゃない!どんだけ瑞雲好きなのよ・・・。」

 

「敵に気づかずに素通りしちゃったとかっぽい?」

 

「夕立、さすがにそれはないと思うよ・・・。作戦海域に着くまでには戦闘はあったわけだからね。」

 

「「・・・・・・司令官。」」

 

周辺警戒をしている艦娘たちの通信に耳を傾けながら思考を巡らせていると不意に2つの声に呼ばれる。

 

「何でしょう、叢雲さん、響さん。」

 

「響から先にどうぞ。たぶん、同じことを考えてると思うけど。」

 

「叢雲・・・・・・わかった。司令官、ここまで進攻しているのに何もないというのは流石におかしい。これは推測なんだが・・・。」

 

二人の艦娘がたどり着いた推測、その言葉を待つ。

 

「敵の潜水艦にすでに発見されていて、わざと包囲網の奥に誘い込まれている、という可能性はないかい?」

 

それを聞いた瞬間、安住は全身の血が凍るような寒気を感じた。

 

(潜水艦・・・!そうだ、つい最近の報告に深海棲艦の潜水艦が確認されたという情報がありました・・・!)

 

「私も同意見ね。こんな敵陣深くまで、迎撃部隊が出てこないなんて奇妙よ。潜水艦は基本的に単独か少数で動くし、こちらは対空警戒ばかりしていた。装備も対空装備が多いし、敵潜水艦に気づかなかった可能性は高いと思うわ。」

 

「まあ・・・そうなるな。」

 

(日向、その口癖にはまってるのかしら・・・?)

 

叢雲の言う通りだった。偵察部隊からの報告で、敵防衛部隊には空母がいるという情報も入っていたため、航空攻撃を警戒して空ばかり見ていた。

 

(くっ・・・なんということだ。航空攻撃を気にしすぎるあまり、足元への警戒を怠るとは・・・。どうする・・・・・・今から対潜警戒をしたところで、偵察を終えた敵潜水艦は付近にはいないでしょう・・・。既に見つかっているとするならば、挟撃や待ち伏せの可能性も・・・自分が相手側ならどうする・・・?)

 

警戒を怠った失態に下唇を噛みながら、安住が次に取るべき行動を考え始めたその時だった。

 

「赤城航空隊、索敵3番機より入電!敵機動部隊を発見!」

 

「!」

 

敵部隊発見の報に、艦隊全体に緊張がはしる。

 

(よりにもよってこんなときに・・・!)

 

「続いて敵艦隊の編成、来ます!軽空母ヌ級2隻、重巡リ級1隻、駆逐ハ級2隻・・・輪形陣のようです!」

 

(軽空母・・・なるほど、それならば・・・。)

 

赤城からの敵艦隊の詳細報告を受けた安住が艦隊へと指示をだす。

 

「第1艦隊は対空、対水上戦闘用意!赤城さんは直ぐに攻撃隊を上げてください!」

 

「了解!第一次攻撃隊、発艦してください!」

 

「本当の戦闘ってヤツを教えてやる!」

 

「第2艦隊は警戒体勢のまま待機。追って指示を出します。」

 

安住の号令のもと、各艦が戦闘体勢に入る。

赤城も矢を放ち、攻撃隊が発艦していく。

 

「由良さん、神通さん、阿武隈さん、赤城さん、加賀さん。少しいいですか?」

 

「なに?司令官さん。」

 

「なんでしょう?」

 

「あたしに相談?そうなのね!」

 

「作戦会議でしょうか?」

 

「なにか相談?いいけれど。」

 

「ええ。お願いがあるのですがーーー。」

 

 

 

ーーーーー数分後ーーーーー

 

 

 

「・・・由良のいいところ、見せちゃおうかな?」

 

「・・・神通、やってみますね。」

 

「・・・これならあたしでもやれるかも!」

 

「・・・なるほど。了解です、すぐ妖精たちに準備させますね。」

 

「・・・わかりました。」

 

「妖精さんたちにも苦労をかけますが、宜しくお願いします。」

 

安住の指示で数名の艦娘が慌ただしく動き出す。

 

(私の予測が正しければ、これで・・・。)

 

「まもなく、第一次攻撃隊が敵の攻撃隊と接触します!」

 

いよいよ、赤城航空隊と敵の航空隊との戦闘が始まろうとしていたーーー。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー続く




第6話です。
長くなりそうなので数話に切ることにしました。

まずは航空隊同士のぶつかり合い。
航空戦の様子、書けるかな・・・?
もしかしたら6.X話の形で書くことになるかも・・・(*_*)

ちょこちょこ読んでもらえてるのかな・・・?
読んでもらえてるといいなぁ。

次回はたぶん、航空戦を書く・・・かも?

では、また~
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