もう一つのネフィリムーエルバハー   作:赤い変態

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8月に更新できず、お待たせしてしまい申し訳ない(汗)

とりあえず、原作2話ラストから3話のOP明け最初辺りの夜間戦闘のやり取り(ビッキーの発言からの翼さんビンタ)は、あえてカットしました。

作者の腕では、多分あまり変化出せないと思いましたので(汗)



出来てしまった溝と、相談と、思わぬ来店者

人間関係というものは、ちょっとした発言一つで拗れたりするし面倒にもなる。

 

例えば、本人的には善意で言った言葉が、ビンタを貰う位には相手にとって地雷発言であったりだとか。

その後、碌に会話が成立しないくらいに亀裂が入ったりだとか。

 

 

―――端的に言うと、あの検査結果報告の夜。ノイズ出現を知らせる警報を聞いて翼が出撃し、その後に続く形で響も飛び出したのだが、殲滅後に翼が響にアームドギアを、胸の覚悟を示せと刃を向けるというひと悶着が起きた。

一応、なんとかその後仲裁に駆けつけた弦十郎によって止められた事で双方怪我せずに済んだのだが、その後が問題だった

 

その時國次は変身解除後の反動が残っている為に安静を言い渡され、本部で待機となっていたが、その様子はモニター越しにとはいえ確かに見て、はっきりと聞いていた。

 

弦十郎に泣いているのかと指摘され、この身は剣と鍛えたが故に涙は流していないという翼。

そこへ、自身はまだ未熟で、だからこれから一緒に頑張っていきたいと。

奏さんの代わりになってみせると、響が翼に駆け寄りながらそう言った。

言ってしまったのだ。

 

響本人としては、己の決意を告げたかったのだろう。

しかしそれを聞いた翼の返答は、瞳を潤ませ、怒りや悲しみが混ざった表情と共に放たれた平手だった。

 

無理もない、とその時國次は思った。

それまでの翼の反応からして、天羽奏という存在はツヴァイウィングの相方としてや、シンフォギア装者としての相棒だけじゃない位に大事な存在というのはなんとなく察していた。

特に、響が纏っているガングニールが奏のガングニールと同一と判明した時の反応や、その後ふらつきながら退室した様子から、相当思い入れがあると感じられるくらいに。

 

翼からすれば響は亡き相棒の形見を、命を賭す覚悟も何も持たないまま纏って戦場に現れた、他人だ。

相棒の事を何も知らない他人が、相棒の物だったガングニールを勝手に纏い、それどころか()()()()()()()()()()などと宣ったのだ。

 

……人が誰かの代わりになるなんていうのは、土台無理な話。

響自身はただ役に立ちたいと、思った事をまっすぐ伝えただけなのだろうが、普通その人にとって大切な人の代わりになる等と言われてしまえば、気が立っていた翼の行動も仕方はない。

 

 

 

 

―――そうして、そんな出来事があった夜から既に二週間と少しが経とうとしている頃。

午前中のピークを過ぎた『秋都』にて、目元に薄く隈を、眉間には僅かな皺を作りながらも新たに焼き上がったパンの陳列を行う國次の姿があった。

 

そんな、肉体的、そして精神的にも疲弊が溜まりつつある様な表情を浮かべている原因は、あの夜の響の発言を発端とする現在の翼と響の状況だ。

 

あのビンタの一件以来、完全に二人の間に亀裂が入ってしまったばかりか、どういうわけか國次すらその亀裂に巻き込まれていた。

まず、平時というか二課で顔を合わせた時だが、響が翼に挨拶しても目は合わせないし話し掛けても口を開かない。

國次に対しても、二課合流以前では割と言葉を交わす事もあったが、響の発言があったあの夜以降、必要最低限のやり取りでの会話はともかく、響絡みの会話となると全く相手にされなくなっていた。

 

そしてその弊害は、もちろんノイズとの戦闘でも影響を及ぼしている。

会話も碌にない状態では連携が出来る訳が無く、結果的に翼は一人で戦い、少し前まで戦いとは無縁の生活を送っていた響のフォローは全て國次の担当となり、その分肉体的負担が増えていく。

加えて響が、翼の言うアームドギア……シンフォギアの主武装であり元となった聖遺物の形態や、装者の心象で形成される代物を未だに発現させられていないのが不味いのか、翼の響に対する印象はさらに悪化。

そんな状態が続いて二週間強、亀裂は埋まるどころか深くなっていく一方だ。

 

こんな調子では例え一ヶ月経とうと状況が良くなるという事は、絶対に無いだろうというのは容易に想像がつく。

せめて間に立って仲を取り持ってやらねばと、考えを巡らせるも特に良さげな案は碌に思い浮かばず、じゃあ二課の誰かに協力してもらおうと考えもしたが、翼と付き合いが長い彼らでは翼側に寄った考えで発言してしまいそうな気がするので保留。

 

結果として、翼と響の関係は改善されず、その日数が伸びていくのに比例して國次のメンタルと肉体が只々疲弊していく状況が出来上がっていた。

 

(……どうしたもんかしら)

 

このままでは絶対に碌な事が起きかねない、というか先に此方がストレスで爆発してしまいそうな気がしてならない。

大きく溜息を吐きたい気持ちを抑えながらパンの陳列を終わらせ、厨房に戻ろうとしたところで急に後ろから肩を叩かれた。

思わず振り返ると以前相談に乗ってくれたバイト二人の、金髪貧乳娘の方が普段開いてるかすら怪しい糸目を僅かに開かせて國次を見ていた。

 

「クニちん、なんかヘビーな事でもあったの? 前よりお疲れモードっぽく見えるんだけど」

 

訊かれ、先に周囲に客の影が無いか確かめてから返答する。

 

「あー……ナッちゃんからもそんなに酷く見える?」

「うん、コミケ近いのにネタが全く思い浮かばない時のマルちゃんみたいな顔してたよ?」

 

マルちゃん、あぁ確かこの子の()()さんだったか、などと思い出しながら「そんなに?」と、ナッちゃんと呼んだ糸目のバイトに聞き返す。

 

「そだねー。まあ今度は何で悩んでるか知らないけどさ、相談してくれてもいんだよー?」

「おや、国津さんまた何か悩み事ですか?」

 

そこへ、以前も相談に乗ってくれたもう一人のバイトの眼鏡っ娘が、ラッピングされたラスクをレジ横のスペースに陳列させながら訊いてくる。

國次は腕を組み、唸りながらも「ここはいっちょ、前みたいに甘えさせてもらおうかな?」と考え、思い切って再び相談することにした。

翼や響の事を知らない者だからこそ出せる答えもあるだろうと思って。

 

 

 

 

「ふむぅ……大事な人の形見を偶然手にした女の子が、その大事な人の代わりになって頑張ってみせると言っちゃった、と」

「で、会話や部活での連携も出来ないくらいにその女の子を嫌っちゃってる関係が出来てしまったからそれをどうにかしたい、と。国津さんも大変ですねぇ、知り合いの面倒事に巻き込まれて」

 

以前小説などに例えたように、翼と響の名前、そして二課やシンフォギア関係は『部活』など別の形に例えるなどして「最近出来た知人二人の関係をマシにしたい」と説明。

そして返ってきた二人の感想に苦笑を浮かべた。

 

「んー……あたしからすれば、ビンタしちゃった子の気持ちはわかるし、ビンタされちゃった子の気持ちも分からないでもないかなぁ。ただ、誰が悪いかって話になると、両方かな。人が誰かの大事な人の代わりになれるわけ無いのに、その形見を持っててそう言っちゃったビンタされた子も、意固地になって話し合って分かり合おうともしないビンタしちゃった子も、双方が悪いね」

 

と、ナッちゃん(糸目のバイト)が腕を組んでそう言い放つ。

 

「んー……この場合、時間が解決してくれるっていうのは使え無いし、むしろ悪化させるだけだねぇ……。じゃあ腹割って話すか、ってなるとビンタしちゃってる子がまず話し合いの場に応じないのは目に見えてるし……」

「まあこの場合、まずビンタしちゃった子とコミュニケーション取れる様にならないとどうしようもありませんからね。せめてこう、向こうが会話に参加せざるを得ない状況にでも追い込めれば、いいんですけど」

「会話に参加せざるを得ない状況、かぁ」

 

眼鏡っ子の言葉を反芻するように國次が呟くと、不意に糸目の子が「いっそ弱点でも見つかれば、良いんだけどねぇ。こう、人に言うのも恥ずかしいような……」と言い出した。

 

「いや、そんな都合よく恥ずかしい弱点とかありますかね?」

「わからないよー? 周囲から見て真面目で完璧と思われてそうな人に限って、人に言えない秘密かあったりするもんだし」

 

例えば、掃除が壊滅レベルで出来ないだとか。

料理も碌に出来ないだとか。

絵を描かせたら所謂画伯だったり、とか。

 

そんなありがちな例が挙げられていく中、不意に客の来店を知らせるドアベルが鳴り響き、反射的に三人は音の方がした方へと振り返り来客の対応をしようとして。

 

「いらっしゃ―――」

 

その来店客の姿を見て、國次はフリーズした。

 

(―――天使だ)

 

比喩とはいえ、その姿を見て國次の脳裏に浮かんだのはそれだけだった。

簡単に言えば、金髪の美人で長身且つバランスを損なわないレベルでの圧倒的巨乳。

 

(―――天使だ)

 

そしてその比喩表現が冗談ではない程に、その客は美しかった。

 

腰どころか、下手すると太腿辺りまで伸ばしてありそうな金色のストレートヘアーは、さらさらとしていて光沢が見え、白磁のような肌は肌荒れを知らない滑らかさを保っている。

整った鼻梁や長い睫毛に、縁取られた紅玉の如き赤く輝く瞳、艶を帯びた形のいい薄ピンク色の唇に、彫刻のような完成された形状でありながら圧倒的すぎる巨乳と、全ての要素がまるで芸術品の如く造り物めいた美しさを誇っていた。

 

それでいて、服装は白を主体としたもので構成され、神秘的な雰囲気すら漂わせている。

 

(―――天使だ)

 

もう先程まで悩んでいたこと全てが頭の中から吹っ飛んでしまう位に、目の前の女性客は國次のドストライクであった。

 

「おっと、ラドちゃん今日もようこそウェルカムいらっしゃーい! 今日はいつもより早いね?」

「情報。宣伝片に今日は新規推薦品があると」

「今日のおすすめ…あぁ、アスパラベーコンのエピとお好み焼き風米粉パンですね」

「肯定。双方六個ずつ、飲食は此処で」

「はーい、まいどあり~。イートインで待っててね~」

 

そして國次がフリーズしている一方で、バイトの二人は来店客へ気さくに話しかけ、相手の女性も応じながら目的の品を口にするとナッちゃんに言われるがまま、イートインスペースへ向かい席に着く。

 

―――あれ、二人ともやけに当たり前みたいな感じで接してる……?

 

と、三人のやり取りがまるで、常連とそれへ慣れた様な対応をするやり取りに見えたことに、フリーズから戻った國次は疑問に思った。

割と常連の顔を覚えている方だという自負はあるが、少なくともあんな好みのド真ん中ストライクな美女が常連となっていたのなら、気付かない筈がない。

流石に自分のシフト時間外に訪れていたのなら、把握のしようは無いが……。

 

そこまで考えて、よもやと思い、レジに戻ったバイトの眼鏡女子に音も立てずに近寄り、そっと耳打ちをした。

 

「ねぇアっちゃん、なんかめっちゃ気さくに、まるで常連相手みたいに話してたけどあの美人さんはどういう……」

「―――うひゃぁ!? ちょ、国津さん急に耳元でガチトーンで喋らないでください、っというか息が当たってます顔が近いです気色悪いです一旦離れてください!」

「あぁうんごめんそれであの常連みたいな雰囲気出してた金髪巨乳の美人についてなんだけども」

「だめだこの人話聞いてないし早口になった……。あぁもう、話しますから一旦落ち着いてください離れてくださいっ」

 

言われ、大人しく距離を置いたところでアッちゃんと呼ばれたバイト女子は、金髪巨乳美人の頼んだ品の会計を行いながら、彼女と知り合った経緯を話し始めた。

 

「大体、二週間くらい前のノイズ出現……そうですね、臨海部の工業区画辺り等で出た日がありましたよね? その翌日、国津さんがお休みの日の閉店間近にですね、あの外人さん……ラドさんが店先で行き倒れているのを、学校から帰ってきた鏡花ちゃんが見つけまして」

「チクショウなんでその日シフト入って無かったんだ僕」

「話続けていいですか? ……それでまあ、廃棄予定のパンあげて空腹満たして貰いながら事情を訊いたんですがね? 結構大変だったみたいで」

 

レジ打ちを終え、出てきたレシートを手に取りながら続ける。

 

「どうも探し物の為に来日したそうなんですが、その日出たノイズから逃げる際に財布やら大事な物の殆どを紛失しちゃったそうなんですよ。探しても全然見当たらず、食事や寝泊まりをする為の資金も無いまま一日中街中を彷徨っているうちに、空腹が限界になって店先で倒れちゃったそうです」

「で、他にもなんか訳アリらしく行く当てがないそうでねー? あ、アッちゃんこれお代ー」

 

と、そこでナッちゃんが戻ってきて会話に加わる。

アッちゃんにラドと呼ばれた金髪巨乳の美人から受け取ったであろう代金を渡しながら、イートインスペースで黙々とパンを食べている件の人物に目を向けた。

 

「とりあえず、そのまま放っておくのも可哀想だしあたしの人脈使ってね、話を聞いた『ふらわー』のおばちゃんが当面の間バイト兼居候ってことで、面倒見てくれることになったんだ」

 

曰く、「行く当ても無い上、日本語も不慣れなんだろう? そのぐらいウチで面倒見てあげるよ」と言いながら快く引き受けたらしい。

そして居候兼バイトの生活を始めた翌日に、給料とは別に貰ったお駄賃で『秋都』に通い、連日パンを食べに来るようになったという。

どうやら『秋都』で介抱された際に提供された、廃棄予定のパンの味が大層気に入ったとのこと。

 

「あ、ちなみにクニちんのシフト外時間以外にも、厨房に籠りっきりの時もラドちゃん来てたりするよ?」

「どうしてそれを教えてくれなかったの……?」

「いや教えたら国津さん仕事にならないでしょう?」

「あぁちなみに、同じ理由で『秋都』に居候させる案も速攻で無しになったね。鏡花ちゃんと店長が揃ってクニちんが仕事疎かにしかねないし、って言ってたもん」

「皆僕の事どういう目で見てるの……」

「「金髪巨乳狂い」」

 

チクショウ言い返せない! と思わず叫びそうになったのを堪えながらゆっくりと息を吐く。

確かに、彼女(ラド)を見た瞬間フリーズしてしまう程で、今もこうやって仕事そっちのけで話をしてしまっている以上、反論のしようが無い。

 

(……まあとりあえず、次回からは気を付けないと)

 

自制、大事。そう考えながら、「返す言葉もございません」と言いながらイートインの方へと視線を戻す。

かなりパンが好きなのか、『秋都』の味が気に入ったのか、それとも健啖家なのか。計十二個もあったパンは既に残り四つとなっていた。

……ナッちゃんがパンを提供し、こちらで会話をしだしてまだ二分もたってない筈なのに残り少ないパンの数を見て、その勢いとスラリとしたその体のどこに収まっているのかと軽く驚く。

 

「あはは、驚いた? ―――廃棄パンあげた時は二十個近いパンがあっという間に消えてって、店長やあたしら軽く恐怖したよ」

「……いやぁ、うらやましいですよねぇ。なんであんなに食べて体型が微塵も崩れないんですかね」

「―――いっぱい食べる子は好きだよ、僕」

 

ぶれないなぁ……と、二人から呆れ気味に言われながら見続けていると、不意に金髪巨乳、もといラドと呼ばれていた女性が同じように此方へ視線を向けていた。

もしや今の会話を聞いて気分を害したのでは、という考えが一瞬浮かんだが、女性はイートイン用のトレイ上にある残りのパンを指さして口を開いた。

 

「要望。残りはテイクアウト」

「あ、お持ち帰り……少々お待ちを!」

 

そう言うと國次はレジ下のスペースから持ち帰り用の紙袋を取り出し、ついでとばかりにレジ横に配置してある袋詰めのラスクを手にして、バイト二人を押しのけるように早足で客の元へ行く。

お包みしますね、と一言断ってからまだ包装されたままのパンを紙袋に入れて、ラスクと共に渡すと、女性は表情を一切変えないままパチクリと瞬きをしてラスクの袋と國次の顔を交互に見て、首を傾げた。

 

「困惑。これは頼んでいない」

 

まるで感情を感じさせない、淡々とした声音で発せられた言葉に「これもこれでありだな」と考えながらも返答する。

 

「お客様は二週間前からほぼ毎日、ウチ(秋都)をご利用されているとバイトの子達から伺いましたので。これはその感謝と、今後も御贔屓にして貰いたい故のサービスです」

 

半分は本当、もう半分は好印象を残しておきたいという思いもある。そしてこのまま常連として通い続けて貰い、いずれはお近付きになれる機会を……! 

と、そんな思いを出来るだけ表情に出さないようにしながら、女性の反応を待つ。

 

「…………。感謝、礼を言う」

 

わずかな間の後、表情を変えないまま一礼すると、ラドと呼ばれていた女性は紙袋とラスクの袋を両手で大事そうに抱え、腰下まで伸ばしてある金糸の髪を揺らしながらドアへと歩き。

 

ドアを開けようとする直前で國次の方へと振り返り、ほんの少しだけ口の端をあげた小さな笑みを浮かべ、

 

「感想。美味かった。要望。次も良いパンを焼いてくれ」

「―――は、ハイもちろん喜んで!」

 

あまり変化が無いとはいえ、その確かな笑みに一瞬だけ惚けそうになったのを堪え、頭を下げた。それでも湧き上がる感情を抑えきれず、自身の顔が緩んでいくのを自覚する。

もし今鏡を見たら、気持ち悪いくらい緩んだ顔をしているだろうなと思いながら、女性が出ていくまで國次は頭を下げたままでいた。

 

「……それっぽい理由つけてサービスしているけどさ、確実にお近づきになりたいが故の行動だよね、アレ。鼻の下めっちゃ伸びてるもん」

「まぁあれで好印象稼ごうというつもりなら、笑っちゃいますけど。あ、国津さん、あとでラスク分の金額徴収しますからそのつもりで」

「はーい、おしゃべりする暇あったら仕事に戻ろうねー二人とも!」

 

やべぇ、全然意に介してないこの金髪巨乳好き……! そう呟く二人を尻目に満面の笑みで厨房に戻っていく國次だったが、再び鳴ったドアベルに反応し、反射的に振り返り入口の方へ向いて、挨拶をする。

 

「「いらっしゃいませ!」」

「いらっしゃいませ! ようこ……」

 

バイト二人と僅かにずれるタイミングで挨拶をして、続く言葉を口にしようとした所で、言葉が止まった。

来客の姿に見覚えがあったからだ。

 

「おぉー、記事で見たのよりパンの数もかなりあるなぁ」

 

ここ二週間の間でよく目にするようになった、二課の制服。きれいにセットされた茶髪に、夜間の出撃の際、オペレーション最中に時たまボヤキが入ることがある声。

 

「藤尭、さん?」

「よっ、国津君。出勤前に通り掛かってね、調子はどうかと思って」

 

そう気さくに声をかけてきた新たな来店者は、二課の男性オペレーターである藤尭朔也だった。

 




多分わかると思いますが、金髪巨乳さん、前に出たフード被った「白」の方です。

……ヒロイン、かどうかはまだ未定です(汗)

オリキャラの出番は

  • 多くても問題ない
  • 少なくして欲しい

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