残念すぎる天才ボーカル   作:初羅 柊羽

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10話 【噴火注意報】

 

______________ザーーーーッ!

 

梅雨入りの時期は雨が多く降り注ぎ、

蒸し暑い夏の始めである。

そんな梅雨入り故に雨が勢いよく降っていた。

 

そんな日に屋上にいるわけにもいかない奏は

生徒会室に避難していた。

 

 

 

「いやぁ、最近は雨ばっかだね~。

 嫌になっちゃうよ、まったく」

 

 

「…………それはこっちのセリフよ、(ばかなで)

 

 

 

生徒会室でだらけきってる馬鹿()

呆れたように見つめる絵里。

 

 

 

「まぁまぁ。賑やかでええやん、えりち」

 

 

 

そんな絵里に宥めるように言うのは、

副会長こと東條希だ。

 

 

 

「おっ!だよね~。話がわかってるじゃ~ん。

流石のぞみ~ん。」

 

 

 

へらへらと笑いながら、希に同意する奏。

絵里はそれをみてため息をつく。

 

 

 

「………………希は甘いのよ」

 

 

「ふふふっ。うちはかなでっちのファンやからね~」

 

 

「の~ぞみ~ん。私のファンなんて

嬉しいこと言ってくるじゃ~ん。

 特別に私のサインを差し上げよう~」

 

 

「かなでっちのサインか~。激レアやな~。

スピリチュアルやねっ!にししっ!」

 

 

 

おちゃらけた様子で会話する二人に

絵里は再びため息をこぼす。

 

 

 

「そもそも奏は生徒会じゃないでしょ?

 何でここにいるのよ」

 

 

「だって雨降ってるじゃ~ん」

 

 

「…………何でここを屋上のかわりにするの」

 

 

 

ジトーッとした目で奏をみる絵里。

 

 

 

「絵里ちゃんが居るからかな~。

 絵里ちゃんの傍って落ち着くし~。

 絵里ちゃんも私がいて嬉しいでしょ~?」

 

 

「……………バカ?」

 

 

「酷いっ!?」

 

 

 

絵里の毒にわざとらしくガガーンっとする奏。

 

 

 

「えりちは照れくさいだけで

 本当は嬉しいんやもんね~?」

 

 

「なっ!?の、希っ!?ち、違うからっ!

 べ、別に嬉しくなんてないわよっ!」

 

 

「絵里ちゃんはツンデレさんだもんね~。

ちゃんとわかってるよ~?」

 

 

 

奏と希の言葉にカァっと顔を赤く染める絵里。

ちなみに奏はにやにやしながら絵里をみている。

そんな中、ドアをノックする音が部屋に響いた。

 

 

 

_____________「失礼しますっ!」

 

 

「おっ!ほのちゃん達じゃ~ん。

 いらっしゃ~い」

 

 

 

そこには穂乃果たち六人のメンバーが揃っていた。

奏はにこにこと気の締まらない顔をして、

穂乃果たちを迎えている。

 

 

 

「……………なぜ、貴方が歓迎してるのよ、馬鹿」

 

 

「うっわ~。馬鹿って言った~。ひど~い」

 

 

 

ヘラヘラと笑いながら、絵里に言った奏。

絵里は呆れたように奏を見つめた。

 

 

 

「あの~、部活申請に着たんですけど……」

 

 

「ほら、えりち。対応しな、あかんよ?」

 

 

「あっ、ごめんなさい。今、やるわ」

 

 

「ほら、ほのちゃん達ももっと中おいで~」

 

 

 

たじたじになってる穂乃果たちを、

奏が部屋の中に入るように言った。

穂乃果たちはドキドキしながら恐る恐る中に入る。

 

どうやら、ライブの時に取り乱していた絵里に

気まずさを感じているらしい。

 

 

 

「っで、早速本題に入るけど

 部活申請に来たってことで良いのよね?」

 

 

「は、はいっ!」

 

 

「確かに人数は足りているかもしれない。

 でも、許可することはできないわ」

 

 

「えっ!!?」

 

 

「ひゅ~っ!絵里ちゃんの鬼畜~!」

 

 

 

冷たく言い放つ絵里に分かってたように

ヘラヘラとからかい始める奏。

そんな二人を見守るようににこにこと見つめる希。

そんな三人に目を見開く穂乃果たち。

 

 

 

「な、何故ですかっ!5人以上集めたら

部活を設立できるのでは……っ!?」

 

 

「海未ちゃ~ん。それはちっと違うんだなぁ~ 」

 

 

 

チッチッチッと指をふる奏。

 

 

 

「実はさ~、あるんだよね~」

 

 

「?あ、ある?」

 

 

 

首をかしげる穂乃果たち。

 

 

 

______________「アイドル研究部が、ね」

 

 

「「「アイドル研究部?」」」

 

 

「そっ。それがあるうちは無理ってこと~。

 そうだよね~?え~りちゃんっ」

 

 

「………まぁ、そういうことね。

 廃校寸前である今あまり部活を増やしたくないの。

 だから………」

 

 

「せやから、アイドル研究部さんと話をつけんとね」

 

 

 

希がそっとサポートする。

 

 

 

「希っ!!?」

 

 

「ほら、アイドル研究部は一階に降りて

左側の廊下を歩いていけばあるからさ。

絵里ちゃんが噴火する前に行った方がいいよ~」

 

 

 

絵里が驚いている間に奏もさらりとサポート1つ。

……………サービスにからかい1つ。

 

 

 

「ちょっ!?噴火って何よっ!!?」

 

 

「ねっ?噴火寸前でしょ?」

 

 

「いや、寧ろもう噴火してるんじゃあ……」

 

 

 

ヘラヘラとしてる奏に穂乃果が

恐る恐るツッコミをいれる。

 

 

 

「か~な~で~っ!!」

 

 

「っ!!し、失礼しましたっ!!」

 

 

 

修羅場感を感じたのか、

穂乃果達は急いでこの場を後にした。

 

 

 

「この……っ!!!(ばかなで)ーーーーっ!!!!」

 

 

 

その瞬間、生徒会室で大きな噴火が起きた。

 

 

 

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