ハイスクールD×D ~神殺しの王は赤き龍の帝王となりて王道を征く~ 作:ガーネイル
今回も、なかなか微妙な出来のような気がします。ですが、これから徐々に良くなっていくはずです。きっと。
言い訳でしかやはり、仕事をしながら書くって大変ですね。特にモチベーションの維持が。書きたくても意欲がなかなか湧かない。どのように話を膨らませていけばいいのかアイディアが浮かばない。
現在もそうですが、結構厳しい状態です。きっとこれからもこのような感じになることは多いと思いますが、応援よろしくお願いします。
前書きはこの程度にしまして、本編をどうぞ
「やあやあやあ。再会だねぇ、感動的ですねぇ」
「邪魔だ。そこをどけ」
強化の魔術を体全体にかける。そしてフリードへと接近し、全力でぶん殴り、場外まで吹っ飛ばす。
何事もなかったように祭壇付近にあった地下通路への道を急いで下っていく。目的と思われる場所にはすぐに辿り着いた。何故なら如何にもこの先は大切な場所です。と言わんばかりに重たそうな扉が鎮座している。
「塔上、全力でやるぞ」
「はい」
Q.怪力を持つ二人が扉を全力で殴るとどうなるでしょうか?
A.扉の近くにいる人を含め、多くが犠牲になる。
この一撃により地下にいた神父の三分の一が意識を失う。そして、大広間に入ると同時にアーシアの絶叫が響き渡る。
今すぐにでも助けに行きたいが和希とアーシアの距離はすぐに縮むものではない。
そしてアーシアの苦悶の絶叫は苦しい、痛い、助けて。という心の叫びを体現したかのようだった。
ここは地下だが、地上からの風が入ってくる。そしてアーシアの助けてほしいという思いにより使用可能になる化身が存在する。ウルスラグナ第一の化身・風。
和希は入り口から姿を消す。そして姿を現すと同時にレイナーレの片腕が切り落とされる。
レイナーレはありえない出来事の連続に儀式を中断してしまう。
「アーシア……。遅くなってごめん」
「カズキさん。……ありがとうございます」
アーシアの額には脂汗が滲み出ている。余程体に負担がかかっていたのだろう。言葉を発することすら辛そうだ。
和希がレイナーレと向き合う。
「昼間の借りとアーシアを返させてもらおう」
「よくも、私の腕を……! もう絶対に許さないわ!」
もうお互い引けないところまできた。戦いの火ぶたが切り落とされようとした時にアーシアの救出を確認した木場が大勢の神父と争いながら声を上げる。
「風峰くん、撤退だ。今すぐアーシアさんを朱乃さんの元へ。先輩なら回復できるはずだ。僕たちも後から追いつく。だから君は先に!」
「……分かった。ここで死ぬことは
神父の一人が和希とアーシアの二人を逃がすまいと弾丸を放つ。フリードの時と同じだ。何も知らない神父は鳳の化身を使う条件を満たさせてくれた。
和希は小さく鳳の聖句を唱える。
そして代償として後に激しい痛みを伴う。だが、そんなこと和希には関係なかった。 今、何よりも優先しなければいけないのはアーシアだからである。
アーシアを抱きかかえ、地下を後にする。
今も苦しそうなアーシアが途切れ途切れに。だが、しっかりとした言葉を和希に投げかける。
「カズキさん。私、幸せでした」
「やめろ、それ以上言うな。話しなら後でたくさん聞くから」
階段を駆け抜け、速度のギアを上げ体が反応する方へと急ぐ。
教会の裏口にリアスと朱乃の二人と三人の堕天使がいた。が、堕天使には見向きもせず、朱乃に回復のお願いをする。
「朱乃先輩、お願いします。アーシアを回復させてください。リアス先輩は結界の強化をお願いします。」
朱乃は拙いながらも治癒の魔術をアーシアに使用する。リアスも慣れない結界の強化を行う。
その間もアーシアは言葉を続ける。
「三人で出かけて、楽しいお話しも出来ました。二度とないくらい幸せな時間でした」
「何言ってんだよ。まだこれからだろ。まだ連れていきたいところだってたくさんある。学校にいるやつらにもお前のことを紹介したいんだ。変わったやつらしかいないけど皆、根はいい奴らだからさ」
「カズキさんと同じ国で生まれ、同じ学校に行けたらどれだけ楽しかったのでしょう」
和希はアーシアの手を取り必死に声をかける。ここで切らしたらアーシアがいなくなってしまいそうな気がしたから。
だが、それ以上に神は、運命は残酷だ。どんなに助けたいと思った存在でも、弱っている存在の命を容赦なく刈り取っていく。
和希の手からアーシアの手が滑り落ちる。これ以上意味がない。そう言うように朱乃も回復させるのを止める。
先程まで行われていた儀式はアーシアへの負担が大きすぎた。完全に神器が抜かれたわけではないが。人の体ではそれに耐えられなかった。むしろ本当は、今まで息をしていたのが不思議なくらいなのである。
だが、それを許容できない。
あの時、しっかりアーシアを守れていたら、レイナーレを倒していたら。一般人を含め、その場にいた全てを守れたら。
その後悔が和希の心をいっぱいにする。
エミヤから問われた質問。その答えは未だ出ていないが、それでも自分の手が届く範囲にいる人は守ろうと。そう決意したはずなのに。
――何のための権能だ、魔術だ。何のために彼らから受け継いだ……。例え答えが出ていないとしても。
「それでも守るって決めたはずだろうが!」
「だけど、あなたは守れなかったの」
和希の叫びに冷たく、鋭く返したのは先ほど片腕を失ったレイナーレ。
「あぁ、そうだよ。だから俺は許せない。昼間にお前を倒さなかった俺を。アーシアを守れなかった俺自身を。今度こそ、お前らをこの場から逃がさず殺しつくす。例え、神がお前らを許そうともそんなことはもう知らない。俺が敵と認識したやつは生きているのなら神だろうが何だろうが殺してやる。……リアスさん。眷属を連れてここから退避してください。お願いします」
リアスは何かを堪えるように溜めて頷き返す。グレモリーの魔法陣が浮かび上がり、アーシアの遺体を含め、その場から姿を消す。
レイナーレを含めた堕天使四人は嘲笑をあげる。ちょっと魔術を使えるくらいの人間がたった一人で何が出来るのかと。
何回か力の片鱗を味わっているレイナーレですら、和希が振るうの力は少し特殊くらいの認識でしかない。
そして、その評価は自らを滅ぼす。
空の雲が晴れ、夜空の中、隠れているはずの、日本の反対側を照らしているはずの太陽が姿を現す。
「
馬を象っている太陽のフレアが教会へと降り注ぐ。この場所には悪しかいないからこそ使えた力。第三の化身・白馬。
しかし、神が振る舞うそれはたかが堕天使には過ぎたモノであり、またそれは辺りにも強大な被害をもたらす。
強大なそれを使う理由。それは自分との決別もある。
きっと本人も分からないうちに慢心もあったのだろう。神を殺し、守護者とも互角に戦えた自分が負けるわけないと。
だが、それともここでお別れだ。全てにおいて全力を尽くす。もう何も失わないようにするために。
徐々に白馬の炎が弱まっていく。そして完全に消えた時、その場に残ったのは教会の瓦礫、堕天使の黒翼一枚たりとも残さず殲滅し、まるで隕石でも落下したのではないかと疑うほど大きく陥没した地面。
そこには虚しさも残らない。ただあるのは後悔だけだった。
全ての事を終え、鳳の能力を使った代償で体中が痛みを上げているが、リアスたちが待っている学園へと重い足取りで歩き出す。
旧校舎にたどり着くとリアスが入り口で待っていた。和希に気付き、少し声を張り上げる。
「ようやく来たわね。さ、早く行くわよ」
「ちょっと待ってください。行くってどこに行くんですか!?」
「そんなの部室に決まってるじゃない。黙ってついて来なさい。ちなみに拒否権はないわ」
えぇ……、と如何にも不服そうな顔をしながらも引っ張られた腕を振り払おうとしない辺り、拒否するつもりはないらしい。
部室の前まで来たところで立ち止まる。
「少しそこで待っていて。私が許可するまで中に入ってはダメよ」
「はぁ……」
今更部室の中に見られてまずいものがあるわけない。何せ数時間前に来ているのだから。今なら帰れるんじゃないか、と思い始めた時に中から『入っていいわよ』というリアスの声が聞こえて、あまりのタイミングの良さに見られているのではと思いつつ、部室の扉を開ける。
「リアスさん、一体何があるんです……か……」
部室に入ってから信じられない光景を目にした。
その光景に驚愕し、脳がフリーズしたのか扉を開けたまま固まっている。だが、リアスも朱乃も祐斗も、笑顔だった。子猫も普段に比べて僅かだが口角が上がっている。
「どう……して……」
やっとの思いで出した声が震える。震えていた声は聞き逃してもおかしくないほど小さかった。言葉を発したいのにそれ以上に感情があふれ出し、言葉にならず、空気を吐き出す音しかでない。
「おかえりなさい、カズキさん」
部室に入ってすぐ正面。和希の前に立っていたのは笑顔のアーシアだった。彼女の後ろに立っていたリアスが口を開く。
「僧侶の駒を使ってこの子を転生させたのよ。今度こそあなたが守っておあげなさい。あなたの
失ったモノ、届かなかったモノがすぐそこに立っている。
一歩一歩、牛のように遅い歩みで進む。そして目の前にいるアーシアを強く抱きしめる。
「ごめん。俺は、……俺は、君を助けてあげることが出来なかった」
「いいんですよ。私はカズキさんが助けに来てくれて嬉しかったです。私、悪魔になっちゃいましたけどこれからもお友達でいてくれますか?」
「当たり前だろ……」
そう返した和希の頬には一筋の涙が伝っていた。
――――――――――――――――――――――
アーシアを連れて部室を後にする。
そして家が近づくにつれて家の前に人型のシルエットが浮かび上がってくる。アーシアをフリードから逃がした時と同じだ。あの時と全く同じようにアティが家の前で待っていた。
「和希くん、アーシアちゃん、おかえりなさい」
「「ただいま」」
アティは何も言わず、二人を迎えてくれた。きっと言いたいことは多いだろう。何故何も言わずに行ってしまったのか、自分を犠牲にするような真似をしたのか。だが、それを全部押し込め、彼女はそうする。
アティは和希のブレザーを羽織っているアーシアの手を取り家の中に入れる。そんな二人の後を追って家に入る。
和希は改めて決意する。アティを、アーシアを、オカルト研究部にいるメンバーを。少なくともそれだけは何があっても守り抜いてみせると。
―――――――――
和希は砂嵐の中に立っていた。
この光景を見るのは二回目になるだろう。故に何となくここが夢の中だろうと感じた。砂嵐が止むと同時に広がる光景は無数の剣と荒野。そしてそれらの持ち主が声をかける。
「二度と会うことはないと思っていたのだがな。それで答えは見つかったのか?」
「……正直まだ分からない。守りたいと思う人はいる。でもそれが何故か分からない」
「そうか。ならばとりあえず進んでみてはどうだ? キミの成すべきことをそのままのキミで。キミは今を生きる人間だ。止まることは許されない以上、キミは前へ進まなければならない」
「そのままの俺で前に進む……」
男の言葉を反芻する。そうだ、彼はいつだってそうだった。前世でも、この世界で神と戦った時もいつだって真っ直ぐに生きてきた。今までもを助けてきた。だが、彼は神殺しという大きな事を成し遂げたことにより、いつも以上に力が入りすぎていたのだ。神殺し・風峰和希ではい。ただの風峰和希として進んでいけばいいだけ。それを失念していた。
「そうだな。今まで俺はいつだって前世を含めてただの風峰和希だったはずだ。それを忘れていたのか」
「気付いたのならば行きたまえ。さぁ、時間だ。キミが大切だと思うものをどこまで守りきれるか。それを見せてみろ、風峰和希」
――――――――――――
朝起きると枕元に一枚のメモが置いてあった。起きたばかりであまり頭は回ってないがそれに目を通す。
『アーシアちゃんを連れて先に学校に行ってきますね。遅刻しないようにしっかりきてくださいね』
彼女たちらしい気遣いというか、深い眠りについていた和希を起こすようなことはせず先に向かったようだ。
時計を見てもまだ時間はあった。一度深呼吸をしてから支度を始める。今回のようにゆっくりとした時間は随分と久しぶりに感じる。アティと出会ったあの日から慌ただしい毎日だったように感じる。
神と戦い、悪魔の存在を知り、堕天使に殺され、修道女に出会い、外道神父と遭遇し、堕天使を殺した。
これらは全てこの一か月以内にあったこと。とてもじゃないが、普通の高校生が過ごした時間だとは思えない。最も、神と戦っている時点で普通とは言えないのだろうが、それはそれ。
閑話休題。
校門で祐斗と子猫に出会い、一緒に部室へ顔を出すことにした。すると、部室にはリアスとアティ、そして駒王学園の制服を着ているアーシアの姿があった。
アーシアを連れて先に学園に向かったのはこの案件のこともあったからだ。
放課後ではなく、朝であるため、少し簡単なアーシアの歓迎会を行う。ようやく訪れた穏やかな時間。
だが外からそれを視ている存在がそこにはあった。
多少? 結構? 原作とは違う形で一巻を締めさせていただきました。アーシアがなくなるシーンをどう書こうか、レイナーレとの戦いは? 等々多くを悩みました。
だが敵はこれから徐々に強大(原作主人公にとって)になっていきます。このオリ主の持っている力からしたら大したものではないでしょう。ですが、多少形は違えど話の展開は同じです。なので焼き鳥編でフルボッコにするのは二回戦目になります。もう一度言います。二回戦目になります。かといって一回戦目で手を抜く、大きく負けるというわけではありません。まぁ、ここら辺は楽しみに待っていただけたらなぁと思います。
ここからは全く関係ない話なのですが、水着ジャンヌ滅茶苦茶欲しい。ちなみにこの前配布された分の石で出てきたのは牛若丸×2、アタランテ(弓)、ニトクリス(術)で諭吉を一枚消費して出てきたのはカルナと牛若丸。
カルナさん、あなたが来たのは嬉しいが今ではないんだ。今はジャンヌが欲しいんだよ!(血涙)
十五日になれば給料日。……何円振り込まれたかによって消費する諭吉を考えるとしよう。
そしてお盆に入る直前に車と事故ったった。ちなみに自分は自転車でした。まぁ、そんなに大きな怪我もなかったので一安心? でしょうか。油断大敵ですね、これからは一層気を付けます。
あとがきもここまでとしまして、この話を締めさせいただきます。
次回も引き続きよろしくお願いします。それでは。