悪夢の少女と   作:ヤマシロ=サン

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UAが2000いってました。ありがとうございます。


第10話 気になるニンゲン

 

 

 

「ふーん、君があいつが言ってたハルト君か。ボクが思ってた以上の人間だね。」

 

 

 

何でこいつ俺の名前知ってんの?あいつって誰や?

 

 

 

突如現れたボクっ娘美少女は不思議な雰囲気を漂わせている。その前に気になることがあった。

 

 

 

「まず聞くけど、お前誰だ?」

 

 

 

向こうは認識があるみたいだが俺はこいつのことを全く知らないし会った記憶もない。

 

 

 

「ボク?ボクの名前はね...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※5分後

 

 

「うーーん...」

 

 

目の前のボクっ娘美少女さんは5分くらいずっと腕を組んで名前を考えていた。確定ですね。

 

 

 

「はぁ...お前、ポケモンだろ。」

 

 

俺は呆れながら言った。

 

 

「ふぇっ!?そそそそんなボボボクがポポケモンだって!?そそそんなわけないじゃのいこ!!」

 

 

目の前のボクっ娘美少女さんは頰を赤く染め、びっくりしていた。

 

 

「明らかに動揺すんな。」

 

 

うん、見た目が明らかに普通の人とは違うし、自分の名前言うのにこんなに時間がかかるならポケモンで確定だろ。名前考えてないっぽいし。

 

 

 

 

 

「そそそそれじゃあ、ボクがポケモンっていうなら何のポケモンだって言うんだい!?聞いてみようじゃあないか!!」

 

 

半ギレで返事を返して来たボクっ娘美少女(笑)。

 

 

 

「うーん、そうだなぁ。」

 

 

 

俺は今までの記憶を蘇らせ思考する。

 

 

 

 

「アグノム...............とか?」

 

 

 

「ッ!!?」

 

 

うん。当たりらしいです。

 

 

 

「どっ、どうしてボクがアグノムだってわかったんだい!?ボクたちって初対面だよね!?」

 

 

 

「先ずは、お前が『あいつ』って言ったことかな。最近会ったポケモンって言えばエムリットくらいしか浮かばない。そいつに関連するポケモンといえば、ユクシーかアグノムだ。あとはお前の見た目で簡単に絞れたってわけだ。その青い見た目でね。」

 

 

みたか?これが俺の名推理だ(ドヤ顔)

 

 

「はぁ......、そうだよ。僕は意思を司るポケモン『アグノム』だ。わざわざリッシ湖からきてやったんだぞ。感謝してね、と言うよりしろ。」

 

 

 

えっ、頼んでもないのに勝手にきて、そのことを感謝しろ?上から目線にも程があるだろ。

 

 

 

「いや、お前ら伝説のポケモンってどんだけ物好きなんだよ。何で俺なんかに会うために遠くからわざわざ来るんだ?」

 

 

 

すると突然アグノムは

 

 

「そんなの.........気になったからに決まってるじゃないか。ボクたちポケモンにこんなにも優しくしてくれる人間、エムリットにそう聞かされてどうしても会いたくなったんだよ......。」

 

 

 

そう言って俺の胸に体を預けてきた。

 

 

 

「僕はいつだって『護る』立場だった。あそこ《リッシ湖》の管理を任されている以上、僕はそこに住むポケモンたちを守らないといけない。正直辛かったんだよ......。僕は普通のポケモンより遥かに強い。だから、周りからの距離感も感じていたんだ。そんな時に君のことをエムリットから聞いたんだ。」

 

 

アグノムは俺の顔を見た。その顔は伝説のポケモンとは思えない、何かに怯えるような弱々しい表情をしていた。

 

 

 

「でも、キミ....ハルトはそんなこと関係なく接してくれる。エムリットのように。それに、さっきもペラップを守る為にあそこまで体を張ってくれていた。そんな君にボクは惚れてしまったんだ。」

 

 

 

「うん、確かにさっきペラップを助けようとしたよ。でも見ただろ?俺は人間だ。ポケモン相手では手も足も出ないんだ。強いのはポケモンの方だろ?」

 

 

「.......わかってる。それでもボクは君のことが好きなんだ。その優しさに惚れたんだ。並みの人間にはないその優しさにね......」

 

 

何だ...こいつら俺を過大評価しすぎだろ...!!俺はただの人間なんだぞ...!まぁ、確かに転生者ではあるけど特にチート能力なんてものももらってないし。普通の人間なんだ。なぜこいつらは俺に惚れたんだ...!?意味がわからない...!!

 

 

しかも、彼女はうるうるした目で俺を見ているぞ?これじゃ関わりも断ち切れねぇじゃねぇかよ!!

 

 

「そ、そうだな...俺には大したことはできないが、相談とかあったらいつでもここに来ていいぞ?俺はしばらくはここにいるつもりだからな。」

 

 

うん、俺にはこれしかできないよ。ごめんなさいアグノムさん。

 

 

 

「ほ、ほんと...?」

 

 

で、何でこいつは嬉しそうなんだ?

 

 

「あ、ありがとうハルト!!大好き!!」

 

 

アグノムは俺を強く抱きしめた。痛いです。どれくらい痛いかっていうとな、肺が骨ごと潰されそうなくらいには痛い。ポケモンは強いんだ。もちろん力もな、だから自重してください死んでしまいます。

 

 

 

 

そして後ろからは感じ慣れた殺気。

 

 

 

「ふふふ...私を差し置いてマスターとこんなスキンシップをするなんて...!!」

 

 

「へへーん!!ボクとハルトはもう友達以上の関係になったんだもんねー!!」

 

 

やめろ、友達だが、それ以上に進ませたつもりは無いぞ...!!?

 

 

「ぶち殺す!!!」

 

 

あ、メアの目がマジだ。殺しに来る...!!

 

 

「死ねぇ!!」

 

 

「よっ!!」

 

 

『バギィ!!!!』

 

 

メアの渾身の右ストレートがアグノムに向かって放たれた。

しかし、アグノムは軽く交わし、その拳は後ろの木に当たりその木は見事に真っ二つにへし折られた。

 

 

「ッ!!危ねえだろメア!!俺に当たってたらどうするんだよ!!?」

 

 

「その時は私も自害しますので大丈夫ですよ!!」

 

 

「大丈夫だよハルト!!そんな時はこのクソ女を地獄送りにしてからボクも死ぬから!!」

 

 

二人も平気でとんでも無いこといってるぞ...!!

というより当たらないようにするという選択肢は無かったのか?

俺は唖然としていた。

 

 

 

気づけばアグノムは俺の隣に立っていた。

 

「さて、相性最悪だから、今日はこの辺でお暇させてもらおうかな。...んっ」

 

 

 

「ッ...!!」

 

 

 

そう言ってアグノムは俺の頰にキスをして消えた。

 

 

「なっ!!あの女!!!」

 

 

メアはアグノムが消えたところを睨みつけていたが、

 

 

「はぁ、もう帰るぞメア...今日はどっと疲れた。」

 

 

「あ、はい。」

 

 

忘れてるかもしれないけど俺はつばめがえしを喰らって体のあちこちが痛いのだ。帰って休みたい。

 

 

 

 

 

 

※その帰路にて。

 

 

「あの女ぁ......、次会ったら挽き肉にしてやりますよ...!!」

 

 

「やめろ。それは女子の使う言葉じゃないぞ。」

 

 

「大丈夫です。性別不明ってことになってますから。」

 

 

「......。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、俺はリビングで朝のニュースを見ていた。

 

 

『次のニュースです。ヨスガシティに新設されたバトルコンテスト場にて、新チャンピオンのシロナと、四天王のオーバのチャンピオンマッチが開催されることが決定しました。日にちはちょうど二週間後の○月○日となります。チケットを購入して是非お越し下さいませ。』

 

 

「チャンピオンマッチか......。シロナさんの初陣ってことになるんだな...。あぁ、見に行きてえなぁ...。」

 

 

 

 

『♪〜』

 

 

呟いた瞬間俺の携帯が鳴った。

 

 

「ん?誰からだろ。」

 

 

『シロナさん』

 

 

シロナさんからだ。俺は携帯を手に取った。またしょうもないことだったら切ってやる。

 

 

「はい、ハルトですけど。どうしました?シロナさん。」

 

 

『こんにちはハルトくん。二週間後にチャンピオンマッチがあるのは知ってる?』

 

 

「はい、さっきニュースで確認しましたけど。それがどうしました?」

 

 

『ハルトくんは見に来てくれるの?』

 

 

「そうですねー、行きたいんですけどチケットないですし、それにヨスガは少し遠いんですよねー。」

 

 

『そんなことだろうと思ってチケットは買って送っておいたわ。』

 

 

「え、マジですか?」

 

 

え、普通にありがたいんですけど。シロナさんって神?←アホ

 

 

『あと、私のトゲキッスを迎えに送るから経路は問題ないわよ。』

 

 

「マジで!?ありがとうございます!!」

 

 

『その代わり絶対観にきてね?約束よ?』

 

 

「もちろんですよ!!頑張ってくださいね!!」

 

 

『えぇ。それじゃあね。』ブツッ...

 

 

 

「シロナさんからですか?」

 

 

ちょうど起きてきたメアが聞いてきた。

 

 

「あぁ、なんかチャンピオンマッチに連れてってくれるらしい。」

 

 

「ホントですか!?良かったですね!!」

 

 

 

「あぁ!!シロナさんのバトル見てみたかったんだよ!!」

 

 

普通に嬉しかった。チャンピオンのバトルも観れるし、勉強になるからだ。百聞は一見にしかずという言葉があるが全くもってその通りだと思っている。本で読んでもわからないことがある、そんな時は実際に見た方が良かったってこともたくさんあるのだ。

 

 

 

 

その後、俺はミオシティの広場のベンチに座って本を読んでいた。

 

 

「はぁ、暇だなぁ。旅に出てもいいけど、二週間後にはチャンピオンマッチが控えてるしなぁ。」

 

 

図書館の本もほとんど読んでしまい、メアのレベリングもほとんど完了してしまっている。

 

 

ちなみにメアは何をしているかというと、チャンピオンロードに殴り込みに行っている。レベリングは済ませていて後は実践を積むだけなのでチャンピオンロードのトレーナーを無双しているらしい。

 

 

本人曰く『マスターに傷一つつけさせない』とのことで俺を護るために最強になろうとしているらしい。嬉しいが女の子に護られるというのもどうかと思ったが考えることをやめた。

 

 

「もう冬も終わりだなぁ、暖かくなってきたし...」

 

 

「そうだねぇ。」

 

 

「あぁ、って、うおあ!?」

 

 

隣に座っていたのは人の姿をしたアグノムだった。

 

 

「やっほ、暇だったから会いに来ちゃった☆」

 

 

「お前、リッシ湖の管理はいいのか?エムリットなんか結構真面目にしてると思うが...。」

 

 

「いいんだよ。ボクにとってリッシ湖よりハルトだからね。」

 

 

「おい。」

 

 

そう言ってアグノムは俺に抱きついて来た。

 

 

てか、『リッシ湖<<<<<<<<<<俺』ってあかんやろ。

 

 

「正直リッシ湖なんてほっといてハルトの物になってしまおうかなーなんて思ってるくらいなんだよ?」

 

 

「それはやめとけ。他の二匹たちに叩かれるぞ。」

 

 

「はは、冗談だよ、半分ね。」

 

 

半分だけかよ。本当にそんなことかんがえてやがったよこいつ...。

この世界のアグノムは既にヤンデレの領域に踏み込みつつある、愛情を注いでくれるのは嬉しいが少し重いような気がするのだ。

 

 

何も喋らない時はアグノムは常に『ハルトハルトハルトハルトハルト...』って小声で言ってるんだぜ?怖すぎるわw夜俺が寝ている時とか窓から覗いてそう。

 

 

「さて、ボクはそろそろ帰るとしますか。エムリットがさっきからうるさいんでね。」

 

 

「なんて言ってるんだ?」

 

 

「『私のハルトに手を出さないで』だってさ。はは、ハルトはボクのものなのにね。」

 

 

「......は?」

 

 

なんかとんでもないことを二回聞いた気がするが......。

 

 

「それじゃあね、ハルト。また来るから。」

 

 

そう言ってアグノムは姿を消した。

 

 

エムリットもアグノムと同類だったようだ。なんだか悲しい気持ちになってきた、どうしてだろ......。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れ夕方、俺は特にやることも無く、218番道路の桟橋(破損)に座って海を眺めていた。

 

 

「やばい......ぼーっとしてたら一日が終わってしまいそうなんですけど。」

 

 

 

特にやることもなく街をうろちょろしたりしていたらもう夕方になってしまっていた。

 

 

 

「はぁ、もう帰るか...」

 

 

俺はやることもないので家に帰ることにして立ち上がった時だった。

 

 

 

『ガサッ』

 

 

森の方から音が聞こえてきた。振り向くとそこには一人の少女がいた。

 

 

見た目で勝手に判断させてもらうが恐らくポケモンである。

 

 

黄色い瞳、髪は濃い紫色の巻き髪ロールで真ん中の前髪の部分のみ黄色になっている。赤いロンティーの上に髪とほぼ同色のジャケットを羽織っており、かなり際どい紫色のミニスカートを履いている。身長は女子高生並みで、胸は大きい。すげえ可愛いですありがとうございます。

 

 

独特な格好をしてるやつは大概ポケモンだ。えーと、この見た目だとなんてポケモンだったかなー?なんか似てるやつがいた気がするんだが......。

 

 

てか、その子ずっと俺を見つめてるんですけど。しかも、なんか震えてるし。......ん?泣いてないか?

 

 

「......やっと......!見つけた......!!」

 

 

彼女は震えた声でそう言った。彼女の目からは大粒の涙が溢れる。

 

 

 

「え?」

 

 

 

次の瞬間だった。気づけば彼女は俺の目の前にいて、

 

 

 

 

 

「会いたかったよおおおおぉ!!おとうさああああんッ!!!」

 

 

 

 

「え?おとうs...がはっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

その少女は俺のことを『お父さん』と言って俺の胸に飛び込んで来た。

 

 

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