思いついたけど続かなかった文章を入れっぱなしにするという痛恨のミス。
8/10 17:51に改稿しました
「…いやぁ、え?何言ってんの?」
「だから、〇〇と結婚した未来から来た渋谷凛だって何回も言ってるじゃん(半ギレ)」
「えぇ…?(困惑)」
幼馴染の彼女とデートの待ち合わせをしてたが、どうやら行き先を病院に変える必要があるらしい。
「…いやいやいやいや、どっからどう見ても昨日一緒にマック行った渋谷凛(21)じゃん」
頭に
「私、実年齢より若く見られるからアレだけど、実は今の〇〇から見た7年後から来た渋谷凛(28)だから」
ほら、ちょっと身長伸びてるでしょ…と真白の美脚を見せつけてくる凛(28)
「…凛、そのブーツ似合ってるよ」
「あ、ありがと…」
「で、それ何センチ盛ってんの?」
「………」
◇◆◇◆◇
「今日、ちょっと寒いね」
手を擦り合わせて、その手にゆっくりと白い息を吐く凛。
「…ま、12月つったら思いっきり冬だしなぁ」
因みに日は24、今日は俗に言うクリスマスイブだ。
「…ほら、手貸してみ?」
サッと凛の手を掴み、カイロ入りのポケットにねじ込む。
俺は別に冷えてないから…と自分の手を抜こうとすると、凛の冷えた指先が絡まって脱出を阻んでくる。
「ふふっ、あったかいね」
「…だろ?このカイロ気に入ってるんだよな痛ぁ!」
「…ふんっ!」
…照れ隠しの代償にしても、シークレットブーツの踵でつま先連打は重いと思います。
◇◆◇◆◇
「あれ?そう言えば俺の時代の凛はどうなってるんだ?」
「あぁ、こっちの世界の凛は未来から来た私に上書きされてるから」
「じゃあ、今日の映画見に行く予定も無しかぁ…」
「いや、今は私に存在が上書きされてるけど私が未来に戻った瞬間に今日の記憶はここの世界線の私の記憶に置換されるから認識的にはこの世界の凛が見たのと同じになるから映画はこのまま見に行って全然オッケー大丈夫だしこんな美女他にいないぞ結婚しろって私の未来の旦那は言ってたから」
「お、おう…」
◇◆◇◆◇
その後もくだらないことを駄弁っている内に映画館に着き、今は二人してポップコーンをパクつきながら上映開始を待っている。
「そう言えば、未来の凛はなんでわざわざ過去に来たんだ?」
「……ああ、そういえばそんな設定だったね(ボソッ」
「おい、それでいいのか渋谷凛(28)」
「ーー私達の世界線でもそうだったんだけど、今日〇〇とこの世界線の凛は未来の私にアドバイスされて婚姻届を出しに行くんだよ」
「…待て待て待て待て、wait、waitだ渋谷凛」
論理の飛躍って次元じゃない、もっと恐ろしいものの鱗片を(ry
「…そもそも、婚姻届を出すには20歳以上の証人が二人要るんだぞ?未来の凛一人じゃ証人にはなれないだろう?」
出自とか戸籍的にも、ねぇ?
「はぁ…もうウチのお父さんと〇〇のお父さんの署名と印鑑は貰ってるよ」
「待って凛さん本当に待って」
◇◆◇◆◇
さて、そろそろ夕食にしようと夜のイルミネーション通りを二人歩いているときのこと、
「ーーっていうか、未来の凛の世界線では俺と凛が結婚したのかもしれないけど、俺の世界線でも必ずしもそうであるという保証は」
「大丈夫、そのために私がいるから(食い気味)」
「…ああそうだね、そういう設定だったね」
「…じゃあ、例えばの話な?もし俺が凛と結婚しなかったら…」
「もしそうなったとしたら、この世界線を焼却することもやむなしだよ(真顔)」
「うわぁ…うわぁ…」
これには
◇◆◇◆◇
「…雪、降って来たね」
「ああ、綺麗だな」
「…今年もイルミネーション凄いね」
「ああ、綺麗だな」
「……今日の私、綺麗?」
「ああ、綺麗だな」
「〇〇はさ、」
「…ああ、きれ…うん?」
「ーー私と結婚するのは嫌なの?」
「っ……」
『こんな時ばっかり涙目で上目遣いはズルい』とか、『今更だけどそのコートとマフラー似合ってんな』とか、『普通このタイミングで言わせるか?』とか、言いたいことは山ほどあるけど、
「ーー凛、ちょっとだけ、目閉じててくれるか?」
「っ、うん…」
…さて、アレは何処にしまったっけ?
「もう良いぞ」
ゆっくりと目を開けた凛、
俺が右手に持つのは赤い立方体の箱。
箱を見て、俺の顔を見て、それからもう一度箱を見て、
箱の中身に理解が追いついたのか、まさに喜色満面と言った様子の凛だが、
「〇〇、もしかしてそれって「ちょっと待った、凛。お前にゃこれはあげられないぞ」…え…?」
「ーーこれは俺の幼馴染の渋谷凛(21)に渡すものであって、もうこれを持ってる嫁さん(28)に渡すものじゃないからな」
その言葉に、彼女はーー
「ただいまっ、〇〇!
…じゃあ、婚姻届出しに行こっか?」
「お前のその婚姻届リスペクトマジでなんなの?」