「アイドル嫌いの俺」の妹がアイドルになりました。   作:黒須レイク

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運命の選択

 

「アイドルに興味はありませんか?」

 

今このプロデューサーは確かにそう言った。

「あのそれっていったいどういう意味ですか?」

そう俺が質問するとプロデューサーはまっすぐにこちらを見て

「私は春花さん、あなたをアイドルとしてプロデュースしたいそう考えています。」

えっ?何を言い出すんだこの見た目不審者プロデューサーは?

「あの?もしかして馬鹿にしてます?」

「いえ、私は本気でそう思っています。」

「まじか」

どうやらこのプロデューサーは本気で俺のことをスカウトするつもりらしい。

横目で卯月を見ると何やら珍しく真剣そうな顔で何かを考えていた。

とりあえず理由を聞くか。

「すみません、理由を聞いてもいいですか?」

プロデューサーはただ一言

「笑顔です。」

そう言った。

「あのそれさっき卯月に言ったのと同じですよね?やっぱり馬鹿にしてるんですか?」

「それは違います!」

急に大声を出したプロデューサーに俺と卯月は驚きプロデューサーは続けた

「急に大きな声を出してしまいすみません。しかし私は春花さんと島村さんがお二人で話をしていた時のあの笑顔にひかれました。あなたなら私の考えたシンデレラプロジェクトの最後のピースだと。」

「あのー」

卯月が手をあげた。

「シンデレラって女の子ですよね?おにいちゃん男ですよ?」

「俺もいまそこが気になってた。どういうことなんですか?」

「実は...」

プロデューサーはカバンの中から1つの書類を手渡してきた。

「プロジェクト...Knight(ナイト)?」

「この企画はシンデレラプロジェクトと同時期に私が企画したものでコンセプトは"城のお姫様を守る騎士"というものです。この騎士にあなたはふさわしい私はそう思いました。」

「なるほどシンデレラ=お姫様をまもる騎士だと」

「そういうことです。」

なるほど納得はした。が正直アイドルに興味がない。それにもしアイドルになりたかったとしても卯月は何年も頑張ってやっとこのオーデションに合格したんだ。そんな簡単にアイドルになっていいわけがない。俺は卯月がオーデションに落ちた時いつも隠れて泣いていたのを知っているしそれを悟らせまいといつも笑顔でいたことも知っている。プロデューサーには申し訳ないけど断るか。

「あの俺別にアイドルに興味「おにいちゃんちょっといい?」...卯月?」

「私ね、おにいちゃんがアイドルになるのいいと思う。おにいちゃん中学の時も今も私のために部活にも入らないでずっと私を助けてくれていたでしょ?私おにいちゃんに今をアイドルを楽しんでもらいたいそう思ってるんだ。だから...」

「卯月...」

卯月は過去の経験をものともせずにむしろ俺に今を楽しんで欲しいと心から願っている。こうもまっすぐに卯月の意見を聞いたのはアイドルになりたいと初めて聞いたあの日以来だと思う。こうも最愛の妹に言われたらしかたない卯月を見つけ出してくれたプロデューサーのためにもここは一肌脱ぐか。

「卯月の気持ちしっかり受け止めたよ。プロデューサーさん俺アイドルやります。」

「おにいちゃん!」

「本当ですか!」

「ただし一つだけ条件が。」

「なんでしょう?」

「やるからには俺と卯月両方ともトップアイドルにしてくださいね。」

「もちろんです。」

今プロデューサーさんの顔がほころんだ気がした。不愛想で分かりづらいけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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