「アイドル嫌いの俺」の妹がアイドルになりました。   作:黒須レイク

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1章
城での初めての一日


アイドルになると決まってからはとんとん拍子で物事が進んでいった。両親に報告しに言ったらかなり驚いていた。そりゃ娘がアイドルになる手続きに息子がついていったら息子までアイドルになってるんだもの。驚いた後は二人ともとてもよろこんでくれて少しうれしかった。そんなこんなしているうちに俺の初レッスンの日になった。プロデューサー曰くシンデレラプロジェクトとプロジェクトKnightは企画間での交流はかなり多いことになるが基本的には別でプロデュースされるらしい。そのため今日は俺一人で事務所に向かったのだ。一応ダンスレッスンの動画は先にもらっていたのでスマホに入れて確認しながら移動していると事務所に着いた。

「これが346プロかぁ。」

想像していたよりも大きいその建物に驚きつつ中に入り受付へ

「すみません。島村春花というものですが...」

受付のお姉さんに挨拶するとプロジェクトのルームを教えてもらえたのでそこへ向かう。エレベーターを待っていると眼鏡をかけたいかにも優しそうなおじさんが話しかけてきた。

「おや、もしかして君は新しいアイドルかな?」

「はい、島村春花って言います。」

「君の話は聞いているよ。どうやらお姫様を守るナイトみたいだね。」

「えっ?なんで知ってるんですか?」

「実はこう見えて346プロダクションのアイドル部門の部長をしているんだよ。これは一応名刺ね。」

「あっ、ご丁寧にどうも。」

話しているとエレベーターが来たので乗り込む

「君と君のところのプロデューサーには期待しているからねえ。おっと着いたようだ。君はプロジェクトルームへ行くのかな?」

「はいそうです。」

「なら一つ上の階かな彼によろしく頼むよ。」

「承りました。お疲れ様です。」

どうやら彼は今西さんというらしい。部長ってどのくらいえらいんだろうと考えつつプロジェクトルームに入る。中に入ると大学生っぽい雰囲気のお姉さんがソファーに座っていた。

「もしかして君が春花くん?」

「はいそうです。」

「やっぱり、私は新田美波です。よろしくね。プロデューサーさんなら向こうの部屋にいるからね。」

「わかりました。ありがとうございます。」

「いいのいいのこのくらい。もっと頼ってくれていいんだよ。」

新田さんは滅茶苦茶いい人だった。もしお姉ちゃんがいるならこんな人だったらいいなとか思いつつプロデューサーのもとへ。部屋に入ると机にプロデューサーさんが隣には黄緑色の制服?を着た女性がたっていた。

「お疲れ様です。プロデューサーさん。」

「お疲れ様です。私の横に立っているのは事務員の千川ちひろさんです。」

「千川ちひろです。よろしくお願いします。困ったことがあったら何でも言ってくださいね。」

「はい。よろしくお願いします。」

「早速ですが春花くんにはレッスンをしてもらいます。がんばってください。」

「はい!」

今日は「はい」って滅茶苦茶いってるなって思いながら着替えてからレッスンルームへ。レッスンルームにはさっきプロジェクトルームであった新田さんと銀色の髪の女の子、金髪と黒髪の中学生と小学生くらいの子が二人組で柔軟をしていた。新田さんがこちらに気づき声をかけてくれた。

「あっ春花くんこっちこっち」

「美波さんレッスンしてたんですね。」

「そうなの、そうだ紹介するわねこっちはアナスタシアちゃん」

「ダー初めましてアナスタシアです。アーニャって呼んでください。」

「よろしくアーニャ」

「こっちの二人は莉嘉ちゃんとみりあちゃん」

「やっほー☆城ケ崎莉嘉だよ!よろしく☆莉嘉ってよんでね」

「こんにちは、赤城みりあです。私もみりあって呼んでー」

「うん、よろしく莉嘉にみりあ。三人も俺のこと聞いてるかもしれないけど一応自己紹介。島村春花です。そのうち妹も合流すると思うからよろしく。」

「ねーねー、あたし春花くんのこと春兄ってよんでもいい?」

「みりあもー」

「別にいいけど」

「じゃあ私はハルと呼びますね」

「春花くんがみんなと仲良くなれたみたいでよかった。」

自己紹介がちょうど終わったところでトレーナーさんが入ってきた。

「よーしレッスンを始めるぞ。お前が島村かよろしく私が担当のトレーナーだ。ビシビシいくから覚悟しておけ」

「よろしくお願いします。」

 

 

 

 

「よーし、今日はここまで。各自しっかりクールダウンするんだぞ。」

「ありがとうございました(5人)」

初レッスンだったけどなんとかついていけたようでよかった。全身汗だくだし早くシャワー浴びたい。レッスン終わりに新田さんとアーニャが話しかけてくれた。二人も汗だくだけど特に新田さんの色気がやばいな。大学生っていってたけど嘘なんじゃなかろうか。

「春花くんお疲れ様。初レッスンなのについていけてて凄いね。」

「お疲れ様です。もともと妹のレッスンの手伝いをしていたのでそれが役に立ったみたいでよかったです。」

実はこの島村春花、卯月の家でのレッスンはすべて完全協力していたので多少のことはできる。まあ人並みより少しできるくらいだけど。

「そうなんだ。それで動きが良かったんだね。」

「ダーそうなんですね。」

そうこう話をしていたら莉嘉とみりあも話しかけてきた

「ねー春兄。このあと暇?一緒に遊びにいこーよ☆プリとか!」

「みりあも行きたーい。」

「ごめんな、これからプロデューサーさんと打ち合わせがあっていけないんだ。また今度一緒に行こうな。」

「えー、まあしかたないか。じゃあまた今度ね」

「約束だよ。」

「ああ約束な。」

 

 

 

二人と約束をした後シャワーを浴びてからもう一度プロデューサーさんのところへ向かう。

「春花さん、レッスンお疲れ様です。さっそく打ち合わせをしたいのですが大丈夫でしょうか?」

戻ってきてすぐ打ち合わせってプロデューサーさんも忙しいんだな。

「はい。大丈夫です。」

「ではまずは春花さんのプロデュース方針についての再確認ですね。」

「たしかお姫様を守るナイトですよね。」

「その通りです。そして春花さんにはこのあと宣材写真を撮っていただいてそのあとに雑誌の撮影を受けてもらいます。」

いまこのあとって言った?俺今日初レッスン受けたばっかなのに?

「えっ?このあと?」

プロデューサーさんは申し訳なさそうに右手で首を触りながら

「じつは、本当は宣材写真の撮影だけの予定...だったのですが雑誌の撮影に欠員が出てしまって...」

「あーなるほど。そこにねじ込んだんですね...ってさすがにやりすぎでは?」

「いい経験にもなると思いますので」

「そんなこと言ったって...しかたないですね、プロデューサーさんも俺のことを思っての行動だったのでしょう。わかりました。」

「ありがとうございます。ではさっそく」

とプロデューサーさんはいうと立ち上がり歩き始めた。俺はおいていかれないように追いかけるしかなかった。

 

 

 

 

プロデューサーさんのあとを追いかけていくと撮影スタジオに到着した。中でも中央の方に大きな人だかりがあり誰かが撮影していた。確認してみるとどうやら346プロの看板アイドルともいえる高垣楓さんらしい。その撮影は彼女の動作一つ一つが完璧で見ているだけで彼女の魅力が十分に感じられるものだった。

「今日は彼女との撮影です。」

プロデューサーさんは高垣さんの方を向きながら言った。

「彼女って高垣さんですか?」

「その通りです。」

こんなに簡単にトップアイドルと仕事できてもいいのかと思いつつもせっかくのチャンスなので頑張ろう。そう思っていると向こうの撮影監督らしき人がこちらに話しかけに来た。

「ああプロデューサーさん、急に頼んですまなかったね。」

「いえ、こちらもいつもお世話になっていますので...」

「ところでそこの君が代役をしてくれるのかい。」

「島村春花です、よろしくお願いします。」

「ふむ、顔とスタイルは悪くないね。でも見たところ新人っぽいけど」

「彼は新人ではありますが必ず期待以上の仕事をしてくれると信じています。」

「はい。頑張ります。」

とここでカメラの方から高垣さんがこちら気づいたみたいで歩いてきた。

「高垣楓です。本日はよろしくお願いしますね。」

「島村春花です。精一杯頑張りますのでよろしくお願いします。」

「じゃあ高垣さんは休憩でそのあいだに春花くんの宣材写真撮っちゃおっか」

「分かりました。よろしくお願いします。」

そして俺の宣材写真撮影が始まった。

「じゃあ春花くん宣材写真撮るけど普段通りでいいからね。」

「はい。」

とりあえずポーズが分からないから仁王立ちでもしてみるか

「んー、ちょっと硬いなーもう少し表情柔らかく」

じゃあ次はちょっとチャラい感じで

「今度はラフすぎるかな」

えーじゃあどうするかな。とりあえず思いついたのやってみるか

「ほい」

「違うかなぁ」

「ほい」

「ちょっとダサいかなぁ」

「ほい」

「んー」

やべえ全然写真とってもらえない。プロデューサーさんもなんか困ってるみたいだし何とかしないといけないよな。うーん。

「春花くんいつも通りいつも通り」

「はい」

自分では完全いつも通りのつもりなんだけどなあ。

「春花くーん。」

えっ誰かが俺の名前読んでる?でもこんなところで俺の名前呼ぶ人なんてって高垣さん!?なんか手招きしてるし。

「あのカメラマンさん」

「高垣さんが呼んでるみたいだね。いってきな。」

「はい、ありがとうございます。」

カメラマンさんにお礼を言い高垣さんのもとへ向かう。高垣さんのもとへ向かうと急に近寄られた。近くでみると本当に美人だなと改めて感じた。

「あの、高垣さん急に近づくと」

「ナイトは頑張らないとね。」

とささやき離れていった。

えっ、これってもしかしなくても駄洒落だよな。いやでも高垣さんがそんなこと言うわけないだろうし。

「あの今のって。」

「私ね。実は人が驚く顔を見るのが好きなの。」

「はあ。」

「春花くんって今夢中になってることってある?」

「それは...」

俺が今夢中になっていること?なんだろう?そんなものはないと思うんだけど。

「じゃあ最近で楽しかったことは?」

それならある。今日のダンスレッスンはとても新鮮で楽しかったし。卯月や奈緒と遊ぶとき学校も楽しい。それにこの前卯月に言われたじゃないか「今」を楽しんで欲しいって。

「高垣さんありがとうございます。俺分かった気がします。」

「楓でいいですよ。それに後輩を導くのは先輩の役目ですからね。」

「ありがとうございます。楓さん俺行ってきます。」

「はーい。いってらっしゃい。」

そしてカメラマンさんのもとに戻り

「すみません。続きお願いします。」

「うん。その顔なら大丈夫そうだね。」

「はい。よろしくお願いします。」

 

この後の撮影は自分でもかなりうまくいったと思う。そして楓さんとの雑誌の撮影もプロデューサーさんは褒めてくれていたし大丈夫だろう。プロデューサーさん曰くどうやら撮影監督にかなりうけが良かったらしく俺の特集もどうやら組んでくれるらしい。今日は初レッスンからの初撮影だったけどうまくいって本当よかった。楓さんはお酒が好きらしいからお礼に今度簡単なおつまみでも渡そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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