「アイドル嫌いの俺」の妹がアイドルになりました。 作:黒須レイク
その次の日、俺は昨日の撮影の熱が冷めないままシンデレラプロジェクトのメンバーとのレッスンに向かっていた。今日は朝から四葉のクローバーも見つけたしなんか幸先がいい気がする。
「お疲れさまでーす。」
レッスンルームに入ってみると昨日とは違うメンバーが柔軟体操をしていた。
柔軟体操をしていたメンバー三人のうち一人が声をかけてきた。
猫耳がついた...
「おはようございますにゃ!今日のレッスンよろしくお願いしますにゃ!」
「えっ?...にゃ?」
俺が困惑していると柔らかい雰囲気をまとった女の子とあからさまにおびえてる女の子の会話も聞こえてきた
「へー、男性のトレーナーさんもいるんだ?」
「男の人...」
猫耳少女の「にゃ!」に驚いて反応が遅れてしまったけどどうやらこの三人は俺のことをトレーナーさんと間違えているらしい。
「勘違いだよ、俺の名前は島村春花。アイドルだよ。プロデューサーさんから聞いてないかな?」
「あーっ、そういえばPちゃん言ってたにゃ!確かみくたちシンデレラを守るナイトなんでしょう」
「そうそう」
「ふーん、まあ顔はそこそこいけてるし姫を守るナイトにしては及第点なんじゃない?」
「手厳しいな」
「とーぜん!みくは自分を曲げないよ。トップアイドルまで妥協しないにゃ!」
「へぇ」
この猫耳少女はなかなか意識が高いらしい。
「あっ、そういえば自己紹介がまだだったね。みくの名前は前川みくこれからよろしくにゃ」
「よろしくな。ところで後ろにいる二人は?」
「三村かな子ちゃんと緒方智絵里ちゃん。ほーら二人も挨拶。」
前川さんに連れられて二人も挨拶を始めた。
「みっ三村かな子です。これからよろしくね。」
「お...緒方...緒方智絵里です。よっ...よろしくお願いします。」
「三村さん、緒方さんこれからよろしく」
挨拶をしてみた感じ三村さんは緊張をしているだけのようだし自然に打ち解けられるとは思う。でも緒方さんは完全におびえてるように見える。どうしたものか。あっ、そうだ。今朝見つけたクローバー。あれからうまく話題を作れないか?本に挟んでいたクローバーを取り出す。
「ねえ緒方さん」
「はっ...はい」
「これを見て?」
「これは...四葉のクローバー?」
「そうまたの名をシロツメクサ。知ってると思うけど花言葉は「幸運」だね。今朝偶然見つけたんだけどこれ緒方さんにあげるよ。」
「えっ?いいんですか?」
「うん、これから緒方さんとも仲良くなりたいしね。お近づきの印ってことで。」
「ありがとうございます。えへへ、うれしいなあ。」
無事に緒方さんは笑顔になってくれたようだ。
ふぅ、こんなかわいい女の子におびえられながらレッスンするのとか耐えられないもんな。
あーほんとによかった。なんか前川さんが何か言いたそうにしてるけど。
「どうかした?」
「島村君って智絵理ちゃんに会ったことないよね?」
「ないよ。どうかした。」
「いや、どうかしたっていうか。智絵里ちゃんって四葉のクローバー集めるのが趣味なんだよ。」
「まじかっ。」
緒方さんと仲良くなれたのは四葉のクローバーのおかげらしい。ほんとクローバー様々だな。そんなこんな話をしているとトレーナーさんがやってきた。
まずはストレッチをすることに、二人一組になって背中を押しあう。つまりペアで前屈をするのだがそのペアは前川さんだった。
先に俺が背中を押す側だったので押していく。こういうのは一気に行くのではなく徐々に力をかけていくのがポイントだ。それにしても結構柔らかいもんだなぁ。卯月の時もそうだったけど女の子ってみんな体が柔らかいイメージがある。おれは今でこそそこそこ柔らかくなったとは思うが最初はつま先に手が届かないくらい硬かったんだ。前川さんの柔軟が終了しこんどは俺の番。と思ったんだけど。
「島村君体硬くない?」
そうなのだ。思ったより曲がらなかったのだ。ぐぬぬこんなはずでは。
「思いっきり押すからね」
「おうっ、どんとこい!」
「いくにゃぁぁ!」
ふにっ、背中に当たる二つの柔らかい塊。前川さん結構大きいんだな。じゃなくて
「ちょっ、前川さん押してくれるのはありがたいんだけど当たってるって!」
「なに言い訳してるにゃ!男なら我慢するにゃ!」
前川さんもしかしてわざとやってるのか?
「いやそうじゃなくて当たってるんだって」
「当たってるって何がにゃ?」
前川さんが少し不思議そうに聞いてくるもしかして本当にわかってないのか。
「胸だよ。胸っ!」
バッ!
前川さんが胸を手で隠すようにして離れた
「へ...変態!」
「いやいやくっつけてきたのそっちだろ!」
「それはそうだけど...でもこれは女の子からしたら問題なの!」
「そんなこと言われてもなぁ」
とそこでトレーナーさんがこっちを見ていることに気が付いた。三村さんたちもこっちをみておろおろしているしここはとにかく穏便にすましとくか。
「前川さん」
「何?」
前川さんは顔を真っ赤にして恥ずかしがっているような怒っているような顔をしている。
「悪かったよ」
「えっ」
「トレーナーさんも三村さんたちもこっちみてるしここは俺が悪かったってことにしてひとまず怒りを抑えてもらえないか?」
「まあ私も押すのに夢中になってて気が付かなかったし、こっちこそ急に怒ってごめん」
「そうか許してもらえたみたいでよかったよ」
「じゃあ続きはじめるにゃ!」
「おう!」
そのあとは何事もなく柔軟を終えレッスンを行った。変わったことといえば前川さんが俺のことを春花君と呼ぶようになったことと家に帰ったら卯月がくっついてきたことぐらいだった。
約半年ぶりに投稿しました。そろそろタイトル回収しないと....
2017/2/9
感想にて主人公のアイドル嫌いの要素が見えない!という意見をいただきました。意見をくれた方ありがとうございます。本当に申し訳ないのですがタイトルを変更する。一部加筆するなどして対応していきたいと思います。