ファンタジーライフ ~転生先は異世界でした~   作:篠崎零花

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今回、下手な描写ではあるかもしれませんが血流描写がございます。

苦手な方はブラウザバックを選択肢にお考えください。
それでも平気と言う方は…本編をどうぞ。


第35話 ダンジョン経験者と未経験者

――碧喜視点

 

ある程度進んだところでそろそろおかしいんじゃないかな、と思い始めた。

 

なにせさっきから出会う魔族がやけに倒しやすい。

いくら何度も入られてるかもしれないダンジョンだとしても、倒しやすいってことはないと思うし。

難易度が危険ってのもあるんだろうけど、なにをしたらこうなるんだろう…。

 

油断したらいけない。

それもちゃんと分かってるんだけどなぁ。

ソルもなんかおかしいって言い始めるし。どうなってるんだろう。

 

 

 

 

そこから更に進んでも倒すのに苦労しないモンスターや多少苦戦する程度のモンスターぐらいしかいなくて、ついに半分まできた。

それで、進んだのはいいんだけど目の前に広い場所が見えるんだよね。

…あれ、なにか出る部屋って感じがする。フラグ立ってないといいなあ。

 

「…あそこで強敵が出てきたりして、ね」

 

「出てきたりするかもってレベルに見えないんだけどな、俺には」

 

私が呟くと悠希がそう言ってきた。

っていうかそれを言ったらますます入りづらく…。大丈夫かなぁ。

 

 

「まあ、なんとかなるだろ。な、鈴奈さん」

 

「なればいいんだけどな…」

誠也にそう返した時の鈴奈さんの顔はかなり険しかった。

…なにを感じとればそうなるんだろう?

 

 

「とりあえず入ってみないことにはなにも分からないし、入らないかい?」

と聞くと悠希と誠也さんからほぼ同時にそうだね、そうだなと頷きながら言われた。

―――鈴奈さんだけ、他の皆より険しい顔のままで。

 

 

 

 

 

 

 

 

入ると先程より人形(ひとがた)に近いものがいた。

それが見るだけで2体いると言うのに他にもたくさん他のモンスターがいる。

そこへ先に誠也さんと悠希が駆け足で向かい、鈴奈さんはその後を急ぎ足でついていった。

 

「そのままだと置いていかれるんじゃないかな、僕たち」

 

「それもそうだね」

と言う短い会話をしてから私も向かった。

 

 

その後の戦闘はかなりの苦戦を強いられて、私とソル以外が凄く危ない状態になっていって―――そこで私は奥の手を使うことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――優季視点

 

一つ目の巨人2体と多数のスケルトンをどうにかして相手にした後、俺は周りを見渡してみた。

俺も俺で結構怪我をしてしまったけど、誠也や鈴奈さんも相当な怪我をおっていた。

いやぁ、途中からスケルトンが違う方に行ってくれたおかげで凄く倒しやすかった。

 

 

………………。

 

…………。

 

……違う方に?

 

「誠也。リーシャはどうした?」

 

「さっき周りを見たときにいなかったのか?」

 

「……いなかった」

 

そういったら、鈴奈さんの顔が難しそうな表情になった。

それも焦ってるような感じもしなくもないような。

 

「スケルトンが向かった方に探しにいくぞ。多分そっちにいるんじゃないのか?」

 

それって…。

そう思った俺は誠也の方にそいつの顔を見るつもりで顔を向けた。

そしたら誠也もこっちを向いてきた。まあ、誠也の表情はかたいように見えたけど。

 

「まずい、そっちの方へ急ごうぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

誠也のその一言から俺達はその方向に行ったのだけど、もう遅かったらしい。

見える限り、体や服は傷だらけでボロボロ。その傷から赤い液体が流れてるのが見えた。

血だっていうのは言われずともすぐに分かった。

問題はそこじゃない。

 

リーシャは目を閉じて、倒れている。

「……リーシャ!」

 

俺が駆け寄ると後ろから、「マジかよ…」と「……だから言ったんだ」っていうような音が聞こえたような気がしたけど、今はそれどころじゃない。

人形(ひとがた)の光が見えた気がしたけど、それも気にしてる暇はない。

 

倒れているリーシャの上半身だけ抱き上げるも、なにも言ってくれないし、起きてくれない。

……そんなことはないだろ?

 

 

「リーシャ。…なんで目を覚ましてくれないの?」

 

「ってこいつ…あの量を処理しつつこっちに魔法を使ってきたのか…」

 

「みたい、だな。そこは難易度の低いダンジョンとは言え、入った経験があるリーシャだからこそ出来たことなんだろうな…」

 

 

なんか話してるけど、今はそんなことを気にして話しに入る気分じゃない。

 

「起きなよ、リーシャ。起きろって…」

 

俺はそんなことを言いながら上半身を抱いた状態でリーシャを揺さぶる。

さっきから一向に目を開けてくれないけど。

 

「落ち着きなよ、君。そんなんじゃ応急手当の一つも出来やしない」

 

「こんなんで落ち着いていられるか!リーシャが起きないんだよ!?」

 

「…焦るのも分かるが、まだ生きてるかもしれないんだぞ?」

 

「いや、それ以前に生きてるなんてこと、そこにいる契約精霊を見れば一発で分かるぞ。とりあえず離れるんだ。誠也もな」

 

……そんなんで生死の何が分かるって言うんだ。

そう思って言ったら、ほぼ無理矢理どかされた。

なんなんだ、本当。

 

 

見てるとソルと共に何かをしている。

何か、と言うのは知らん。誠也に色々と理由をつけられて距離をとったもんだから見えてないし。

 

帰るときに見たら、包帯だらけになっていたリーシャ。

…俺は気が気でならなかったけど。

 

その後、ダンジョンから誠也と話ながら出て、行きに乗った馬車で再度村へ帰ることに。

その間、俺は誠也と気分転換するために関係ない話をしたり着替えたりした。…誰が替えを用意してくれたんだろう。不思議だ。

 

 

ついたときには夕方。

急いでそういう怪我を治療してくれる建物に行き、そこにリーシャを任せて冒険者ギルドに寄ってから宿屋に帰った。

まあ、その夜は寝づらかったけど。……平気だといいな。

 

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