復讐者-Avenger- 正義を憎み、人間を恨んだ男   作:ゔりこんどりふぁ

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最悪な主人公を書いてみたかった。

なので、合わない人がたくさんいると思います。
あっ…(察し)と思ったらブラウザバックお願いします


第1章 復讐者
誕生と邂逅と戦闘と


正義、平等、これらの言葉に疑問を持ったことはないだろうか?少なくとも俺自身はある。

 

酷くあやふやで、それ故に都合良く利用される。自分に不都合があれば『平等でない』と騒ぎ立て、自分に都合が良くなるように『正義の為』だと、理由をでっち上げる。

 

決まってこれらを求めるのは、どうしようもない愚者達で、息をして、喋り、食事をし、睡眠をとるだけのゴミだ。余計な事をしないただのゴミの方がまだマシだ。

 

だから、俺は決めた。このゴミを徹底的に処分する。女子供だろうが老人だろうが厭わない。これは自己満足だ。偽善だ。だが構わない。例え理解されなかったとしても、俺は成し遂げる。この腐った世界を作っている奴らの復讐を。

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

ああっ、クソが!どうしてだ!?いつも通りアイツら(ヴィラン)と取引して、金を貰って、それでお終いだったじゃねぇか!!それが何で、何で、

 

「醜いな」

 

俺の肩から刃が生えた。

 

「あぎぃ!?」

 

こんなバケモノに追いかけられないといけないんだ!!!

 

「正義の名を振りかざして、挙句それすら汚すとは貴様には誇りも無いのか?」

 

「うる、せぇ!!なんだよ、なんなんだてめぇは!!」

 

闇に紛れた黒いフードから、鋭い目だけがこちらを覗いてくる。

 

「復讐者。俺が憎むこの世界への」

 

「ふざけんなよ…………この犯罪者が……」

 

「それで構わない。この世界から偽りが消えるなら。時間だ、死ね」

 

一瞬の痛みの後、自分の首から下が見渡せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

『無差別連続殺人事件は、犠牲者の数が今日の未明に100人を越えました。この結果を重く見たヒーロー協会はーーーー』

 

八木俊典、オールマイトはテレビのニュースを見て考え込む。

 

「"ヒーロー殺し"とは別……まさか()()()が…いや、こんな無駄なことをするやつじゃない。では誰だ?くそっ……」

 

『無差別連続殺人事件』

 

"ヒーロー殺し"の異名があるステインとは別のヴィランが引き起こしている連続殺人事件。殺されているのは老若男女問わず、ヒーロー、ヴィラン、どちらともが対象であり、犯行は決まって夜に行われている。案件の中には、一家全員や地区内全ての人が殺害されたものもあった。

 

「考えていても仕方ない。今日の会議でそれが決まるのだから」

 

本日、ヒーロー協会が選抜した数十名のヒーローにより、『無差別連続殺人事件』の犯人の捜索及び、逮捕あるいは抹殺の為の会議が開かれる。

 

オールマイトが会議の場に着くと、30分前だというのに約半分のヒーローが揃っていた。

 

オールマイトも席に着き、皆が集まるのを待った。

 

10分前には全員が揃い、雄英高校校長である、根津が

 

「それじゃあ、会議を始めよう」

 

そう告げ、前代未聞の大会議が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

『無差別連続殺人事件は、犠牲者の数が今日の未明に100人を越えました。この結果を重く見たヒーロー協会は、選抜したヒーローにより会議を行うとの事です』

 

まだ、100。その程度しか殺していなかったか。それにしても今更になって会議だと?ヒーローの名が聞いて呆れる。やはり正義や救済などの言葉に寄りかかっているような奴らは生かしておけない。

 

何人束になろうが、アイツらが俺の憎しみを越えない限り俺は死なない。オールマイトであってもだ。アイツこそこの世に正義を振り撒いた根源だ。アイツを殺さない限り、俺の復讐は果たせない。

 

待っていろ……オールマイト。平和の象徴、その矜持、俺の全てをもってお前の全てを否定する!!!

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

会議の後、作戦の決行はその夜とされた。犠牲者を一刻も早く無くすためだ。

 

「嫌な感じだ……。まるで心臓を鷲掴みにされているような……」

 

「ならばその心臓、俺が握り潰そう」

 

「誰だ!!」

 

数メートル離れた路地の角に彼は現れた。闇と同化する全身を覆う黒いローブ。しかし、ローブが揺られる度にカチャカチャと、金属音が鳴る。

 

「お前らが躍起になって探している、無差別殺人の犯人。と言えば分かるか?」

 

「そうかお前が…………よくも罪も無い人々を!!!」

 

オールマイトが激昴する。生まれながらにして、優しき心を持つ彼にとって犯人である彼の行いは到底許容出来なかった。

 

「罪も無い、だと?罪ならあったさ。それがお前らに見えていないだけだ。いや、見ようとしていないだけか」

 

彼は言葉を続ける。

 

「そうだな。地域のヤツらを皆殺しにした時は、アイツらが個性の実験を行っていたからだ。ヤツらは地域ぐるみで子供を攫い、苛烈な人体実験の後ゴミのように山に投げ捨て、埋めていった。一家全員を殺した時は、そうだ。その家はヒーローの家系だった。ヴィランの親玉と賄賂の取引をして、マッチポンプのように稼いでいたさ。だから殺した」

 

「例えどんな理由があろうと、殺していい人などいないだろう!!!」

 

彼の言葉を信じたわけではないが、オールマイトは訴える。殺していい人などいない。罪償わせるべきだと。

 

「ならどうしてお前達は、鳥を、豚を、牛を、魚を、そのもの達の命を奪い、喰らいそれで平然としている?何故、人間だけは殺してはいけないんだ?貴様らは、人間を襲うものを悪だと異物だと決めつけ、攻撃し、排除する。肉食動物が危険だと駆除すれば、次は草食動物が増えすぎたと言い駆除する。他の生物に与えること無く、奪うだけの種族は人間以外にはいないんだよ。そんなヤツらなど殺されて当然だ。存在そのものが罪なんだよ人間は」

 

その言葉を彼は否定する。他の生物から奪うことしか出来ない人間など、死んで当然、殺されて当然だと。

 

「詭弁を!!」

 

「ほら、そうやって都合の悪い事には耳を塞ぎ、その原因を排除する。No.1ヒーローでも、結局は人間だ」

 

「DETROIT SMASH!!!」

 

渾身の技を放つオールマイト。

 

「そうやって、今までも聞きたくないことは、聞かないで生きてきたんだな」

 

だが、その拳は彼の掌に収まっていた。

 

「なっ!?」

 

「足りないなぁ、そんなんじゃ俺の憎悪を越えることは……俺の復讐は止められねぇぞおおおおおお!!!!!」

 

突如として、彼から赤黒いオーラが噴き出した。

 

「ぐっ!?」

 

オールマイトは思わず仰け反ってしまう。

 

「いい機会だ。俺の名をその心に記憶に焼き付けろ。俺の名は復讐者(アヴェンジャー)。この腐った世界へ復讐する者だ!!」

 

『無差別連続殺人事件』その犯人はアヴェンジャーと名乗り、以後ステインと同格のヴィランとして世間に名を知られる事となる。

 

「さぁ、来いよ、平和の象徴……。俺を止めてみせろ!!!」

 

瞬間、アヴェンジャーの姿がオールマイトの視界から消える。

 

「ぐはっ!」

 

「どうしたぁ!?全然着いて来れてないぜ!?」

 

アヴェンジャーの拳が、肘が、脚がオールマイトの身体に突き刺さる。

 

「俺に武器を使わせてみろよ!!!」

 

「ハァ……斬り合いが好みか贋物」

 

「ステイン!!??」

 

アヴェンジャーの前に現れるはずのない男が現れた。名を、ステイン。"ヒーロー殺し"の異名を持つ最凶のヴィランである。

 

「お株を取られたから取り返しに来たか?」

 

「黙れ贋物め」

 

ステインの一閃がアヴェンジャーの首筋を捉えるーーーーー

 

「遅せぇよ。ふざけてんのか?」

 

しかし、アヴェンジャーは僅かに首を捻るだけで回避した。

 

「これは…ハァ、中々手応えがありそうだ」

 

アヴェンジャーがローブをバサッと広げる。ローブの内側には夥しい数の武器が携帯されていた。

 

「んじゃあ、もう少しやる気出させてやるぜ!!」

 

アヴェンジャーが取り出したのは、ベレッタのカスタム拳銃2丁。

 

「こいつは、どうだ!?」

 

「微温い」

 

セミオートで発射される弾丸は、決して遅いものではない。だが、ステインはハエを払うように全てを斬り捨てる。

 

「ヒーロー殺しは伊達じゃねぇってか。なら次だ!!」

 

次に取り出したのは、二振りの日本刀。

 

「さあさあ斬り合おうぜぇ!?」

 

「ハァ、いい度胸だ。俺相手に斬り合いとはな」

 

2人の姿がブレ、金属音だけが夜の街に響く。

 

「おらおらおらおらおらおらぁ!!!!!」

 

「おおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

斬り結んだ回数が100に届こうとした時、ステインの刀が折れた。

 

「もらったぁぁぁ!!!!」

 

アヴェンジャーの凶刃がステインに届くーーーーー!!!

 

「TEXAS SMASH!!!」

 

「がっ!?」

 

しかし、それはあろう事か平和の象徴によって阻まれた。

 

「バカな……何故?」

 

「人を助けるのに理由がいるのかい?さあ、アヴェンジャー第2ラウンドといこうじゃないか」

 

「やっぱそう来なくっちゃなぁ!!!!」

 

英雄と復讐者の戦いの幕が始まりを告げた。




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