守りたいもの   作:行方不明者X

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あとがき・解説

ここまでのご愛読、本当にありがとうございました。行方不明者Xです。

 

Undertale沼に見事にぼちゃんし、色々な小説やAUを巡っているうちに『Friskの家族主人公って見かけないな?』というふとした思いつきから始まり、『無いなら書けばいいじゃない』という身内からの天啓(?)があって始まったこの小説ですが、皆様の暖かいご声援もあって無事完走することが出来ました。途中、何度も更新が遅れる事もありましたが、それでも見捨てずに約二年もの間着いてきて下さった事、心から感謝いたします。

 

余談ですが、シリアスをぶち壊してシリアルに変えていくような小説にするつもりが、いつの間にかドがつくシリアス小説になっていたのは今でも困惑しています。何故こうなったし。プロット外れすぎだろ。

 

そしてこんなにLilyが狂人になる筈じゃなかったんですが。ただただFriskをどろどろに甘やかすようなお姉さまにするつもりだったんですが……どうしてああなった。

 

兎も角も、見切り発車で始まった小説に沢山の感想を寄せて下さり有難うございました。何度そのお言葉に救われたことか。

 

いつの間にかお気に入り人数は千四百人越え、UAも一万八千弱、果てには沢山の評価や推薦、畏れ多くも支援絵をいただいてしまったりランキング入りまでさせていただくという連載開始当時は考えてもいなかったことが起こり、幸せでいっぱいでした。

 

こんなにもこの小説を、そしてLilyを愛して下さり、有難うございました。執筆最中に感想欄にて彼女の争奪戦が起こるなんて本当に予想外でした。

 

 

 

それでは此処からは所々のキャラクター設定などについて解説させていただきます。解釈違いが起きる可能性が御座いますので、読みたくない、という方はここでブラウザバックをお願い致します。

 

 

・Lily

本作品主人公。ハッピーエンドの人柱。ある種のヤンデレ。

魂ごと消されるところだったのをカミサマに救われ、契約することによってFriskの姉として転生した転生者。

Friskを心の底から家族として愛し、愛するあまりにPlayerとしてやらかした事に対する罪悪感やら何やらの感情で狂った人。愛する誰かの為なら嬉々として命を投げ出す。それをその人が望んでいないとしても。

人からの愛を察することは出来ても実感を持てずに傷つけるある意味でのクズ。Friskを救いたいと考えているうちに得た狂気思考で自分も『キャラクター』であることに自分で気付いたヤベー奴。

カミサマと契約した記憶が無かったのは『始まるまでは本当に純粋にFriskの姉でいてほしい』というカミサマの配慮である、という裏設定。前世の死因は刺殺。

書く時に気を付けていたりしたのは、同じく下の兄弟を持つSansとは正反対でありながら近しい存在であるよう心掛けたこと。そして誰よりも人間らしくすることと狂人と解りにくい狂人にすること。

ちなみに他の世界でもやらかしているので、多分色んな人から恨まれてる。

 

・カミサマ

作中で語られた通り、消されたデータの残骸から産まれた神様。Amalgamatesが神格化したもの。

とあるAUとネタ被りしている事が感想の指摘で判明した。もうちょっと調べておくべきだったと反省しています。

 

・Flowey/Asriel

要らない設定が付与されたことで面倒なことになったキャラクターその1。キーパーソンその1でもある。

ただでさえ拗らせてるのに死んだ筈の兄弟に会ったらどんな反応をするだろうかと考えた結果がこれ。

多分ヤンデレ化したのはGルートFloweyを見ていたら始まりの方は何を思ったのかヤンデレっぽいなと思ってしまい、そのイメージがついてしまった故だと思われる。夢の影響もあり、SAN値0の状態。Lily及びCharaに執着した。

 

・Toriel

皆のママン。出来る限り原作に寄せようと頑張ったモンスター。プロットでは『LilyとCharaを重ねてしまっている節があるが、結局はちゃんとLily自身を見てくれるように書く』というメモ書きがあった。

今までの子供達に対する思いが綴られた日記の描写を入れたのは、彼女ならきっと彼らの事を気に掛けているだろうと考えたため。

 

・Sans

要らない設定が付与されたことで面倒なことになったキャラクターその2。

夢(今までの記憶)で悩まされ、原作よりも大分疲弊し、SAN値がヤバいことになっていた。あと一回世界が繰り返されていたら不味いことになるレベル。Lilyの狂人発言によって冷静になった。

Lilyの狂気に巻き込まれた所為で全て終わった後により一層苦しむ羽目になった。本作で二番目に不憫なキャラクターだと思われる。

キーパーソンその2。Lilyの対極として活躍してもらった。プロットではギャグを言いまくるお兄さんになってもらう予定だった。あれ……?

 

・Papyrus

天使。大好きだけど書く上で一番苦労したキャラクター。何処まで優しくするべきか分からなかった。言っちゃえばキャラが掴めて無かった。

ちょっとおバカだけど本質を見抜いているようなキャラクターに仕上げたかったモンスター。

Lilyの中でFriskに次ぐ癒しになってほしかった。本当にLilyのことを友達だと思っているし、また傷付けてしまった事を悔やんでいる。その為、ちょっと過保護になった。プロットでは、原作通りの優しいモンスターになってもらう予定だった。

 

・Undyne

皆大好き寿司ネキ。Lilyにガチ切れされた。鬼のような形相がちょっとトラウマになった。

槍が折れたのはLilyの言い分もあるが、その前にFriskがMonster Kidを助けたことが大きい。個人的な解釈で、幾ら子供相手とはいえ、Undyneは一度対峙した相手は逃がさなそうなイメージがある。それでも逃げられたのは、彼女にFriskを殺すことへの迷いがあったからなのでは? ということ。彼女だって感情はある筈だし、と考え、結果、そうして迷ってる所をぐっさり刺されて決意が折れ、それと同時に槍が折れた。感想であった『捌かれた』は本当に笑った。センス良すぎでは?

プロットでは、Lilyをライバルと認める予定だった。

 

・Alphys

色んな闇を背負ってる王国直属科学者。サポートしてる最中アドバイスしてくるLilyが色々見透かされてるみたいで怖かった。いつバラされるかドキドキしてた。

嫌われていると思っていたLilyの矛盾した行動に一番狼狽えていたと思われる。

小さな身体で一身に罪を背負い続けてきた凄いモンスター。個人的に尊敬している。

プロットでは、Lilyと何でも言えるオタク仲間になってもらう予定だった。

 

・Mettaton/Happstablook

地下世界の大スター。ガチ切れされたモンスターその2。

原作ではどうか知らないが、本作では自分を見てもらいたかったのはどうしてなのか見失ってしまっていた設定になった。

Lilyに嫉妬していた理由は、自分は従兄弟と仲違いしてしまったのに対し、二人は本当に仲良くしていた為。自分だってそうしたかったのに狡い、というもの。

憧れていた理由は自分の描く人間の理想像に近かったから。

プロットでは、原作寄りの彼にするつもりだった。

 

・Asgore

哀しくも優しいモンスターの王様。ガチ切れされたモンスターその3。

Lilyを見た瞬間にCharaの面影を見てつい抱き締めてしまった。

Asrielを除けば一番昔に執着しているのはこの人。日記にはあの日の後悔が2ページぐらいに渡って綴られていると思う。

個人的には日記に『素敵な一日だった』と書かれているのは、子供が落ちてきた日を除いて、だと思う。人間が落ちてこないことへの安堵が現れているのかな、と解釈している。

Torielと同じく子供達の事を後悔しているんだろうと思い、日記の描写を挟んだ。

原作ではどうか分からないが、言葉の節々から『死にたがっているのでは?』と考察した。

プロットでもぶん殴られる予定だった。不憫枠。

 

・Chara

サブヒロイン。ファーストヒューマン。

残骸を注ぎ込まれた結果、謂れのない罪に苦しむことになった。本当はいい子説を採用している。人間を恨んではいるものの、その意識は大分薄くなっている。Friskは運命共同体だと思っている。

何処かで『CharaはFriskとずっと一緒にいた』という話を見かけたので、それもそうだと感銘を受けた結果、Lilyが去り際に『ずっと一緒にいてくれた~』のセリフに繋がった。

Lilyが関わったことによって事実上救われたが、精神的には絶望に叩き落とされもした。

プロットでは、Lilyに全部託す予定だった

 

・Gaster

前代王国直属科学者。キャラクター設定が少ないので書くのに苦労した。本作では骨兄弟の親説を採用している。実験で時空の狭間にすっ飛ばされてしまったモンスター。Followerは実験で巻き込まれた元同僚だと思う。

Lilyの協力者。残骸の記憶を完全に思い出していて、Playerの存在も知覚済み。

Lilyに協力したのは未だに解っていない部分の探求の為もあったけど、記憶の中の息子とダブって見えたから。その為、Lilyに最後に父親のような言葉をかけてもらった。

だが、Lilyが居なくなった結果を見て、こんなエンディング認められるか、と考えていた。Friskが思い出し掛けているところに『思い出してくれ』と揺さぶりをかけたのもこの人。

プロットでは出番無しの予定だった

 

・Frisk

本作メインヒロイン。決意の子。

本作の一番の被害者。姉が出来たことによって救われもしたけど、結果として一番泣く羽目に。

Lilyは家族として愛している。親代わりでもある。目一杯愛されていることも知っているし、前々にしていた約束もあって、自分を庇って傷付いていくLilyを止められなかった。本音は泣きついてでも止めたかった。

Lilyに一番振り回されて、傷付いて、最終的には愛がトラウマになりかけた。

Friskのメンタルについて質問が来ていたのでここで答えますが、原作のFriskがどんなメンタルなのか明言されていないので分かりません……が、この作品のFriskは、普通の人間の子供のメンタルと比べれば強いくらいを想定しています。小さなことなら傷付きませんが、それでもやっぱり大きいショックには心も動きます。ちょっと大人びた子供、というところですかね。

天使だけど、流石に今回の件は許せないと思うので落ち着いた頃に助走つけて殴ったと思う。

プロットでは、ニコニコいつも楽しそうに笑っててもらう予定だった

 

・前日譚で登場したモブについて

少年:実はアレンとこっそり名付けていた子。もし後日談を書くことになったら彼のことも掘り下げるかもしれない。

少女:Friskのクラスの子。名前はジェシカ

アレン君の記憶について質問があったので答えますが、彼もまた記憶を弄られています。なので、本を貰ったのは別の友達に擦り変わっています。その友達に尋ねたら『俺じゃないよ』って言われて混乱するパターンでしょうね。

 

・記憶の改竄について

元々あった記憶の『ここにはLilyがいた』という記憶を『ここにはCharaがいた』または『ここには別の人がいた』という記憶に無理矢理塗り替えてしまうようなもの。脱色の月島さんの能力が一番近いかもしれない。でも如何せん力が弱いためにそこまで強くかけられなかった。

思い出した瞬間に違和感を感じていたモンスターや人間は多分膝から崩れ落ちていると思う。

 

・Chara・Asrielのソウルについて

後日談で語ってもらった通り、ソウルを半分づつ持っている。心が半分しかないため、心無い言動をしてしまうこともある。後日談のAsrielが若干病んでるのはその所為。

 

 

取り敢えず、こんなものでしょうか。もしまだ腑に落ちない所がございましたら、お手数ですがご連絡下さい。

 

長くなりましたが、最後までお付き合いいただき、有難うございました。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

最後にアンケートがございますので、宜しければご参加お願い致します。

 

 

※5/28追記 アンケートの締め切りは6/15とさせていただきます。


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