やたら苦労した割に大したことないのは世の中の常。作者は諦めちゃいましたが、読者の皆様は諦めず、ご不満がございましたらどんどん駄作者の尻を蹴っちゃってください。
それでは、不出来で未熟な拙作で時間を浪費げふんげふんお楽しみください。
収縮。
空間が真っ暗な穴に吸い込まれて、一気に吐き出される。そんな風に、その小さなぬいぐるみは炸裂した。
いや、厳密に言うと違う。
炸裂したのは愛らしいぬいぐるみではなく、その中。手入れを怠り、曇天を写し取ったかのように濁った、小さなアルミのスプーンだった。
轟音。
コンビニの商品棚の一角に放置されていたそれが、爆風を撒き散らして辺りを蹂躙する。商品棚はでき損ないのドミノ倒しのように呆気なく崩れ、綺麗に整頓されていた商品が吹き飛ぶ様はまるで、蹴飛ばされた砂利だった。
当然、コンビニの中には人もいた。店員、利用客、仕入れ業者、
巻き込まれた女性を庇い、風紀委員の男が血溜まりに沈む。背中から流れる赤い鮮血が、冗談のように早く、みるみるうちに血の池を作り出した。女性の表情が、まるで悪夢でも見ているように歪んでいき、そして決壊。
叫び声が響き、怒号が辺りに散る。
吹き出す黒煙に、何事かと周囲の人々がその建物を凝視しざわめく。携帯電話で写真を撮る男や、小さな声で隣と話す少女、血相を変える教師もいた。その中に立つ少年が一人。
痩せこけた少年だった。
目は窪み、頬はへこんで、腕はまるで枯れ木のよう。
それでも、そこに弱々しさなどは欠片も感じられない。爛々とギラツく眼球が、そのような印象を見出だすことを許さない。そんな少年だった。
群衆に紛れて、その痩せこけた少年が暗く、愉しげに笑う。
それは、とあるいつかの復讐劇。
冷房の効いた涼しい喫茶店に、美琴、初春、佐天の三人は集まっていた。
学園都市はもうすぐ夏休み。一部の例外を除き全ての学校が一斉に終業して、鎖から解き放たれた少年少女達が羽目を外す時期だ。今からそんな夏休み特有の浮かれムードに浸っているのか、学校が早めに終わって暇なのか、喫茶店の中はたくさんの学生達で混雑していた。
そんな風景を尻目に、四人がけのテーブル席、佐天が向かいに座る美琴に話しかける。
「風見さんは今日どうされたんですか?」
「……、生徒会の仕事よ」
アイスティーが入ったガラスのコップをテーブルに置き、つまらなさそうに美琴が言った。透き通ったオレンジ色が揺れ、その中に浮かぶ氷がカラカラと音を立てる。
あの少女は来なかった。生徒会の仕事など、とうに終わらせているくせに。
拗ねた子供のように、美琴は唇を尖らせる。
ちなみに、白井黒子がいないのは風紀委員の仕事が入っているからであって、白井黒子ハブり宣言とは何の関係もないことをここに明記しておく。
「そうなんですか……ってあれ? 初春は仕事いかなくていいの?」
隣に座る初春に視線を向け、佐天が不思議そうに首を傾げた。初春はパソコンの画面から目を離さない。カタカタカタカタッ! と、少女の細指が凄まじい勢いでキーを叩いている。
「今日は私非番なんですよ。……まぁ、この厄介なクラッカーさんから『
キーボードと格闘しながら、初春飾利がやってられないとばかりにため息を吐く。本日もまた、彼女と謎の
「大変ね……」
それを見た美琴が同情の視線を送って、
「ホントですよ! しかも、昨日からあからさまに回数が増えて……私、情報関連には自信あったんだけどなぁ」
初春が涙目で零す。目に見えて落ち込む彼女に動揺する佐天と美琴。
「げ、元気出しなよ初春!」
「ほ、ほら! パフェでも食べましょ! 奢るわよ!」
「御坂さん、佐天さん……」
初春の瞳が涙で濡れた。地獄で仏に出会ったような感激の声を漏らす。
だが、鬼は待ってはくれなかった。
ピー! と、パソコンが耳障りな電子音を上げた。ピシリ。初春の感激の表情が固まる。
ギ、ギ、ギ、と、壊れた人形のように、彼女は恐る恐るパソコンのディスプレイに視線を戻した。ディスプレイには、初春が決して見たくなかった
『貴方の
「あ、はは。また、突破されちゃいました」
痛々しい沈黙に響くのは、初春の乾いた笑い声。
「あは、あはは、あははははは」周りの客が奇異の視線で彼女を見るが、そんなことは気にしない。
「う、初春?」
佐天が怯えたように声を掛ける。答えは帰ってこなかった。
「御坂さん!!」常とは違う、高圧的な初春の、声。
「ひゃい!」
飛び上がらんばかりに、美琴の体がビクリと跳ねた。コップに入ったアイスティーがゆらゆらと波打つ。
「御坂さんと私なら、このふざけたクラッカーに一泡吹かせられると思うんです」
全身から黒い煙のようなナニカを吹き出し、初春は言った。彼女は満面の笑みを浮かべていたが、二人はそれに何か致命的な違和感を感じずにはいられなかった。
カタカタと、小刻みにテーブルが揺れる。震えているのは自分達だと自覚するのに、美琴はたっぷり数秒の時間をかけた。昔、気まぐれに見た映画の台詞が走馬灯のように脳内を駆ける。
――奴はとんでもないものを盗んでいきました。初春飾利の理性です。
「協力して、くれますよね……?」
御坂美琴はなすすべなく頷いた。
常盤台中学校。
学園都市の五本指に入るほどの名門校であるこの学校は、
靴音さえ邪魔になると言わんばかりの静寂。分厚い本がびっしり詰めこまれた書架は天井に届くほど高く、それ自体が一つの壁としても機能していた。その内部は何層にも区切られ、それぞれが階段で結ばれている。吹き抜けになったスペースにはいくつもの長机が並べられ、その上で淡く光る照明がタイル張りの床を照らしていた。
図書室と呼ぶにはあまりにも規模が大きい、図書館とでも言うべき場所。
その図書館の中、上質な木製の長机に頬杖をついて、常盤台中学生徒会長である風見百合花は、二年生でありながら何故か三年生の受験用レポートを見ていた。
「ここがこうで……そこは……」
勉強は得意だが、百合花は過程を分かりやすく解説するということが致命的に不得手だった。どこぞの少年のように「どうして分からないのかが分からない」ほどではないが、それでも苦手だ。なのに彼女達は次から次へとやって来る。
だが、何とか慣れたのか、彼女は少々苦戦しながらも説明を進めていく。
ひらりと机から滑り落ちたレポート用紙には、『AIM拡散力場の特性とその可能性』と記されていた。
「風見様、本当にありがとうございました」
何とかレポートは書き終わった。どうやら相手にも満足してもらえたようだ。百合花は安堵で胸を撫で下ろした。
「いえいえ、こちらこそ先輩のお役に立てて光栄です。長点上機学園でしたっけ? 私もそこ志望なんですよ」
そして、百合花が是非入学したいと思っている学校だった。同じ学校を目指す先輩に親近感を覚え、彼女がにっこりと笑みを浮かべる。笑顔を向けられた女子生徒が赤くなった。勉強疲れだろうか、と百合花は思う。
「えっ、じゃ、じゃあ絶対に合格しなければなりませんわね! こ、これで失礼しましゅ!」
慌てて去っていく少女。
唖然としてそれを見送る百合花に後ろから声がかかる。
「罪作りねえ、百合花さあん。敏感力が足りないゾ☆」
序列第五位の
「あー、もしかして白いお花的なアレかな? 確かに女の子は綺麗で可愛くて抱き心地最高だけど、私は男の人の方がいいかな」
百合花が苦笑しながら答える。彼女はノーマルだ。好きな相手の性別も一応男性に入る。
だが、彼女の思惑とは違い、食蜂はどうやら他のところに食いついたらしい。
「あらあ? 誰か女の子を抱きしめたことがあるみたいな言い方ねえ」
からかうような声色だった。ふと漏らした百合花の発言が食蜂の嗜虐心を刺激してしまったようだ。
そんな食蜂に、百合花は臆面も無く言い放つ。
「あの子が怖い夢見るみたいでさ。毎晩一緒に寝てるんだよ」
――時が凍った。
予想外の爆弾発言に、からかおうと待ち構えていた食蜂でさえしばらく固まってしまう。頭の中では、件の少女と百合花のめくるめくオトナの世界が広がっていた。少女と百合花はゆっくりと唇を近づけ、そしてとうとう――
ボフン! なんて幻聴が聞こえてしまうほど、食蜂の顔が一気に茹で上がる。
ガタッ! と、椅子が倒れる音が沈黙に響いた。
「聞きました? あの風見様が……」
「今すぐその不届きものの素性を調べましょう」
「女王の唖然とした顔、いただきです」
「き、来ましたわー」
硬直の後、にわかに周りが騒がしくなる。常盤台の生徒と言えども彼女達は女子中学生、聞き耳を立てていたようだ。喧騒に溢れた図書館という何とも奇妙な光景ができあがった。
「さ、流石にそれはアウトよぉ。お、女の子の同士だなんて。百合花さんはは、は、破廉恥なんだからぁ」
一体何を想像したのか、食蜂が頬を染めたままクネクネと体を
「だから私はノーマルだよ。別に一緒に寝るくらいいいでしょ」
「で、でもぉ。一緒に寝るなんてぇ」
「……何なら一度一緒に寝てみる? 私結構良い抱き枕になるよー?」
「ふぇっ!?」
顔を真っ赤にして食い下がる食蜂に、またもや爆弾発言を投下する百合花。今ならあーんなことやこーんなこともおーけーですよー? と、百合花がにやりと笑う。どうやら彼女は食蜂を弄り倒すつもりのようだ。
お嬢様達が黄色い叫びを上げる。
喧騒は、騒ぎを聞き付けた教師に百合花が頭を
抜けるように青い空、柔らかな陽射し、暖かな微風。
いつものテラスで、百合花と食蜂は白い椅子に腰掛けていた。真っ白なテーブルの上、紅茶の注がれたティーカップが置かれている。
「あたた……、で、何が分かったのかな?」
頭にできたたんこぶを撫でながら、百合花が食蜂に尋ねる。確信を持った声だ。
彼女達は近頃の能力犯罪増加の原因を探るべく調査をしていた。本来ならば、それは
コホン、と食蜂が咳払い。喉の調子を確かめるような、場の空気を引き締めるような、曖昧な目的のそれが、やけにコミカルに鼓膜を揺らす。
「能力を底上げする、
「
胡散臭げに百合花が呟く。
能力の強度はそう簡単に上がるものではなく、幻想御手などにわかには信じがたい。そんな疑念を前面に押し出した声だった。
それには食蜂も概ね同意見だったが、
「信じられないけど、実際に『
実際に能力の強度が上がっているのだから、信じないわけにはいかない。
「そう……って、またハッキングしたの?」
『書庫』のデータ、食蜂はそう言った。
『書庫』とは、学園都市の諸情報が収められた巨大な総合データベースを指す。そこにはこの街で暮らす全学生の個人情報も記録されており、能力の系統や
当然、悪用を防ぐため一般人がアクセスすることは禁じられており、閲覧を許されているのは許可を得た一部の
だが、食蜂操祈にとってそんなことは何の障害にもならない。彼女はいつも通り、さっさと情報を抜き取ってサヨナラした……はずだったのだが、
「……もうしないわよぉ」
食蜂が項垂れた。百合花が目を丸くする。
驚いた、彼女からこんな言葉が出てくるなんて。そんな驚きがありありと浮かんでいた。百合花は食蜂の辞書に反省や遠慮といった言葉は載っていないと考えていたが、どうやら違っていたようだ。
「どうかしたの?」
「データベースに浸入したのはよかったんだけどぉ、帰るときに捕まっちゃったのねぇ」
思い出したくもないと言いたげな表情で、食蜂が肩を落とす。
「居場所が割れるのは何とか防いだのよぉ? けど、非常手段を使ったおかげでデータが全部吹っ飛んじゃったわぁ」
食蜂が顔を曇らせる。自分のパソコンが強制的な初期化を食らったとなれば、彼女の落ち込みようは無理もないと言えた。
何より、食蜂操祈がこの分野で敗北を喫したのは初めてのことだったのだ。いつもはキラキラと輝いている瞳は明るさ一〇〇分の一、一等星から六等星に転落していた。よくよく聞けば、声にもどこか張りがないし、金糸の髪はややくすんでいるようにも見える。
「操祈……」
そんな食蜂に、百合花が気遣って声を掛け、
「まあ、バックアップは取ってあるんだけどねえ☆」
ドゴシャアッッ!! と、盛大にずっこけた。
「アッハハハ! 引っ掛かったわあ! 私の演技力、どうだったかしらあ?」
食蜂が腹を抱えて笑う。先程までの塩らしさは全て演技だったらしい。いつの間にか六等星も一等星に戻っている。
「心配して損したよ……」
百合花がげんなりした表情で零した。
「さっきのお返しよお」
どうだ、と言わんばかりに食蜂が体を反らした。ブルン! と、それに合わせて彼女の豊かな胸が揺れる。
「……、」
百合花は自分の胸を見る。そこには見渡す限りの大平原が広がっていた。
「……、」
再び食蜂の胸を見る。中学生とは思えない程起伏に富んだ地形だった。
「……、」
もう一度、自分の胸を見る。百合花は何だか悲しくなった。
「ゆ、百合花さん? どうしたのかしらぁ?」
黙りこくった百合花に食蜂が不安げな顔を見せる。俯いた彼女の顔は長い前髪に隠れ、食蜂にその表情を窺い知ることはできなかった。
不意に、百合花が食蜂に手を伸ばす。俯いたまま、腕だけをゆっくりとこちらに伸ばす百合子に、食蜂は幽霊にでも出くわしたかのように慌てた。わたわたと両手を振って涙目で叫ぶ。
「ひっ! ごめんなさい!! 気に触ったのなら謝るわぁ!!」
伸ばされた右腕は、食蜂の細い首……ではなく、彼女の豊満な丘をその手に収める。
「ひゃっ!」食蜂が驚いた声を出した。
そのまま揉む。フニュッ! と、柔らかな擬音が聞こえてきそうな感触だった。
フニュッ、フニュッ、と、百合花の右手が開いては閉じをくり返し、食蜂の胸を揉みしだく。食蜂の顔が羞恥でみるみる赤くなっていった。
だが、顔を上げた百合花の表情を見た瞬間、ビックゥ! と体は固まり、顔色は真っ青になる。
「……柔らかい」
百合花は無表情だった。
以前、食蜂が度の過ぎた悪戯をしでかしたときと同じ、無表情。瞳のハイライトは綺麗さっぱり消えていた。ビキバキと、食蜂の顔が引き攣っていく。
薮蛇だ。完全に墓穴を掘った。硬直から一転、体がガタガタ震え出す。
百合花はもう一度、顔を俯けた。
ゴクリと、食蜂が唾を飲み込む。鬼が出るか蛇が出るか、大穴で堕天使なんてのもありかもしれない。現実逃避した頭で、食蜂はそんなことを考えた。
長い、沈黙。
百合花がかぶりを振って咳払い。慌てたように言った。
「で! レ、
「……、ふぇ?」
果たして、藪から出てきたのはいつもの百合花だった。
「幻想御手はどんなメカニズムで能力を向上させるのかって聞いてるの!」
先程の無表情が嘘のように顔を赤くして、百合花がヤケクソ気味に叫ぶ。どうやら無かったことにするつもりのようだ。胸に関しては、これ以上突っ込むと立ち直れなくなると踏んだらしい。
え、と、これは助かったのかしらぁ? と食蜂はしばらく目を白黒させていたが、(驚異的な胸囲力のおかげで)九死に一生を得たと分かると表情を喜色に染めた。
もったいぶった手つきでテーブルに置かれたカップを手に取る。一口一口、焦らすように少しずつ、カップに注がれた紅茶を飲み干して、意気揚々と、
「まだ分かってないわねえ☆」
フンヌ、とばかりに再び胸を反らした。
「え?」
「だから、分からないって言ったのよお」
あっけらかんと答えた食蜂に呆気にとられ、百合花が頓狂な声を出す。食蜂操祈は学園都市でも上位に入る情報収集能力を持っている。この程度、とっくに調査できていてもおかしくないのだが、
「……まさか、サボった?」
「はァーッ? はァ――ッ?? 違いますぅ! 回ったサイトにまともな情報がなかっただけですぅーッ!」
「あ、そーなの? ゴメンゴメン」
気をとりなおすように紅茶を一口飲み、百合花は苦笑気味に言葉を発した。
そんな百合花に食蜂はブンブンと両手を振り回していたが、不意に俯き、
「(『裏』を使えばもっと楽でしょうけどぉ)」
続いて、小さく、噛み砕くように口内で言葉を転がす。目の前の少女には聞こえていないようだった。
「クラッキングしての情報収集も、思ったより手間取っちゃったしねえ」
「そう……」
百合花が思案を巡らせた。それを遮り、食蜂が続ける。
「でも、実際に使った人を捕まえて情報を引き出せばいいだけの話だしい。あと一日二日あれば正体も分かると思うわあ」
自信に満ちた表情。傲岸不遜な悪戯好きの小悪魔女王、いつも通りの食蜂操祈だった。
「そこから現物を手に入れて解析か……どれくらいかかると思う?」
「幻想御手とやらが使い捨てでないなら、使った人から拝借すればいいしい、解析は故障した機材のメンテナンスに時間がかかるから……そうねえ、百合花さんが手伝ってくれたら一週間で終わるんじゃないかしらあ?」
一週間。
聞いて百合花は歯噛みした。
一週間は一見短いようでその実中々に長い。その間また被害がでる可能性は十二分にある。それが堪らなくもどかしかった。
彼女は表情を歪め、唇を噛んで、
「……機材のメンテナンス?」
聞き慣れない言葉を繰り返す。それは初耳だった。
「ええ、相当荒っぽい非常手段だったから、データ以外も色々トンじゃったのよお☆」
「……はぁ」
事も無げに話す食蜂に、百合花は大きく嘆息する。前途は多難であった。
それを見ても眉一つ動かさず、食蜂はティーカップを傾けた。鼻腔を擽る香りを一通り楽しんだあと、静かに口を開く。
「そう言えばぁ、御坂さんに何か誘われてたみたいだけど、行かなくてよかったの?」
「……、あー、うん、いいんだよ」
「……、」
「操祈も知っての通りだよ。本来なら、美琴の視界に入ることすら、私には許されてない」
「……それは、あなたの勝手な思い込みでしょう?」
「ううん、きっとそうなる。だから、」
「……、」
「適当にあしらって、距離をとって、少しずつ忘れてもらう。それが美琴のためだよ」
「……、あなたは、それでいいのかしらぁ?」
「嫌われるよりは、」
憎まれるよりは、ずっといい。
慌てるみさきちが書きたかったが上手くいかない。後悔はしていないが反省はしている。
……地の文ぐだった上に展開が急になっちまいました、ちくせう。