ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
トォルルルルルルン、ルルルルルルンルン!ガシャッ!
承太郎「もしもし、承太郎だ」
?『あ、もしもし、父さん?』
承太郎「その声は、徐倫か」
徐倫というのは、承太郎の娘であり、今はアメリカの州立グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に無実の罪でいるが、もうすぐ釈放のめどがたっているようだ。
徐倫『父さん、大変なことになったわ!』
承太郎「何があった」
徐倫「刑務所のトラクターに隠されてた『DISC』を最近エルメェスと一緒に見てみたのよ』
『DISC』というものは、『DIO』の友人であった『エンリコ・プッチ』のスタンド、『ホワイト・スネイク』の能力によって生み出されたものだ。
『DISC』には、記憶かスタンド能力が閉じ込められている。頭に挿入すれば、記憶を見ることが出来るし、素質があればスタンド能力を手にすることが出来る。
徐倫『私達が見に行ったら、『無くなっていた』のよ!『DISC』が!全部‼︎調べてみたら、最近この刑務所を出た囚人は一人もいないの!他のスタンド使いが持っている訳ではなかったのよ‼︎』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
徐倫『つまり』
承太郎・徐倫「『新手の『スタンド使い』の仕業だ(よ)‼︎』」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
承太郎「分かった、徐倫。その件についても、調べてみよう」
〜小咲side〜
千棘ちゃんが帰った後、るりちゃんが小咲に話しかける。
るり「………という事だそうだけど、あんたどうするの?…いっそ告っちゃう?」
小咲「ええ⁉︎い…いやそんな…告るとかいきなりそんな…」
るり「…そんな事言ってたら今度こそ本当に誰かに取られちゃうかもしれないんだよ?」
小咲「……うん…そうだね。その通りだと思う…。私…もう一条君に想いを告げる事はもう出来ないんだって半分諦めてた。でも…せっかくチャンスが来たんだもんね…。桐…千棘ちゃんは恋人じゃあなかったみたいだけど、私…もうこんな気持ちになるのは嫌だから…!」
私は自分に言い聞かせるように、自分の言葉を噛み締めるように言った。
るり「…小咲」
小咲「…がんばるよるりちゃん。私…この気持ち伝えてくる…‼︎」
るり「………小咲…」
そのとき、教室のドアが開いた。
承一郎「ノックしてもしもーし…ってあれ?小野寺君と宮本さん、君達今帰るとこかい?」
小咲「一条君…!」
やって来たのは一条君だった。その瞬間、
るり「じゃーーね小咲。私急用があるからすぐ帰らなきゃ。バイビーーー」ビュン‼︎
と言いつつ、るりちゃんはすごいスピードで教室を出た。
承一郎「…⁉︎宮本さんすごい勢いで帰ったね…」
小咲(るりちゃんのバカ〜〜〜。そりゃ告白するって言ったけど、そんないきなり…)
そんな事を考えているといつの間にか戻ってきたるりちゃんが私を見つめる。
るり(…逃げるなよ)
小咲(そ、そんな…!)
承一郎「…⁉︎宮本さん、なんで今戻ってきたんだろう?」
…どうしよう。告白なんてまだ先だと思ったのに…。どうしよう、いつもみたいに振るまえない…。心臓が壊れそう…。…ああゴメン。やっぱりいきなり今日は無理だよるりちゃん…!
承一郎「…ん?…小野寺君?君…顔赤くないかい…?」
小咲「…え?」
承一郎「どうしたんだい、真っ赤になっているじゃあないか!カゼ⁉︎大丈夫かい!⁉︎」
小咲「あ…いや…これは…」
一条君の手が私の額に触れる。とても恥ずかしくなってもっと顔が赤くなってしまう。
承一郎「うおお、すごい熱いよ‼︎どどどどどうする⁉︎家まで送るかい⁉︎病院に行くかい⁉︎いやいっそ救急車を…」
小咲「わっ!わ!落ちついて一条君!」
承一郎「これが落ちついていられるか‼︎この熱さまさか40°C近くでてるんじゃあないか⁉︎だとしたら一刻も早く…‼︎───」
と言って、慌てる一条君。
───るりちゃん。私が好きなのはね、こういうところだよ。
承一郎「…よーーし、ちょっと待ってて‼︎今すぐ購買でカゼ薬を…」
小咲「わーーー‼︎待って待って一条君‼︎」
私は購買に行こうとしている一条君の手を掴んだ。
小咲「…一条君。私、実はね今までずっと言えなかったんだけど。私ずっと、一条君の事───…」
承一郎「小野寺…君…?」
小咲「………す…す…」
承一郎「‼︎小野寺君‼︎危ないッ!」バッ
そう言って一条君が私の窓側に立った。
次の瞬間、ガシャァァァン‼︎!という音を立てて、ボールが飛来して窓ガラスが割れた。
〜承一郎side〜
承一郎「‼︎小野寺君‼︎危ないッ!」バッ
何かが飛来してくるのを見た僕は、窓側に立って小野寺を庇った。
次の瞬間、ガシャァァァン‼︎!という音を立てて、ボールが飛来してきた。割れたガラスは僕の手に少し刺さったが、それ以外の負傷は無かった。小野寺君は無傷だ。
野球部員「うわっ、ヤッベーーー‼︎」「バカ、何やってんだよ」「すいませーん、誰か当たってないですかーー⁉︎」
承一郎・小咲「「……………」」
野球部員「マジかよ〜、思いっきり窓割れちゃったよ〜」「これ絶対怒られるよな〜…」「誰だよ今打ったの!」「オレじゃあねーよ!」
承一郎「…ったく危ないだろう‼︎気をつけてくれよ君達‼︎」
野球部員達は逃げて行く。
承一郎「やれやれ。悪い、小野寺君。僕はちょっと先生呼んでくるよ」
小咲「あ、一条君。ガラスで怪我してない?」
承一郎「大丈夫、こんなのかすり傷だよ」
小咲「すごい血が出てるよ!ちょっと待ってて、今バンソーコ…」
承一郎「大丈夫だよ。波紋で治すから」
小咲「ダメだよ!バイ菌が入ったらどうするの?ほら!」
小野寺君が手当てをしてくれる。
承一郎「あ…ありがとう…。あ、ところでさっきは何言おうとしてたんだい?」
小咲「え⁉︎あ…いや…その…、ゴ…ゴメン。なんでもないの。気にしないで」
承一郎「…?そうかい?じゃあ行ってくる」
そう言って、僕は教室を後にした。その時、首にかけていたペンダントを落としていたいたことに気づいていなかった。
〜小咲side〜
一条君が教室を出た後、
小咲「…ハァ〜〜〜〜〜(こ…こんな事ってある…?ひどいよ神様…」
とへたりこんでしまった。
小咲(あーまたドキドキしてる…。力抜けちゃった。せっかく勇気出したのに…)
キング・クリムゾン‼︎
一条君と一緒にガラスの片付けをした後、校門の前にはるりちゃんがいた。
るり「…どうだった?」
小咲「……るりちゃん…。…ごめん、やっぱり言えなかった…」
るり「……そう…。…このヘタレ!まぁしょせんあんたじゃあそんな事だろうと思ったけどね」
小咲「うっ…。そ…、そんな〜…」グサッ!
るりちゃんの言葉が胸に刺さる。
るり「…でも ま、小咲にしては頑張ったんじゃあない?…私もさすがにちょっと急かし過ぎた気がするしね」
小咲「……るりちゃん…」
るり「でも次同じ失敗したら絶交するから」
小咲「え…ええーーー‼︎?」
…ごめんるりちゃん。私実はね、告白出来なかった事、本当は少しホッとしてるの───
この気持ちを早く知って欲しいけど、私もう少しだけ今のこの関係が続けばいいなって…。
でも“次”はきっと伝えるからね───
一条君
キャラプロフィール
ジョルノ・ジョバーナ
年齢:26歳 身長:175cm
スタンド、『ゴールド・エクスペリエンス(レクイエム)』の使い手。
金髪で、首筋に星型のアザがある。承一郎とは兄弟(腹違いの)の関係にある。ギャング組織『パッショーネ』のボスに君臨している。
吸血鬼のDIOと日本人女性の間に生まれた。このとき、DIOの首から下がジョナサン・ジョースターの肉体を乗っ取ったものであり、結果としてジョースター家の遺伝子を受け継いでいる。イタリア人の義父がおり、ジョルノも国籍上はイタリア人である。
勇敢で正義感が強く、咄嗟の機転と行動力を持ち合わせている。常に沈着冷静で仲間であっても丁寧に接し、物静かで感情的になることはほとんどない。しかし、一度怒りを見せると徹底して容赦せず、報復を貫徹する。