ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
ちなみにパッショーネはフーゴやムーロロ達に任せてる事になっているんですよね。(笑)
承一郎「ぼ、僕の兄さん…?」
一言言おう、あんまり似てない。髪の毛だって違う。
ジョルノ「よろしく、承一郎」
承太郎「彼は確かに君の兄だ。DNAを調べてもそうだし、君と同じ星型のアザもある」
承一郎「そ、そうなんですか…」
承太郎「ジョルノ君の組織とSPW財団は協力関係でね、『矢』の件でこの街に滞在することになったんだ。この家を使わせて貰えるか?」
承一郎「もちろんですよ!兄さんだったらなおさらですよ!」
ジョルノ「ありがとう、承一郎」
承一郎「どうってことはありませんよ。じゃあ二人とも付いて来て下さい。部屋に案内します」
ミスタ「俺日本の文化は初めてでよ、結構楽しみだぜ!」
ジョルノ「僕も日本人だけど来たのは初めてだね」
承一郎「えっ?兄さんって日本人なんですか?でも髪の色が…」
ジョルノ「それは僕達の父親の遺伝だよ。僕が一応長男なんだ」
ミスタ「日本料理は美味しいって評判だから楽しみだぜ!」
承一郎「お口に合うか分かんないけど、頑張ります」
ミスタ「おっ、承一郎が料理を作るのか?」
承一郎「はい、組の皆の分全部担当しているんです」
ミスタ「へぇ、すげぇな!期待しているぜ!」
承一郎「着きましたよ。部屋は和室なんですけど大丈夫ですか?」
ミスタ「大丈夫だぜ!なぁジョルノ」
ジョルノ「うん、大丈夫だよ承一郎」
承一郎「それじゃあ僕はここで。トイレはここの廊下の向こうにありますよ」
ミスタ「それじゃあな、承一郎」
ジョルノ「じゃあね、承一郎」
翌日、学校───
僕は今、すごいヤバイ状況に遭遇している。
ジョルノ「承一郎ー!」
校門に兄さんがいる。ミスタさんもだ。しかも僕を名指ししている。
キョーコ「ジョジョ、お前を呼んでるぞ?誰だあのイケメン知り合いか?」
鶫「おい一条承一郎!あの男は昨日の…」
承一郎「に、兄さん…」
全員「「えっ?」」
承一郎「僕の…兄さんです…」
全員「「ええーーー⁉︎」」
キング・クリムゾン‼︎
放課後、教室───
ジョルノ「いやぁ、ごめんよ。つい弟の学校を見に行きたかったんだ」
承一郎「だからって僕を名指ししないでほしいな…」
教室は生徒が溢れ返っている。兄さんを見に来ているのだ。
小咲「二人って兄弟なんだね。確かに似ているかも…」
承一郎「腹違いだけどね…」
小咲「え…」
千棘「へぇ、ダーリンの兄さんね。どこ出身なんですか?」
ジョルノ「僕は元々半分日本人でね、育ちはイタリアなんだ」
承一郎「ちなみに兄さんはイタリアのギャング組織“パッショーネ”のボスなんだって」
千棘「えっ⁉︎パッショーネって…。すごいわね、あんたのとこの家系…」
承一郎「イギリス貴族、アメリカの不動産王、海洋冒険家、イタリアのギャング組織のボス…。確かに」
ジョルノ「皆、これからも承一郎の事よろしく頼むよ」
キング・クリムゾン‼︎
一条家───
ミスタ「プハー、承一郎の作る料理はすげぇうまいな!店でも出せるんじゃあないか?」
承一郎「そんな大層なものではありませんよ」
僕達は夕食を済ませ、部屋に向かっていた。
ジョルノ「そういえば承一郎、君に会わせたい人がいるんだ」
承一郎「誰ですか?」
ジョルノ「見れば分かるよ」
そう言って兄さんは部屋にいる一匹の亀を手にした。
承一郎「亀?」
ジョルノ「承一郎、この亀の甲羅についてる鍵の宝石に触ってみて」
承一郎「こうですか?…ってうわっ⁉︎」ズギュン‼︎
鍵に触った瞬間、僕は亀の中に入っていった。中には、広めの部屋があり、家具なども揃っている。
承一郎「これは!この亀、スタンド使いなのか!」
?「この亀は結構快適だぞ。テレビまで見れるからな」
どこかで聞いた声。遠い記憶の中で聞いた事のある、どこか懐かしい声だった。
?「君が承一郎君だね?私は…」
───死ぬしかないな、ポルナレフッ!───
承一郎「
ポルナレフ「!何故私の名前を…?」
承一郎「何故なのか僕にも分からないんです。どこかで聞いた事のあるような…ぐぁぁぁぁぁぁ‼︎」ドサッ
いきなりの頭痛で膝をついてしまう。頭が割れてしまいそうだ。
ジョルノ「!承一郎‼︎」ズギュン‼︎
兄さんが部屋に入り、異変に気付く。
承一郎「ハァ…ハァ…大丈夫ですよ、兄さん…」
ジョルノ「本当に大丈夫なのかい?…ッ!」ポンッ
そう言って僕の背中に手を当てる兄さん。次の瞬間、兄さんの顔が強張った。
ジョルノ「承一郎…?」
ポルナレフ「大丈夫なのか…?」
承一郎「大丈夫です。最近よくあるんです、まるで誰かの記憶を見ているような感覚が…」
ジョルノ「…承一郎、君に聞きたい事があるんだけどいいかい?」
承一郎「いいよ、兄さん」
ジョルノ「さっき君に触ったとき、妙なものを感じ取ったんだ」
ポルナレフ「妙なもの?」
ジョルノ「僕のスタンド、『ゴールド・エクスペリエンス』は生命を創り出す能力、それに、生命エネルギーを感じ取れるんだ」
ポルナレフ「それがどうしたんだ?」
ジョルノ「さっき君に触ったとき、僕が感じ取った生命エネルギーは『二つ』あったんだ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ポルナレフ「『二つ』⁉︎ま、まさかッ!」
承一郎「……」
ジョルノ「承一郎、君はもしかして二重人格者なのかい?」
驚きの真実が判明!
次回「承一郎の秘密」
DIOの最後の息子の、数奇な運命…。