ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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今回はかなり長いです。

短かったり長かったりすみません(汗)

恋人戦、ラストです。

それでは、どうぞ!


光の速さってマジでチート

俺は八幡少年が持っているiPadを肩越しに見ている億泰さんとミスタさんの影から見ていた。

 

多分八幡少年には気付かれていると思うが、どーだっていい。

 

 

 

アクトンクリスタルとクレイジー・ダイヤモンドは血管の中に入っていった。血管はアクトンクリスタルの波紋カッターで穴を開けて入った。

 

仗助『うげぇ…痛くねぇけど自分の血管を傷つけられるのは気分がワリィ…』

 

静『後でイーハに治して貰うから我慢して下さい』

 

イーハというのはいろはの事だろう。それよりもなんだか目が血走っている。どうやらこの世界の静さんはブラコンのヤンデレか?ゾッとするな。

 

仗助『ジョジョ?おいジョジョ⁉︎どうした?目が血走ってるぞ⁉︎』

 

八幡『あ〜…ダメだこりゃ…ありゃ見えてねぇよ、ジョジョの一番触れちゃあいけない部分に触れたな…』

 

仗助『どういうことだ?』

 

八幡『髪型をバカにされた時のお前にそっくりだって話をしてるんだよ。ジョジョにとってのお前は、お前にとっての頭と同じって事だ』

 

仗助『わかるような…わからねぇような…』

 

八幡『あぁそう!そりゃあ悪かったな鈍感ラブコメ主人公!ほら、そろそろ脳幹に着くぞ!』

 

 

 

ところ変わって兄さん達に戻る。

 

人間椅子にされ、四つん這いのジョルノ兄さんの上にスティーリー・ダンは座っていた。

 

ダンはいろはや小町を横に侍らせ、上機嫌に陽乃に淹れさせたコーヒーを飲んでいた。

 

ダン『実に気分が良いなぁジョルノ・ジョバーナ。いや、DIO様の息子。それとも、汐華初流乃と呼ぶべきかな?』

 

ジョルノ『よく僕の本名を知っていたね?戸籍も何も既に無くなっていて、その名前は忘れ去られていたはずなのに。そして既に捨てた名前なのに』

 

ダン『テメェ、イスが何を口を利いているんだ?』

 

ダンは兄さんの髪を掴んで引っ張る。

 

さっきから子供じみた嫌がらせをしているし、いろはや小町、陽乃にもベタベタ触っている。

 

やはり…ロリコンだったのか…。

 

良く見ると、兄さんが石をインコに変えている。どうやらやられた事を覚えさせているようだ。

 

 

 

またところ変わって仗助さんの脳内の方へ。

 

八幡少年のiPadに写っていたのは、仗助さんの脳幹で仗助さんの脳細胞や肉の芽を使って分身を作っている恋人だった。

 

恋人『マァギィィィ!』

 

AC(アクトンクリスタル)『兄さん!同調させるよ!』

 

CD(クレイジー・ダイヤモンド)『お、おう』

 

AC『波紋!コオォォォ!』

 

静さんは仗助さんと波紋を同調させ、恋人の分身達にラッシュを叩き込む。

 

CD『ドララララララ!』ドコドコドコォ!

 

AC『怒ララララララ!』ドコドコドコォ!

 

ラッシュを叩き込まれた分身達は次々と消えていった。

 

ん?何故か文字が変わっているような…。

 

恋人『マァギィィィ!なんだコイツら!手に負えねぇ!』

 

AC『あなたの戦い方は承太郎おじさまの資料で既に拝見しています。ジョースターを相手に同じ戦法で、同じ仕掛けで挑む…それは無策で挑むも同じ事を意味します』

 

そう言って分身に必要な細胞を煙にする。これでは分身を作り出せない。

 

AC『やはりあなたは東方仗助の頭に居座る『恋人』にふさわしくはありません。何故なら、あなたは我が家訓にそぐわなすぎる』

 

静さんのスタンドはそう言って分身と肉の芽を次々と煙に変える。

 

AC『1つ!ジョースター家に二度同じ手を仕掛ける事、すなわちそれは既に凡策!同じ手にかかる者、すなわちその者は愚者と思え!

1つ!作戦上逃げる事はあっても戦いそのものからは決して逃げるな!

1つ!キチッと死んで地獄に行くクズには、しっかり地獄の穴へ背中を押してやるべし!

1つ!相手が勝ち誇った時、そいつは既に敗北している!確実にとどめを刺してから勝ち誇れ!

1つ!相手の1つ上を行っていると思うな!自分の全てをやぶられた上でも、更に相手の1つ上を行くつもりで頭を使え!

あなたはジョースター家に二度同じ手を仕掛けた愚者であり、まだ勝っていないのに勝ち誇り、キチッと地獄の穴に背中を押すべき下衆!こんな外道に、私達ジョースターが…弱さを知り、それすらも強さに変え、常に相手の1つ上を行くように頭を使ったジョセフ・ジョースターの弟子達が負ける道理はありません!ドララララララ!ドラァ!』ドコドコドコォ!

 

静さんのスタンドは恋人本体と肉の芽に波紋を流し込み、肉の芽を消滅させる。

 

劣勢を悟った恋人は慌てて逃げる。

 

CD『俺の出番がなかった』

 

AC『いえ、これからですよ兄さん。出てきなさい!屍生人とやら!』

 

そろそろ頃合いだなと思った俺はスカル兵達を空間から出した。

 

スカル兵達がミクロサイズにまで出来るんだなと自分に関心した。スカル兵達は既に元々の強度のプロテクターを身に纏っていた。

 

AC『兄さん。本当の戦いはここからです』

 

CD『おうよ!ドララララララ!』ドコドコドコォ!

 

スカル兵にCDのラッシュが叩き込まれる。だが浅いヒビが入る程度。

 

だが、ACが動く。

 

AC『別に直接波紋を流さなくても、波紋を流す方法ならある!ドラァ!』

 

ACの攻撃が当たる。あの動き…恐らく中国拳法の技。剛拳の対極である柔拳、相手の内側から破壊の力を流す方法。そこに波紋を加えると…、

 

スカル兵『Gaaaaaa!』

 

スカル兵は灰になった。

 

CD『考えたなジョジョ!ならば俺はこうだ!ドラァ!』

 

CDも同じく中国拳法を使い、

 

CD『静の波紋を同調させて…ドララララララ!』

 

静さんの波紋がクレイジー・ダイヤモンドに伝わって、スカル兵に流れる。

 

AC『これが二人初めての共同作業でした♪』

 

CD『気ぃ抜くな静!手強いのは確かなんだからよ!』

 

 

 

そしてところ変わって八幡少年達に。

 

八幡『お出ましか。表にも…な。お約束通り現れてくれて嬉しいぜ。屍生人ども』

 

俺は表の八幡少年達にも三体のスカル兵達を差し向けた。

 

八幡『頼むぜ!億泰、ミスタ!俺達は手が出せねぇ!』

 

ミスタ『了解だ。行くぜ億泰!』

 

億泰『おうよ!』

 

ミスタさんが銃弾を撃ち、曲射でスカル兵の頭に当てるが、本来の強度のプロテクターにはヒビが入る程度に留まっている。

 

スカル兵『WRYYYYYY!』

 

億泰『削り取れば硬さなんて関係ねぇんだよ!あっちこっちに出しすぎて動きが緩慢だぜ!こっちに来い!』ガオォン!

 

億泰『近づいて来たところをもういっちょ!』ガオォン!

 

ザ・ハンドの手がスカル兵の足を捉え、片足が剥き出しになった。

 

八幡『ハーミットアメジスト&波紋!』

 

八幡少年がiPadに伸ばしているのとは別のハーミットアメジストを出し、波紋を流してスカル兵を倒した。

 

ミスタ『一回でダメならよぉ、同じところに何発でも叩き込めば良いんだよなぁ!』ダダダダダン!

 

ミスタさんはピストルズを使って何発も同じ箇所に弾丸を叩き込み、広がったヒビに太陽の光が差し込み、スカル兵が灰になった。

 

億泰『やるなミスタ!』

 

ミスタ『オメェもな!億泰!』

 

 

 

そして今度は兄さん達の方へ。

 

ダン『こ、これは…』

 

ダンはジョルノ兄さんのゴールド・エクスペリエンスが石から生み出した木のつるで磔にされていた。

 

ジョルノ『ギャングを甘く見ましたね。僕は承太郎さんほど我慢強くもなければ、当時の彼のように裏を知らない訳ではないんですよ。『痛み』なんて与えなくても、あなたをこうして身動きできなくさせる方法なんていくらでもあります。それにあなた、覚悟はないですよね?ここで自分の舌を噛みきり、自分の命ごと、せめて仗助さんを道連れにしようとする覚悟はないですよね?』

 

覚悟がない、スタンドが使えるだけのクズ。まぁ確かにその通りだ。

 

いろは『ハチ君から恋人が逃げたって連絡が来たよ!』

 

ジョルノ『みなさん。体中の穴という穴を塞いで下さい。特に耳は』

 

そのジョルノ兄さんは耳を触った後、スマホを操作している。

 

ダンが恋人を操作して兄さんの耳に入ろうとするが、よく見ると兄さんの耳がない。

 

兄さんはまんまと引っかかった恋人をゴールド・エクスペリエンスで摘む。

 

ジョルノ『僕の特技なのさ』

 

そういえばジョルノ兄さん、組の宴会とかの一発芸でやってたような…。

 

ジョルノ『さて、このまま何もしなければ、再起不能にはなってもらうが、何もしないと約束しよう』

 

ダン『ひ、ひいいぃぃぃ!何もしない!何もしないから勘弁してくれ!』

 

本当に覚悟がない男だ。

 

しょうがなく、俺はスカル兵達を差し向けた。その数20。

 

いろは『ゾンビたちっ⁉︎エメラルドストライク!』

 

エメラルドの弾丸がスカル兵達に飛んでくるが、プロテクターの強度によって弾き返された。

 

いろは『かたっ!』

 

陽乃『どいて!いろはちゃん!』

 

陽乃のスタンド、アヌビス神の刀が一閃し、スカル兵が崩れ落ちる。

 

陽乃『私のアヌビス神はこんにゃく以外、斬れるわよ?』

 

何かジョルノ兄さんの心の声を読んだらしい。エスパーか何かか?

 

いろは『また来た!』

 

俺は更にスカル兵達を差し向ける。

 

ダン『形成逆転だな。このまま降参して恋人を解放すれば、比企谷八幡は連れて行くが、お前達は助けてやるぜ?』

 

何を勝ち誇っているんだ!貴様は静・ジョースターの言葉を忘れたのか?

 

小町『小町達が降参して、お兄ちゃんを差し出せば、ほんとに小町達の命は…助けてくれるの?』

 

ん…?もしかして…?

 

ダン『ああ、比企谷八幡以外は助けてやるさ『だが断る!』なに!』

 

うん…、まぁ…言うと思った…。

 

小町『小町の友達の一人に、こんな言葉を言っていた人がいるんだよね。『最も好きな事の1つは、自分で強いと思ってるやつにNOと断ってやる事だ』って。小町もそう思う。あなたにも、この屍生人の親玉にも、小町は言うよ!この比企谷小町が好きな事の1つは、自分が強いと思っている人にNOと断ってやる事だよ!』

 

俺も一度言っていた事だしな…。だが、俺は彼女を尊敬する。

 

小町『あんまり使いたく無かったけど、もうやるしかないよね?小町も覚悟を決めるよ。一般人を巻き込みたくは無いって言ってたけど、ごめん。あれは嘘になるかも。もしかしたら一般人をやっちゃうかもね』

 

陽乃『え?なになに?奥の手でもあるの?そんなのあるなら早くやってよ!』

 

そんな事を言っている陽乃以外、全員顔が青ざめている。そんなに恐ろしいのか?

 

小町『みんな!』

 

小町は腕を上に向け、人差し指を上に掲げた。

 

その瞬間、兄さんは陽乃を抱えて、いろはと一緒に逃げる。

 

いろは『逃げるんですよォォォ!』

 

いろは…それでも君は前世はエリナ・ジョースター?いや、それほど小町の技が危険らしい。どうやらあの慌てようだと、敵味方問わない無差別攻撃みたいだ。

 

陽乃『なに⁉︎マジで何なの⁉︎何で脇目もふらずに逃げてんの⁉︎』

 

ジョルノ『うるさいな!君は知らないからそんな事を言えるんだ!急いでるんだ!とにかく絶対に今は逃げさせてもらうからね!』

 

恋人をしっかりと摘み、兄さん達は逃げる。

 

次の瞬間、

 

……シュウウウウウウ……という音を立てて、スカル兵達の体に穴が開いて、その周りに熱が溶けていた。

 

ダン『ギャアアアァァァ!』

 

刹那…音もなく…一瞬という時間を何分割りにした時間の表現ですら生温いようなあっという間に周りの景色は一変していた。

 

地面は穿たれ、土が焦げていて、河原の形が変わってしまっている。

 

スカル兵達は全滅していた。あのプロテクターを貫通する程の威力に、驚きを隠せない。

 

陽乃『何…アレ…』

 

陽乃が腰を抜かしている。

 

ダン『ギャアアアァァァァァァ!何が起きたんだ!助けてくれ!俺は何もしていない!なぁ、そうだろう⁈』

 

小町『だが断る!』

 

小町はスティーリー・ダンを川に投げ捨てた。

 

ダン『何故だ!何もしなければ、何もしないという約束だったんだろう⁉︎』

 

ジョルノ『自分を知れ。そんな都合の良い話、あるとでも思っていたのか?』

 

プチッ!と兄さんは摘んでいた恋人を潰した。

 

ダン『あ…』

 

ジョルノ兄さんは振り返り、八幡少年達と合流した。

 

 

 

絢斗「何故、スカルズ軍団を全軍撤退させた?」

 

JOJO「何をされたのかも分からない、あんなチートを相手にしろと?」

 

絢斗「臆病風に吹かれたか…ガキが」

 

JOJO「そうかい。そう思うなら、アンタとはもうここまでだ。俺はここで降りさせてもらう。アンタとは一緒はもうこりごりだ」

 

そろそろ頃合いだろう。もういい加減に長い間空気だった大統領に連絡出来るかもな。

 

絢斗「後悔するぞ?一条承一郎」

 

俺はブラッディ・シャドウの空間の中に入った。




いよいよ承一郎、絢斗と離脱しましたね。

次くらいに八幡達と本人が戦います!

それでは、また次回!

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