ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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皆さん、遅くなってすみません!

ちょっと私用で遅くなっちゃって……。


第40話 許嫁が来る

一条家───

 

承一郎「僕に許嫁って…どういう事だい父さん…⁉︎」

 

承一郎と千棘は一条家で一征と話していた。

 

一征「いやそれがな…オレもずっと忘れてたんだが…。昔古い仲間と飲んだ時にうっかりそういう約束しちまってよ」

 

一征「向こうがその約束を未だに覚えてやがって、向こうの嬢ちゃんも小せぇ頃から許嫁がいると聞かされてきたらしーんだわ。そんで結婚出来る歳になったからこっちに来るって聞かねーのよ」

 

この父は次から次へと面倒くさい問題を持って来るな…と承一郎は少し血管が浮き出ながら思った。

 

一征「明日来るらしいから適当に相手してやってくんねーか?」

 

承一郎「んなっ…‼︎ちょちょ…ちょっと待ってよ‼︎だったらちゃんと話して解決すればいいじゃあないか‼︎父さんの不始末だろう⁉︎」

 

一征「それがそう簡単な話じゃあなくてな。あいつを怒らすと後々面倒な事に…」

 

千棘「古い仲間って…。もしかしてまた私達みたいなギャングとか…?」

 

一征「いや〜ある意味ギャングよりゆっかいというか…」

 

承一郎「ゑゑ⁉︎」

 

こっちは危うく死ぬ所だったのにそれより厄介とは一体…と承一郎の顔に冷や汗が流れる。

 

一征「まっ!わりーけどよろしく頼むわ!」

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

学校───

 

承一郎「…頼むって言われてもなぁ…。…どうしろって言うんだよ。僕達は恋人のフリだってしなきゃあならないってのに…」

 

千棘「…変な事になんなきゃいいけど」

 

承一郎(いきなり今日会えとか…授業なんて手がつかないぞ…。それに父さんのあの言葉…)

 

 

承一郎『まったくなんで僕がそんな見ず知らずの女の子と…』

 

一征『いや?面識ならあるぜ?』

 

承一郎『え?』

 

一征『ほれ、こないだおめーが探してた写真。あれに写ってんのがその許嫁よ』

 

承一郎『⁉︎なっ…‼︎?』

 

 

承一郎(…父さんの言う事が本当ならもしかしたらその子が僕の本当の…)

 

承一郎(どういう子なんだろう…。もしその子が…あの約束の事を覚えていたら…)

 

キョーコ「は〜い全員注目〜〜‼︎今日は突然だけど転入生を紹介するぞ〜!」

 

とキョーコ先生がクラスの皆に言った。

 

千棘「え?また転入生?」

 

承一郎「…らしいね。転入生多いなこのクラス」

 

転入生が来る度に平穏な日々が時が止まるようなスピードで壊れているのであまりいい記憶がない承一郎だった。

 

キョーコ「それじゃ入って橘さん」

 

?「はい」

 

転入生が教室に入った瞬間、野郎どもからおおお…という声が聞こえる。

 

万里花「…皆さん初めまして。(たちばな)万里花(まりか)と申します。何卒よろしくお願いします」

 

新しい転入生、橘さんの自己紹介を終えた後、教室中が騒がしくなる。

 

男子達「うおおおーー‼︎!またしても美人…‼︎」「どーなってんだこのクラスは‼︎」

 

女子「モデル⁉︎モデルなの⁉︎」

 

男子「オレこのクラスでほんっと良かった〜〜〜‼︎」

 

承一郎(…へ〜確かに美人…。ん?でもこの顔どこかで見たような…)

 

栗色のロングヘアに花─おそらくマリーゴールド─の髪飾り。それが承一郎にはどこかで見たような感じがした。

 

承一郎(あ、目が合っ…)

 

転入生は承一郎と目が合うと

 

万里花「承一郎様〜〜〜‼︎ずっとお会いしたかったですわ〜〜〜‼︎」

 

と承一郎に抱きついてきた。

 

承一郎「えっ…‼︎?」

 

男子「うおおおお、なんだぁああ‼︎?」「転校生が一条に抱きついた〜〜‼︎」

 

承一郎「うおおおちょちょちょ…ちょ…!ちょっと待って‼︎なっ…何するのいきなり…」

 

万里花「ああ…!申し訳ありません承一郎様!私ずっとこの瞬間を夢見て来たものですから…!」

 

集「あ!あの〜!橘さんって…もしかしてジョジョのお知り合い?」

 

万里花「あ、はい。私は承一郎様の許嫁でございます」

 

全員「「いっ…許嫁〜〜〜‼︎?」」

 

クラスの全員(キョーコ先生を除く)が驚きの声を上げる。

 

承一郎(い…許嫁って…この子が…⁉︎今日来る(・・・・)って転校してくる(こういう)事〜‼︎?)

 

JOJO(い…言われてみれば確かに…写真の面影が…‼︎)

 

男子達「どぉ〜いう事だ一条ーーー‼︎」「許嫁とは真なのかー‼︎」「なんでいつもお前ばっかり…‼︎」

 

野郎どもが血涙を流して承一郎に抗議する。

 

承一郎「うわっ、知らないよ‼︎」

 

女子達「何何これどういう展開⁉︎」「これって桐崎さんにライバル登場って事…⁉︎」「修羅場⁉︎修羅場なの⁉︎」

 

女子達はこの修羅場を何気に楽しんでいる。小咲はるりが顔の前で手を振っても返事がない。ただの屍のようだ。

 

鶫「ええい貴様一条承一郎から離れろ‼︎その男はお嬢のこっ…こここ…こ…恋人なんだぞ‼︎」

 

万里花「!恋人…?」

 

鶫「ね⁉︎ですよねお嬢…⁉︎ついでにこの浮気男にもビシッと言ってやって下さい‼︎」

 

千棘「えっ…!あっ…そうね…」

 

承一郎(え!僕が悪いの…⁉︎)

 

THE☆理不尽な目に遭う承一郎はもはや日常茶飯事である。

 

千棘「そ…そういうわけで〜、実は彼は今私のダーリンなのよね…!」

 

承一郎「あ…あはは、実はそうなんだよ。だから悪いんだけど君とは…」

 

万里花「……!ダーリン…!」

 

生徒達((おお…!桐崎さんから仕掛けた‼︎どうする許嫁…‼︎))

 

クラスの皆は後修羅場を楽しんでいる。許嫁がどうするか待っている。

 

だが万里花は

 

万里花「…こんなゴリラみたいな女の子より私の方が承一郎様を幸せに出来ますわ‼︎」

 

という暴言を吐き、場が凍った。というか、何故ゴリラだと知っていたのだろう?

 

千棘「…よく聞こえなかったな〜〜…」バキバキ

 

千棘は指を鳴らし顔に血管が浮き出ている。かなり怒っているのだろう。

 

承一郎「うおおおお堪えてくれ千棘さん〜〜〜‼︎」

 

それを承一郎が必死に食い止める。

 

鶫「貴様…‼︎お嬢になんて無礼な事を…‼︎」ジャキン‼︎

 

鶫が万里花に銃を構える。

 

万里花「あら…いけませんわ。そんな物騒な物を私に向けては…」

 

警官「突入ーーー‼︎」

 

バァン‼︎という音と共に警官隊が教室に入って来た。

 

男子「うおおなんだ⁉︎警官隊⁉︎」

 

女子「キャーー‼︎何何何何…⁉︎」

 

警官隊は万里花と承一郎を囲むように並んだ。

 

万里花「…お騒がせしてすみません。実は私の父が警視総監を務めておりましてその上とても過保護なものですから…」

 

承一郎(警視総監…⁉︎そうか…だから父さんは…)

 

承一郎は驚いていたが、JOJOは境地に達していた。

 

JOJO(また戦争(ソレ)かよ…。親父(あの人)何がやりたいんだよ!どんだけ自分から戦争の危機を持ち込んでおいて息子におっ被せるんだよッ!)

 

承一郎(どうしよう…想像以上にやっかいな相手だぞこの子…‼︎これが僕の許嫁で…約束の女の子…⁇)

 

承一郎が考えていると、

 

万里花「ああ…!」

 

承一郎「⁉︎」

 

警官隊を下がらせた万里花は地面にへたり込んでしまった。

 

万里花「…どうしましょう興奮してしまったせいか目まいが…。私とっても体が弱いのです…。承一郎様どうか私を保健室まで連れて行って下さいませんか?ぜひ二人きりで」

 

承一郎(う…うそくさい…‼︎!)

 

万里花「さぁ!お早く承一郎様!」

 

万里花は承一郎の手を取って保健室へ向かう。

 

承一郎「わ…分かったって…というか元気じゃあないか…‼︎」

 

鶫「…くっ…!なんなのだあの女は…‼︎」

 

 

保健室───

 

万里花「…ありがとうございます承一郎様。おかげで気分も良くなりました」

 

承一郎「そりゃあどーも」

 

承一郎が万里花についていったのは手を引っ張られたからではなかった。

 

承一郎は波紋を使って万里花の体調を調べていた。

 

承一郎(橘さんは無理をしている…。気丈に振る舞っているが本当に体が弱いんだろう…)

 

万里花「さぁ承一郎様やっと二人きりになれましたね。式の日取りなどいかがいたしましょう♡」

 

承一郎「式⁉︎いやいやちょっとタンマタンマ‼︎」

 

そんな事を考えている承一郎をお構いなしに万里花は詰め寄ってくる。

 

承一郎「…悪い‼︎正直に全部話す…‼︎実は僕昨日まで自分に許嫁がいたなんて知らなかったんだ…‼︎」

 

万里花「!」

 

承一郎「ゴメン…なんて言っていいか…。それに僕はあなたの事も全然覚えてないし…。今でも昔会った事があるなんて信じられないくらいだ…」

 

承一郎「…あなたはそうじゃあないのかい?10年も前に会ったっきりの相手なんて見ず知らずも同然だ。普通そうだろう?」

 

承一郎「ましてや親に勝手に決められた相手と結婚なんて嫌じゃあないのかい…?なのに…どうして…」

 

万里花「……いいえ…私は承一郎様が好きなんです」

 

そう言い、万里花は承一郎に近づく。

 

万里花「親に決められたからてはありません。私は10年間…あなたの事だけを想って参りました」

 

承一郎「……覚えているのかい?10年前の…」

 

万里花「はい、克明に」

 

承一郎「……じゃあ、あの約束の事も…?」

 

万里花「……約束…。…はい、もちろん。覚えていますよ承一郎様」

 

承一郎(‼︎…やっぱり…この子が──…⁉︎)

 

万里花「ですから承一郎様‼︎私と結婚して下さい‼︎」がばっ‼︎

 

そしてまた万里花は承一郎に抱きついてくる。

 

承一郎「わーーーーー‼︎?」

 

 

保健室の外───

 

千棘(…う〜ん、あんまり聞こえないわね…)

 

千棘は保健室の壁に耳を傾けている。二人の会話を聞きたいのだが、あまり聞こえないらしい。

 

鶫「あれ?お嬢?」

 

鶫が廊下からやって来た。

 

千棘「…つぐみ、あんたなんでここに…」

 

鶫「わっ…私はお嬢を追って来ただけで…」

 

千棘「今『あれ?』って言ったじゃあない」

 

小咲「あれ?千棘ちゃんにつぐみちゃん」

 

小咲とるりもやって来た。

 

千棘「小咲ちゃんるりちゃん。どうしてここに…?」

 

小咲「え…いや具合が悪くて?あはは…」

 

承一郎「わー‼︎だからちょっと待ッ…‼︎」

 

承一郎の叫び声が聞こえた。

 

万里花「さぁ承一郎様!早く衣服をお脱ぎになって…」

 

承一郎「やめろって…!わっ…!そこは…!」

 

万里花「うふふ…ここが宜しいのでしょうですか…?」

 

千棘「こらーー‼︎何やってんのよあんた達…」バン‼︎

 

千棘が我慢出来ずに保健室の扉を開けると

 

承一郎「あ…」

 

そこにいたのは、仰向けになった万里花と、万里花を襲うような格好の承一郎だった。

 

承一郎「違う‼︎!」

 

千棘「獣…」

 

承一郎「違うって‼︎これは抵抗したらたまたまこの体勢に…」

 

鶫「死ねカス」

 

承一郎「カス⁉︎」

 

るり「€*#%$〒」←ものすごい悪口

 

承一郎「え⁉︎ゴメン今なんて言った⁉︎あ!小野寺君⁉︎頼む話を聞いてくれ‼︎」

 

小咲はゆっくりと扉の陰に隠れる。

 

承一郎「小野寺君⁉︎」

 

千棘「ハレンチもやしはぁあぁ〜…滅殺‼︎!」グシャアア‼︎

 

承一郎「ギャアアァアアアーーーーー‼︎!」

 

一条承一郎はやっぱり不幸であった。

 

万里花「……」

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

校舎の外、水道近く───

 

本田「…どうでしたか?一条家のお坊っちゃんは」

 

水道で顔を洗っていた万里花にお付きの人である本田が話しかける。

 

万里花「…素敵な方に育ってらしたわ。私の予想通り…」

 

万里花は本田に差し出されたタオルで顔を拭きながら答えた。

 

本田「…ですが、やはりお嬢様の事は覚えていらっしゃいませんでしたね。あの“約束”の事も…」

 

本田「…その上現在交際中の女生徒までいらっしゃるようですが?」

 

万里花「…どちらも問題ないわ。承一郎様が自分にふさわしい女性とはどういう方なのか分かって下されば必ずや私を選んで下さるハズ」

 

万里花があるものを取り出す。

 

万里花「思い出を忘れてしまわれたとおっしゃるのなら…思い出されてあげましょう」

 

鍵先にハートの形があしらわれた鍵を手にして、万里花が言う。

 

万里花「承一郎様と結ばれるのは私です」




キャラプロフィール

橘万里花

年齢:15歳 身長:151cm 体重:41kg

瞳の色:ブラウン 好きなもの:承一郎

警視総監の娘で、承一郎の許嫁。

栗色のロングヘアで、花の形の髪飾りを付けている。学校では他の女生徒と異なるセーラー服を着用している。

幼少期から病弱であり、貧血の薬を服用している。

…まぁ、原作と(ry

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