ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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皆さん、待たせたな!某固形の蛇風

最近UAが一万を超えてたのに気付きました。

スタンドが月までブッ飛ぶこの衝撃…。

これからもよろしくお願いします!あと感想もじゃんじゃんお願いします!


第42話 バクハツ

万里花「あの恋人と別れて貰ってもよろしいですか?」

 

万里花の言葉に千棘は驚いていた。

 

千棘(な…何よその条件…!それに…なんでこの子が10年前の約束の事なんか…⁉︎それに…あれって鍵…⁉︎一体何が起こってんの…⁉︎承一郎(あいつ)はどうするつもり──…)

 

承一郎「…そいつは無理だね。…僕の勝手な都合で彼女を捨てるなんて出来るわけないだろう。残念だけど、そういう条件なら願い下げだ」

 

だが、承一郎は断った。

 

承一郎(…くっそ〜、本当はすごく知りたい…‼︎だがしかし…、う〜ん何か手がかりくらい教えてくれないかな)

 

万里花「…そうですか、素敵なお答えです。ますます好きになってしまいそうですわ。…でも、なおの事承一郎様を他の方の物にしておきたくありませんね。ましてや…」

 

万里花「盗み聞きなんて趣味の悪い事をなさる方の物には」

 

承一郎「やれやれ、波紋でバレバレだよ」

 

承一郎と万里花はベンチの後ろにいる千棘にそう言う。

 

千棘(バレてた…)

 

千棘「フ…フン!あ…あんたが勝手な事してるからでしょ‼︎これはその…浮気調査よ浮気調査…!」

 

承一郎「…それって本人が直々にする事かい?」

 

千棘「…それよりどういう事なの?10年前の…約束の真相って…」

 

万里花「…ああ、その事ですか。それは…実は私達…‼︎10年前に出会って約束を交わした仲なんです‼︎」

 

そう言いながら、承一郎の腕にくっつく万里花。

 

承一郎「‼︎!なっ…‼︎ちょ…‼︎?」

 

千棘「‼︎?」

 

承一郎「きみっ…何言って…」

 

万里花「…ですからあなたには悪いのですけど、私達は子供の頃からの固〜〜い絆で結ばれておりますの。ハッキリ言って私達の間に入る余地などございません」

 

千棘「なっ…な…」

 

万里花「出来るなら早々に私の許嫁と別れて貰いたいのですが…」

 

千棘「私の…‼︎」

 

承一郎「許嫁…」

 

千棘「そ…そうはいかないわよ。なんたって私はそこのダーリンの恋・人・なんですから…‼︎」

 

万里花「あら…たとえ恋人だろうとこのデートは承一郎様が喜んで受けて下さったんです。邪魔立てされる理由は無いかと存じますが…」

 

千棘「ぐっ…‼︎」

 

ぶっちゃけ脅迫まがいの物だったが言えず、承一郎は不幸であった。

 

万里花「それにハッキリ申し上げると私はあなたが承一郎様にふさわしい女性だとは思えません」

 

千棘「ぬなっ⁉︎」

 

万里花「これ以上私達のラブラブデートを邪魔しないで頂ける…?さぁ承一郎様‼︎デートの続きと参りましょう‼︎それとも先程しそびれたキスの続きを今ここで…」

 

承一郎「んなっ…⁉︎してないよ…‼︎」

 

千棘「…あ〜そう、良かったわねぇダーリン。探し求めてた約束の女の子が見つかって…」

 

承一郎「えっ、あ、いや…、その…」

 

千棘は黒い笑みを浮かべていた。

 

千棘「…勝手にすればいいじゃあない‼︎別に私関係ないし‼︎好きにすればいいでしょ⁉︎」

 

千棘が立ち去る後には、ボコボコに殴られて倒れている承一郎の姿が。やはり承一郎は不幸なのであった。

 

千棘(何よあのバカ‼︎楽しそうにヘラヘラしちゃってバッカみたい…‼︎…結局、あいつの約束の相手は私じゃあなかったんじゃあない。あースッキリしたせいせいするわ)

 

去りながら承一郎をディスりまくる千棘。

 

千棘(まぁ元々あんな奴が私の初コイなわけ無いけど。これでようやく悩みも解決、わーい最高バンザイバンザイ…‼︎)

 

千棘(……あーもうなのに…、なんでこんなにイライラすんの…)

 

承一郎(…何怒ってるんだ彼女)

 

万里花「さぁ承一郎様、邪魔者もいなくなったところで次はどちらへ…」

 

一瞬、万里花の言葉が止まる。

 

万里花「…ああ申し訳ございません承一郎様。非常に残念なのですが…私急用を思い出してしまいました」

 

承一郎「…え?」

 

万里花「今日はお付き合い下さって本当にありがとうございました。とっても楽しかったです。是非またこのような機会に」

 

承一郎「え?いや…ちょっと…?」

 

万里花「また学校でお会いしましょ〜」

 

承一郎「…おーーい?」

 

そんな承一郎を無視して万里花は行ってしまった。

 

承一郎「…なんだコレ、なんで僕急に一人ぼっち…?わけがわからないんだけど…。…ん?」

 

承一郎は万里花が忘れてしまったバッグを見つけた。

 

 

承一郎は波紋で万里花を探していた。

 

承一郎(この辺のはずなんだけどな…あ、いた)

 

承一郎は万里花ともう一人を見つけた。

 

承一郎(…ん?あれは確か昨日教室に来てた)

 

本田「…大丈夫ですかお嬢様、気分は…」

 

万里花のお付きの人である本田が言う。

 

万里花「…大丈夫、少しふらつくだけ」

 

本田「…お体が弱いのに無理をし過ぎです。医者にもあまり無理をなさらぬようにと…」

 

万里花「…このくらい平気よ」

 

咳をしながら万里花はそう答える。

 

承一郎(…やはり、昨日のアレは冗談じゃあなかったようだね…)

 

本田「…長く日に当たり過ぎたのでしょう。なぜお帽子をかぶって行かれなかったのです」

 

万里花「…そんなの、決まってるじゃあない。それじゃあ顔がよく見えないでしょ。私…承一郎様にもっと見て貰いたいもの…」

 

本田「…薬を取ってきます。しばらくそこで休んでいて下さい」

 

そう言い、本田は離れた。

 

承一郎「…大丈夫かい?」

 

万里花「あら承一郎様、どうされたのですか?お帰りになるには方向が逆では…」

 

承一郎「…忘れ物、追いつけて良かったよ」

 

万里花「まぁ!これはご親切に!」

 

承一郎「…平気なのかい?」

 

万里花「…?あら嫌ですわ、ご覧になっていたのですね。私なら大丈夫です、少し立ちくらみがしただけですから」

 

承一郎「…薬っていうのは?」

 

万里花「ただの貧血のお薬ですよ。ご心配には及びません」

 

承一郎「(…なぜ隠す?)…まぁ、言いたくないのならいいんだけど」

 

万里花「…私の事を心配して下さるのですね。嬉しいです。やっぱり承一郎様は昔と変わらずお優しいままなのですね…!」

 

万里花が尋ねてきた。

 

万里花「あの…一つお聞きしても…?」

 

承一郎「なんだい?」

 

万里花「承一郎様はあの恋人のどこが好きなのですか?」

 

承一郎はブッと吹き出してしまう。

 

承一郎(…またこの手の質問か…)

 

万里花「私にはどうしても分からないのです。あの方は口も悪くて短気で暴力的でおよそ女性らしい魅力を備えておられません。一体どこを承一郎様は気に入っておられるのか…」

 

承一郎「…まぁ確かに、彼女は口は悪いし手は早い、パワーは人間やめてるし、いつも分からない理由でキレるからね」

 

万里花「……でしたら…」

 

承一郎「…それでも、たまには良い所もあるんだよ。表現方法は下手だし結局何を考えているのか分からない事も多いけど、根は信じていい子だと思うんだ」

 

承一郎(ん…?あれ…?僕…彼女の事そんな風に思ってたんだっけ…?)

 

万里花「……ふーん、そうなのですか。でも!承一郎様も私の事を思い出して下さればきっと…!」

 

承一郎「!…あ〜…それなんだけど…やっぱりど〜してもサッパリ思い出せないんだよね…」

 

ピク…、と万里花が反応する。そんな事を気付かずに承一郎は話を続ける。

 

承一郎「だってそんな喋り方する子今まで会った気がまるでしないし…」

 

またもやピク…、と万里花が反応する。

 

承一郎「そもそも、どうしてそんなに僕の事好きなんだい?」

 

ピシッと何かに亀裂が走ったような音がした。

 

承一郎「…僕の事が好きだってのは嬉しいけど、そこまで好かれるような事があったのか覚えてないし…。僕にはそこがよく分からないというか…」

 

JOJO(お、おい。そんな事を言う奴がいるかよ…)

 

万里花「…そげん事まで忘れとっとか…?」

 

承一郎「…ん?なんだ今の声…どこから…」

 

聞き慣れない方言。おそらく九州弁だろう。

 

見るととてつもないオーラをまとった万里花。これには承一郎はマジで驚く。

 

万里花「…そげん事まで忘れとっとかーーー‼︎?」

 

その迫力にビリビリと体が震える。

 

万里花「なんでそげん事まで忘れよるとか‼︎こっちは10年も想い続けてなんちゃかんちゃ一つも残らんごと覚えとるんに…‼︎」

 

万里花「いっくんが…!髪ば長い女の子らしか子が好き言いよるけん…髪ば伸ばして…言葉遣いも直して…頑張って変わりよったばい…‼︎やとに…‼︎」

 

万里花「いっくんは…‼︎全部忘れたって済ませよる気かーー‼︎!」

 

あまりの迫力で唖然とする承一郎。ハッとなりやってしまったと口を手で押さえる万里花。

 

万里花「………」

 

承一郎「き……きみ…今の…しゃべり方…⁇」

 

 

万里花『…ねぇいっくん…いっくんはどがん女の子が…』

 

 

承一郎「……‼︎君…まさか…‼︎」

 

承一郎は思い出した。特徴的な方言をしゃべる女の子の声を。

 

承一郎「…マリーー…?」




承一郎の読み方はいっくんにしました。そっちの方がいいかなと思いまして…。

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