ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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今回のタイトルのネタは第8部の一話目のタイトル『ようこそ杜王町へ』です。

まんまですね(汗)


第47話 ようこそ杜王町へ その①

集『オッス、ジョジョ。どっか行かねぇ?』

 

LINEで送られてきたメッセージに承一郎は答えた。

 

承一郎『ごめん、明日から何日か出かけることになってるんだ』

 

集『へぇ、どこに行くんだ?』

 

承一郎『M県S市の杜王町っていう所だよ』

 

集『へぇ、いいな!お土産頼むよ、新しく名物になったごま蜜団子ってやつ!』

 

承一郎『分かったよ。集の分まで買って来るよ』

 

ここで承一郎と集のLINEは終わるが、それだけで終わらせるような集ではない。

 

女性陣(るりを除く)のLINEにメッセージを送る。

 

集『承一郎明日から杜王町って所に出かけるらしいぜ。本海苔駅に9時半から出発だってさ!』

 

このメッセージに喰らいつく者達がいた事は、言うまでもない。

 

 

翌日、本海苔駅───

 

〜承一郎side〜

 

承太郎「よし、準備は出来たな、承一郎」

 

承一郎「はい、準備出来ました」

 

僕は荷物が入ったトランクを持ってそう答えた。

 

承太郎「もうすぐSPW財団貸切の新幹線が来る。それまで少し待っていてくれ」

 

承一郎「はい、分かりました」

 

僕と承太郎さんは、杜王町へ向かう為、駅で新幹線を待っていた。それにしても新幹線を貸切なんて、SPW財団はすごいなぁ。そんな気遣いはいいのに。

 

ちなみにジョルノ兄さんとミスタさんはイタリアへ戻って行った。ミスタさんから聞いたところ、歌手のガールフレンドがいるらしい。その時の兄さんの焦りようがとても新鮮だった。兄さん達は一度杜王町に行った事があったらしいし。

 

ポルナレフさんは一条邸でのんびりするようだ。

 

僕は承太郎さんの言う通り、駅で新幹線を待っていた。一応小遣いは持って来た。皆へのお土産代など、色々だ。

 

JOJO(そういえば杜王町には親戚がいるらしいけど、どんな人なんだろうな?)

 

承一郎(多分承太郎さんと同じで良い人なんじゃあないかな?)

 

そんな事をJOJOと考えていたら、おかしな人達が背後にいた。

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

具体的に言うと、一人以外帽子とサングラスをかけてコソコソとしていて、

 

千棘・小咲・鶫「「……」」コソコソ…

 

残りの一人は逆に堂々と僕の背後から突進してきたッ!

 

万里花「承一郎様ーーーーッ‼︎」ビューッ‼︎

 

承一郎「うわぁッ‼︎」サッ

 

僕はとっさに万里花さんを避ける。

 

承一郎「…なんで君達がここに?」

 

万里花「黙秘権を行使しますわ」

 

承一郎・JOJO((あいつ…))

 

僕は下手人であろう集に恨み言を愚痴る。

 

承一郎「…君達、親の許可を取ったのかい?」

 

小咲「えっと、…一応皆取ってるよ」

 

承一郎(…罠だ(バナナ)これは罠だ(粉☆バナナ)!集が僕を陥れるために仕組んだ罠だ(バナナ☆)!)←某新世界の神風

 

承太郎「承一郎、何があった?」

 

その時、承太郎さんがやって来た。

 

承一郎「じょ、承太郎さんッ!無敵のスタープラチナでなんとかして下さいよォーーッ‼︎」

 

僕は訳を説明して承太郎さんに助けを求めるが…

 

承太郎「…承一郎、諦めるんだな」

 

承一郎「……はい…」

 

承太郎さんからの宣告で、僕は諦めた。

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

 

SPW財団職員「お待たせしました、承太郎様に承一郎様。そこにいらっしゃる女性方は…」

 

承一郎「すみません、一緒に大丈夫ですか?」

 

SPW財団職員「いえいえ、もちろん大丈夫です。それではどうぞ中へ」

 

僕達はSPW財団の職員の指示に従い、新幹線の中に乗る。

 

千棘「すごい快適ー‼︎あ、見て!冷蔵庫まである!飲み物が冷えてるわ!」

 

承一郎「…君、随分のんびりしているじゃあないか。一緒に行くなら行くで連絡よこしてくれたら良かったのに…」

 

万里花「あら、サプライズですわ承一郎様」

 

承一郎「そんなサプライズいらない」

 

小咲「す、すごい広いね…」

 

新幹線の中、僕達は杜王町へ向かって行った。承太郎さんは「やかましいのは嫌いでな」と言って別の車両に移動していた。

 

本来なら何十人もの人が乗って移動する新幹線を、たった数人の人のために貸切にするSPW財団。太っ腹とかそんな次元の話ではない。

 

千棘「あっ!見て!カラオケまである‼︎」ガチャ

 

承一郎「君は静かに出来ないのかい⁉︎」

 

千棘「あんたねぇ、もっと楽しもうと思わないの?誰か歌う人いる?」

 

万里花「じゃあ私が歌いますわ‼︎」

 

承一郎「橘さん⁉︎」

 

なんでそんなにノリノリなの⁉︎いつも桐崎さんと仲悪かったよね⁉︎

 

キング・クリムゾン‼︎

 

30分後───

 

千棘「あー楽しかった‼︎鶫すごく上手かったわね‼︎」

 

鶫「いえ、お嬢程では」

 

万里花「楽しかったですわ‼︎」

 

小咲「一条君も上手かったね」

 

承一郎「もういいよ、吹っ切れた…」

 

カラオケで歌いまくった僕達はのんびりとしていた。

 

千棘「それにしてもあんた、尾崎豊の『15の夜』とか古いわね」

 

承一郎「あの曲は神曲だから」

 

小咲「演歌とかも上手かったね」

 

承一郎「演歌は組の皆が歌ってくれって言われて歌い続けたらいつの間にか上手くなってたんだよ」

 

万里花「さぁ、ドンドン歌いますわよ‼︎」

 

千棘「おー‼︎」

 

承一郎「あはは…」

 

橘さん達がカラオケを続けているのを見ながら、僕は本を読み始めた。

 

小咲「…ねぇ一条君」

 

承一郎「ん?どうしたんだい小野寺君?」

 

突然小野寺君が僕と向かい側の席に座ってきた。

 

小咲「あの夜の事なんだけどね…私で良ければ、話を聞きたいんだ」

 

承一郎「…いや、大丈夫だよ。君が心配する必要はないよ」

 

小咲「でも…」

 

承一郎「大丈夫だよ。ごめんね、心配させちゃって」

 

小咲「…ううん、平気だよ」

 

アナウンス『え〜、間も無くS駅〜、S駅〜』

 

承太郎「皆、そろそろ駅に着く。下車の用意をしてくれ」

 

承太郎さんが別の車両からやってきた。

 

承一郎・小咲・千棘・鶫・万里花「「はい」」

 

色々な思いが渦巻く中、承一郎達は杜王町に近づいていった。

 

殺人鬼、『吉良吉影』に立ち向かった、黄金の精神を持つ町へと。




おまけ

承一郎「『ムーンライト伝説』も古いと思うんだけど」

千棘「そこは気にしたら負けよ」

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