ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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今回は前回と打って変わって名物スポット巡りという話です。



第50話 杜王町観光

小咲「一条君、目が腫れてるけど大丈夫?」

 

承一郎「大丈夫だよ、心配してくれてありがとう」

 

僕と承太郎さんは小野寺君達と合流した。

 

千棘「ほら、早く行きましょ!仗助さん達が杜王町の名物スポットを案内してくれるって!」

 

承一郎「うん、わかったよ」

 

僕達は仗助さん達と一緒に杜王町の名物スポットへと向かった。

 

 

仗助「よっ、アンジェロ」

 

アンジェロ岩『…ア、ギ…』

 

千棘「えっ⁉︎今あの岩喋らなかった⁉︎」

 

万里花「ま、まさか!そんな事有り得ませんわ」

 

承一郎「…承太郎さんから聞いていたけど、これは酷いな…」

 

仗助さんのスタンド、『クレイジー・ダイヤモンド』の能力で岩と殺人鬼アンジェロが一体化した『アンジェロ岩』。

 

道しるべとしてまた恋人たちの約束の場所として、不気味な外見とはうらはらに町民に親しまれているらしい。

 

 

露伴「いいところに来てくれたね!実はまだ聞きたい事があってね!具体的にはギャングやヤクザ社会の構造とか警視庁の裏事情とか…」

 

千棘・万里花・鶫「「…ノーコメントで…」」

 

承一郎「ちょこっとで良ければ…」

 

千棘・万里花・鶫「「えっ⁉︎」」

 

露伴「おお!話が分かるじゃあないか!それでどういう感じなんだい?」

 

承一郎「それはですね…」

 

仗助「…スゲェな承一郎…」

 

康一「そうだね…僕も結構苦手意識はあるんだけど…」

 

露伴「今日は特別に原稿を描くところを見せてあげるよ」

 

承一郎「えっ!本当ですか⁉︎」

 

『ピンクダークの少年』を描いている有名な漫画家の家、『露伴の家』。

 

『リアリティ』を大事に考えていて、漫画のためならクモも舐めるらしい。

 

 

小咲「本当にそんな事が…?」

 

康一「あったらしいよ。漁師さんが目撃したんだって」

 

承一郎(康一さんの『エコーズ』ってすごいな…)

 

「自殺しかけた若い女を岬の岩は、優しくボヨヨンとはじき飛ばした」という漁師の目撃談から広まった名所である『ボヨヨン岬』。

 

地元の漁師は毎朝無事を祈り『神の岬』と呼んでいるとか。

 

 

エニグマの本『うぐ…ぐ』

 

千棘「えっ⁉︎この本からも声が⁉︎」

 

鶫「この町って不思議な事がたくさんありますね…」

 

仗助「あ、アハハ…」←やった本人

 

小咲「す、すごい…。魔法学校にありそうな本ですね」

 

承一郎「何が書いてあるのかも判読不可能…。軽く恐怖すら抱きそうだな」

 

かつて仗助さんが『エニグマ』と言うスタンドの持ち主である少年、宮本輝之助を『クレイジー・ダイヤモンド』で紙と一体化させて出来た『エニグマ』の本。

 

杜王図書館に寄贈されている。この本を読んでいる時、たまーに『声』が聞こえるらしい。

 

 

仗助「おーい!鋼田一のおっさーん!差し入れ持って来たぞーッ‼︎」

 

仗助さんがそう叫ぶと、鉄塔からワイヤーにぶら下がって男が降りてきた。

 

鋼田一「やぁ仗助君達、来てくれて嬉しいよ。…おや、そちらの皆さんは?」

 

仗助「ああ、俺の親戚とそのダチでよぉ~…」

 

小咲「初めまして、小野寺小咲です」

 

千棘「桐崎千棘です」

 

鶫「鶫誠士郎です」

 

万里花「橘万里花と申します」

 

鋼田一「これはご丁寧にどうも。私は鋼田一豊大。この鉄塔に住んでいる者です。この鉄塔はわたしがちゃんと金を払って買った家だよ」

 

千棘「い…家…?」

 

鶫「これが家とは…すごいですね…」

 

億泰「お前すごいよなぁ。もう十六年も鉄塔に住んでいるもんな」

 

万里花「じゅっ、十六年ですって…⁉︎」

 

承一郎「あ、これどうぞ」

 

僕はお菓子を鋼田一さんに渡した。

 

鋼田一「あ、ありがとうございます。さっきスズメを捕まえたのでもし良かったらごちそうしますよ!」

 

承一郎「なるほど。で、味は?」

 

小咲・千棘・万里花・鶫「「えっ⁉︎」」

 

承一郎「…うまいじゃないか!」

 

不要になり捨てられた鉄塔で全てを自給自足で生活している鋼田一さんが買い取った『送電鉄塔』。

 

調味料など生活に必要な物を渡すことで写真を撮らせてくれる。

 

 

これで一応名物スポット巡りは終わりのハズだったが…、

 

千棘「ねぇもやし、この地図なんかおかしくない?」

 

突然桐崎さんがそんな事を言ってきた。

 

承一郎「え?どこが?」

 

千棘「ここよ。オーソンとドラッグのキサラの間、小道なんて地図には載ってないわよ」

 

僕は地図を見た後、オーソンとキサラの間にある小道を確認した。

 

承一郎「確かにこの地図、おかしいね」

 

千棘「ねぇ、中に入ってみない?」

 

仗助「どうしたお前ら?」

 

仗助さんがやって来た。

 

承一郎「仗助さん、桐崎さんがこの地図がおかしいと…。見たんですけど、確かにおかしいなって…」

 

仗助「お前、この小道は『決して後ろを振り返ってはいけない小道』だぜ!」

 

承一郎「『決して後ろを振り返ってはいけない小道』?」

 

仗助「ああ。いわゆる『この世』と『あの世』の境目ってヤツでな、この小道で迷いんこんだ時、後ろを振り返ったら…」

 

千棘「振り返ったら…?」

 

承一郎「……」ゴクリ

 

仗助「魂が『あの世』にひっぱられてしまう(・・・・・・・・・)んだ。つまり『死ぬ』って事だ」

 

承一郎「…『死ぬ』…?」

 

千棘「それ…ホントなんですか?」

 

仗助「信じられないだろ?だけどよ、実際に死にかけた奴がいたんだよ」

 

承一郎「…誰なんですか?」

 

仗助「康一のやつだよ」

 

承一郎「康一さん…?」

 

仗助「そうなんだよ。康一曰く、『無数の手が自分を掴んでどこかに引きずり込もうとしてきた』だってよ」

 

承一郎「あの康一さんが嘘をつくとは思えないし、あながち本当の事かもしれないですね」

 

まぁ『スタンド』や『吸血鬼』がいる時点でそういうパワーがある小道というのも信憑性は高いけど…。それに仗助さんの焦りよう…相当ヤバイ場所なのだろう。

 

千棘「うーん、到底信じられないわね…」

 

鶫「お嬢、どうしたんですか?」

 

そんな時に鶫さんがやって来た。

 

千棘「丁度良かった!ねぇつぐみ、この小道に入ってみましょうよ」

 

つぐみ「えっ?いいですよ」

 

そう言って二人は小道の中に入ってしまった!

 

承一郎「な、何ッ⁉︎」

 

仗助「おい、こいつはヤバイぞッ!あの小道の中で振り返ったら…」

 

承一郎「クソッ!なんて事だ!」ダッ!

 

仗助「承一郎ッ!絶対に後ろを振り向かせるなよ!俺は億泰達を呼んでくるッ!」




次回、「振り返ってはいけない小道」

承一郎は果たして千棘を救えるか⁉︎

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