ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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すみません、結構更新出来ませんでした(汗)

構想を練るのに時間がかかってしまって…。


第52話 ジョセフと徐倫来日

承太郎「今日は杜王町にジョセフ・ジョースターが来日する」

 

承太郎が朝食の時にそう告げた。

 

承一郎「…ジョースターさんがですか?」

 

承太郎「ああ。今日の正午、杜王港に到着するとの事だ」

 

承一郎「そうなんですか…」

 

承太郎「それとジジイ曰く、『特別なゲストを連れて来るから驚くだろう』と言っていた。あのクソジジイ…面倒な事をやらかさないといいが…」

 

承一郎「アハハ…」

 

千棘「へぇ、承一郎の親戚ね…」

 

承太郎「承一郎にとってジジイは血縁上甥にあたる。…奇妙だがな」

 

小咲「えっ⁉︎確かジョースターさんって…」

 

承太郎「92歳だ」

 

千棘「すごい年上じゃあないの!アンタの父親って一体…」

 

承一郎「い、言っただろう?家系が奇妙だって(百年も生きた吸血鬼なんて口が裂けても言えない…)」

 

承太郎「まぁ、それまでは自由時間だ。皆好きに過ごしてくれ」

 

万里花「なら承一郎様、私とカフェ・ドゥ・マゴでチョコレートパフェでも食べませんか?」

 

千棘「ちょっと、アンタなにダーリン誘おうとしてるのよ!」

 

承太郎「…やれやれだぜ」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

 

正午、杜王港───

 

ザバァァァーーーーz_________ッ

 

船、トラフィック号から一人の男が降りてきた。92歳とは思えないガッシリとした体つき。ハッキリ言ってかなり若々しい。

 

その目からは歴戦の猛者である事が伺える。

 

承一郎の甥、ジョセフ・ジョースターだ。

 

静「パパーーー!」ダキッ

 

静がジョセフに向かって走り、抱きついた。

 

ジョセフ「久しぶりじゃのう静。仗助と元気にしとったか?」

 

静「うん!パパ!」

 

ジョセフは承一郎に気づき、承一郎に顔を向けた。

 

ジョセフ「君が…承一郎君じゃな?ワシはジョセフ・ジョースターじゃ」

 

承一郎「初めましてジョースターさん。一条承一郎と申します。よろしくお願いします」

 

ジョセフ「そんなに堅苦しくしなくてもいいんじゃよ。よろしく頼むのぉ」

 

承一郎とジョセフが握手を交わしている時に、船からもう一人降りてきた。

 

?「やれやれだわ。ひいおじいちゃん、久しぶりの船旅なんだから無理をしちゃあダメでしょ」

 

承太郎「お前は…徐倫!」

 

徐倫「久しぶり、父さん!」ダキッ

 

徐倫も承太郎に向かって走り、抱きついた。

 

千棘「えっと…この女性は…?」

 

承太郎「紹介しよう。娘の徐倫だ」

 

徐倫「初めまして、空条徐倫よ。よろしくね」

 

千棘「えっ⁉︎承太郎さん娘さんがいたんですか⁉︎」

 

承太郎「ああ、徐倫は無実の冤罪で逮捕されていたんだが…どうしてここに?」

 

徐倫「仮釈放で何日か外で過ごせる事になってね、ひいおじいちゃんと一緒に来ちゃったのよ」

 

承太郎「やれやれ、ジジイが言ってた『特別なゲスト』とはお前の事だったのか…」

 

承一郎「初めまして、一条承一郎と申します。よろしくお願いします、徐倫さん」

 

徐倫「空条徐倫よ、よろしく頼むわ。後、そこの女の子達は?」

 

承一郎「僕の友人達で…」

 

小咲「は…初めまして、小野寺小咲といいます。よろしくお願いします」

 

千棘「桐崎千棘です。よろしくお願いします」

 

鶫「鶫誠士郎です。よろしくお願いします」

 

万里花「橘万里花と申します。よろしくお願いしますわ」

 

徐倫「よろしくね。それにしても…」

 

承一郎「…?どうしたんですか?」

 

徐倫「いや…アンタって罪な男ね」

 

承一郎「?何がですか?康一さんからも言われたんですが…」

 

徐倫「天然か…あなた達も苦労するわね」

 

小咲・千棘・鶫・万里花「「……」」

 

全員無言の肯定である。

 

承一郎「え?だから何がですか?」

 

徐倫「…やれやれだわ」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

 

杜王グランドホテル───

 

徐倫「本来ならエルメェスとアナスイと来たかったんだけど、二人共まだ刑務所の中なのよね」

 

承太郎「そうだな、二人にはあの時に世話になったからな(まぁ、アナスイには結婚の許可はしないが)」

 

承一郎「ん?(何か聞こえたような…)」

 

承一郎達は杜王グラントホテルのスイートで話をしていた。

 

ジョセフ「ほれほれ承一郎君。君も飲まんかい」

 

承一郎「いえ、僕はまだ未成年ですので」

 

承太郎「おいジジイ、昼から飲み過ぎだぞ」

 

ジョセフ「いいじゃろう別に!久しぶりに娘達に会ったんじゃ、それぐらいいいじゃろう」

 

仗助「それゃあ嬉しいだろうけどよぉ、限度ってのを考えろよジジイ!」

 

ジョセフ「わかったわかった」

 

久しぶりの家族との団欒なのだろう。とても楽しそうだ。

 

ちなみに千棘達は別室にいる。

 

ジョセフ「さて、承一郎君…君に話さなくてはいけない事があるの」

 

ジョセフの目が真剣になった。

 

承一郎「…はい」

 

ジョセフ「まず君の父の話じゃ。すまなかったのぉ、実は君達DIOの息子達がいた事が発覚したのは2005年、ワシのスタンド『隠者の紫(ハーミット・パープル)』の念写によって君の兄のジョルノ君が写された時じゃ」

 

承太郎「その後他に3人の君の兄を確認したんだが、スタンド使い同士の戦いで2人死亡してしまった」

 

徐倫「ごめんなさい、私達と戦って亡くなってしまったの」

 

承一郎「…父の事はいいんです。承太郎さんに話した通り、誰かが倒さなければならなかった。兄さん達は…僕やジョルノ兄さんのような『きっかけ』がなかったんですね…」

 

ジョセフ「それとワシの遺産問題じゃ。ワシもかなりの歳じゃからのぉ。君もDIOの息子である前にジョースター家の一員だから、君にも遺産相続権があるんじゃよ」

 

承一郎「…僕は別にいいですよ。今の生活には満足していますし。…じゃあ一ついいですか?」

 

ジョセフ「なんじゃ?」

 

承一郎「イギリス、リヴァプールのジョースター邸があった場所を…」

 

ジョセフ「ほぅ、ジョースター邸かの?それだけでいいのかの?」

 

承一郎「はい、それだけでいいんです。父が暮らしていた場所ですし。…たまに父の墓参りに行かせてもらえるくらいで充分なんですよ」

 

承太郎「そうか…ところで承一郎」

 

承一郎「何ですか?」

 

承太郎「君は『天国へ行く方法』を知っているのか?」

 

やはりくると思っていた。DIOの記憶を持っていると知ったら当然の質問だ。

 

承一郎「…ええ、知っていますよ。ですが、やろうとは思いませんよ」

 

承太郎「…理由は?」

 

承一郎「理論としてはとても興味深いですよ。『時の無限の加速』による『世界の一巡』…その中で恐らく天国に到達した人物は運命の操作が可能になるんでしょう。…でも、『運命』は誰かに『決められる』ものじゃあない、自分の力で『乗り越える』ものだと思います。乗り越えてこそ意味があるものだと思うんです」

 

承太郎「…そうか、安心したよ。君にもやはり『黄金の精神』を持っているんだな」

 

承一郎「僕は信じたい道を歩いていたい。…それだけですよ」

 

ジョセフ「…さて、承一郎君ももうワシの息子同然じゃ!これからはワシ達のを頼ってくれ。君へのサポートも惜しまないつもりじゃ」

 

重苦しい話から一変、明るく振る舞うジョセフ。

 

承一郎「…ありがとうございます」

 

承太郎「…承一郎?どうして泣いているんだ?」

 

承一郎「え?」

 

承一郎はいつの間にか流れていた涙を拭いた。

 

承一郎「あ、いや…物心ついた時には家族がいなかった僕にとっては、家族というものが一番憧れたものだったんです。だから、息子同然って言ってもらえて嬉しいんですよ」

 

承太郎「承一郎…」

 

ジョセフ「よし!今日は飲みまくるぞ!承一郎君もつき合ってもらうかの!」

 

仗助「だからジジイ!飲み過ぎるなって!」

 

承一郎「…分かりました!つき合いましょう!」

 

徐倫「承一郎⁉︎」

 

承太郎「ダメだろう。法に引っかかる」

 

承一郎「法が怖くてヤクザなんてやってられませんよ。それに…バレなきゃ犯罪じゃあないんですよ」ニヤリ

 

承太郎「…やれやれだぜ」

 

承一郎「大丈夫ですよ。組の宴会とかでよくつき合わされてるんで慣れてますし」

 

その後、承一郎はジョセフ達を飲みまくった。

 

ちなみに千棘達は静と一緒にガールズトークをしていた。




おまけ

承太郎「承一郎、コレは出来るか?」

承太郎は缶ビール下の部分をペンで刺して蓋を開けて、その刺した穴でビールを一気飲みした。

承一郎「えっ?や、やってみます…」

承一郎も缶ビールをペンで刺して蓋を開ける。

承一郎「ゴフッ!ガボボボボォッ⁉︎」

仗助「承一郎⁉︎大丈夫か⁉︎」


次は結構シリアスかも…。

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