ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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第56話 嘘発見器って性能がすごい

七月下旬、一条家───

 

一同「「こんにちは〜〜〜‼︎」」

 

集「いやぁ〜、承一郎んチで皆と勉強会すんのも2回目かぁ〜。しかしなんでまたこんなタイミングで勉強会?」

 

承一郎「…さぁ、なんか鶫さんの発案らしいけど…」

 

集「へぇ〜、誠士郎ちゃんが?そりゃ珍しい…」

 

鶫「フン…夏休みの宿題など早めに済ませておくに越した事はないだろう?」

 

集「真面目だなぇ、誠士郎ちゃんは」

 

万里花「承一郎様ーーー‼︎お会いしたかったですわ〜〜‼︎」だきっ‼︎

 

万里花が承一郎に抱きついた。

 

鶫「…おい、なぜ貴様がここに…。呼んでないぞ」

 

万里花「あら、私承一郎様がいる所ならばどこでも駆けつけますわよ」

 

鶫「…ついでに言えば貴様も呼んではいないのだが」

 

集「嫌だなぁ、水臭い」

 

承一郎「僕が呼んだんだよ(男子一人とか絶対ムリ…‼︎)」

 

千棘「…ところでその機械はなんなのつぐみ…?」

 

千棘は鶫が持って来た機械を見て言った。

 

鶫「いえ、これは勉強の合間のレクリエーションにでも使おうかと…」

 

千棘「…何企んでんのよあんた…」

 

鶫「嫌ですよお嬢、何も企んでなどおりませんよ」

 

ビーーーーー‼︎

 

鶫が言った瞬間、鶫が持って来た機械から音が鳴った。

 

この機械は一体何なのか?それは少し時間を遡る…。

 

 

バイツァ・ダスト(負けて死ね)‼︎

 

 

桐崎家、クロードの部屋───

 

鶫「……なんだ?これは…」

 

鶫の前には大きな機械が台車の上にあった。

 

クロード「む、来たか誠士郎。突然呼びつけてすまんな」

 

鶫「クロード様。あの…これは…?」

 

クロード「ああ、これはな昔ビーハイブ(ウチ)が尋問用に使っていた特注の嘘発見器だ」

 

鶫「う…嘘発見器…?」

 

クロード「その的中率は脅威の98%…!お前にはこいつを使った任務を頼みたい」

 

鶫「…すごい数字ですね…」

 

クロード「これをなるべく自然な形で使い一条承一郎の本性を暴く…‼︎今度こそ尻尾を掴むのだ…‼︎」

 

とは言ってもこんな大きな機械を自然な形で使うなんてほとんど不可能に近いのだが。

 

クロード「すぐに奴と接触を図れ。なるべく自然な形でな」

 

鶫「は…はぁ…、分かりました。あの…ですが…」

 

クロード「?」

 

鶫「任務の概要は理解しました。ですが今は夏休みで…その…きっかけが難しいというか…」

 

クロード「…そんなものはどうとでもなるだろう。友人を集め勉強会でも開けばいい。男同士で何を気兼ねする事がある…」

 

鶫「はぁ…まぁそうなのですが…」

 

そこで鶫は気付く。

 

鶫(この人まだ私を男だと思っているのか…‼︎?)

 

クロード「いいか?これは重要な任務だ。失敗は許されんぞ」

 

鶫「あの…このリボン…」

 

クロード「む?ああ…お嬢に貰ったのだろう?聞いているぞ。ちゃんと毎日身に付けているとは感心だ。…それがどうかしたのか?」

 

鶫「いえ…なんでも…」

 

こうして、現在に至る。

 

 

キング・クリムゾン‼︎

 

千棘「…それで、たまたまネットで手に入れたの?その…嘘発見器?」

 

鶫「はい、勉強の息抜きにはちょうどいいかと思いまして」

 

集「へーー!面白そうじゃん!せっかくだし試してみよーよ!」

 

承一郎「それもそうだね」

 

千棘「(ちょっと…!何のんきな事言ってんのよあんた…!)」

 

千棘が小声で承一郎に話しかける。

 

承一郎「…え?」

 

千棘「(私達ニセの恋人なのよ…?変な質問されてウソがバレたらどうすんのよ…!)」

 

承一郎「(あっ!確かに…)」

 

千棘「(あんな物つぐみが突然持ってくるなんて変よ。またクロードが何か企んでるのかも)」

 

承一郎「(う〜ん、しかしどうすれば…)」

 

鶫「よし!ならば一条承一郎!まず貴様からやってみないか⁉︎」

 

承一郎「え‼︎?ちょっ…なんで僕が…⁉︎」

 

鶫「こういうのは最初に男がビシッとやってくれる物ではないのか?」

 

承一郎「だったら集だって…!」

 

千棘「まっ…まぁつぐみが持ってきたんだしつぐみがやってみたら?ほら、言い出しっぺなんだし…!」

 

鶫「なっ…!お嬢まで…‼︎わ…分かりました、では最初は私がやりましょう。どなたか私に質問があれば…」

 

小咲「あ、じゃあ私からいいかな」

 

鶫「!小野寺様…?」

 

小咲「鶫さんは今、好きな人はいますか?」

 

鶫がブー‼︎!と吹き出した。

 

鶫「お…小野寺様…何を…?」

 

小咲「えへへ…、やっぱりこの前のが気になっちゃって…」

 

ちなみに小咲は27話の時に鶫の症状について相談させていたのだ。

 

鶫「…ですから前に話した通り、いませんよ私にそんな人は──…」

 

だが嘘発見器はビー‼︎ビー‼︎音を発してガリガリと針が揺れていた。

 

小咲「やっぱり!」

 

鶫「違います‼︎」

 

すぐに否定する鶫。

 

鶫「…まぁ、嘘発見器なんて元々当てになる物ではありませんしね。質問が悪かったのかもしれませんが…」

 

小咲「う〜んそっかぁ、じゃあ…つぐみさんは今恋をしてますか?」

 

鶫「だからしてま…『ビー‼︎』」バンッ‼︎

 

音が鳴った瞬間に、鶫は嘘発見器を叩いた。

 

鶫「いやぁ…やっぱりコレ壊れてるのかな。なるほどそうに違いない」

 

承一郎(必死だね君)

 

鶫「わっ…私の事はいいんですよ‼︎ほら一条承一郎、次は貴様の番だ…‼︎」ポイッ

 

承一郎「えっ」

 

鶫「貴様はお嬢の事を本気で愛しているか?YESかNOか…?」

 

承一郎(なっ…何ィイイィイーーー‼︎?くっ…!この人やっぱり僕をハメる気か…‼︎クソッ、どうする…‼︎僕の好きな子なんて小野寺君に決まってるのに…)

 

ジョニィ(俺に替われ!なんとかする!)

 

承一郎はジョニィと入れ替わる。

 

ジョニィ「…そんなもんYESに決まってんじゃあねーか…!」

 

嘘発見器はしーん…と音は鳴らず、針は動いていない。

 

鶫「…くっ!どうやら本当のようだな…」

 

承一郎(さっ…さすがジョニィ!吸血鬼の肉体操作で血圧や心拍数が上がらないようにしたのか!そこに痺れる憧れる!)

 

ジョニィ「……」

 

万里花「…あらあら、ホントに壊れてるんじゃあありませんかソレ」

 

千棘(……⁉︎)

 

万里花「では承一郎様!私からも質問してよろしいですか?」

 

承一郎「え⁉︎」

 

万里花「この中でかわいいと思う女の子はどなたですか?」

 

承一郎(んなっ…‼︎ちょっと…‼︎?このタイミングで変な質問をかぶせないでくれ…

 

承一郎「そ…それはハニーに決まってるじゃあ…」

 

嘘発見器はフニョン…フニョニョン…と動く。

 

集「あ!動いてる‼︎微妙に反応してる‼︎」

 

鶫「…これはどういう事かな、一条承一郎…」ゴゴゴゴゴ

 

承一郎「うおおおお、知らん知らん‼︎」

 

鶫「では次の質問だ。お嬢のためなら死ねる?YESかNOか?」ゴゴゴゴゴ

 

承一郎「君それYESって言ったら殺しにかかったじゃあないかッ‼︎待て待て、なんで僕ばかり質問されるんだ…!ほら他にも誰か…」

 

万里花「あら、なら私が…私は承一郎様を愛しているか?答えはYES!」

 

承一郎「君一人で何やってるの⁉︎」

 

千棘「ったく何やってんのよ。しょうがないわね、じゃあ私が質問してあげるわよ。…ダーリンとキスしたって言うのは本当…?」

 

鶫、集、るりが反応する。←初めて聞いた3人

 

承一郎(君…まだそれ気にしてたのか…)

 

万里花「…それはもちろん、YESですわ♡」

 

嘘発見器は反応ナシッ!

 

鶫「どぅをぉいう事かな、一条承一郎ぉ〜」ジャキン!

 

承一郎「違〜〜〜〜〜〜〜〜う‼︎」

 

鶫「貴様、お嬢という人がありながら〜‼︎」

 

承一郎「違うんだってこれにはわけが〜〜〜〜‼︎」

 

集「へぇ〜、マリカちゃんジョジョとそんな事してたんだ。オレにもしてよ〜」

 

万里花「地球が爆発しても嫌ですわ♡」

 

鶫(くっ…!こいつがそこまで薄情な男だったとは…。やはりこんな奴をお嬢には…)

 

万里花「では次はどなたが?小野寺さんなどいかがです?」

 

小咲「えっ…私…?」

 

集「あ!じゃあオレが質問してもいい?ズバリ、小野寺のバストはC以上?それとも以下?」

 

瞬間、るりの鉄拳が集の顔面にドグシャ‼︎!と炸裂するッ‼︎

 

集「わー!ちょっとタンマ、冗談ですよ冗談ギャーース‼︎」

 

それに構わずるりの鉄拳は無慈悲にガスン、ガスンと叩き込まれる。小咲は顔が真っ赤だ。

 

小咲「……………………い………い………」

 

承一郎「そこ頑張らなくていいから小野寺君‼︎」

 

小咲「じゃ…じゃあ次千棘ちゃん!」

 

千棘「えっ…ええ…⁉︎」

 

万里花「あら、では質問は私が。桐崎さんは承一郎様とキスはもう済ませたのかしら?」

 

承一郎・千棘「「ぬなっ‼︎?」」

 

千棘「いや…それはまだ…私達はピュアなお付き合いを…」

 

千棘の答えに嘘発見器は反応しない。

 

千棘「じゃあほら次つぐみ‼︎」ポイッ‼︎

 

鶫「えっ!」

 

集「フッフッフ…次はオレに質問されてくれ。前々から聞いてみたい事があったんだよ。普段はあまり目立たないが、オレは実は誠士郎ちゃんはクラスの中でも指折りの実力者だと踏んでいる…。教えてくれ…!」

 

集「ズバリ‼︎誠士郎ちゃんのバストは少なくともE以上…‼︎答えは如何に…‼︎」

 

再びるりの鉄拳が集の顔面にゴシャァ‼︎と炸裂したッ!

 

るり「あんたの頭の中はそんなんばっかか」

 

るりはゲシゲシと集を踏みつけている。

 

鶫「そ…そ……そんなにあるわけないだろう…‼︎?」

 

嘘発見器はギャリギャリと動く。

 

千棘「つぐみーーーーー‼︎?」

 

鶫「もーーーーーーーー‼︎!」

 

承一郎(E以上…どのくらいだEって…?)

 

ジョニィ(…良いセンスだ)

 

万里花(大丈夫…私だってこう見えてE以上…)

 

小咲(E…Eって…)

 

集「ごめんごめん、じゃあ次はもちっとまともな質問するから」

 

鶫「あ⁉︎まだ何か…」

 

集「オレとジョジョならどっちがタイプ?」

 

鶫「‼︎?……なっ…」

 

承一郎「…なんだいその質問は」

 

集「まぁまぁ」

 

鶫「………ど…どっちも嫌だ…‼︎」

 

嘘発見器はビーーーーー‼︎と鳴った。

 

その瞬間、鶫はドゥン‼︎と発砲。

 

…結局、問題は一向に進まず勉強会は終了した。

 

 

鶫(…ハァ、またコレを持って帰るのか…。重いんだよなコレ…)

 

皆が帰るのを承一郎が見送りに行って鶫以外に誰もいない部屋に嘘発見器と鶫はいた。

 

鶫「……」

 

 

集『…オレとジョジョならどっちが─』

 

 

鶫(…バカ!バカ者…!何を考えてるんだ私は…!相手はお嬢の恋人なんだぞ…。それに…あんな軟弱者…)

 

鶫(なのに…どうして奴の事を考えるとこんなに胸がざわつく…?)

 

鶫は嘘発見器を取る。

 

鶫「私は、一条承一郎が、好きだ…‼︎」

 

鶫は呟いた。

 

鶫「……」

 

嘘発見器は、動かない。

 

鶫「………まさか…やっぱり私は…」

 

承一郎「あれ?鶫さんまだ帰らないの?」

 

承一郎が部屋に入って来た。ビクゥ‼︎と反応する鶫。

 

鶫「やっ…別にコレはなんでもなく…私は別に…」オロオロ

 

承一郎「…あれ?君それ…コンセント抜けてるよ」

 

鶫は嘘発見器を手刀を振り下ろしてぶっ壊した。

 

承一郎「ええーーーーー‼︎?君…何やってるんだいもったいない‼︎」

 

鶫「うるさいうるさい、もう何も言うな〜‼︎」




おまけ

承一郎「ねぇ、今度ビーハイブ(そっち)の研究開発見せてくれない?」

鶫「それはいいが、なぜだ?」

承一郎「面白そうなものがないかなってね。ウチはフルトン回収装置はあるけど、嘘発見器とかないからね」

鶫(フルトン回収装置って…)

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