ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
…はい、本当はYouTubeばかり見てましたすみません!
久しぶりのサム登場回をどうしようか考えるのにMGR見ていたら遅くなってしまいました。
〜徐倫side〜
私達は承一郎に恐竜達を足止めしてもらい、その恐竜の本体を追うように地下へ向かう。
ビシィッ!ヒュンッ!
父さんの『スタープラチナ』が撃ち込んだライフル弾も回避された。なんていう感覚を持っているの!
承太郎「焦るな徐倫、焦れば奴の思うツボだ」
ジョセフ「あやつの戦闘スタイルは明らかにカウンターじゃな。あの恐竜の感覚で攻撃を躱して反撃を加える、なかなかに厄介じゃの」
徐倫「でもこのままじゃあサンタナが奪われてしまう、それは阻止しなければ!それに、承一郎の恐竜化も解かないと…」
承太郎「分かっている、だから奴を倒す策を練る必要がある。奴は動体視力の代わりに視力は低い、それを使って叩くしかない」
ジョセフ「じゃがちと距離があるのぉ…承太郎、お前さんのスタンドでいけるかの?」
承太郎「私の『スタープラチナ』は現在5秒時を止める事が出来るが、ここからだと距離があるから完全に再起不能にするのは難しい。しかも奴は恐竜の身体能力を持っている、もちろん体力もだろう」
ジョセフ「なるほど、厄介極まりないのぉ…」
私達がそのまま恐竜の本体を追っていると、突然本体が人の姿に戻った。自身への変身を解除した⁉︎
ジョセフ「ッ⁉︎あの姿はッ‼︎」
承太郎「野郎、まさかッ‼︎」
そのまま男は後ろを振り向く。その男の顔は一度見た事がある、でもウソでしょ⁉︎その顔は父さんのDISCで見た顔ッ‼︎
承太郎「
やっぱりあの顔はジョースター家の宿敵、DIO!でもDIOの能力は『
承太郎「待ちやがれッ‼︎」ズギュンッ‼︎
父さんはスタンドを出してそのままDIO(?)に攻撃しようとするけど、
?「あらよっと!」ボォッ!
突如現れた男が振るう炎を纏った剣が父さんを阻んだ。あれは、カタナっていう日本の剣ね?
?「ここから先は通行止めだ。この線から奥に行きたいのなら…──オレを倒すんだな」ボウッ!
男は刀を構えて私達の前に立ち塞がった。
承太郎「やれやれ、剣使いにはいい記憶がないんだがな…」
DIO?「フン、じゃあ足止め頼むぞ。ジェットストリーム・サム」
サム「ああ、オレはこうしている方が性に合ってる。それより頼むぞ、アレの奪取に失敗したらオレが始末書書かされるんだぜ?」
DIO?「…まぁいい、ならしっかりこいつらの侵入を阻止しろよ。お前の望んでいる奴もどうせ我が
サム「…へぇ、そいつぁいい。じゃあお前達、別に恨みはねーがここから先は一歩も行かせんぞ」
承太郎「そう言われてハイそーですかと引き下がるわけにはいかないんでな、再起不能にさせてもらう」ズギュンッ!
サム「はっ…面白い。やれるもんならやってみな」チャキ…
父さんの『スタープラチナ』が拳を構え、男──サムは刀を構えた。
ジョセフ「あの刀、どうやらスタンドじゃのう。ポルナレフと承太郎が戦った『アヌビス神』と同じタイプのスタンドじゃ」
徐倫「刀のスタンドなんてあるの?」
ジョセフ「刀だけじゃないぞ、SPW財団にスカウトされたスタンド使いであるホル・ホースという男は銃のスタンドを使うんじゃよ」
サム「…フッ!」
サムは刀を一閃させる。
ギィンッ!
父さんの『スタープラチナ』はその一閃を拳で防ぐ。
サム「いいねぇ。どんどん上げるぞ、ついてこれるか?…セイッ!」
SP『オラオラオラオラオラオラァッ‼︎』
ギィンギィンギィンギィンッ‼︎
さらに繰り出される連撃を父さんは防ぐ。スタンドはあくまでもあの刀だけ、それなのに父さんの
サム「なるほど、
サムが刀──『ムラサマ』の名を叫ぶと、途端に炎を纏った。父さんの顔に冷や汗が浮かぶ。いくら父さんの『スタープラチナ』でもあの炎を纏った刀を相手にはただじゃあすまないわ!
サム「ハァッ‼︎」
SP『オラオラオラオラオラオラオラァッ‼︎』
ギィンギィンギィンギィンッ‼︎
承太郎「ぐっ…!」ジュウウ…
今度も防ぎきるも、父さんの拳には火傷が!この男、強いッ‼︎
サム「…お前さん、時は止めねぇのか?」
承太郎「!…知っていたのか」
サム「ああ、スタンド使いの間でもあんたは有名人だ。空条承太郎、時を止める吸血鬼DIOを倒した男ってな。…出し惜しみすんなよ、そういうのは嫌いなもんでな」
承太郎「そうか…なら、存分にやらせてもらおうか。『スタープラチナ・ザ・ワールド』!」
ドスッ!ボウッ!
サムは刀を地面に突き立て、炎を辺りに放出した!
次の瞬間、
サム「ぐううっ…‼︎」
サムは壁に思い切り叩きつけられ、
承太郎「っ…‼︎」
父さんの腕が炎に包まれた!
承太郎「野郎、時が止まる前に自分を炎で包むとは…!」
サム「炎の壁を突っ込んでくるとやるな…だがそれまで、終わりだ」バシュッ!
サムは一度刀を鞘に納め、鞘にある引き金を引いた。何の引き金が分からないけど、何かヤバイッ!
ギュィィィィィン……ッ‼︎
突如サムの刀が圧倒的なスピードで飛び出す!
SP『オオッ…ラァァッ‼︎』ガギィッ‼︎
父さんは腕でガードをするも、
ズバァァンッ……‼︎
承太郎「ぐおおおっ…‼︎」ジュウウッ…!
片腕を刀で切断されて燃え尽きてしまった!
徐倫「父さんッ!『ストーン・フリー』ッ‼︎」ズギュンッ!
ジョセフ「『ハーミット・パープル』ッ!」ズギュンッ!
私はすぐにスタンドで父さんを後ろに下げさせ、ひいおじいちゃんの後に続いて攻撃を叩き込む。けど、
サム「焼き尽くせ、『ムラサマ』!」ボウッ!
紫の茨は切り捨てられ、炎が私の体を包んだ!
あ、熱いッ!リキエルとの戦いの時に幽霊のライターで体に火をつけた事はあるけど、このスタンドの出す炎ッ!
徐倫「な、なんて熱量なのッ!体が持たないッ‼︎」
サム「やれやれ、
ジョセフ「徐倫ッ!」
ヤバイッ!こいつ、シンプルすぎるが故にッ!近接戦闘に関しては今まで戦った奴らより圧倒的に強いッ!
その時、
恐竜(?)「ギャアアアーーーーーース!」
敵だったハズの恐竜達が味方であるサムを襲いかかった。
サム「むっ…!」
ズバァッ!
承一郎「迸れ、『村雨』ッ!」
ジュウウッ…!
サムが恐竜を斬る間に後ろから水を浴びせられた。後ろを見ると、体を鱗で覆いながらも承一郎が立っていた。その手には、さっきまでなかった刀が握られていた。
徐倫「ハァ…ハァ…承一郎、無事だったのね」
承一郎「すみません、遅くなりました。そして…久しぶりだな、ジェットストリーム・サム」
承一郎はそのままサムを睨む。どうやらこの二人には何か因縁があるみたいね。
サム「ほぉ、恐竜化が進行し続けてもなお向かって来たとはな。それに手駒まで、支配権を書き換えるとはな」
よく見ると、承一郎の後ろには体に指の大きさ程の何かで穿たれたような痕が残る恐竜達が。そうか、あのDIOと同じ細胞を持っているって事は…
承一郎「死体を操るのはお家芸なもんでね。まぁ、あまり見せたくないけどさ。承太郎さん、腕は?」
承太郎「問題ない、止血はした」
そう言う父さんの切断された腕は火傷で血が流れていなかった。腕を切断された時、わざと炎に切断面の部分を炙らせたのね。
承一郎「焼灼止血ですか、さすがですね。斬られた腕は焼き尽くされたか…大丈夫です、経験ありますので」
承一郎は父さんの斬られた腕を触る。すると、
ズズッ…!
父さんの腕から白いものがゆっくりと腕の形に変化した!これって…
承太郎「なるほど、骨で義手を…」
承一郎「後でジョルノ兄さんに治してもらうまではこれで我慢して下さいね」
サム「…面白い、成長したんじゃあねぇか?承一郎」
承一郎「そういうあんたは利き腕を治していたのか。 音沙汰なしだったからもう裏の世界から手を引いたのかと思ったけど」
サム「バカ言ってんじゃあねぇよ。オレだって驚いたぜ、伝説の傭兵『
承一郎「…やはり早々にデマだと悟られていたか」
サム「いや、なかなかに暴くのが困難だったって言ってたぜ」
承一郎「そんなの聞いたってウチの副司令は悔しがるだけだろ。…やはり『愛国者達』の手下だったとはね」
サム「ああ、こっちについていれば色んな奴と戦えるだろう?」
承一郎「どこまでも戦闘狂だな…
サム「ああ、
承一郎「そうか…だが、ここは通してもらうぞ」
サム「…こい、久しぶりに楽しめそうだ」チャキ…
そう言い、二人は刀を構えた。
〜承一郎side〜
ジェットストリーム・サム……あの時、僕が勝てなかった唯一の男。
今まで奴を超えるために剣術の鍛錬を積んできた…だが、果たして今の自分の力は奴に通じるのだろうか?
分からない、だから…
承一郎「全力でいかせてもらうッ!」
『村雨』は信乃の刀だが、僕は信乃の戦い方を知っているし今までもいざという時に頼りになる相棒のようなものだ。
この刀の能力は水が迸る、ただそれだけ。だがシンプルだからこそ応用性に富んでいるんだ。
承一郎「迸れ、『村雨』ッ!」
水圧カッターを飛ばして攻撃する事が出来る。僕はそのままサムへと走る。
サム「焼き尽くせ、『ムラサマ』ッ!」ボウッ!
ジュワァァァァッ……‼︎
サムは『村雨』と対を成すような刀『ムラサマ』で飛ばした水圧カッターを蒸発させる。
僕は『村雨』の剣先を突き出すように構えながら走る。
承一郎(『水鉄砲は穴が小さい方が勢いよく遠くまで飛ぶ!』か…なら剣先に溜めて…!)
静さんが言っていた波紋の呼吸のアドバイスを思い浮かべ、『村雨』の剣先に水が小さい塊のように留まっている。
承一郎(それを…放つッ‼︎)
ビュンッ‼︎ドグォォォンッ……‼︎
突きのタイミングに合わせて圧倒的な勢いで飛んだ勢いは、『ムラサマ』が放出していた炎をいとも容易く突き破った。
残念ながらサムには直撃しなかったが、かすった腕から
ブシュウウウッ!
遅れて赤い血が舞った。
サム「なるほど、今のをまともに受けりゃマズイな」
承一郎「次はその息の根を止めるッ!」
ギィンギィンギィンギィンッ‼︎
『村雨』と『ムラサマ』の剣戟で火花が舞う。間合いを詰めての斬り合いもこうも容易く受け止めてしまうか!
徐倫「す、すごい…」
承太郎「あの二人の剣術、ポルナレフすらも超えかねないな…」
しかし、どうもおかしい。恐竜になったあの研究員…体の温かさや死後硬直からして襲われてたった数分で恐竜に変化した。そろそろ僕も完全に恐竜化が進んでいてもいいハズ…。
あの研究員達にはあって僕にあるものは何だ?スタンド?
承一郎「僕の体に一体化している『左腕』ッ!それがこの恐竜化を抑制しているのか⁉︎」
僕はサムとの鍔迫り合いに持ち込まれる。
サム「ほぉ、さすがだな承一郎!その『遺体』に結論付けるとはな!」
承一郎「『遺体』には能力の進行を抑える…いや、
たった片腕、この部位だけでこの効果なんだ。もしこれが全て集めた者はどうなるだろう?
おそらく、無敵の肉体や大金を持つ事や人の頂点に立つ事では得られない『幸福』がもらたされるッ!DIOの望んでいた『天国』のようにッ…!
サム「そう、その『遺体』の圧倒的な
承一郎「そいつのスタンド能力が『
サム「いやちょっくら違う、生き返ったというより
承一郎「なんだと…⁉︎」
そんな事を思考していると、
ビシューーーーーーz__________ッ‼︎
突如大量のナイフが現れ、僕に向かって飛んできたッ!
承一郎「ッ‼︎」
ドスゥッ‼︎
突然現れて向かって来たナイフに対応出来ず、全身に突き刺さってしまう。しかし骨の鎧を纏っていたからダメージを負わずに済んだが…
承一郎「このナイフはッ…!
DIO?「やはり恐竜達を退けて来たか…忌々しいな、
ナイフが飛んできた方向、つまり地下室への入口を見ると二つの人影が見えた。
一人はDIOに似ている、いやそっくりだ。まるで同一人物って言った方が正しい。多分恐竜の能力はこの男だろう。もう一人は資料で見たサンタナっていう『柱の男』最後の生き残りだ。
しかしッ…!
承太郎「そのスタンドはッ!まさかッ!」
承一郎「…
そう、DIO似の男の後ろにはDIOのとは少し異なって筋肉質ではないが、あの『
いったい、どうなってるんだ…⁉︎
<=to be continued=
ついに目を覚ましてしまったサンタナと二つのスタンド能力を操るDIO似の男!
『愛国者達』の襲撃に対し、承一郎達は勝利出来るのか⁉︎
次回、『因縁はいつも突然に その③』