ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
仗助と静の兄妹愛に感動します…。
それでは、どうぞ!
静「お兄ちゃん、離して!もう、ちっちゃくなっちゃった静なんていらないでしょ!血のつながってない役立たずの静なんかいらないでしょ?!もう静の事なんて放っておいて先に行ってよ!うわあぁぁぁぁぁぁぁん!」
長年抱いていた、ジョースター家の人間ではないという悩みが幼くなった事で溢れ出した静さん。
静「もう静は戦えないよぉ!ぐすっ!ハモンの戦士としてもスタンド使いとしても、こんなちっちゃな静じゃあ何にもできないよぉ!ううっ…もう、放っておいてよぉお兄ちゃん!こんなミジメな静を見ないでよぉ!うわあぁぁぁぁぁぁぁん!」
仗助「バカ野郎……静…」
ポタッ…ポタッ…と
静「おにい…ちゃん?…泣いている…の?」
仗助さんは涙を流していた。
仗助「当たり前だ静!最愛の妹が…俺の一番大事なお前が血の繋がりなんかに傷付いていて、悲しくないわけがないだろう!」
あれ?兄さんが録音している?
仗助「神がいるなら教えてくれよ!何で俺の一番大事なこいつが、ここまで傷付かなきゃいけねぇんだ!一体静が何を悪いことをしたぁ!」
静「お兄ちゃん?」
仗助「ふざけるなよ!リサリサばあちゃんといい、静といい、何で苦しんで、努力して、それでも報われないなんてあってたまるかよぉ!こんなに頑張ってるこいつが何で今も苦しまなきゃなんないんだよ!」
静「お兄ちゃん…泣かないで…静が悪かったから…」
仗助「お前は悪くねぇよ!もっと泣いて良いんだよ!ワガママを言えよ!もっと俺に甘えろよ!お前が望むなら何だってしてやるよ!一日中抱き付いて欲しいならそうしてやる!髪型だってお前が望むなら毎日だってオールバックにしてやる!SPW財団の次期社長の座だって、お前が欲しいならくれてやる!」
あの仗助さんが髪型の事をどうでもいいと言うなんて、僕にはとても驚きだった。
それほどまでに、静さんの事が大切なのだ。
静「お兄ちゃんが…頭の事を…?」
仗助「ああっ!お前がいなくなる事に比べたら、こんな髪型なんかどうでもいい!お前がそばにいてくれるなら、いくらでもそんな物を捨ててやる!わかるか?静?」
静「お兄ちゃん…」
仗助「なぁ、血の繋がりなんか俺達にはどうでも良いんだ!いや、俺達じゃあない!俺にとってどうでも良い!例え家事なんかしてくれなくても、家に帰った時にお前がお帰りと迎えてくれるだけでどれだけ嬉しいかわかるか?」
仗助「毎朝、会社に向かう前、どんなに忙しくても必ず髪を整えてくれるお前との時間がどれだけ俺の癒しになっているかわかるか?」
仗助「それにな…」
仗助さんは静さんが落としたカチューシャを拾ってその頭に付ける。
仗助「これを宝物と言いながら、毎日嬉しそうに鏡に向かって付けているお前を見るのが、どれだけ嬉しいかわかるか?」
静「お兄…ちゃん…」
静さんがキョトンとした表情で仗助さんを見上げる。もう透明にもなっていない。
仗助「だからよぉ静!置いていけなんて言うんじゃあない!もうお前がいない生活なんて俺には耐えられねぇよ!ちっちゃくなったお前がいらない?波紋の戦士でもスタンド使いでもないお前が必要ない?ふざけるなよ静!そんなもんがお前の価値じゃあない!お前は俺の側にいるだけでこんなにも役に立ってるんだ!血の繋がりなんて俺には関係ない!だから、二度と…二度とそんな悲しいことを言うな!」
静「お兄ちゃん…お兄ちゃん!うわぁぁぁぁぁぁん!」
静さんは仗助さんを抱き返してより一層、大きな声で泣き始めた。
だが、これは悲しみの涙なんかじゃあない。仗助さんの心が通じて、安心して流している涙だ。
静「お兄ちゃん!お兄ちゃん!ごめんなさい!静はずうっとお兄ちゃんと一緒にいたい!パパ達と一緒にいたい!ホリィお姉ちゃんや、承太郎おじさん、ジョルノお兄ちゃん、ジョリーンお姉ちゃん、コマチやイロハ、ハチマンとも!一緒にいたい!いつまでも一緒にいたいよぉ!ううっ…うわぁぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
仗助「そうだよ!それで良いんだ!お前が苦しむ事なんて何もねぇんだよ!ぐっ……うおぉぉぉぉ!」
仗助さん達兄妹は心の底から涙を流し、抱き合っていた。
そして、静さんは泣き疲れて眠ってしまった。
リサリサ「仗助。良く静の心を救ってくれたわ。この子はもう大丈夫でしょう」
エリザベスが仗助さんに近寄って来た。
仗助「貴方は?」
リサリサ「比企谷小町の前世、エリザベス・ジョースター。この子の気持ちが一番良くわかる者です」
エリナ「私はエリナ・ジョースター。一色いろはの前世です。この姿では初めてですね?仗助。誇り高い私の子孫」
仗助「ひぃおばあちゃん、そしておばあちゃん…静を…俺の最愛の子を頼みます」
仗助さんは泣き疲れて眠る静さんをエリザベスに預けた。静を頼むのに、これほど適任の人はいないだろう。
エリナ&リサリサ「「待ちなさい。仗助」」
仗助「止めねぇッスよね?おばあちゃん達」
リサリサ「止めないわ。止める必要もない!我々は勝たなくてはならない!引き分けはない!新しいジョースター家の家訓よ!覚えておきなさい!」
エリナ「これも新たな家訓です!個人の主義や主張は勝手!許せないのは私どもの家族や友人を公然と侮辱したこと!他のお客に迷惑をかけずにきちっとやっつけなさい!」
エリナ&リサリサ「「行きなさい!仗助!あなたがジョースターの宝を傷付けたあの不届き者に、地獄へ行くべきくずにっ!地獄の穴へ背中押してやるのです!ジョースター家の者として!」」
仗助「少し違うっスよ、おばあちゃん達。確かに奴は地獄へ行くべきくずッ!けど、このおれが背中を押して叩き落とすのは地獄の穴なんかじゃあねえっス!そんな生易しい地獄なんかじゃあ、俺の怒りが収まらねぇっス!叩き落としてやるっスよ…本当の地獄ってヤツに、あのクズ野郎をよぉ!」
仗助さんは一歩ずつ、確実に歩を進める。
仗助「待たせたっスねぇ。八幡の前世のおじいちゃん達。アイツは俺なりの地獄へとキッチリ叩き落としてやるっス…アイツは俺にやらせて貰えねぇっスかね?」
ジョナサン「勿論だ、仗助!君の傷つけられた誇りが癒されるまで、あいつを殴るのをやめるな!」
DIO「ふん、このDIOが援護に回るんだ!完全なるとどめを………奴に刺せ!」
仗助さん達は奴に向かって走り出した。
アレッシー「うわぁぁぁ!来たぁぁ!」
アレッシーは逃げ出した。全く覚悟のない奴だ。
奴はロビーを駆け抜け、外のいなか町に出た。
DIO「この間抜けがぁ!ちょいとでもこのDIOから逃れられるとでも思っていたのかぁ!
DIOの姿が仗助さんの前から消える!
気が付いたときには奴の進路上から何かが落ちてきた!
DIO「無駄無駄無駄ぁ!タンクローリーだぁ!」
ドガシャァァァン!
流石はDIO。たかだか道を塞ぐ為だけにタンクローリーを落として一面を火の海に変えた!
そこに痺れぬ憧れぬゥ!
アレッシー「うぎゃぁぁ!じゃあこっちだぁ!」
ジョナサン「見苦しいぞ!ハーミットパープル!」
ジョナサンはハーミットパープルをアレッシーに巻き付け、引き寄せる!
そして腹部を殴って少し浮かせると…、
ジョナサン「コオォォォ!太陽のエネルギーを食らえ!
ふるえるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!おおおおおっ、刻むぞ血液のビート!
ドカドカドカドカドカ!
アレッシーはジョナサンの元祖オラオララッシュで殴り飛ばされ、仗助さんの方に飛んでくる。
アレッシー「ウグググ…ならばせめてお前だけでも!このリーゼント豚野郎!」
アレッシーは影で仗助さんを若返らせながら、斧を降り下ろして来た。
仗助「ドラァ!」
仗助さんは全盛期のクレイジー・ダイヤモンドで奴の斧を叩き折り、刃を奴の後方へと飛ばして柄を奪う。
アレッシー「うわぁぁぁ!」
アレッシーは泣きながら銃弾を乱射してくる。
仗助「無駄だぜ!このクズ野郎がよぉ!」
クレイジー・ダイヤモンドで全て受け止め、そして弾丸を逆に向けて奴に手足に向けて撃ち込む。
仗助「テメェの涙なんざに、何の心も動かされねぇ!テメェが泣かした静の涙の重みに比べりゃ!テメェの涙なんざ水素と地球1つ分くらいには重みが違いすぎる!」
アレッシー「何故だ!何で冷静さを失わねぇんだ!髪をけなされれば、逆上してくるというのは嘘の情報か!」
仗助「クックックック……」
アレッシー「な、何がおかしい!」
仗助「フフフ…フハハハハハハハハハ!」
人間、度が過ぎてグレートに頭に来れば、逆に笑ってしまうというのは本当だったらしい。
そこまで、仗助さんはブチギレているようだ。
アレッシー「偉くないねぇ!もう一度セト神を…」
ミドラー「見苦しいんだよ!」
何故か昨日助けたミドラーさんが、地面から岩を作ってアレッシーを曳き飛ばした。
アレッシー「うぎゃああぁぁぁ!」
再びアレッシーが仗助さんの前に落ちてくる。
ミドラーさんの
アレッシー「くそう!ミドラー!」
アレッシーがミドラーさんに向けて銃を構える!だが…
ブンブンブン…ザシュッ!
アレッシーの銃を持つ手が切断された。
さっきへし折った斧を直すことで、仗助さんの自動追尾弾は完成していたらしい。
仗助「さっきは逆上してだのなんだの言ってくれたなぁ?おい、けどなぁ…俺はよぉ、テメェに対してはよう…髪を貶される以上によぉ、既にぶちギレてんだよぉ!わかってねぇみてぇだがよぉ!」
仗助さんは奴の足を直した斧で切断する!
アレッシー「ひ、ひいいい!もうだめだぁ!DIO様!降参です!許して下さい!」
アレッシーは何故か標識の上で爪先立ちしているDIOに命乞いを始める。
DIO「ふん。良いだろう、私は許してやる。あくまでも私はな」
アレッシー「では助け「だが断る!」て」
DIO「許すとは言ったが、助けるとは一言も言ってはいない!本来ならば貴様など、さっきのタンクローリーで踏み潰していたところであったが、貴様を裁くのはこのDIOではない!」
アレッシー「そんな!私は貴方の忠実な…」
DIO「見苦しい!蛙の小便にすら劣る穢らわしさよ!覚悟するものは美しい!その対照的な位置にいる貴様の存在など、塵芥にも価値がないクズだ!仗助!ここは貴様がやるのが相応しい!」
ジョナサン「さぁ、やれ!お前が裁くんだ!仗助!」
仗助「1つ!キチッと死んで地獄に行くクズには、しっかり地獄への穴へ背中を押してやるべし!ジョースター家の家訓に従って、テメェに地獄への背中を押してやるよ!クレイジー・ダイヤモンド!」
クレイジー・ダイヤモンド「ドララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラァ!」
アレッシーの体とミドラーさんが作った岩がバラバラに砕け散り、そして1つとなる。
アレッシーは顔だけを残して岩と一体化する。
アレッシー「ひぎゃあぁぁぁぁぁぁ!俺の体が!岩と一緒に…動けねぇ、どうなってやがるんだ!」
仗助「死ぬことも出来ない、生き地獄って奴の穴に背中を押してやったぜ。死ねばDIOのように転生できっかも知れねぇけどよぉ、オメェには必要ねぇよなぁ?反省しやがれ!永遠になぁ!さて、次でもう二度と喋る事が出来ねぇようにしてやるぜ!次にテメーは、『やめて!それだけは!』…という」
アレッシー「やめて!それだけは!…はっ!」
仗助「永遠にただ見ている事しか出来ない生き地獄に落ちやがれ!ドラララララララ!ドラァ!」
残った頭を岩の中へと押し込み、今度こそアレッシーは永遠に沈黙した。
仗助「財団に連絡でも入れてくれ。次のロケットにでも積み込んで、宇宙に捨ててこいってよぉ」
アレッシーに若返らせられた仲間達が次々と元に戻る。
仗助「ありがとうっス。おじいちゃん達」
DIO「ふん。ジョジョよ、貴様との共演、悪くなかったぞ」
ジョナサン「僕もだディオ。仗助…君にジョースター家の未来を託す。僕達は八幡の中で見ているよ…さようなら」
DIO「東方仗助。次に静を泣かせることがあれば、このDIOが再び現れ、今度は私が貴様を裁く!それを忘れるな!さらばだ!」
ジョナサンとDIOは光りながら体が合わさり、そして八幡の姿へと戻る。
静「お兄ちゃん!」
元の姿に戻った静さんは目を覚まして仗助さんに抱き付き、そして…
チュッ!
仗助さんの唇にキスをしてきた。
静「お兄ちゃんのプロポーズ、静はお受けします!式はいつ?指輪も作らなきゃ!あ、結婚できる歳になったら入籍だよね?どっちの籍?東方静?仗助・ジョースター?ウフフフ♪楽しみだねぇ♪」
静さんは仗助さんにスリスリと体を猫のように擦り付ける。
エリナ「あらあら。これでもう、逃げられませんね?仗助」
リサリサ「静への言葉は、完全にプロポーズの言葉でしたからね。じたばたするようなら…」
エリザベスは人差し指を向けて…
リサリサ「コレ…ですからね?」
静「おばあちゃん達、ありがとう!静はもう大丈夫だよ!」
エリナ「二人の結婚式、楽しみにしていますね?いろはとして」
リサリサ「良かったわね。末永く幸せに。小町として見ているからね?」
二人もそれぞれいろはと小町に戻る。
ピッ!
兄さんがボイスレコーダーを起動させる。
仗助『お前は悪くねぇよ!もっと泣いて良いんだよ!ワガママを言えよ!もっと俺に甘えろよ!お前が望むなら何だってしてやるよ!一日中抱き付いて欲しいならそうしてやる!髪型だってお前が望むなら毎日だってオールバックにしてやる!SPW財団の次期社長の座だって、お前が欲しいならくれてやる!』
仗助『ああっ!お前がいなくなる事に比べたら、こんな髪型なんかどうでもいい!お前がそばにいてくれるなら、いくらでもそんな物を捨ててやる!』
仗助『だからよぉ静!置いていけなんて言うんじゃあない!もうお前がいない生活なんて俺には耐えられねぇよ!』
静『静はずうっとお兄ちゃんと一緒にいたい!』『いつまでも一緒にいたいよぉ!ううっ…うわぁぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!』
仗助『そうだよ!それで良いんだ!お前が苦しむ事なんて何もねぇんだよ!ぐっ……うおぉぉぉぉ!』
仗助『ひぃおばあちゃん、そしておばあちゃん…静を…俺の最愛の子を頼みます』
ジョルノ「素晴らしく感動的だったので録音させて頂きました。素晴らしいプロポーズでしたよ?仗助さん」
これはこれは…完全にプロポーズになっている…。そして兄さんの編集の仕方に痺れる憧れるゥ!
仗助さん、婚約したのか…?義理とはいえ、妹と?しかも中学生と?
ポンッ♪
八幡「ようこそ、千葉の兄妹の世界へ」
仗助「Oh my god!」
仗助さんの叫びがロッキーマウントの町に響いた。
アレッシー『セト神』
岩と一体化して
ケネディ宇宙センターから宇宙に上げられ、地球の衛星軌道を漂う事となった。
死にたいと思っても死ねないので、アレッシーは
考えるのを止めた。
東方仗助と静・ジョースター、長年の周囲の外堀埋めとジョルノのプロポーズ(と受け止められる)の音声記録によって事実上、婚約が成立。
東方仗助、シスコン&ロリコンとして、その趣味の人間からは現人神として崇められ、後に「ジョースケ」が世界共通の単語として登録されることになった。
仗助「グレートじゃあねえ~っス!」
<=to be continued=
おまけ♪
JOJO「で、覚えていたからなんだって?」
DIO「いや、その…」
JOJO「あの間抜け振りで活躍した気か?」
DIO「わ、私的には…」
JOJO「活躍どころか戦犯手前じゃあねぇか!死にさらせボケェ!」
DIO「このDIOが、このDIOがあぁぁぁぁ!」
ジョナサン「やれやれ…」
仗助、シスコン&ロリコンという扱い…。
まぁ…あんな録音あったら事実上婚約成立するよな…(汗)
それでは、また次回!