ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
というわけで、作戦会議の回です。
フロリダに到着した僕達は州の議会会議室に集められ、全ての戦力がここに集まった。
これだけの戦力がよく集まったものだ。
徐倫「まずはあたしからの情報ね。プッチは目的の36の極罪の魂を手に入れようとして色んなスタンド使いを使って懲罰房であたしに仕掛けて来たわ。でも、骨はレッド・ホット・チリペッパーが奪っていったし、あたしを殺そうとしていたスタンド使い達は懲罰房で侵入してきた忍さんや露伴先生、間田さんが倒してくれたわ。その過程で父さんの記憶を奪い返してくれた友達はやられてしまったけど…F・F…」
承太郎「…そのF・Fと呼ばれた彼女のお陰でテキサスで眠っていた俺が復活できた。ちなみに音石が手にした骨は奴が砕いて太陽に晒した。これで八幡が死んだとしても奴が天国に到達することは不可能になった。もっとも、八幡の骨が奪われてしまえば同じことだから、完全に天国を阻止できたわけでは無いがな」
DIO『やりたくてもできん。所詮、今の私はお前の中で眠る残留意識みたいなものだ。やるつもりもなくなったがな。例え14の言葉を魂に刻まれた所でお前がお前であれば問題はない』
JOJO『仮に可能だったところで、やろうとしたら俺が血をぶちまけてやる』
JOJOも会話に参加する。ていうか発想がグロい。
ジョナサン『僕も見張っておくよ。もっとも、ノースカロライナでの行動を見る限りじゃ、いつの間にかDIOも承太郎のいう黄金の精神が宿っていたみたいだけど』
八幡「OK。今ディオに確認したけど、36の極罪を集める気も力もまったくないみたいだ。14の言葉を刻まれても大丈夫らしい。後は俺が体を切断されなければ問題はない。続けてくれ」
八幡少年は話の続きを促す。
沙織「一方で自棄を起こしたプッチは自分の弟であるウェザーの記憶を蘇らせ、フロリダの街を混乱に落とそうとしていたの。もう天国なんてほぼ不可能になったから、ジョースターを殺すことだけしか頭になかったのね。だけど、ここでも誤算が生じたわ。記憶を取り戻したウェザーは死にたがっていたから…八幡ちゃんに送る刺客一人を巻き込んで私の魔法で殺してくれと言って…」
徐倫「何としても止めたかった…だけど、沙織さんを攻撃しようとして…」
沙織「結局、やるしか無かった…ごめんね。徐倫ちゃん」
陽乃「それで、巻き込まれた刺客は?」
間田「マニッシュ。死神の暗示を持つスタンド使いさ。可哀想な人だったよ。宗教的な問題で、彼の故郷は八重歯の子は不吉とかいう事で迫害された人生だったらしい。今ではそんな事は無くなったけど、彼の子供時代はそんな身体的特徴を前時代的な宗教観念で迫害される事も少なくなかったんだ」
マニッシュ…確か夢の中で襲いかかるスタンド使いだったな…。DIOが倒された時はまだ赤ん坊だったな。
沙織「生まれてくる場所や時代が違っていれば、あの人は今頃世界に名を刻む天才児になっていたかも知れないわね。迫害された青春を送ってきた彼は、もう歪みに歪みきっていて手遅れだった。彼はプッチの身代わりとなってウェザーによってマニッシュは死亡したわ」
徐倫「ウェザー…私を守る為に…もう一度あなたの声を聞きたかった…」
徐倫さんは顔を反らして涙を流した。
ヴァレンタイン「後は私だな。クリスタル・クルセイダーズ別動隊から報告を聞いた私は、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所(G.D.st刑務所)…俗名『水族館』を閉鎖する決定を下した。受刑者や勤務員は既に別の刑務所に移管してある」
露伴「なお、プッチの息のかかった者の炙り出しについては僕のスタンドが役に立った。一人一人の情報を閲覧してね。これで一つまた、創作意欲が沸いてきたよ」
八幡(さすがは露伴先生!どんな情報をも見逃さず、それを漫画にしたいというぶれない漫画への熱意!そこに痺れる!憧れる!」
オイ、また声が出ているぞ。
露伴「君だけだよ八幡君!真に僕を理解してくれる波長の合った人間は!」
小町「また声に出てたよ、お兄ちゃん。将来お兄ちゃんが小説家や漫画家、映画監督になる未来が無くて良かったよ。絶対に露伴先生の影響受けるから」
八幡・露伴「「その道があったか!」」
ジョースター家及びSPW財団関係者「「今さら逃がさないからな?」」
八幡「………………はぃ」
…これはひどい…。職業選択の自由はどこへ消えたんだ?まぁ僕も同じようなものだけど。
ヴァレンタイン「ヒキガヤ。諦めたまえ。それと諸君、続けても構わないかね?」
承太郎「申し訳ありません、閣下」
ヴァレンタイン「クリスタル・クルセイダーズの天国を阻止するという本来の目的は半ばなされた。しかし、
承太郎「閣下の最後の依頼を受けるか否かは…仗助と八幡、徐倫そして承一郎君。お前達が決めろ」
え?ジョースター家当主の承太郎さんが決めるんじゃあないんですか?
承太郎「今回、俺は何もしていない。仲間達と共にプッチ達を追い込んだのは徐倫。ここまでクリスタル・クルセイダーズを引っ張って来たのは仗助。そして大統領閣下と最初からここまで共にこの作戦を遂行してきたのは承一郎君。更にここが重要なのだが…全ては八幡を巡る戦いがこの戦いの根幹にあった。全てを決着を付けるのが俺達か…それとも国に任せるか…それらを決定する権利と義務がお前達にはある」
粋じゃあないですか承太郎さん。さすがは三代目ジョジョだ。
徐倫「やってやるわ。まやかしの為に世界を一巡なんかさせ、その為にF・Fやウェザーを殺し、他にも関係の無かった受刑者や勤務員が多く犠牲になった。あんな奴を野放しにするわけにはいかない。それに、ここで引き下がるようじゃあ、あたしは二度とジョジョを名乗る資格はない。大義名分なんかいらない。あたしの気が収まらないからやるの」
仗助「それでこそ、ジョジョだぜ徐倫。俺だって行くッスよ、承太郎さん。例え止められてもなぁ。家族や仲間がここまで虚仮にされて、黙っているなんて、そんなのはジョジョと呼ばれた俺達が許さねぇッス!一つ、戦術上逃げることはあっても、戦いそのものからは決して逃げるな!ジョースター家の家訓じゃあないッスか!」
承一郎「…僕はこの世界の人間じゃあない。
そこで僕はJOJOと入れ替わる。
JOJO「俺は既に地獄に堕ちた鬼だ。『天国』なんかに未練はない。だがな…、彼女達を守る為なら、俺は既に堕ちた地獄の更に下に堕ちてやる」
例え世界が違っても守り抜く。それが僕とJOJOの誓いだ。
八幡「全てはジョナサンとディオのやったことが百年近くも続く因縁の始まり。ならば二人の後始末は彼らの魂と記憶を持つ俺が付けるのがこれまで犠牲になった者達への唯一の償いだ。そこから逃げたら今後の俺の人生は何を為しても偽物だ。『やはり俺の青春はまちがっている。』そんな人生なんて本物じゃあない。当然、俺も行く」
決定を求められた僕達はそれぞれの胸の内を語る。
承太郎「よく言った。当然、俺も行こう」
仗助「皆はどうする?ここから先は強制じゃあない。行きたくない奴は行かなくて良い」
仗助さんがクルセイダーズのリーダーとして皆の意思を聞く。
ジョルノ「今回、まだ敵の中には僕の弟もいる。彼らの為にも、僕は行く。例え、始末することになっても」
静「一つ、地獄に落ちるべきクズは、キッチリ地獄への穴へ背中を押してやるべし!静も行かせてもらうよ!」
いろは「一つ、主義や主張は個人の勝手。許せないのは人様の家族や友人を公然と侮辱する者、他の者には迷惑をかけず、キッチリ殺るべし!私も行きます!」
小町「一つ、我々は勝たなくてはならない。引き分けはない!ここで逃げては勝ちはない!小町も行きます!」
億泰「俺は頭が悪いからよぉ、小難しい事はわかんねぇけどよぉ、ここで逃げたら男が廃るよなぁ。勝って胸を張って杜王町に帰りてぇ。男、虹村億泰。当然行かせてもらうぜぇ」
ミスタ「昔もこんなことがあったよなぁジョルノ。ブチャラティがディアボロを裏切る時に。あん時は次の幹部とか金だとか打算で動いたけどな。今は違うぜ。アバッキオやナランチャのように俺が落ち着ける場所はお前達の傍だ。あいつらが生きてこの場にいたら、絶対にお前達と共に行く。俺の心は今でもブチャラティチームだぜ?ジョルノ」
陽乃「今回、私達が戦ってきたのは皆あの時のDIO様の部下達だった。あまり仲間意識とかは無かったけれども、それでもあれはあれで1つの絆だった。こんなことがなければ生き残った者達は静かに暮らすことが出来たのかも知れない。直接手にかけてしまった私が言うのも今さらだけど、それでも彼らを巻き込んだ人達は許せない。弔い合戦なんて、私の柄じゃあないけれど、私も行かせてもらうわ」
CCの正規メンバーは決まった。
忍「ダチを見捨てて明日の食う飯がうめぇかよ。男の道は外れるとも男の道をそれるとも、女の道をそれるとも、踏み外せぬは人の道、散らば諸友、真の空に、咲かせてみせよう オカマ道ウェイ。あちしのこの信念は歳を重ねても変わらないわ。あちしも行かせてもらうわよ!ジョジョ達」
沙織「本当はね、毎週楽しみにしている食堂の常連さん達もここに来たがっていたの。忍ちゃんの友達にも規格外の戦いの天才や、スタンド使いの人も。その人達の気持ちを受けて、私はここにいるの。だから、その人達の分も私は行って戦うわ」
露伴「リアリティーだ。ここまで来たのに、最後まで居合わせなくては、全てのリアリティーが失われる。僕の書く漫画に、リアリティーのない物はいらない。僕も行く」
間田「僕は杜王町が大変な時には怖じ気づいて何も出来なかった。今度は逃げない。同じような人が一人、頑張って今も任務で頑張ってるんだ。僕も行く」
未起隆「仗助さん。前にも言いましたよね。僕でもやれるんだぞって、あなたに言いたい…と。それは今でも変わりません。行かせて下さい」
ヴァレンタイン「決まったようだな。それでは現在のGDstについて説明しよう。今のGDstは奴等の要塞だ。奴等は息を潜ませて隠れ棲んでいる。内部にはエンリコ・プッチ、綾瀬絢斗、DIOの息子と思わしきウンガロ、リキエル、ヴェルサスの三人、そしてケニーGとテレンス・T・ダービーがいることが先行偵察に出ているユウヤ・フンガミとアキラ・オトイシによって判明している。後は、承一郎君のように潜入している者もね。君達は明日、要塞化されているGDstに突入してもらいたい」
とうとう明日か…明日、全ての決着を付ける。
そこには恐らくサンタナもいるだろう。とりあえず、メンバーの確認だ。
クリスタル・クルセイダーズ正規メンバー
四代目ジョジョことSPW財団日本支部長兼クリスタル・クルセイダーズのリーダー
東方仗助
スタンド名:グレイシー・ダイヤモンド
五代目ジョジョことイタリア支部支部長兼ヨーロッパ最大のギャング団パッショーネのボスにてクリスタル・クルセイダーズのサブリーダー
ジョルノ・ジョバーナ(本名・汐華初流乃)
スタンド名:ゴールド・エクスペリエンス
七代目ジョジョ候補こと日本支部長補佐(非公式)兼波紋の戦士の総武中学一年生
静・ジョースター
スタンド名:アクトン・クリスタル
イタリア支部支部長補佐兼パッショーネ親衛隊長
グイード・ミスタ
スタンド名:セックス・ピストルズ
初代ジョジョのジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドーの魂が融合して転生した日本支部関東支部長(非公式)、兼波紋の戦士で総武中学一年生
比企谷八幡。
スタンド名:ザ・ジェムストーン
エリナ・ジョースターの転生で日本支部関東支部千葉課長(非公式)の総武小学六年生
一色いろは
スタンド名:ナイチンゲール・エメラルド
エリザベス・ジョースターの転生で元波紋の一族の当主、日本支部関東支部補佐(非公式)兼波紋の戦士の総武小学五年生
比企谷小町
スタンド名:サンシャイン・ルビー
日本支部長護衛、会社員(現在はSPW日本支部に出張扱い)
虹村億泰
スタンド名:ザ・バンド
元DIOの部下アヌビス神の転生で元汐華家の刺客の総武高校一年生
茅ヶ崎陽乃(本名・雪ノ下陽乃)
スタンド名:アヌビス神
もう一人の七代目ジョジョで、平行世界の秀英組次期組長(本人は否定)兼謎の傭兵DIOの息子 凡矢理高校生
一条承一郎(もう1つの人格・JOJO)
スタンド名:クリスタル・ボーン&ブラッディ・シャドウ
次にクリスタル・クルセイダーズ別動隊
東京ひびきの市のカフェ Sunny lightのオーナー兼店長
兼クルセイダーズ別動隊リーダー
藤崎忍
スタンドなし 特殊能力・能力を含めた変身
異世界の傭兵で魔法戦士、藤崎忍の従姉で別動隊副リーダー
藤崎沙織
スタンドなし 謎の天才 異世界の魔法
漫画家(現在は休載中)で日本支部の専属イラストレーター
岸辺露伴
スタンド名:ヘブンズ・ドアー
杜王町の会社員(現在はSPW日本支部に出張扱い)
間田敏和
スタンド名:サーフィス
杜王町の無職(経歴不明)の自称宇宙人
支倉未起隆
スタンド名?:アース・ウインド・アンド・ファイヤー
(任務中の為不在)
世界的ウルトラ・スーパー・ギタリスト
音石明
スタンド名:レッド・ホット・チリペッパー
(任務中の為不在)
杜王町、SPW財団運送業下請け会社、噴上運輸社長
噴上祐也
スタンド名:ハイウェイ・スター
(任務中の為不在)
潜入中の為、公表されず
正規メンバー入り?
三代目ジョジョことジョースター家当主のアメリカ海洋学者
空条承太郎
スタンド名:スター・プラチナ
6代目ジョジョにて今代のジョジョ
空条徐倫
スタンド名:ストーン・フリー
(治療中の為、今夜合流)
GDst囚人
エルメェス・コステロ
スタンド名:キッス
(治療中の為、今夜合流)
GDst囚人
ナルシソ・アナスイ
スタンド名:ダイバー・ダウン
後方支援(壮行会会食担当及び戦闘食作成)
杜王町イタリアレストランオーナー
トニオ・トラサルディー
スタンド名:パール・ジャム
総指揮
アメリカ合衆国大統領
ファニー・ヴァレンタイン
スタンド名:Dirty Deeds Done Dirt Cheap
後方支援(壮行会会食担当及び戦闘食作成支援)
主婦
広瀬由花子
スタンド名:ラブ・デラックス
以上が僕達の最後の戦いのメンバーだ。
ヴァレンタイン「さて、いよいよオペレーション・クリスタル・クルセイダーズも大詰めとなった。ここで恒例のファイナルミッション名を決めようじゃあないか」
承一郎「好きですね?大統領。クリスタル・クルセイダーズじゃあダメなんですか?」
ヴァレンタイン「今までこのメンバーでやってきたのだ。チーム名は変わらないが?あくまでもこの最終ミッションの名前だよ。やはり気分は大切だからな。さて、これを決めるに相応しきは…」
大統領が八幡少年を見る。他のメンバーも…
八幡「お、俺?」
承一郎「さっきも言っていたじゃあないか。全ては君の前世が始まりだって。そして、全てがザ・ワールドを巡る戦いだったって。ならば、相応しきは君だよ八幡。クリスタル・クルセイダーズだって君が考えた名前なんだしね」
八幡「わかりました。ならばファイナルミッション名は…」
八幡少年は少し考えた後、顔を上げた。
八幡「
ヴァレンタイン「ふむ。エンドレス・ザ・ワールド…か。悪くない。それでは翌朝よりオペレーション・クリスタル・クルセイダーズのファイナルミッション、エンドレス・ザ・ワールドを始動する!健闘を祈る!どジャアァ~ン」
大統領はアメリカ国旗に包まれて姿を消した。
本当に神出鬼没だなと苦笑する。
だが、短いが長かったこの戦いの最終決戦が始まる。
待ってろよプッチとサンタナ!僕達はお前らにとって脅威の来訪者となるだろう!
←To be continued
最後の台詞は『バオー来訪者』の主人公である橋沢育朗の台詞ですね。
『ぼくはおまえらにとって脅威の来訪者となるだろう!』