ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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前回までの、ジョジョの奇妙な冒険ッ!

八幡の魂の欠片である聖なる遺体が体に入り込んでしまった承一郎。そんな承一郎に依頼が入る。依頼は麻薬組織のボスの抹殺。

しかし、そのボスを警護するPMCには承一郎にとって因縁の相手、サムが加入していた事が判明する。

承一郎は悲劇の地、ボリビアで再び亡き親友、信乃の『村雨』を振るうッ!


『残虐性を持たない無人機』と『砂漠の嵐』その①

承一郎「皆、配置に着きましたか?」

 

ジョルノ『ああ、バッチリだよ承一郎』

 

承一郎「分かりました、それでは行きます。ムーブ!」

 

麻薬組織のボスの始末、その任務には四人組(フォーマンセル)二小隊で行われる事になった。

 

メンバーは承一郎(&ジョニィ&八幡)、陽乃、雪乃、DDとジョルノ、ミスタ、トリッシュ、留美に分かれた。

 

DD「ワン!」

 

DDは自慢の嗅覚で敵がどこにいるのかを索敵して承一郎に教えてくれる。

 

承一郎「ありがとうDD。この先2時の方向に三人います」

 

八幡『この犬、前感想欄で俺にスタンナイフで攻撃してきたような…』メメタァ!

 

そんな事は知らない。というよりそれは運対で消された。←メメタァ!

 

雪乃「すごい…」

 

承一郎「DDはただのマスコットじゃあないって事ですよ。嗅覚で敵や捕虜を索敵して僕に教えてくれるんです。オセロットが訓練したんです」

 

陽乃「山猫(オセロット)が犬の世話をねぇ…?」

 

承一郎「さて、二人は周囲の警戒を。僕が片付けます」

 

承一郎は物陰から物陰へ気配を周りと同化(シンクロ)させてゆっくりと男達に近づく。そして、

 

承一郎「連続ッ!Cッ!Qッ!Cッ!」

 

男達「「ナチョス!」」

 

男達はあっけなく承一郎の連続CQCによって倒される。

 

承一郎「よし、終わりました」

 

陽乃「早いわね、さすがだわ」

 

承一郎「よし、行きましょう」

 

承一郎が先行して建物の中を進む。

 

今回の作戦はパック達反乱軍がボスの元へ陽動として動いている間に、二方向からの挟み撃ちの形になる。どちらかが戦闘になったとしても、反対側の方がその隙を突いて始末する。そういう作戦だ。

 

?『待っていたぞ、毒蛇(ヴァイパー)

 

突然、機械音がかった声が聞こえた。

 

雪乃「何かしら…?」

 

承一郎「皆、下がって」シュカァン!

 

承一郎は『村雨』を抜いて構える。

 

承一郎「誰だ」

 

建物の前の曲がり角の先からした声に警戒するが、

 

ガガガガガガァッ‼︎

 

突然承一郎の横の壁の後ろ側から大型高周波チェーンソーが飛び出る!

 

承一郎「なっ⁉︎」

 

そのまま迫ってくるチェーンソーを承一郎は仰け反って躱す。某ライトニングボルトのような顎擦りはないッ!

 

チェーンソーが壁から床、そして反対側の壁を通った瞬間、

 

承一郎「ッ⁉︎」ガクッ

 

建物が前に傾く(・・・・)

 

承一郎(…いや、これは僕のいる部分だけチェーンソーで切断されたのかッ!)

 

後ろを振り返ると、瓦礫が承一郎に迫る!

 

承一郎「ぐっ!」

 

承一郎は真下の地面に空中で態勢を整えて着地、上から落ちてくる瓦礫を叩き斬る。

 

承一郎「ハァッ!」ズバァン!

 

一際大きい瓦礫を切断する。しかし、

 

ギュィィィィィンッ‼︎

 

その瓦礫の上に乗っていた、四足獣形状の機械が高周波チェーンソーを承一郎に向ける!

 

承一郎「うおおおおおおおおッ!」ギィィィィン‼︎

 

承一郎はチェーンソーを水圧カッターを帯びた『村雨』で受け止める。

 

四足獣兵器は右前足の爪を承一郎にくり出すが、承一郎は間一髪それを回避、ボディに蹴りで吹っ飛ばす。

 

両者お互いに態勢を整えて、距離を取る。

 

陽乃「承一郎!大丈夫?」

 

承一郎「なんとか大丈夫です。…一体君は?」

 

LQ-84i『LQ-84i、対話IF(インターフェイス)搭載型無人機だ』

 

雪乃「対話IF(インターフェイス)?」

 

LQ-84i『自律型の無人機には高度な人工知能(AI)が搭載されている。学習と対話IFにより人との会話も可能になった』

 

LQ-84iは雪乃の疑問に対してそう説明した。律儀なAIだ。

 

LQ-84i『思考形態は異なるが、俺にも知性がある』

 

承一郎「知性だって?それじゃあ聞くけど、君は何のためにここにいる」

 

そう尋ねた瞬間、LQ-84iが尾の先にあるマニュピレーターから高温を帯びたナイフを高速で飛ばす!

 

承一郎「オラァッ!」バシバシッ!パシッ!

 

承一郎の『クリスタル・ボーン』がその内の二本を後ろの二人と一匹を当たらないように弾き飛ばし、承一郎は残りの一本を掴む。

 

八幡『速いな…そしてそれを防ぐ承一郎も…』

 

壁に突き刺さった二本のナイフは、ジュワァッ…!と音を立てて周囲を焦がす。

 

LQ-84i『お前達を殺すためだ』

 

承一郎「ご立派な知性だ。命令には疑問も抱かないのか?」

 

承一郎は掴んだナイフを放り投げる。

 

LQ-84i『何を思おうと俺に命令を拒む権利はない。逆らえば俺の意識は消去される。不本意だが、選択の予知はない』

 

LQ-84iはチェーンソーを地面に突き刺しながら答えた。

 

承一郎(不本意だが…?こいつ…『残虐性』がないのか…?)

 

無人機というのは意識がないので淡々と任務をこなす『残虐性』がある事が特徴だが、この無人機は違う。知性があるゆえに意識が有している。

 

知性と意識があるゆえに『理性』を持っている。だから『残虐性』がないのだ。

 

承一郎「逆らうために知性を使え」

 

承一郎は頭をトントンと指で叩く。

 

LQ-84i『ならばお前達が手本を見せてみな、人間!』

 

LQ-84iは跳躍、建物の上に着地する。

 

陽乃「承一郎…」

 

承一郎「二人共、先に進んで下さい。ここは僕がやります」

 

陽乃「いいえ、ここは私がやるわ」ザッ!

 

陽乃は前に出て、LQ-84iを見る。

 

陽乃「いいかしら?」

 

承一郎「…分かりました、雪乃さんは?」

 

雪乃「私もやるわ」ザッ!

 

雪乃も陽乃と並んで立つ。

 

承一郎「…了解しました、ヤバくなったら無線で連絡して下さい。すぐに戻ります」

 

陽乃「分かったわ、でもこいつは…」

 

雪乃「私達姉妹が倒す!」

 

LQ-84i『アオォォォーーーーーーン‼︎』

 

LQ-84iの咆哮が大気を震わせる。

 

陽乃&雪乃対LQ-84i(対話IF搭載型)、戦闘開始ッ!

 

 

DDをジョルノ達に向かわせた承一郎は気配をシンクロさせながら素早く移動する。そして開けた場所に出た。

 

承一郎「ここは…」

 

ズゥゥゥン…ッ‼︎

 

急に地面が揺れる。

 

承一郎「むっ…⁉︎」

 

突如、大型兵器が空中に飛び出し、持っている巨大な斧を振り上げ、承一郎へ向ける!

 

承一郎「何ッ⁉︎」

 

承一郎は『村雨』で受け止めるが、

 

承一郎(クソッ、なんてデカさだこの斧ッ!)

 

あまりの大きさにパワー負けをしてしまい、承一郎は吹っ飛ばされてしまう。

 

承一郎「ぐおっ!」

 

大型兵器は自身と斧のブースターによって加速、承一郎に迫る!

 

承一郎は跳躍して、横薙ぎの一振りを躱した。

 

承一郎「何者だ?」スタッ

 

よく見てみるとこの大型兵器、中に人がいる。というよりは、その人を覆う形のボディなのだ。

 

カムシン「俺はカムシン、砂漠の嵐だ」

 

承一郎はこの顔に見覚えがあった。確か資料で見た『デスペラード社』の幹部達、『破滅を呼ぶ風(ウインズ・オブ・ディストラクション)』に次ぐ実力者だったハズ。

 

承一郎「なるほど、麻薬組織のボスの護衛か…」

 

ならば、こちら側は陽動として十分な活躍は出来ている。後はジョルノ達に任せれば問題ないハズだ。

 

カムシン「俺達は自由と資本主義を世界に広める義務があるからな」

 

承一郎「自由だって?それは伝統あるコーヒー農園をコカ農園に変えて、麻薬作りを強制させる事を言うのか?お前はただ自由と資本主義を広めるという表向きの任務に酔っているだけだ」

 

カムシン「フン、戦争の犬(ドッグ・オブ・ウォー)風情に俺達の大義は分からんか…」

 

承一郎「お前達がそれを言うのか?無法者(デスペラード)風情が」

 

カムシン「仕方ない、この国の自由のために…死ね‼︎」

 

承一郎(&ジョニィ&八幡)対カムシン、戦闘開始ッ!

 

 


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