ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子──   作:GIOGIO

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少し遅れてしまいましたが、二周年記念回です。一周年記念回の時に書いたようにマザーベースでの誕生日です。


秩序の外の誕生日(Happy Birthday in Out of Order)

ある日、司令部プラットフォーム───

 

バラバラバラ……

 

ローター音を立てながら、あるヘリがプラットフォームのヘリポートへゆっくりと降下した。

 

ピークォド「着きました、今日もお疲れ様でしたボス」

 

承一郎「ああ、ありがとう」ガラッ!

 

その搭乗者、一条承一郎はヘリのドアを開けて足をヘリポートにつけた。

 

最近はあまりマザーベースに戻る日がなく、今日はようやく任務(ミッション)の合間に休める日が来たのだ。

 

ドンッ!ドドンッ!

 

承一郎「ッ‼︎」スチャッ!

 

突然の音に反応してハンドガンを構えた。しかしおかしい、いつもなら巡回しているスタッフ達がいない。こんな大きな音が聞こえていないなんて事もないハズだ。

 

すでに襲撃を受けている?それにしては静かすぎる。一体なんだ…?

 

ドンッ!ドドンッ!

 

音の方角に見ると、そこには鮮やかな色合いの火花が舞っていた。

 

承一郎「これは…」

 

そうだ、これは…昔、夏によく親父と一緒に見た──

 

承一郎「花火…なんでここで…?」

 

そしてどこからか先程とは違った音楽が聞こえて来た。

 

『『 Happy Birthday 真の英雄♪

Happy Birthday 敬礼だ♪

Happy Birthday おめでとう♪

Happy Birthday to you♪ 』』

 

音楽と共に隠れていたスタッフ達が姿を現して歌いながらケーキを運んできた。

 

スタッフ達「「おめでとうございます、ボス!」」

 

カズ「ボス、おめでとう!」

 

承一郎「これは、一体……」

 

エヴァ「あなたが任務に行ってる間に密かに用意しておいたのよ」

 

カズ「花火はあんたの親父さんに手配してもらってな。ウチのGMP、かなり減っちまったから覚悟しとけよ?」

 

承一郎「ああ、ありがとう……ホントお前達、いいセンスだよ」

 

オセロット「オレからの祝いの品だ、ボス」スッ…

 

そう言ってオセロットが出したのはキューバ産の葉巻だ。

 

スタッフ「おお…」「さすが…」「渋い…」

 

承一郎「ありがとう、オセロット。ライターは…いや、火はあったな」

 

葉巻のヘッドを骨の手刀で吸い口を水平に切り落とし、ライターを出そうとするが、承一郎は近くにあったケーキのロウソクの火で点けようとするが、

 

カズ「ダメだぞ、ボス」

 

カズが葉巻を取る。

 

承一郎「じゃあ改めて…フーッ!」

 

承一郎は一気にロウソクの火を全て吹き消した。

 

スタッフ「ヒュー!」「おめでとうございます!」

 

スタッフ達が楽しそうに祝ってくれる。

 

カズ「それじゃあ皆!中でドンチャン騒ぐぞォーッ‼︎」

 

スタッフ「「おおーーッ‼︎」」

 

承一郎「ははっ…それじゃあ、行くか!」

 

ここは天国の外側(アウター・ヘブン)、神に見放され、天国(ヘブン)から追放された者達が地獄(ヘル)に作り上げた楽園、秩序の外(アウト・オブ・オーダー)

 

どこの国家に付属せず、思想、イデオロギー、人種、言語。あらゆる隔たりを超えた戦士達が唯一、生の充足を得られる理想郷(ユートピア)

 

たとえその一寸先が地獄だとしても、それでも彼等は進み続ける。

 

それが戦う事でしか自分を表現出来ない者達が出来る、世界への抗いだから。

 

 

<=to be continued=


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