ジョジョの奇妙な冒険──5人目のDIOの息子── 作:GIOGIO
次は裏花京院さんのストーリー。『未来への遺産』での話だから中間のデモはない。ならいつもの如く自分達で想像のストーリーを演技するのだろうか……?
いろは「ごめんなさい。承一郎先輩。この裏典明おじさんのストーリーではそのおふざけはできません」
いろはさんが拒否してきた。何故だろうか?
八幡「見てればわかるよ。CAPCOMめ……」
確かに聞いているだけではわからない。
オープニング
サングラスをかけた花京院さんが映っている。
ナレーション『エジプトへの旅の途中、敵のスタンド使いの攻撃により目を負傷した花京院は病院に一人残り、傷の治療をしていた。そこに以前倒したはずの夢のスタンド、デス13が花京院を夢の世界へと引きずり込み、味方の承太郎達が次々に襲ってきた』
こ、これは………。
八幡「これでもやるか?あの脳内デモ」
承一郎「………いや、これは流石にシュール過ぎる…さすがに無理だ……」
ここであのおふざけはさすがにできない。
完全な創作ならば(人としてどうなのかは別として)それでも出来るだろう。物語として「これはこれではあり」と思えるかもしれない。だが、これは僕達にとっては史実であり、登場している人物は実在した人物達だ。
ましてやこの世界の場合は当の花京院さんが海老名姫菜として実在している。これをやっている海老名さんはどんな心境だったのだろうか。
八幡が表の花京院さんよりも裏の花京院さんの方がもっとたちが悪いと言っていた理由がわかった……
夢の中で仲間たちに襲われる悪夢……。そんなものをあのおふざけでデモをやることは出来ない。想像したくもない!そうだろ?ジョニィ……
ジョニィ『……ああ。海老名の気持ちを考えると尚更にな』
第1話 戦いの年季
まずはジョセフさん。海老名さんは相変わらずの舐めプ&お腐れプレイをしているが……。
徐倫「空元気だったわ。腐ったプレイも見ていて痛々しかった」
海老名さん……。裏花京院さんの性能は見た目こそ変わらないが全ての威力が弱体化している。
酷かったのは新しく追加されたスーパーコンボ。
『真・半径20メートルのエメラルド・スプラッシュ』だ。花京院さんが画面上空へと消えて行ったと思ったら、画面全体にハイエロファントの結界が張られる。そして背景に移動した花京院さんからエメラルド・スプラッシュが放たれる。
画面全体が攻撃範囲で発現までそれほどの時間はかからない。どこも酷いところはないように思えるだろうが酷いのはその威力だ。とても威力が弱い!下手をしたらノーマル花京院さんの必殺技の方が威力がある!
演出以外の何者でもない!これは酷い!キャラクターの名前に反して弱くなっているとはどういうことなんだ!
八幡「酷いだろ?色々と……」
承一郎「ああ……まさかこれほどとは……」
第2話 誇り高き騎士
ポルナレフさん
第3話 炎の魔術師
アヴドゥルさん
第4話 変幻自在の砂の猛獣
イギー
第5話 恐怖の女教皇
ミドラー
当時としてはミドラーは敵だったから何でも無いとは思う。だが、この世界ではミドラーは味方だ。この世界のジョルノ兄さんが僕の世界にやって来たとき、ミドラーは海老名さんと一緒に別の世界へ行っていた……。なんたる偶然による皮肉なのだろう。
第6話 裁くのは誰だ!
承太郎さん
見ているのが辛くなってきた。
第7話 亜空のしょうきヴァニラ・アイス
ヴァニラ・アイス?ここでマニッシュを倒して合流出来たと思って良いのだろうか?だが、ここまで来ても八幡達の顔色は変わらない。
最終話 DIOの世界
何故だ……まだ八幡達の表情は暗いままだ……。エンディングを迎えた時にでさえ……。
エンディング
DIO『ザ・ワールド!これが……『世界』だ…。もっとも、時間の止まっているお前には……見えもせず、感じも出来ないだろうが』
こ、これは……この場面を僕は知っている!夢で……初めてジョニィを感じた時に見た光景!だとしたら…
止めろ!それを従妹の一色さんにみせるのか!見ると一色さんは青ざめて見ている。見ない方が良い!早く自分の家に帰るんだ!
このシーンは……このシーンはぁ!このシーンは史実における花京院の最期なんだぁ!
DIO『死ねィ!花京院ッ!お前は自分が死んだことさえ気付いていない……』
八幡「く……前世の所業とはいえ……ぐ……すいません!義母さん!これは本当にあった事なんです!俺が……俺の前世が…あなたの従兄を殺してしまいました!」
いろは母「ハチ君……」
八幡が一色さんの前で土下座する。八幡にとってみても辛いだろうな……この結末は。全て事実なのだから。
ジョセフ『え!?これはッ!バカな!?いきなり吹っ飛ばされている!』
DIO『ジョセフ。次はお前だ』
ジョセフ『DIOッ!』
DIO『お前は血を吸って殺すと予告しよう』
花京院『さ……最後の……エメラルド・スプラッシュ!(メ、メッセージです………ジョースターさん)』
ナレーション『花京院典昭、死亡。彼が死んだ後、承太郎達は激しい死闘の末、宿敵DIOを倒したのであった。DIOの死体を朝日にあて、この戦いに終わりを告げた時、スピードワゴン財団のヘリからの無線連絡が虚しく響いた』
パイロット『花京院典明は死亡。ヘリコプターにて遺体輸送中』
財団職員『了解』
スタッフロール
いろは母「これが……典明くんの本当の最期……」
報われない!なんて報われないエンディング!苦労してエンディングにたどり着いた果てが史実エンド!CAPCOMは花京院さんに恨みでもあるのか!
承一郎「八幡がふざけられない…裏の花京院さんの方がもっと酷いと言った理由がわかった……これは酷すぎる」
八幡「…………」
いろは母「ハチ君……顔をあげて」
八幡「義母さん………」
いろは母「DIOのやったことは許せない……だけどもう、ハチ君はDIOではないんでしょう?」
八幡「………はい」
いろは母「でも、典明くんだった姫菜ちゃんはあなたの事を許している以上は、わたしに何か言う事はないわ。それに、もうハチ君は散々苦しんで来たのよね?DIOだった事を……だったら、ウルフスという存在からいろはや姫菜ちゃんを助けてあげて……。そして、あなたも絶対に帰って来るのよ……千葉村みたいな事になったら許さないわ。それがわたしや花京院のおじさん達への罪滅ぼし……。わかったわね?」
八幡「………はい。すみません……」
八幡はそこで泣いてしまう。
これは過去に起こった事。それはどんなスタンドでも変えることは出来ない。起きた事実を変えてはならない。犯した罪を償えるのは……未来で示すしかない。
さて、次はイギーか……。どうか後味の良い結末でありますように…。
<=to be continued=