機動戦士ガンダムSEED --二つの太陽--   作:月奏

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 思い切って投稿しました。


第一話 転生? 憑依?

 俺は暗闇に覆われた室内で意識を覚醒した。

 頭がすごく痛い。割れる位に。炭酸で割った梅酒がおいしいからと調子に乗りすぎて沢山飲んだせいだ。今さら思うと何で常日頃酒を飲まない癖にしこたま飲んだんだと後悔で一杯だ。

 体の様子を確認していると、俺はあることに気がついた。

 

「あれ……」

 

 手が小さくなっていないか? それに視界が違うような気がする。それにパジャマ姿となっていた。おかしいな? ジャージ姿で寝た筈だ。

 慌てて立ち上がって周りを見ると周りにあるものが大きくなったように見えた。

 

「いや、違う」

 

 俺が小さくなったんだ。今俺が置かれている状況は訳の分からない奇奇怪怪な状況だ。目が回りそうな位に混乱していた。

 気がつけば目が闇に慣れたのか周りが鮮明に見えてきた。それを利用して、この部屋にある鏡を眺めてみることにした。無意識に怖がってしまっているらしくおそるおそる鏡を見つめた。

 

「おぉ」

 

 思わず、間抜けな声を出してしまう。

 違う顔だ。見飽きていた平凡な俺の顔ではない。どこかの小説の表紙を飾っていた一人の男性キャラクターと同じ女の子と間違えそうな中性的な顔……これに驚いている場合ではない。俺は子供になっていた。いきなりの超展開に頭を抱えそうだ。そうなのに顔は特に変化のない無表情で、俺は人形になったのかと錯覚を覚えそうだ。

 ――C.E六〇一月二日。

 

「コズミック・イラ……」

 

 コズミック・イラ。略字にするとC.E。間違いない。俺は確信する。この紀元が当たり前のようにカレンダーにあるのならば、ここはあの世界なのだろう。

機動戦士ガンダムseedの。

 この作品は、リアルタイムで見た初めてのガンダムでガンダムシリーズを知るきっかけとなったアニメだ。だが、視聴したときの年齢が小学生ぐらいだったせいかあれに関する記録は薄く同じくあれに関する知識は全くなかった。それに最初から全部見た訳ではない。偶然やっているのを見ただけなのだ。アラスカ……サイクロプスでパーン……今でもすごいトラウマになっている。あんな死にかたはしたくないな。しかし、今さらと思うと見たことがあるガンダム作品が種とかVガンとか描写面やストーリー面でトラウマ満載のエグイもんばかりじゃないか……。よくもまあ人格が歪むことがなかった。ある種の奇跡だ。

 だとすると、俺はナチュナルかコーディネーターどっちなんだろうな?

 いや――。

 

「しかし、おかしくないか?」

 

 今さらが思うが何で納得しているんだ。普通は信じられないだろ!! それにC.Eの単語を見ただけで理解し過ぎているぞ。俺は決闘者(デュエリスト)じゃないんだぞ。いつの間に変人になったんだ、俺は。

 いかん、いかん、半ば現実逃避しているよな。本当の意味で冷静になろう。じゃなきゃ気がもたない。落ち着け、落ち着け。

 再び周囲を見渡してみた。壁に世界地図が貼り付けてあった。それに描かれている日本列島の隣に書かれているのは――。

 

「えっ、日本皇国と日本連邦国……何で日本が二つ(・・)あるんだ?」

 

 コズミック・イラの勢力でこんな国、勢力は存在していたっけ?どうやら、ここは機動戦士ガンダムseedであってそうではない世界らしいな。並行世界の一つかな? 冴えてしまった頭脳が変な結論を導いていた。

 全く訳が分からないな。酔っ払って寝たせいで変な夢を見ているのか? いや、それにしてやけに鮮明だな。

 こうして考えているうちにハッと気づけば窓から朝日が入っていた。結局一睡もできなかった。

 

 ――今思えば、なぜか名前は思い出せない前の俺は死んで、人代蒼也(ひとしろ・そうや)としての俺が始まりだったのかもしれない。所謂、転生だ。おそらくだが寝ているうちに死んだせいだと考えられる。もしそれが本当ならば信じたくて信じたくない複雑な気持ちだ。梅酒の飲み過ぎによる急性アルコール中毒が死因なんて情けなさ過ぎる。どれだけ酒が弱いんだよ……。

 





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