Harry Potter Ultimatemode 救済と復活の章   作:純白の翼

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第17話 暴かれた裏切り者

スネイプが俺に減点を言い渡した。寮対抗杯に興味の無い俺からすれば、痛くも痒くも無いけどな。

 

「今夜、アズカバンに3人の囚人が新たに追加されるわけだ。1人は逆戻りなわけだがな。」

 

「セブルス。君は、ピーターの話を聞いていないからそんな事が言えるんだ。」

 

「死喰い人は、どこまで行っても死喰い人って事ですね。」

 

「黙ってろ。この内通者め。そしてハルフォード。見損なったぞ。マグルの警察組織に所属していながら、こんな犯罪者を庇うとは!」

 

「どうとでも言いなさい。この、死にたくないだけの臆病者!自分が正しい事をしていると信じて疑わない、最もドス黒い悪魔!ジェームズ先輩やリリー先輩を死に追いやる様な真似を平気でしておいて、何を言っているのかしらね!」

 

悪戯仕掛人の中で、最もスネイプを嫌っているのはメリンダだって事が良く分かったよ。父様やシリウスがまだ、生易しいんじゃないのと感じる位には。

 

「愚かだな、スニベリー。碌に真実を知ろうとしないとは、お前の昔からの悪い癖だ。そもそもお前、ダンブルドアに寝返るまでに、一体どれだけの悪行を犯したと思っている!?」

 

シリウスは、スネイプに皮肉を言った。

 

「黙れ黙れ黙れ!!!」

 

「黙ってやるよ。話しを素直に聞くならな。」

 

「その必要はない。ここに吸魂鬼を呼んでやる。そして……嬉しさの余り、貴様にキスを施すかもしれんしな。」

 

ロイヤル・レインボー財団がいるから無理なんだけどな。義祖父ちゃんは、スネイプに対して憎悪を込めた目をしている。だが、スネイプはシリウスとリーマスをようやく破滅に追いやれるという歓喜の余りに、それに全く気付いていない。

 

「あなたに一生縁の無い行為を?笑わせるわね。」

 

身の程を弁えないスネイプにメリンダが嘲笑いながらそう言った。流石に実力行使をする事は無いだろうけどさ。だが、奴は感情的になる余り、ローガー家やキットの存在を忘れているんだ。

 

「黙れハルフォード!」

 

「メリンダさん。どうしてスネイプ先生を挑発するんだろう?それじゃ、火に油を注ぐだけなのに。」

 

エリナが俺に言ってきた。

 

「迂闊に手は出せないだろうさ。それをやったら、ロイヤル・レインボー財団の報復を食らう事になるんだからね。」

 

「まあそうだけど。」

 

「セブルス。話くらいは聞いてあげましょう。この3人の話は筋が通っておりますよ。判断するのであれば、それからでも遅くありませんわ。」

 

イドゥンが前に出て、スネイプを説得する。シリウスとリーマスとメリンダを指差して。

 

「イドゥン。我輩がここに来なかったら、君は死んでいたのかもしれないんだぞ。少しは我輩のいう事を聞いていただきたいものですな。」

 

「私の人生は、私が決めるのです。あなたに指図される筋合いは、ありませんわよ?」

 

「昔の復讐を完遂する為に、罪の無い者を破滅させる……か。ま、気持ちは分からなくもないがな。」

 

俺がボソッと小さな声で言った。だが、スネイプはそれが聞こえたのか、俺の方に向き直った。そして、俺の胸倉を掴み、床に叩き付けた。多分、額から血が出ているだろうな。ズキズキするし。ハー子は悲鳴を上げている。メリンダは、デザートイーグルをスネイプに向けている。

 

「『気持ちは分からなくもない』だと?……その態度は何だ!!その見下したような態度は!!!そして……その憐れむような視線は!!!!!我輩は今、お前のその首を助けてやったというのに!お前は、我輩に対して復讐心を今すぐ捨て、這いつくばって感謝して然るべき…………」

 

スネイプの言葉は続かなかった。気付いた時には、スネイプは俺から見て右方向に倒れるようになっていたのだから。皆は最初、何が起こったか分からなかった。俺から見て左に義祖父ちゃんがいた。一体何をされたらそうなるのか分からない程に激昂している。俺達ホグワーツの生徒のみならず、キットや義兄さんや義姉さん達もここまで激怒したところを見るのは初めてのようだ。

 

「ガハッ!」額から出血をしながらも、何とか意識はあるようだ。

 

義祖父ちゃんはスネイプの近くまで来て、彼の腹部を踏みつけた。そのまま足でスネイプを押さえつける。

 

「……!?アラン……ローガー…………」

 

「どの面下げて私の所にやってきた?昔、私の息子夫婦をヴォルデモートの命令で見せしめで殺しておいて!!!」

 

「!!?」スネイプがかなり動揺している。そして一気に青ざめた。本当みたいだな。

 

「さっきから聞いていれば、自分の所業を棚に上げて!そして何より、私の家族を傷つけて!!今回という今回は許さん…………許さんぞ!!!貴様などこうしてやる!!!」

 

義祖父ちゃんは、スネイプを魔法で吹っ飛ばした。

 

「我輩とて、先程のポッターに対する行動は感情的になる余りに頭に血が上り過ぎたことは認めます!!正直、冷静になったら軽率だったと思っております!しかし、今はこれまで犯した所業への贖罪の為に行動しているのは事実です!本当なのです!誓っても良い!!どうか、どうか信じてください!お願いします!あなたの息子夫婦を殺した事は、本当に申し訳無く思っております!!どうか……どうか……騙されたと思って我輩を信じて下さい!!!この通り!!!」

 

俺の時とは一転して、ひたすらスネイプは義祖父ちゃんに許しを請っていた。頭を床に叩き付けて、土下座までしている。スネイプの奴も、他の死喰い人と同じくロイヤル・レインボー財団のブラックリスト入りしてたのか。ご苦労な事だな、スネイプよ。実質、世界そのものを敵に回しちゃってるんだから。しかし、このスネイプの行動は、義祖父ちゃんの逆鱗に触れてしまったのだ。

 

「貴様など信じられるか!!ダンブルドアの庇護さえなければ、貴様などとっくに潰していたのだからな!私は、あの狸には失望したのだよ!貴様の様な犯罪者を匿った事を!アルフレッドを貴様の仲間が殺して、その復讐を止めさせたのだからな!!!」

 

さっきの事について聞こうと思ったが、義祖父ちゃんの怒りが並大抵の物ではなく、それを素直に教えてくれる程の状況ではないのでやめた。尤も、聞き出すのは無理そうだから本人の口から出るまで待つしかないのだ。

 

スネイプは、その気になれば反撃する事も出来る筈。なのに、一向に反撃する気配がない。義祖父ちゃんに本気で蹴られ続けている。

 

その事に対しての罪悪感があるのか、それとも怒らせてはいけない人物に反論しても余計に怒りを買う事が目に見えているからなのか、はたまた義祖父ちゃんを恐れているのか。現にスネイプは、全身をガタガタと震わせている。そして、今にも泣きそうになってもいた。

 

「流石にマズいですね。」エイダ義姉さんが口を開く。

 

「エイダ、イーニアス、アドレー。ジジイの行ってる事が本当に本当かは知らねえ。けどよ、とにかく今はジジイを止めようぜ。あのスネイプって野郎、このままだと本当に死ぬぞ。」

 

「ハリー!早くアランさんを止めようよ!アランさん、本当にスネイプ先生を殺しちゃうよ!!!」

 

「正直スネイプを助けるは癪だがな。だけどそれ以上に、あんなクズ野郎の為に義祖父ちゃんを犯罪者にするのはもっとイヤだな。俺は義祖父ちゃんに、いつも何かして貰ってばかりで、まだ何の恩も返せていないんだ。だからエリナ。協力を頼めるか?」

 

「もちろん!!」

 

俺とエリナの2人で、義祖父ちゃんに杖を向ける。

 

「「麻痺せよ(ストゥーピファイ)!」」

 

義祖父ちゃんには申し訳ないと思いつつも、失神させた。義祖父ちゃんは、その場に倒れる。

 

「ナイスだよ、ハリー。後は任せてね。キット、兄上、姉上、やりましょう。」

 

「「「「縛れ(インカーセラス)!」」」」

 

4人一斉に義祖父ちゃんを縛り上げた。

 

「ジジイ。悪く思うなよ。ピーター・ペティグリューを逃すわけにはいかねえからな。」

 

キットが義祖父ちゃんを安全な場所に寝かせる。イーニアス義兄さんは、スネイプの所に駆け寄り、何かを飲ませた。そして、魔封石で作られた手錠をかけた。ついでに杖も没収されたスネイプ。

 

「これは一体何の真似だ?イーニアスよ。」

 

「睨まないでいただきたいですね。今、あなた(スネイプ教授)に動かれると、こちらの目標が達成出来ませんのでね。これ以上、財団を怒らせない方が身の為ですよ。あなたが、ハリーに対して逆贔屓している事を差し引いてもね。」

 

何とか外そうともがくスネイプ。だが、何故か力が抜けていくような感覚に襲われ、手錠を外せなかった。

 

ようやく本題に入った。シリウス、リーマス、エイダ義姉さん、イーニアス義兄さん、アドレー義兄さん、キットの6人で『呪文よ終われ(フィニート・インカンターテム)』を外から出したネズミに対して使った。ネズミは人間の姿になった。小柄な男だ。流石に130センチ後半のエリナよりは高いが、俺にハー子、イドゥンと同じくらいだ。ゼロより僅かに、グラントとロンよりは明らかに小さい。

 

それ以外の特徴は、鼻が尖っていて、どことなくネズミに似ている。瞳の色は薄い。髪はくすんだ茶色でクシャクシャしている。更に頭頂部は広く禿げている。

 

「ピーター……ペティグリュー。」スネイプが信じられないという表情で口を開いた。

 

「やあ、ピーター。」ルーピン先生が朗らかな声で旧友の名を呼んだ。

 

「久しぶりじゃないか。12年になるか。少し痩せたかな?」

 

「そして、随分と禿げましたね。ピーター先輩?」

 

「あ、あぁ…………やぁ。シ、シリウス……リーマス……メリンダ……友よ……懐かしの友よ!」

 

その言葉が言い終わった瞬間、ペティグリューは逃亡を図ろうとするが、キットに阻止された。そもそも、この人数から逃げる、ましてや世界に通用する実力者から逃げようなんて無謀にも程があるんだ。キットは、ペティグリューを魔封石の鎖で縛った。ペティグリューは、力が抜けたように座り込んだ。

 

「無駄だ。魔力を持った者を無効化するこの魔封石から作られた鎖から逃げる事は出来ねえのさ。諦めな。」

 

キットが冷たくそう言い放った。シリウスにいつでも良いぜと言う視線を送った。

 

「ジェームズとリリーが死んだ12年前のハロウィーンの夜に何があったのか、今おさらいしてた所なんだよ。たっぷり戯言を聞いてやろうじゃないか!仕置きはその後じっくりやってやる!」

 

「ひいいいいい!リーマス!メリンダ!助けておくれよ!僕はただ、この殺人鬼に追い詰められたんだ!命辛々、今日まで逃げてきたんだ!!」

 

シリウスを指差すペティグリュー。人差し指が無くなっているので、中指で指している。

 

「この1ヶ月は捕まってたけどな。」キットが面白おかしそうに訂正した。

 

「ふざけるなピーター!!不死鳥の騎士団をスパイしてたのも、秘密の守人になったのも君だ!今思えば忘れていた。君はいつだって強い者の味方で!自分にとって都合の良い奴について回る事を!何て俺は愚かだったんだ!!!」

 

暗い底知れない目でペティグリューを見つめるシリウス。その顔は、骸骨のような形相となっている。

 

「ジェームズはそれを褒めていたけどな!ヴォルデモートに寝返った時に、我々の裏をかくことが出来て得意気になっていたんだろう!」

 

「ぼ、僕には何が何だか……さっぱり…………」

 

「ピーター。君が本当に無実なら、何故12年もネズミの状態で過ごしていたのか理解に苦しむよ。」

 

「ですが、これだけは言えます。ピーター先輩、あなたが死喰い人に堕ちたのは、私達5人にも原因があるって事をですね。」

 

「2人共!心優しい君達なら分かってくれるはずだと信じていたよ!」

 

ペティグリューが目を輝かせる。

 

「後の死喰い人になるグループの連中が、善良な生徒に使う性質(タチ)の悪い呪いを探らせる為、スリザリン寮に私達5人は君を送り込んだ。私達の役に立って嬉しいと思う同時に、不満も段々募ってきたのだろうね。その感情が高まっていく内に、闇の魔術に惹かれていったんだ。」

 

リーマスは、淡々と自分なりの考察を述べていく。汗が出ていて、目がウロウロしているペティグリュー。

 

「僕は……その…………ただ…………」

 

「なあ。ルーピン先生。あとブラックさんにハルフォードさん。取り込み中申し訳ねえ。1つ質問したいんだけどよぉ。良いかな?」

 

グラントが口を開いた。

 

「グラント、どうしたいんだい?」ルーピン先生が返事をする。

 

「このネズミ男よぉ。本当にお辞儀ハゲの舎弟ならさぁ、この2、3年ハリーと一緒の部屋だったのに、全く手出しをしなかったんだぜぇ。もっと言えば、エリナちゃんのいるハッフルパフの談話室に入ろうと思えばいつでも出来た筈だからよぉ。何で2人に危害を加えようとしなかったんだよ?でもなぁ、エリナちゃんは兎も角ハリーには返り討ちにされるかも知れねえけどよぉ。それを差し引いてもそこんとこ、俺は全く分かんなくて。」

 

ん?そう言えばそうか。何でだろ?

 

「ダンブルドアの睨みが効いているホグワーツでは、リスクが高いからじゃないかしら?幾らなんでも無謀過ぎるわよ。それに、特にハリーに危害を加えようものならロイヤル・レインボー財団からの報復が来るだろうし。」

 

ハー子が考察する。

 

「ありがとう!」ペティグリューがハー子とグラントに礼を言った。

 

「そこの2人の言う通りだ!そうだ!僕はハリーやエリナに髪の毛一本傷つけていない!そんな事をする理由なんて無いんだ!」

 

「そう言えばアンタ。ネズミの時に、正確には2年前の始業式の日のホグワーツ特急で、エリナの太ももにスリスリしたり、胸のぱふぱふを体感してなかったか?」

 

ゼロが衝撃の爆弾発言を投下した。何もされてないどころか、既にセクハラの被害を受けていたエリナであった。エリナ以外の女性陣は侮蔑を込めた視線をペティグリューに送り、メリンダに至ってはどこからともなくRPG-7を取り出してペティグリューに向けている。「Kill you」と呟きながら。俺とゼロ以外の男性陣はドン引きしていた。

 

「そ、そんな……」エリナは、ショックの余り気を失ってしまった。

 

床に倒れそうになったのを俺が受け止めた。近くのベッドに寝かせてあげた。何回も話し合いをして殺さないと決めたけど、もう許さねえ。口寄せ呪文で凶嵐を取り出す。

 

俺は、右手に妖刀を持ってペティグリューに近付こうとする。しかし、エックスに邪魔された。

 

「先輩!今は落ち着いて下さい!!」

 

「離せエックス!ペティグリューのクソ野郎をぶった切ってやるんだ!!!じゃなきゃ、俺の気が済まねえ!!」

 

「殺したら、シリウス伯父さんの無実を証明出来なくなりますよ!だ、誰でも良いので先輩を抑えるの手伝ってくださいよ!!」

 

そんなわけで俺はエックス、ゼロ、グラント、キット、アドレー義兄さんに羽交い絞めにされて床に抑え付けられたのであった。

 

「そこまでやりますか?」イドゥンが、俺を抑え付けている5人に聞いて来た。

 

「今のハリーには、ここまでしないと抑え付けられないんだよ。」

 

キットが気さくに答える。イドゥンはその瞬間、顔が赤くなりながらキットから顔を逸らしてしまった。

 

「ほぉー。その話、後でじっくり聞こうかな。……なあ、ピーター。」

 

シリウスが腕の骨をポキポキ鳴らしながら、笑顔でペティグリューにそう言ったのだ。その笑顔が逆に怖い。そして、スネイプはペティグリューに憎悪の視線を送っている。あれは、殺してやるという目をしていたのだ。

 

「ぼ、僕だって雄だもの、分かっておくれよ。」

 

何だよ、その言い訳は。もう少しマシなものにしてくれ。

 

「まあ良い。君が…………いいや。お前が2人を傷つけなかった理由を教えてやろうか。」

 

シリウスが言った。

 

「お前がどうしてハリーとエリナに手を出さなかったのか。簡単な事だ!お前は、自分が得する事以外は絶対に何もしない奴だからだ!何処で何をしているのか分からないヴォルデモートの為に、ダンブルドアのお膝元のホグワーツで、お前が殺人なんて出来るか!?」

 

ペティグリューは、口パクパクを何度もしている。

 

「お前を恨んでる奴はアズカバンに相当いたからな!!俺から逃げたのではなく、お仲間の死喰い人からの報復を恐れていたんだ!自分の齎した情報で破滅したご主人様の落とし前を付けさせられるから、怖くて怖くて仕方なかったんだ!!!」

 

シリウスが怒鳴り声をあげる。その時、誰かがシリウスに話しかけてきた。

 

「ブラックさん。この男がロンの家に紛れていたのは、いつでも情報を聞けるようにする為なのですか?死の飛翔が力を取り戻したタイミングを見計らって、いつでも戻れる準備をしていたって事なのですか?」

 

ゼロが自分なりの考察をシリウスに言った。

 

「賢いな、君は。俺の言いたい事の残りを言ってしまって。」

 

「別に。ハリーとエリナが狙われるならば、他人事ではすみませんからね。大人達の下らない事情で、俺の友人が危険に晒されるのは許容出来ませんよ…………話を戻しましょうか。どうやってペティグリューの存在を知ったのですか?ハリーとエリナの2人から説明を聞いても、そこだけは聞くのすっかり忘れてましたので。」

 

「ゼロの言うとおりだ。シリウス、どうやって知ったんだい?」

 

シリウスは、夏の時期の日刊予見者新聞を皆に見せた。

 

「エジプト旅行の時の記事じゃないか!」ロンが叫ぶ。

 

「そう。今年の夏の新聞だ。ピーターが写ってるのが見えたんだ。指の欠けたネズミを。ファッジがアズカバンに来た時に、読み終わったから貰ったんだ。」

 

「そういう事だったんですか。」

 

「成る程。これで、その疑問が解けたわけだ。」

 

俺も話し合いに加勢した。床に抑え付けられながらだったので、何かシュールだと後で皆から言われた俺であった。

 

「落ち着いたか?」ゼロが聞いて来た。

 

「ああ。頭が冷えた。許さねえけどな。いつか叩き切ってやる。」

 

「お前、兄さんから人を導く剣の修行やってる癖に、生粋の人斬りな所は相変わらずなんだな。」

 

そんなわけで解放された。刀は没収されたけど。それと同時に「う~ん。」という声がした。エリナも起きたようだ。だが、ペティグリューに対しては怯えた目で見つめていた。

 

「さっきのやり取りを聞くと、ペティグリューは抜け目の無い一面を持ってるって事か。少しでも変態ヘビが力を取り戻したと分かった瞬間、俺達2人を、特にエリナの首を差し出して戻る魂胆だろうな。」

 

そう言って俺は、ペティグリューに視線を移す。何で分かったんだという表情をしているから、これは本当なんだろうな。

 

「今まで腰巾着として生きて来た人間の考えそうな事ですわね。」

 

イドゥンも同じ考えのようだ。最低という視線を、ペティグリューに送っている。

 

「だが、そのやり方で戻っても死の飛翔からの怒りは買う羽目になるな。」ゼロが呟く。

 

「どうしてなの?」ハー子が聞いて来た。

 

「そうか。ロンとハーマイオニー、それに大人組は秘密の部屋の事を詳しく知らなかったんだっけな。去年の、日記が本体のリドルを見ると、エリナを自分の手で殺したいと思っていたんだ。あいつは。ハリーに関しては、ついでに出来るんだったらといった感じだけどな。」

 

「フィールドさんと同意見ですよ、僕も。仮に戻って来ても、良くて捨て駒として扱われるか、最悪用済みで始末されるのは目に見えていますからね。僕がプリンアラモードだったら、裏切り者なんて即座に抹殺しますよ。」

 

エックスも続いた。リーマス、シリウス、スネイプの3人は変態ヘビとか、プリンアラモードとか、こいつら何を言ってるんだという顔をしている。

 

「えっと。シリウスにルーピン先生、スネイプ先生に説明しますわ。皆のヴォルデモートの、闇の帝王の呼び方の事ですから。」

 

イドゥンの言葉を聴いて3人共、何とも言えない顔になった。

 

俺は自分で考える。答えを出さなければ。ペティグリューをどうするのかを。

 

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