Harry Potter Ultimatemode 救済と復活の章   作:純白の翼

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第11話 ボーバトンとダームストラング

それからは、何の異常も無かった。クラウチ・ジュニア扮するムーディは、いつも通りの振る舞いをしていた。はあ、ジュニアの野郎。死喰い人に加わるんじゃなくて、教師目指せば大成するのにさ。勿体ねえ人生の使い方をするぜと毒を吐く。それだけに奴の授業は良質だったのだ。

 

最近、ジュニアは許されざる呪文を使い、全員術に対抗出来る様にすると言い出した。流石に死の呪文は使わないが。その授業方法は大いに構わん。だが、磔の呪文をネビルにやるのかと思うと虫唾が走る。あの野郎、ネビルの両親を廃人にしておいて何様のつもりだと言ってやりたくなったよ。

 

「でも――でも、先生。先生はそれを違法だとおっしゃいました。確か――同類であるヒトに使う事は、アズカバンで終身刑になると――」

 

ジュニアが杖を一振りで机を片付け、教室の中央に広いスペースを作っている時の事だ。ハー子が言ってしまおうかと迷いながらも、勇気を出してそう言ったのだ。

 

「ダンブルドアが、これらの呪文がどういう物なのかをお前達に経験させて欲しいとの事だ。もしもだ、グレンジャー。もっと厳しいやり方で学びないというのであれば、誰かがお前に服従の呪文を掛け、完全に支配する。その時になって学びたいというのであれば――わしは一向にかまわん。授業を免除する。ほら、出て行くが良い。」

 

でもハー子は出て行かなった。出て行きたいわけじゃない、と言っている。ここは、助け舟を出すか。ハー子を呼ぶ。

 

「どうしたの?ハリー。」

 

「一度、賢者の石の時に完全に洗脳されたろ?あんな事の二の舞にならない様にやってみようぜ。トラウマがあるのは分かるさ。でも、それを克服する為に受ける価値は十分にあると思うんだ。だから、な?」

 

「…………ええ。分かったわ。ありがとう。少し落ち着いた。」

 

「使うのは、死喰い人とか犯罪者なんだ。面向かって、法律が通じる様な奴等じゃないし。」

 

「そうね。ハリー。私、今度こそは服従の呪文に勝ちたい。」

 

「出来るよ、ハー子なら。きっとね。俺と違って、秀才で天才なんだからさ。」

 

「ふふ。闇の魔術に対する防衛術と魔法薬学では、あなたに到底及ばないけどね。」

 

何とか、ハー子のモチベーションを回復させた。

 

ムーディは、生徒を1人ひとり呼び出して服従の呪文を掛けた。ある者は国歌を歌いながら、片足ケンケン飛びで教室を3周した。またある者は、リスの真似をした。そして、またある者はブレイクダンスをした。ブリッジをしながらのお辞儀をした者もいたし、上半身裸になった者、演奏する者までいた。ハー子は惜しい所まで抵抗したが、結局術中に掛かってしまった。よって、呪いに抵抗出来たのは誰1人としていない。

 

次は俺の番だ。ジュニアは、俺に術を掛けた。

 

イーニアス義兄さんに訓練された時、俺は4回で何とか出来た。確かに、この上なく良い気分にはなる。最高だ。ジョジョのDIO風に言えば、『最高にハイ』って奴だ。悩みは全て取り除かれ、究極の安心感が俺に生まれた。

 

何かの命令が聞こえた。

 

「机に飛び乗れ。」

 

その言葉は、何回も木霊する。ふざけんな。死喰い人は、俺にとっては敵だ。この世から全員駆逐する存在なんだ。ムーディの偽物の、死喰い人ごときが俺に命令すんじゃねえ!!

 

「飛べ!今すぐだ!!」

 

黙れ!!!ゴミクズが。俺から出て行け!!!

 

*

 

…………どうやら、現実世界に戻ってきたようだ。体中から汗が溢れている。クラス中の視線が、俺に向けられている。

 

「ハア……ハア……ハア…………」

 

「よーし。それだポッター。その調子だ!それで良い!!見事だ!!!皆、良く見ろ。服従の呪文を防ぐには、強い精神力がいる。ポッターは、それを以って戦った。完璧だ!」

 

この感覚、やっぱり好きじゃないな。それに、4回目の練習時に比べて少々破るのに時間が掛かってしまったし。少しずつ時間短縮をしていくしかないか。

 

1時間後、授業が終わり、出て行く。

 

「まるで、俺達全員が今すぐにでも襲われるんじゃないかと思っているじゃないのか?」

 

俺は、ロンに聞いてみる。

 

「うん。確かにその通りだ。」

 

1歩おきにスキップするロン。ジュニア曰く、呪文の効果は昼までには消えるとの事。だがロンは、俺やハー子に比べて呪いへの耐性が異様に弱いんだよな。

 

「被害妄想だよな……魔法省がムーディを厄介払い出来て喜ぶのも無理は無いよ。あいつがシェーマスに聞かせた話を聞いたかい?」

 

「余り詳しくは聞いてないぜ。」

 

「じゃあ言うよ。エイプリルフールにムーディを後ろから驚かそうとした魔女がいたんだって。その魔女、半狂乱になる程の報復を受けたんだ。」

 

「やりかねないな。」

 

「それに、最近色々しなきゃいけないのに、そこに服従の呪文への抵抗なんてどうかしてるよ。」

 

「まあな。宿題は今まで1日で終わらしてたけど、2日はかかる様になったからなぁ。」

 

「2日で済むだけで君は良いよ。僕なんて1週間だ。」

 

そうなんだ。4年生になってから、宿題の量が今までよりも多くなっているのだ。変身術が顕著だった。明らかに量が多いので、殆ど全員が抗議したのだ。マクゴナガル先生は、何故なのか説明し始めた。

 

「これから普通魔法レベル試験――俗に言う『OWL』が近付いています。皆さんは今、魔法教育の中で最も重要な段階の1つに来ているからです。」

 

「それは、来年度に受ける試験じゃないですか!!」ディーンが憤慨した。

 

まあ、準備をするのは悪くないがな。俺は、マグルの教育課程もこなして、大学にも行くって決めているんだから。

 

「そうかも知れません。トーマス。しかし、良いですか?皆さんは十二分に準備をしなくてはならないのです。このクラスでハリネズミをまともな針山に変える事が出来るのは、ミス・グレンジャーとミスター・ポッターだけです。」

 

「黒檀の杖と、アセビの杖限定ですけどね。」全部の杖で出来なきゃ意味が無いけどな。

 

「おいハリー。杖を複数持つなんて反則じゃないのか!?」ディーンが言った。

 

「7本共、俺が忠誠心を手にしてるんだから良いんだよ。」即座に返した。

 

「まあ、それはそうですが。おおっと。話が逸れました。今の所、OWLでも通用する実力を持っているのは2人だけという事になります。トーマス、あなたの針山は何度やっても、誰かが針を持って近付くと、怖がって丸まってばかりでしょう!ポッターの事をとやかく言う前に、まずはそうならない様にする事が、あなたのやるべき事でしょう!」

 

ハー子が頬を染めた。見えない所で努力してるのが分かるな。俺は、細胞分身で予習復習してるけど。大量経験値が手に入るし。

 

古代ルーン文字学。これは、実際に詩を書いてみようという事になった。提出は、週の最初の授業にという事だ。魔法史。毎週、18世紀の『小鬼の反乱』のレポートを提出させた。

 

魔法薬学。スネイプは、解毒剤を研究課題に出した。本人が言うには、クリスマスまでに誰かに毒を飲ませて、研究した解毒剤がちゃんと効くかを試すと言いやがった。生粋のサドだな、この童貞教師。万が一俺が指名される事になったとしても、W-ウイルスの適合者だから毒物は全部効かないわけなんだけど。

 

フィールド先生は、呼び寄せ呪文が未修得の人に、参考書を読むようにと言った。無言呪文でもこなせる俺には無関係な話だがね。

 

しかもだ。ハグリッドの奴が、スクリュートの夜中に見せる生態日記を付けようとぬかしやがった。ふざけんなとドラコが言った。それに対し、ハグリッドが脅しの言葉で黙らせた。去年の意趣返しだろうな、きっと。あの怪物、どう料理しようかね?

 

それはそうと、ジュニアの事を財団に報告した。今すぐ、対闇の陣営に向けて準備をするという返事が返って来たんだったよなあ。

 

エリナ視点

最近の呪文学での出来事。呼び寄せ呪文をやってるけど、一向に上手くいかないんだ。闇の魔術に対する防衛術の許されざる呪文は5回やってようやく完璧に出来て、ハリネズミを立派な針山に出来たのとは対照的にね。

 

「あーら、まだ出来ないのかしら?兄と違って能無しだこと。ウフフフ。」

 

パーキンソンがボクをからかいに来た。

 

「パーキンソン。いい加減にしろ!お前は毎回毎回、人をこき下ろして!!!自分も出来てない癖に!!!」

 

フィールド先生が強い口調でパーキンソンを叱る。というか怒鳴っている。パーキンソンは、今にも泣きそうになる。フィールド先生って普段は滅多な事では怒らないんだけど、パーキンソンへの態度はまるで敵でも見るかの様に冷酷なんだ。ハリーへのスネイプ先生の態度よりはマイルドだけど。でも、1年生の時からそうなんだよね。

 

話し声が聞こえる。周囲は、前々から疑問に思ってたらしい。

 

「ねえ。フィールド先生って、パンジーに厳し過ぎない?いくら何でもやり過ぎよ。」

 

ルインがイドゥンにヒソヒソ声で話す。

 

「スネイプ先生も以前抗議したそうですけど、ハリーへの態度はどうなんだと言い返されて何も言えないそうです。どうやら、フィールド家の滅亡にパーキンソン家が大きく関わっているとの事です。」

 

「スネイプ先生もそうだけど、授業に私情を持ち込まないで欲しいなぁ。まあ、スネイプ先生の場合は、最近どちらかと言えばハリーを恐れているみたいだけどさ。」

 

「そうですね。でも、割り切る事と乗り越える事って結構難しいのですよ。」

 

去年、3本の箒で聞いた話。フィールド先生の実のお母さんは、パーキンソン家出身なんだ。でも、ヴォルデモートに嫁ぎ先を売り、結果フィールド先生とそのお父さんだけ生き残った。それを間近で見たのだから、パーキンソン家への憎しみは並大抵の物ではない。ゼロは、2番目のお母さんとの子供。つまり2人は、腹違いの兄弟って事になる。

 

必死に練習していると、フィールド先生がボクの所へ来た。普段の穏やかな表情に戻っている。

 

「エリナ。君は、呼び寄せ呪文があまり得意じゃない様だね。」

 

「ゴメンなさい。」

 

「君が謝る事は無いんだよ。人間、得意不得意があっておかしくは無いからね。君自身に落ち度は無いんだ。」

 

「スペルは問題無いのに、全く出来ないんです。どうしても……」

 

「あー、エリナ?もしかして、君は『手に入れたいモノは自分とは程遠い』とか、『手に入れたとしてもすぐにどこかに行ってしまう』とかそう思ってるのかい?」

 

「……」

 

「そんな事は無いよ。でも、そう思うのも仕方が無いかも知れない。今までの人生が、その考えを植え付ける様になったのだから尚更ね。まずは、それを取り除く所から始めたらどうかな?」

 

「は、はい。」

 

授業が終わる。ハア。難しいな。玄関ホールを歩いていると、それ以上進めなくなった。大理石の階段の下に立てられた掲示板の周りに、多くの人だかりが出来たから。ボクは、他の人よりも1回り背が小さいから、全く見えなかった。

 

でも、セドリックが内容を教えてくれた。

 

「ボーバトンとダームストラングが10月30日、つまり今から1週間後に来るんだって。午後6時にね。その日の授業は、30分速く終わるよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「気にしないで。困った時はお互い様さ。」

 

「あのう、やっぱり出ます?」

 

「まあ、立候補はしようかなって。それで焙れたら、その時はその時だよ。」

 

「もし決まったら、応援します!」

 

「フフフ。ありがとう、エリナ。」

 

セドリックは、同級生と合流して去っていった。入れ違うように、ハリーと出会った。

 

「元気そうだな、エリナ。」ハリーが気さくに話しかけてきた。

 

「ボクはいつだって元気だもの!」

 

「セドリック・ディゴリーが参加すると聞いたがな。」

 

「あれ?嫉妬?」

 

「試合に参加する気は無いから安心しろ。というか無理だし。同じシーカーのライバルとして、塩を送るのもアリかと思ってな。」

 

「塩?」

 

「日本のことわざな。正確には『敵に塩を送る』だ。敵対関係にある立場でも、相手が苦しい時は助けるって意味でね。この場合、応援や何かあった時の助太刀をするって意味だよ。」

 

「助けてくれるの!?」

 

「呼んでくれればね。それに、色々エリナがお世話になってるしな。」

 

「ありがとう!」

 

その時、アーニーとジャスティンも来た。

 

「ハリーが、セドリックに何かあったら助けてくれるって本当ですか!?」

 

「君って敵に回すと厄介だけど、味方にすると心強いからなあ。ホグワーツは、負ける気がしないよ。」

 

「君らさあ。俺を褒めてるのか恐れてるのか分からんぞ。」

 

「2つの意味ですよ。」2つの意味があったんだ。

 

「そうそう。それにしても、グリフィンドールから代表選手が出るかもしれないけど、どうするのさ?」

 

「この際、誰だってかまわないさ。セドリック・ディゴリーが決まれば彼を応援するし、場合によっては何かしらのサポートもする。それ以外の人も然りだ。」

 

ハリーがボク達にそう説明した。

 

「ハリー。君ってグリフィンドールにしては理性的な考えを持ってるよな。」

 

「そうか?いざとなれば、大切なものを守る為に命も張るけどな。」

 

「とにかくです。その時は、よろしくお願いします。彼は模範的な方で、監督生ですから。」

 

「それに、去年からキャプテンもやってる。来年は首席も夢じゃない、きっと。」

 

「フッ、当然だ。いつもエリナが世話になっているのと、友の頼みとあらばな。それじゃ、俺はそろそろ飯を食いに行くぜ。」

 

ハリーは、去っていった。

 

「エリナ、僕達も行きましょう。」

 

「うん!そうだね!」

 

それから1週間は、3校魔法対抗試合の話題で持ち切りだった。誰が立候補するとか、どんな課題か、他2校の人ってどんな感じなんだろうとか話題が尽きない。お客を向かい入れる為に、城中が掃除されてた。

 

先生達も妙に緊張していた。マクゴナガル先生は、ネビルにこう言ってた。

 

「ロングボトム。お願いですから、ダームストラングの生徒達の前で、簡単な『取り替え呪文』が出来ない事を暴露しない様に!」

 

そして、10月30日。豪華な飾りつけがあった。グリフィンドールの席の会話を聞いてみる。どうやら、フレッドとジョージが『老け薬』なるもので参加しようとしているとの事。よした方が良いと思うなあ。

 

授業が終わり、玄関ホールに並ぶ。1年生が先頭。

 

「もうすぐ6時だ。」アーニーが時計を見ながら言った。

 

「どうやって来るのかしら?」ハンナが呟く。

 

「汽車ですかね?」ジャスティンが予想する。

 

「多分違うわ。」スーザンが言った。

 

「箒?でも、遠くから来るし。ないか。移動キー?姿あわらし?それも無いか。」

 

見当がつかないや。

 

「ほっほー!わしの目に狂いが無ければ、ボーバトンの代表団が近付いて来る筈じゃ!」

 

森の上空から何かが来た。ドラゴンではなさそう。空飛ぶ家かな、どちらかと言えば。しかも、12頭の天馬に大きな館ほどの馬車が引かれている。それは、徐々に地上に降りて来る。

 

中から、ハグリッドと同じ位の背丈の女の人が出て来た。表情を和らげ、優雅に微笑む。そして、ダンブルドアと握手した。

 

「これはこれは、マダム・マクシーム。ようこそホグワーツへ。」

 

ダンブルドアが挨拶をした。

 

「ダンブリー・ドール。おかわりーありませーんか?」

 

「おかげさまで上々じゃよ。マダム。」

 

「わたーしのせいとです。」

 

十数人の男女が現れた。皆、17か18だろうね。でも、何人かおかしかった。日本で言う所の神輿状態になっているのだ。上に乗っているのは、美少女だった。何故か鞭を持っている。多分、ヴィーラ要素が入っているのだろう。現に、殆どの男子が虜になってるし。何か言ってる。ハリーから貰った翻薬を飲んでみよう。

 

「さあ。跪くのよ。可愛い下僕ちゃん達?」

 

「「「うわーー!!僕達のフラー!!」」」

 

「「「私達のフラー!!!」」」

 

「何故私は美しいのかしら?」

 

「「「それは!」」」

 

「「「あなたが!!」」」

 

「「「「「「美しいからー!!!」」」」」」

 

「良く出来ましたね。ご褒美です!」

 

フラーと呼ばれた少女は、男子生徒を鞭で打った。

 

「あああああん!あ、ありがとうございます!!もっと、もっとやって下さい!!!」

 

鞭を打たれたボーバトンの男子生徒は、恍惚に満ちた表情になってる。ああ、アレがマゾヒストって奴だね。そして、この光景を見ていたホグワーツ生はというと…………

 

「僕もあの人の下僕にして貰おうかな?」

 

「ヒャッハー!美女じゃー!!!」

 

「ちょっと!ハリー!隠し持っていたサバイバルナイフで自分の手の甲を突き刺さないで頂戴!物騒よ!」

 

「ヴィーラの魔力に取り憑かれてたまるか!!」

 

そんな声が聞こえた。というかハリー、何やってんの。

 

マダム・マクシームがダンブルドアと話している。馬の世話は、ハグリッドがやる事になった。

 

「ああ、美しかったなあ。」アーニーはまだ魅力に取り憑かれている。

 

「ダームストラングはどうやって来るのかしら?」スーザンが言った。

 

「馬車じゃないの?」ハンナが予想を立てる。

 

空を見上げる。でも、予想外の場所から出て来た。何と、湖から。船が浮上してきたのだ。それが終わると、全員が下船してきた。髭の長い男の人を中心にして。全員、クラッブやゴイル位の体格だなぁと感じた。

 

「ダンブルドア!」男の人が、朗らかに握手してきた。

 

「やあやあ。しばらく。元気かね?」

 

「元気一杯じゃよ。カルカロフ校長。」

 

ダンブルドアとカルカロフが握手した。

 

「懐かしのホグワーツ城。そして、懐かしの顔ぶれもいるようだね。」

 

カルカロフがスネイプ先生を見た。先生は、無表情だ。

 

「いやあ。またホグワーツに来れたのは嬉しい!実に嬉しいよ!暖かい場所を用意してほしいんだけどね。我々は知っての通り、寒い場所から来た。その上、風邪気味の生徒が1人いてね。」

 

カルカロフが生徒の1人を差し招いた。曲がった目立つ鼻、濃い黒の眉。ワールドカップの選手だった人だ。アーニーが高らかに叫んだ。

 

「クラムだ!ビクトール・クラムだ!」

 

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