Harry Potter Ultimatemode 救済と復活の章   作:純白の翼

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第19話 それぞれのパートナー事情

学期最後の週。色んな噂が飛び交っている。ダンブルドアが、三本の箒から蜂蜜酒やバタービールを注文しているとか、『妖女シスターズ』というバンドの出演を予約したとか、そういう事は聞いている。

 

ビンズ先生、ムーディもといクラウチ・ジュニア、スネイプ、マクゴナガル先生辺りは生徒がクリスマスで浮かれていても授業を相変わらず続けていた。

 

尤も、それ以外の先生はフリータイムにしてくれたけどな。その中でも、フィールド先生の動機が酷かった。何でも、プレイステーションを取り寄せるからという理由だそうだ。それを必要に部屋でやるとの事。

 

クリスマスの1週間前に休暇となった。それに伴い、宿題もどっさりと出た。だが俺は、早々に出された宿題を完全終了させた。必要の部屋で、細胞分身を使ってね。その後、ルームメイトであるロンとネビルの宿題のフォローに回っていた。

 

「ここは……こうだな。」

 

「うん。分かったよ。」薬草学以外が芳しくないネビル。

 

「ゲームなんて全部終わらせてからにしろや。気が楽になるぞ。」

 

「今、そんな気分じゃない。」ロンが言った。

 

「はあ。全く。呆れたよ。」俺は、思わず溜息をついた。

 

「ねえ2人共。パートナーは決まったかい?」

 

ネビルが、俺とロンにそう聞いた。

 

「まーだ。ハリーもだろ?」

 

「もう決まってるよ。当日まで明かす気なんて無いけどな。」そうロンに答えた。

 

「ええ!?もう決まったの!?」ロンが驚いてるよ。まだ決まってないと思われてたのか。

 

「早くしないと不良物件しか残らねえぞ。フィールド先生に散々目の敵にされているパーキンソン辺りしかな。そんで、ネビルはどうなんだよ?」

 

「僕は、もう決まったんだ。」もじもじさせながら答えるネビル。

 

「やるじゃん。でも、当日まで内緒だろ?」

 

「い、今言って良いのかな?」ネビルがキョロキョロさせる。

 

「言いたくなきゃ、言わなくても良いけど。そういや、ハー子も誘われたんだっけな。秘密にしておきたいって言ってたぜ。」

 

「マズいマズい!早くパートナーを見つけないと!!」

 

ロンは、急いで部屋を出て行った。

 

「うん。言うよ。」

 

言う気になった様だ。いや別に、無理しなくて良いんだけどなぁ。そんなわけで、俺に囁いて来た。

 

「ジニーとね。一緒に行くんだ。」

 

「へえ。ネビル、俺は見直した。相当な勇者だとな。俺よりもグリフィンドールらしいや。でも、ロンの耳には入れない方が良いぜ。そう言う意味では、俺も反発を受けそうなんだけどな。」

 

「ありがとう、ハリー。君は誰と行くんだい?」

 

今度はネビルが聞いて来た。行った方が礼儀かな?という事で、今度は俺が教える。

 

「実はさ。ここだけの話。俺、イドゥンと一緒に行くんだよ。待ち合わせ場所も決めた。当日のパーティまで秘密にしといてくれるか?」

 

「え?まさか。スリザリンのイドゥン・ブラックと!?エックスのお姉さんと行くのかい?」

 

「?まあ、そうだけど。」

 

「噂は本当だったんだ!ハリーがイドゥンと一緒に行くって!!」

 

「そんな噂が流れてたのか。知らなかった。」

 

「でも分かったよ。宿題も教えて貰ってるし、いつもフォローしてくれてるんだ。絶対に言わないよ!」

 

「助かるぜ。そうして貰えると。」

 

その頃のスリザリン寮。男子の部屋。

 

「リドル――僕達は歯を食いしばってやらなければならない。」

 

難攻不落の砦に攻める前の軍隊の司令官の如く、ドラコ・マルフォイがグラント・リドルに言った。

 

「今日の夜――この部屋に帰ってくる頃には、どちらもパートナーを獲得している――良いな?」

 

「お、おう。何時に無くやる気じゃねえかよ。フォイ。」

 

「4年生以上の優良物件はもういないんだ。下級生をメインにしていこう。」

 

「お前の妹、誘って良いか?」グラントが確認を取った。

 

「何度も言った筈だ。別に構わないって。僕はアステリアを誘う。リドルも誰かを見つけろ。曲がりなりにも、代表選手なんだからな。」

 

「分かったぜ。フォイ。健闘を祈るぜ、俺は。」

 

「僕もだ、リドル。」

 

ドラコとグラントは別れた。

 

同時刻の女子の部屋。ルイン・ローズブレードは悩んでいた。もうパーティは近付いてるのに、一向に相手が決まらない。ルームメイトのイドゥンは、ハリーと行くと噂になってるそうだ。

 

「イドゥン。弟君紹介してよ~。」

 

「それは別に良いのですが、一緒に行ってくれるかどうかの保証はありませんよ?」

 

「それよりも、ハリーと一緒に行くって本当なの!?皆、その話で持ち切りだけど。」

 

「それは、当日になれば分かります。今はノーコメントです。さあさ、ルイン。エックスの所へまいりましょうか。今頃、大理石ホールにいる筈ですので。」

 

大理石ホールに移動したイドゥンとルイン。その後に、エックスが来た。

 

「どうしたの?いきなり話があるから来てくれって。姉ちゃん。」

 

「エックス。この後、何か予定はありますか?」

 

「特にないよ。ハリー先輩との修業も、今日は休みだし。」

 

「丁度良かったです。エックス、こちらルイン・ローズブレードという私のルームメイトです。」

 

「こんにちは。」ルインが挨拶をする。

 

「どうも。姉がお世話になっております。」頭を下げたエックス。

 

「あのね、エックス君。良かったら、ダンス・パーティの相手になってくれるかな?」

 

エックスはキョトンとした。しかし、すぐに答えを返した。

 

「はい。良いですよ。ジニーはネビルさんと、コリンはシエルという人と行くみたいで、僕だけ暇でしたからね。僕で宜しければ、お願いします。」

 

「ありがとう!エックス君!感謝するわ!」

 

「姉ちゃん。ルインさん。僕はそろそろ行くよ。じゃあね。」

 

エックスは、そのままグリフィンドールの談話室に去っていった。

 

「良かった!決まった。」

 

「そろそろ帰りましょうか。」こうして2人は、スリザリンの談話室に戻って行った。

 

その頃のレイブンクロー寮。今話題になっている人物が2人いる。ロジャー・デイビースと、ゼロ・フィールドだ。この2人の共通点は、共に代表選手のパートナーになっているという事だ。前者はフラー・デラクール、後者はエリナ・ポッター。

 

それぞれベクトルは違えども、美少女を射止めたのだ。故に、何かと顰蹙を買いやすい状況になっている。だが、ゼロの方は被害が少ない。元々、エリナとは常に親しくしていたのが大きいからだ。故に、致し方ないと割り切っている者が大多数なのだ。

 

しかし、ロジャーの方はそうもいかない。フラーのファンや追っかけから、恨みや嫉妬を毎日買っている。しかも、生来のナンパ気質のせいでそれが強いのだ。

 

「デイビース!お前は死ね!氏ねじゃなくて死ね!」

 

「フィールドはまだ良い。ポッターといつも一緒にいたからな。成るべくしてなった組み合わせだ!」

 

「だけどお前は抜け駆けしたんだ!許せねえ!ぶっ殺してやる!」

 

ナイフまで持ってる輩もいるので、始末に負えない。そうして、複数人のレイブンクロー生に追いかけられるロジャー。

 

「誰か助けてくれー!!」しかし、誰も助けてくれない。

 

ゼロ・フィールドは、身の危険を感じたので外にいるのだ。談話室にいたんじゃ、こちらの身が持たない。最近シエルからも睨まれている。宿題もあと少しで終わりそうなのに、あんな騒動に巻き込まれたくないと感じたゼロであった。

 

ハッフルパフ寮。エリナ・ポッターとセドリック・ディゴリーがそれぞれのパートナーについての情報共有をしていた。

 

「セドリックって、チョウ・チャンっていう人を誘ったんだね。」

 

エリナがセドリックに言った。

 

「まあね。そう言うエリナだって、ゼロ・フィールドから誘われて、了解を出さなかったかい?」

 

「それはそうなんだけど。」

 

「飽く迄噂だけど、ハリーはスリザリンのイドゥン・ブラックとパートナーになったそうなんだ。これって本当かな?」

 

「分かんない。ハリーも当日まで教えるつもりは無いって言ってたし。」

 

「もう1人の代表選手、グラント・リドルのパートナーって誰になるかな?」

 

「まだ見つかってないって。あと1週間なのに、そろそろ決めないとダメだって言ったんだけど。ハリーからマリアちゃん、ドラコ・マルフォイからスピカを紹介して貰うつもりだって。」

 

「スピカにかい?いやあ、実家が実家だからギャップが激しいんだとね。どうしてハッフルパフに組み分けされたのか、僕は未だに分からないんだ。」

 

セドリックが気難しい顔でそう言った。

 

「スピカの従姉って、ハッフルパフの出身だとは聞いた事があるんだ。ニンファドーラ・トンクスって人で。セドリックも、ディゴリーさんから聞いたら分かるかも。その人、闇払いだし。」

 

「うん。後で、父さんに聞いてみるよ。それで?」

 

「スピカのママとトンクスのママは姉妹だって。ブラック家の出身だってシリウスが言ってた。」

 

「そのトンクスのお母さんって人もハッフルパフ?」

 

「ううん。シリウスとエックス君以外のブラック家の人って皆スリザリンだったって。でも、家風になじめない、挙句の果てに、したくもない死喰い人との結婚を卒業と同時にさせられそうになったんだよ。だから、トンクスパパと駆け落ちしたんだ。」

 

「そのトンクスって人のお母さんも、結構波乱万丈な人生を送って来たんだね。」

 

ハーマイオニー視点

私は図書館にいる。宿題がもう少しで終わりそうなので、ラストスパートをかけるの。ハリーはもう終わらせた様ね。どうやってやったのかしら?幾らなんでも1日で終わる量じゃないのに。それを1日でやり遂げるなんて。

 

ハリーってその気になれば、イドゥンやゼロ同じ位の成績になれるのに、いつも手を抜いてばかりだわ。私の顔でも立ててるつもりなのかしら?本気で競いたいのに。

 

学年末試験の時に手を抜いて学年4位だから、本気になったらどうなる事やら。本人曰く、本当に取りたい資格や、進路に深く関わる試験の時は本気を出すって。マグルの教育課程や、OWLとNEWT位かしら?

 

図書館で会う度に、ダームストラングの代表選手、ビクトール・クラムとかなりの割合で遭遇している。どうしたのかしら?私を事あるごとに見てるような気がする。

 

宿題が完全に終わり、談話室に荷物を置いてから夕食を食べに行こうとする。すると、ビクトール・クラムが話しかけて来た。

 

「ちょっと待って下さい。」

 

「どうしたの?」

 

「お願いです。ヴぉくと一緒に、ダンス・パーティに行ってくれませんか?」

 

パートナーになってくれというお誘いだった。そう言えば、まだ決まってなかった。どうしようか迷った。

 

「ええ。良いわよ。」

 

私は、快く了解をした。

 

*

 

「アステリア。」

 

「どうしました?マルフォイさん。」

 

「君は、誰かに誘われたかい?」

 

「いいえ。何も無ければ帰ろうかなって思ってました。」

 

「も、もし良かったらさ……僕と一緒に行かないかい?エスコートのやり方は充分身に付いてるからさ。」

 

「本当に誘ってくれるんですか!?」

 

「ダメかな?それなら、無理にとは…………」

 

「お願いします。連れて行ってください!実は行きたいなって思ってたんです!」

 

「ああ。勿論さ!」

 

何とか、誘いたい人をパートナーに出来たドラコ。

 

「良かったわね。アステリア。」ダフネが言った。

 

「これで、お姉様と行けます!」

 

「実家の方に、アステリア用のドレスローブを送る様に手紙を書いておくわね。」

 

ダフネは、早速羊皮紙に手紙を書き始めた。何処か安心しきったドラコ。パーティに参加出来る事が確定して、有頂天になるアステリア。

 

後日、パンジー・パーキンソンからアステリアに向けての負のオーラが漂って来たのは言うまでもない。

 

グラントは、エリナに連絡を取ってスピカ・マルフォイを連れて来て貰う事にした。ホグワーツの厨房に通じるエリアで待ち合わせだ。

 

「来るか?まあ、エリナちゃんが何もしないとは思えないけどよぉ。」

 

10分後。スピカが来た。兄のドラコから誘っても良いという許可は出ている。

 

「あ、お兄様のルームメイトの人ですよね。」

 

「う、うん。」急にそわそわしたグラント。

 

「良かったらさぁ。ぼ、僕とパーティに…………」

 

普段の『俺』から『僕』に一人称が変わるグラント。パーティという名のデスマッチは何度も経験しているが、ダンス・パーティに異性を誘うなんて初めてなのだ。よって、この上なく恥ずかしがっている。

 

「誘ってくれるんですか?この私を?」

 

「だ、ダメ?」

 

「喜んで!良かった!ようやく誘われた!ありがとうございます!!!エリナさんに報告しに行こうっと!」

 

スピカは走り去っていった。グラントは、ガッツポーズした。

 

そして夜。グラントは、ドラコと共にお互いの成果を発表しあった。両者共に、最良な結果となったのだ。

 

「つーわけで、成功したぜ。」

 

「良かったじゃないか、リドル。」

 

「フォイも、アステリアちゃんを誘えたんだよな。でもよぉ、何でパグ犬が恨みのこもった目でアステリアちゃんを見てんだろう?不思議だぜ。」

 

「そ、そうだな。」

 

まだ、女心を分かってない2人であった。

 

*

 

「ハリー!助けてくれー!」

 

ロンが俺に泣きついて来やがった。

 

「何だよ?もう見つかったんじゃないのか?」

 

「断られてばかりなんだよ!ハーマイオニーは、もう誰かと行くって事になってるし!!」

 

「ふ~ん。つーかさ、こんな事態になるんだったら、なんでもっと早くやんなかったんだよ?俺はすぐに即断即決したのに。」

 

「誰か紹介してくれ!」何で俺なんだよ。

 

「エリナはゼロと行くって言ってたな。シエル……ダメだ。俺がコリンを紹介して、あいつと行く事になってる。ルインはエックスを誘ったってイドゥンが言ってたしなぁ。パドマは……ダメだ。コーヴァスと行くってパーバティ言ってったけ。おい、ロン。穴場でパーキンソンはどうだ?」

 

「正気か!?ドレスローブを笑われるよ!『あ~ら。これって100年前の骨董品じゃないの。こんなものしか買って貰えないなんて、ウィーズリー家って本当に貧乏なのね』って言われるに決まってる。」

 

「う~ん。確かに。本人達から聞いたが、ラベンダーはシェーマス、パーバティはディーンとだからなあ。となると……」

 

正直、ロンにマリアを紹介して良いのか分からなかった。

 

「いるのかい?」

 

「いるにはいるんだが…………」

 

ロンって、結構デリカシー無いからなぁ。マリアの対人恐怖症を、さらに加速させかねないな。恐らく。まあ、それは俺の予想であってどうなるか分からん。

 

「ちょっと聞いてみるよ。それでどうだ?」

 

「そうしてくれると助かるよ。後で結果を教えてくれ。」

 

夜も遅いので、また明日という事になった。ナイロックに手紙を渡して、マリアを呼び出すとしようか。そう思いながら、俺はベッドに潜り込んだ。

 

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