この小説には「空亡」が登場しますが、カプコンのゲーム『大神』に登場するものではありません。
百鬼夜行絵巻の太陽を妖怪とした「架空の妖怪」として書いています。
この小説の続きを書く予定は現在ありません。
百鬼夜行絵巻の太陽を妖怪とした「架空の妖怪」として書いています。
誰か続き書いてくれないかなー(ボソッ
『彼』は、「人」を見続けた。
『彼』は、百鬼を払い「人」に安堵を与えた。
『彼』は、「人」から「神」と呼ばれた。
『彼』は、「妖」を見続けた。
『彼』は、百鬼と共に在り「人」に畏れを与えた。
『彼』は、「人」から「邪神」と呼ばれた。
『彼』は『彼』であるが、『彼』は『彼女』でもあった。
『彼』は、「妖」と共に在りながら「妖」を払い「人」を守る。
闇に隠れ「百鬼」を見守り、闇を裂き「人」を見守る。
彼の名は『空亡』
「
『「人」在る処に「妖」在り。「妖」在る処に「彼」在り。「人」無き処に「彼」無し』
「妖」ながら「闇」を裂き
「恐怖」のみならず「畏怖」を募る
*+*+*+*
闇に潜み、鬼の子等を眺める。
姿形は、奇怪なものから、凛々しきものまで多種多彩。
歌い、笑い、叫ぶ。山を下り、川を渡る大行列。人里に至れば、呑み、歌い、暴れ、笑い、叫ぶ。
これぞ妖。法など無用の百鬼夜行。
じきに夜が明ける。宴の締めは、私の役目。
薄まる闇を裂き私が表に出る。
歌は止み、笑いは消える。大行列など知らぬよと己が棲処へ一目散。
妖の時間は終わり、人の時間が始まる。
人の時間の始まりに 空に映るは 月か私か朝焼けか 知るは人の子のみ
「太陽」と「月」共に在りて、尚も霞まぬ「彼」は如何なる者か
*+*+*+*
日が昇る。光に潜り、人の子を見守る。
荒れた路、崩れた古屋、消えた作物。総て一夜の出来事。
呆ける子、泣き崩れる子、憤慨する子。力無き子なら仕方なし。
語り掛け、動き、動かす。路を直し、崩れた古屋から柵を作り、僅かに残る作物を集める。
これぞ人の子。弱く、儚く、されど強く、賢く。
似た日々を繰り返し、作り変えられた里はより強く。
柵は高く厚くなり、妖を拒む。森は削られ、自然は
怒れる自然に里は壊れる。呆気なく、味気なく崩れる。
これも人の子。賢くも浅はかな、愚かな子。
此処に、人の順はもう来ない。
行かねば。強くも弱い「妖」と、弱くも強い「人」が共に在る処へ。
*+*+*+*
山に来た。数多の妖が居る山に。
人を愛し、遊びたがる阿呆どもが多々と居る。
日が落ち、妖の時間が始まる。
呑み、暴れ、呑み、叫び、呑み、呑む。
若い鬼が、使われる。里に降り、小さき人の子を連れて帰ってくる。
童は泣きに泣く。妖は童を囲み、酒を呑む。
里の子等は、恐れふためく。
一人の若き人の子は、怒り猛り斧を持つ。
止める人を振り払い、目指すは
山に灯るは鬼火の提灯。臆せず進み頂に待つは鬼の宴。
若人に童が気づく。駆け寄ろうとするも、鬼が許さず。
鬼の遊び。猛き若人一人に対する鬼は、二本角の小さき鬼。
鬼たちは二人を囲み酒を呑む。
若人は斧を振るう。縦に、横に、斜めに。幾度も、幾度も振るう。
しかし、一振りすらも
小さき鬼は、動きを止める。
私は動かない。
斧を握り直す。もう疲れた。斧が重い。体が重い。動くのすら億劫だ。
それでも、動く。童が泣いている。助けてくれと叫んでいる。だから動く。
斧を引き摺り、棒の様な足を出し、鬼の前まで進む。最後の一振り。最後の力を使い。斧を振り降ろす。
中った。奴の肩口に。これで終わりだ。
残念だねー。
鬼が笑う。周りの鬼も笑う。
斧は、鬼の体をすり抜けていた。
無理だ。もう動けない。立っていることで精一杯だ。斧だってもう手から滑り落ちた。
残念だけど、この子は食べちゃおうか。
駄目だ。それは駄目だ。動かねば。一度だけでいいのだ、この拳をこの鬼に当てるそれだけでいいのだ。動け腕よ。動くのだ、私の物だろう!
ア"ア"ァァ■ァ■■■ア■■ッッ■■■■ァ!!!!
声にならぬ叫び。勇敢な若人の心の叫び。
その腕は動き、弱弱しく拳と呼べるか分からぬソレは、確かに、確かに鬼の頬に触れたのだ。
周りが鎮まる。それも一瞬のこと。
オォオオ"オォオ"オォォォォォォ!!!!!!
歓声だ。周りの鬼が歓声を上げたのだ。
見事!天晴だ人間!明日、敬意を込めて、こいつらを財宝と共に里へ帰す!異論は許さん!
あぁ、よかった。この子が助かる。今度こそ、もう無理だ。
勇敢なる若人は、倒れた。童が駆け寄る。鬼は止めない。
勝ったのだ。弱い「人」が強い「妖」に。これが遊びだと誰が思うだろうか。
此処は良いな。「人」と「妖」が共にいる。生きている。
*+*+*+*
夜が明ける。妖の順が終わる。
宴を止めさせなければ。しかし、止めるにはこの光景は美しすぎる。
見たい、より近くで。感じたい、あの歓喜をより間近で。
あぁ、闇が薄れる。闇が裂ける。
…いいではないか、近づけば。悩むことなどない。あの山に在りながら、役目を果たせばよいのだ。
闇が裂ける。降りよう。あの山に。あの愛おしき人の子を見守るのだ。
山が騒めく。妖がどよめく。なんだ、あの力は。なんだ、あの光は。わからない。全くの未知である。…否。感じる。あれは太陽だ。我らに近き太陽だ。
恐れることはない、妖の子等よ。さぁ、宴を。愛おしき人の子のための宴を。
近寄らなくてもわかる。あれは格上であると。私より、強い妖だ。
しかし、宴と言ったか。だったら話は早い。宴を続けよう。大好きな人間を褒め称える宴を。
朝なのか。横には童が眠っている。…そうだ、勝ったのだ。鬼に。勝負に勝ったのだ。
…煩い。酒臭い。なんだこの匂いは。匂いだけで酔いが回りそうだ。酒を呑んでいるうちに、この子を連れて帰ろう。
起きたかい?友よ。
驚いた。まさか、川から人が来るとは。いや、きっと人ではなく妖だ。河童だ。人の友を自称する妖など他にいないだろう。
少し待ってなよ。皆に伝えてくるよ。
行ってしまった。俺たちは里に戻れるのだろうか。俺が起きたのはもう知られてしまっただろうな。ここで待つか。
おつかれ。昨日は楽しかったよ。
こいつは、昨日の小鬼。早く里に帰って、皆を安心させなければ。
んンッ…人の子よ、鬼に打ち勝ったお前に、褒美を授ける。持ち帰るがよい。
それは、小脇に抱えるような大きな包みであった。
まぁ、中にはいろいろ入ってるから。私たちには、いらない物でも人間には価値があると思うよ。
そうなのか。もう帰ろう。疲れたんだ。ん、包みが軽い?こいつも楽に抱きかかえられる。何故だ。
不思議そうな顔をしていますね。人の子よ。
あぁ、心が安らぐ。誰だこれは。
何故、その子を軽々と抱えられたのか、気になったのでしょう。
そうだ。おかしい、疲れているのにそんなことができる訳がない。
それは、あなたの力ですよ。あなたが願い叶ったこと。
わからないが、害はないようだ。帰らせてもらおう。
そうですか。では、さらばです。強き人の子よ。
またねー。あんたなら何時でも来ていいよー。
気付いた奴らが、手を振り、褒めてくる。不思議な奴らだ。襲ったと思えば、次は宝を与え、褒めるのか。
んぅ……ぅぅ………
まだ寝てろよ。起きれば家の中だ。ゆっくり寝ろ。
*+*+*+*
妖の宴は続く。喧嘩を肴に宴は続く。
ちょっといいかい。
鬼。この中で、最も強く、慕われている鬼。
この私でも、勝てないと思う、お前さんは何者だい?
私か。私は、私の名前は………
そうかい。お前さん名前は『空亡』っていうのか。
私は『空亡』。闇を裂き、「人」と「妖」と共に在るもの。今、山に在りて、己が役目を果たすもの。
ここでの妖怪「空亡」のイメージ、設定を書いておきます。
・「空亡」が現れると、百鬼夜行が散る
百鬼夜行を散らす=強力な妖怪?
・畏怖が募っている
畏れ、敬う。理由は↑
・神?
「臭い物に蓋」的な日本人の「ヤバイものは神に」の発想より
・妖怪は人間がいないと存在できないと理解している
『「人」無き処~』はこれが理由
・「弱い太陽」+「弱い月」<「空亡」
こんな感じですね。
あと、これを原案とした新しく小説を書いたり、続きを書いたりとかは大歓迎です。
(やるときに教えてくれたら、泣いて喜ぶ)
お読みいただきありがとうございました。