知らないうちに、彼女たちに
頂かれる話。

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深海棲艦と艦娘たちに取り合いされている(ことに気が付いていない)男のドロりとした話

 

 

人類の平和を脅かす深海棲艦と呼ばれる

怪物たちと、人類の味方である、艦娘と呼ばれる

少女たちの戦争が起きていた。

 

だが、人々は知らない。

 

 

なぜ、人類と深海棲艦が

争っているのか。

 

 

 

朝。

 

けたたましくなっている目覚まし時計に

右ストレートをかまし、息の根を止め、

目を開ける。

 

天井には、いつもの見慣れたぼろっちい

茶色の板が見える。

 

ベッドからむくり、と起き上がり

トランクス一丁の姿で頭をぼりぼりと

右手でかく。

 

さきほど止めた時計を見ると、

8:30を示していた。

 

 

「・・・・・あー。」

 

 

遅刻である。

 

 

だが、こんな時になんとかなる魔法がある。

ケータイ電話を右手に取り、職場の電話番号を

入力し、通話する。

 

 

「あ、もしもし。今日は具合が悪いので休みます。」

 

職場の人にそういって、通話を終えて、

またベッドに寝っ転がる。

 

リモコンを手に取り、冷房を起動させ、

部屋の温度を下げる。

 

 

さて、パソコンを起動して

ネットサーフィンでもするか、

と考えていたら、ドンドン、と

ドアが叩かれる。

 

 

「ちょっと!?起きているんでしょ!?」

 

誰かが叫ぶ声が聞こえるが、

無視してパソコンをいじり続ける。

 

 

すると、音がやんだ。

 

 

諦めたか?

 

そう思っていたら、ドアが吹っ飛んだ。

 

何の例えでもなく、本当にいきなり

吹っ飛んだのだ。

 

ずんずん、と土足のまま入ってくる紫髪に、

サイドテールの髪型の釣り目の少女。

 

ほっぺたをつねられ、耳元で怒鳴られる。

 

「さっさと支度してきなさい!!」

 

彼女に服を着せられ、腕を引かれて

外に無理やり出される。

 

 

マンションの中を歩くと、

お隣さんや、同じマンションに住んでいる

人たちとすれ違い、会釈しながら

彼女に引っ張られ、仕事に行かされる。

 

 

ちなみに、彼女は曙ちゃん。

俺の隣の部屋に住んでいる少女だ。

 

なぜか、彼女や、他の娘達に

毎日世話を焼かれている。

 

これが、俺の日常だ。

 

 

 

 

結局、具合が良くなったことにして

職場に俺はやってきた。

 

とはいっても、単なるフリーターで

コンビニのレジ打ちとか、品出しくらいしか

やらないが。

 

 

しかも今は人があまり来ない朝のピークを

過ぎた時間帯だ。

 

あくびをしながらレジで立っていると、

後から誰かにぽこり、と丸めた新聞紙で

優しく叩かれる。

 

後を向くと、色白で、長身の女性が立っていた。

 

「あ、ヲーさん。」

「ちゃんとまじめに仕事しなさい。」

 

 

すみません、と謝り前を向く。

 

俺のバイトの先輩であるヲーさんは

美人で性格も優しいが、なぜか

俺にだけきつい様な気がする。

 

やっぱ男は顔なんかな。

 

そろそろ新作のゲームでも買うか、

と給料の使い道を考えていると、

誰かが店に入ってきた。

 

 

らっしゃーせー、と気の抜けた

返事をしつつ、レジで立っていると、

知っている人が目の前にやってきた。

 

 

「あ、ヤマトさん。」

 

俺がそういうと、ニッコリと微笑みながら

そのきれいで長いポニーテールの長髪を

揺らす女性。

 

とてつもないグラマー美人である。

身長はぱっと見で190cmは越えようかという

大きさだ。

 

 

当然、胸も、お尻も大きい。

 

「ファ〇チキください。」

「あいよー。」

 

パスタサラダに、野菜ジュース、

そしてファ〇チキが彼女の

定番メニューだ。

 

代金を受け取り、商品を袋につめて、

渡す。

 

 

「お仕事の方はどうですか?」

「いつもどおりっス。」

 

あー。

こんな美人と話ができるなんて幸せじゃー、

と思っていると、後ろから背中をつねられる。

 

痛みに顔をゆがめつつ、振り返ると

ヲーさんがジト目で俺を睨みつつ、

背中を右手でつねっているのが見えた。

 

「こら。」

「あいたたたたた・・・。ちょっ、

シャレにならないですよ。」

 

「・・・・・・。」

 

 

まあ、商品は渡したし、

さっさとレジを空けてもらおう。

 

 

「ありがとうございましたー。」

「・・・・ました。」

 

 

そういってヤマトさんを見送る

俺とヲーさん。

 

女っ気が生活を送っているのだから、

ちょっとした美人とのおしゃべりくらい

ゆるしてほしいものだ。

 

 

しかし、最近やけに

かわいい女性がうちのコンビニに

来るようになったなぁ。

 

 

頬をぽりぽりと掻きつつ、

バイトの時間が終わるまで

ぼーっとレジで立っていた。

 

 

 

バイトがあがって、

家に帰る途中。

 

スーパーで買い物をしていると、

また知り合いと出会った。

 

「あれ?」

「あ。」

 

 

確か、うちのマンションに住んでいる

カガさんとアカギさんだっけか。

 

会釈して通り過ぎる。

 

 

それで、歩いていけば、

他の部屋に住んでいる隣人たちとばったり出会った。

 

 

なんだなんだ?

 

毎回ここに来るたびに

知り合いに会うな、と思いつつも

レジに生活用品を持っていき

精算する。

 

明日は休み。

さて、どうするか。

 

一日中寝ているのもありだな。

 

ウキウキしながら家に帰った。

 

 

 

 

偶然見かけたその日、

私は恋に落ちた。

 

 

戦場では怖いものしらずで、

空母級の中でもトップクラスの

戦績を持つ私が。

 

 

食べ物と、戦いにしか興味がなかったというのに、

私の心は奪われてしまった。

 

 

加賀さんに相談したら、

別人かと疑われたほどだ。

 

 

が、彼の写真を始めてみた彼女は

私のように数十分フリーズしていた。

 

 

それからは、彼のことを調べていった。

 

どんな人なのか。

どこに住んでいるのか。

どこで働いているのか。

恋人は、家族は、人間関係は

どうなっているのか。

 

 

他の娘達も、なぜか

彼に惹かれていった。

 

彼のマンションに引っ越す娘が多く出て、

鎮守府が空っぽになりそうだという

事態になった。

 

 

 

なぜだろう。

 

私は彼のことを知っている気がしてならない。

 

というか、知っているはずだ。

 

前世から夫婦だった気がする。

 

うん、そのはずだ。

 

だが、彼を狙っている相手は想像以上に多い。

 

・・・・私が、正妻だったら

一夫多妻でもいい気がしてきた。

 

 

鎮守府の仲間たちならそれでもいい。

 

 

だが、あのメスどもは別だ。

 

 

 

 

初めてみたのはいつだったか。

 

 

海辺でぼーっとしている

人間がいたので、さらって

人体実験の材料にしようとした。

 

 

だが、その男の何というか

人間だが人間じゃないような

顔つきに目を奪われた。

 

自分が持っていた武器を思わず

手放してしまったほどの

衝撃だった。

 

それからは、私は自分の見た目が

人間に近いことを利用して、人類の

社会に溶け込んでいった。

 

 

仲間たちも、彼のことを大層気に入ったようで

既に人間社会に紛れ込んでいる。

 

 

私は、彼のバイト先の先輩として

潜伏している。

 

 

何度、彼の顔を見るたびにキスしそうに

なったことか。

 

発情して、襲い掛かってしまいそうに

なったときもある。

 

だが、我慢した。

 

たまに、彼と体が触れそうになるだけで、

達してしまいそうにもなるほど

やられてしまっていた。

 

彼に対して興味がないふりをしなければ

危ういところだった。

 

 

 

そろそろ彼を、深海に連れて行き

種馬になってほしいと考えている。

 

 

 

 

 

 

・・・・・それには、目障りな

あいつらを消す必要があるが。

 

 

 

 

 

あー。

だるい。

 

昨日のバイトの疲れが残っていたのか、

朝の10時を回っているというのに

体がまともに動かない。

 

というか、全身が何だか痛い。

 

せっかくの休日が・・・・

と思いつつベッドでゴロゴロしていると、

呼び鈴が鳴る。

 

はい、とドアを開けると

知り合いがいた。

 

 

「こんにちは。」

 

 

近くの、鎮守府とかいう基地で働いている

お姉さんだ。

 

白のワンピースを着ていた。

 

 

「よかったらこれ、食べてください。」

「え?ああ・・・・。」

 

鍋を渡される。

中からはカレーの匂いがしてくる。

 

「じゃあ。」

 

 

お礼を言おうとしたら去っていってしまう。

 

 

・・・・・あー。

 

にしてもすっごいいい匂いがした。

なんでああいう美人はせっけんとかの

香りがしてくるんだろう。

 

 

カレーをコンロに置いてあっためなおし、

出来上がるのを待っていると、

またインターフォンが鳴る。

 

はい?と言って出ると、

色白で黒髪、ロングヘアーの

女性が立っていた。

 

グレーのレディスーツを

着ている。

 

あ、同じマンションに住んでいる人だ。

 

 

「あの、こレ・・・・・。」

「え、あ、ああ・・・。」

 

 

そして、また渡される鍋。

中からはビーフシチューの香りが漂ってくる。

 

「ヨかったら食べてください。」

 

それじゃ・・・と去っていってしまう。

 

鍋をテーブルの上に置いて

頭をぼりぼりと掻く。

 

 

「・・・・これ、どうっすかな。」

 

 

・・・両方なんとかして食べるか。

 

腹をくくって、今日一日かけて

食べることにしたのだった。

 

 

 

 

「・・・・というわけで、カレーを置いてきたわよ。」

 

 

私がそういうと、目を鈍く輝かせる彼女たち。

 

おお、やる気満々だね。

 

「提督。では、今夜にでも?」

 

両腕を組みながら仁王立ちしている

長門が聴いてくる。

 

 

「もちろん。なんたってあれは・・・。」

 

 

 

「彼にシチューを送ってきたわよ。」

 

「おお、やっと、やっとだな?」

 

興奮した様子でさわぐ、

仲間たち。

特に、ヲ級は彼と同じ

職場で働いているからか、

今まで焦らされていた分

大分溜まっているだろう。

 

「じゃ、今夜、皆で夜這いに行くわよ。」

 

あのシチューには・・・。

 

 

 

体が熱い。

 

燃えるように体温が上昇していて、

汗が出てくる。

 

 

冷房をつけると汗は引いていったが、

あそこがギンギンでこれじゃ眠れない。

 

 

ムラムラする。

 

 

だが、いくらオナ〇ーしても

全く性欲が収まる気配がない。

 

ベッドで寝がえりを打つ。

 

 

くっそ。

 

俺も知り合いたちみたいに

彼女がいれば・・・。

 

 

だが、容姿が悪い俺に

そんなものができるわけもなく、

女性とたいしてかかわらずに生きてきた。

 

 

モテないのは自分のせいであると

わかってはいたが、今ばかりは

そんな自分が恨めしかった。

 

女を抱きたい。

 

頭の中がそのことだけで埋め尽くされる。

 

誰でもいい。

 

誰か、

誰か助けてくれ。

 

 

 

 

 

 

人類と深海棲艦たちは

己の生き残りをかけて

戦争をしていた。

 

生物同士が生存競争をするように。

 

 

だが、途中でその理由は変わってしまった。

 

 

艦娘と、深海棲艦たち以外は知らない。

 

 

そう、その原因である男でさえ。

 

 

男は、醜い容姿だった。

 

まるで、人間ではないみたいな。

 

だが、その見た目は同じく人間ではない

女からは魅力的に見えるものだった。

 

 

もし、彼が海になんとなく行って

たそがれて居なければ。

 

もし、彼が街にたまたま出かけていた

艦娘に見つかっていなければ。

 

今まで通りの理由で深海棲艦たちと

艦娘たちは殺しあっていたことだろう。

 

 

そして、今はお互いの生き残りをかけた

戦争よりも、たった一人のオスをめぐって

戦うことを優先している。

 

艦娘と深海戦艦たちは、人間社会で

すれ違い、出会うことはあるが陸で

戦うことはしない。

 

 

それは、海で戦った方がお互いに力を出せるとか、

民間人に被害が及ぶとか言った理由でもない。

 

 

・・・・・・ただ単に、戦っている姿を

彼に見られるのが恥ずかしい、という

理由である。

 

 

男は、ある意味望み通りの

結果を得ていると言える。

 

 

なにせ、とびっきりの美人たちに

取り合いをされているのだから。

 

 

この夜、何が起きたのか。

 

 

そして、次の日の朝、

彼が部屋からいなくなっていた

ことはよくある失踪事件として

人々の記憶からすぐに忘れ去られる

こととなった。

 

 

艦娘たちと、深海棲艦たちが

世界から姿を消したことの方が、

一大事だったからである。

 

 

誰も、男の行方を知ることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 





補足


女性提督
白いワンピースを着た少女。
ヤンヤンヤン。

艦娘たち
ヤンヤンやん。

深海棲艦たち
やんやんヤン。


男性
名前なし。
その後の行方はわからない。

きっと艦娘たちと深海棲艦たちの
種馬となって毎日必死に腰を振っていると思う(適当)


こんなかわいい子たちにヤンヤンされて、
ヒモ生活できるなら嬉しいって読者が多そう。


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