ハイスクールD×D ―魔法使いと龍―   作:shellvurn 次郎

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はいどうも、皆さんこんにちは。超次空殲滅魔法です。
この作品も10話です。
皆さん楽しんでいただけているでしょうか?
そうであれば幸いです。

さて、今回から少し、物語は発展して行くと思います。なるべく展開が早くならないように
細かい描写をしていくよう心がけています。しかし、どうしようもない時もあるのでそこは目を瞑っていただきたいと思います。


重要→追記:大幅に加筆、修正。また、内容が変わりました 10月30日


No,X ~特訓~

 ―ドライグSIDE―

 

 

 〈このとんでもない騒音なんなの!?ドライグ!?〉

 

 エルシャは声を荒げながら訊いてきた。

 

 『イッセーが修行として、神器使って山を粉砕しまくってる音よ。』

 

 私はありのままのことを言った。

 

 

 〈ありゃ、マジでやばいな。ホントに俺のあの切り札を超えているかもな。〉

 

 すると、あり得ない、なんて顔をしながら冷静に分析するベルザード。いま、まさにとんでもないことを聞いたような気がする。

 

 〈ベルザード、それってあなたのあれを?〉

 

 〈ああ、間違いねえな。俺の切り札、朱紅の極覇龍〘エヴァンズヴィル・エクストリーム・ドライブ〙を超えてやがるな。〉

 

 ベルザードは冷静に言うが、これはとんでもないことだ。歴代最強で覇龍を進化までさせ、白龍皇とも戦い、今まで最高となる、3人の白龍皇に勝利したベルザードがだ。

 しかし、私も認めるしかない。

 

 〈でも、パワーなら同じじゃない?〉

 

 エルシャはそういうが、ベルザードはすぐに否定する。

 

 〈いや、パワーも負けているだろうな。山をあれだけの数粉砕し続けられるほど、俺は強くない。しかも、イッセーが覚醒させた【燚帟の焱火】を使われたらおしまいさ。〉

 

 『そうね。イッセーのが繰り出すあの焱、威力は全盛期の私の焱6割くらいといったところよ。確かに私の全盛期の焱ではないけれど、それでも威力は十分すぎるほどね。悪魔の中でも結構上位にあたる実力を持つ奴らを触れただけでも一瞬で灰にした・・・ベルザードが切り札を使ったとしても、少しでも切られれば、ただじゃすまないわよ。』

 

 〈そ、そこまで強いというの・・・〉

 

 〈ドライグの言うことはあってると思うぜ。俺も、最初にドライグの焱、【燚帟の焱火】を目の当たりにしたときはゾッとしたからな。あの焱はやばいって本能でも感じ取った。あれを向けられるところを想像しただけでも、冷や汗が止まらない。〉

 

 

 私の力を振るう者を傍からこうして見ているけど、恐ろしいと思った。あの焱はこんなに恐ろしい技だったのか。私は改めてその技の脅威を再認識した。

 まあ、もっとも恐ろしいのはその力を振るっている、イッセーなんだけど・・・

 

 山が一瞬にして平地になり、平地が巨大なクレーターになるイッセーの修行はしばらく続いた―――――――――

 

 ・・・・・・・・・

 

 「ふう、疲れたな~~今日は結構やったな~」

 

 結局、イッセーは手を緩めず、こんな日が暮れるまでやっていた。あたりはもう完璧な夜になっていた。

そんなこんなで今日の神器での初修行は幕を閉じた。

 修行した場所を離れる事数十分、イッセーは自宅に到着した。

 

 「ただいま。」

 

 イッセーは誰もいない家に帰ったとしても、無言で入らない。必ずただいま、という。

この光景を見てると、今でも胸が苦しくなる。イッセーの表情も少しだけ寂しそうな顔をする。そんなに大きな変化ではないけどね。

 

 「ふう、今日は疲れたな~~。」

 

 イッセーはそんな雰囲気を打ち消すように夕食を準備しながら今日を振り返る。

 

 『そうね。イッセーがバトルジャンキーのように暴走しまくるからね♪』

 

 私は冗談交じりにイッセーに言う。

 

 「ええ~~ドライグ、暴走はしてないよ~~いただきます、と。」

 

 『うふふ、冗談に決まってるじゃない♪』

 

 こんなやり取りを私はとても気に入っている。

 

 [ふむ、お疲れだったなイッセーよ。]

 

 イッセーが夕食を食べ始めているとき、今まで会話に参加してこなかったジルニトラがイッセーに声を掛けた。

 

 「あ、二トラ。うん、今日は頑張ったよ。」

 

 [ああ、しっかり見ていたぞ。]

 

 ニトラ、ちゃんと見ていたのね。こーいうところはちゃっかりしてるんだから。

 

 「それで、どうだった?」

 

 [ふむ、あの時よりも力は上がっているぞ。良かったな。日頃の鍛錬がこうして生きていな。ドライグの神器、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)というものは特性上、持ち主の自力が強ければ強いほど、その価値というものは格段に上がっていく。そうだろ?ドライグよ。]

 

 『ええ、もちろんよ。』

 

 ニトラは神器なんてものを知らなかったはずだけど、こうして的を射ている的確なことを述べている。流石ね。

 

 [毎日の魔法に加えての鍛錬が成果に表れている。素晴らしいぞ、イッセー。]

 

 「ホント?嬉しいな。ニトラにそう言ってもらえて。」

 

 ジルニトラのイッセーへの評価はとても高いようだ。私としてもそれは嬉しい。今代の宿主で愛しのイッセーの成長をこの目で見れることがね。しかも、イッセーは子供ということもあって、可愛い弟みたいな感じだ。

 

 〈うふふ、イッセー君、可愛いわよね?〉

 

 そんなことを思っていると、エルシャは私の心を読んでいるかのように聴いてきた。

 

 『ええ、そうね。本当に。』

 

そんな可愛いイッセーが成長していることを実感していると、ジルニトラは耳を疑うようなことを言った。

 

 [それにしてもイッセーよ、良くあそこまでできるようになったな。]

 

 「うん!!だって、頑張ったもん!!」

 

 [それでも私は驚いているぞ?重力魔法を身体に掛けているのに加え、魔力の制限魔法までかけているのだからな。使える魔力をあそこまで制限してよくあの攻撃を繰り出せたものだ。]

 

 『ええ!?ちょっとまって!それどういうこと?!』

 

 私は二人の言っていることが理解できないので問いただした。

 

 [ああ、私の提示した修行でな、イッセーには重力魔法で体を重く体感させ、使える魔力を制限させたのだ。魔力を制限させたことで、私を介してイッセーに流れる私の魔力は無限から激減したのだ。具体的に言えば、この世界でいうならば、あの時の悪魔レベルの魔力量といったところか。まあ、そうでもしなければ、今のイッセーが神器を使えば山どころかあの一帯全てが更地と化していたからな。]

 

 「うん!でもドライグのおかげであそこまで威力出せるよ!」

 

 『・・・・・・・・・』

 

 私は何も言えなかった。魔力を制限したのにもかかわらず、山一つ消せるくらいの威力を出せたってこと?いくら神器の力で底上げできるといってもあのレベルの魔法を繰り出すには相当な魔力がいるはず・・・そしてあの威力だ。

 

 [イッセーの修行あってこそのことだろうな。]

 

 『と、とんでもないわね。と言うか、私知らなかったわよ?イッセーが色々と制限をかけているなんて。』 

 

 「うん、まぁ言ってなかったからね~」

 『次からは、ちゃんと言ってよね?』

 

 「うん、わかった!」

 

 『ありがと♪』

 

 とイッセーはすぐに了承してくれた。

 イッセーは夕食を食べた後、身体を洗い、すぐに自分の部屋に向かった。そうだよね、今日はとてつもない修行をこれでもかというくらいしたものね。疲れて当然ね。

 ふふふ、あくびなんかしちゃって。可愛いんだから♪

 

 「じゃあ、僕もう寝るよ。」

 

 『ええ、イッセー。今日はしっかりと休んで。あれだけやったんだから疲れたでしょ。』

 

 「うん。そうだね。じゃ、おやすみなさい。」

 

 『おやすみなさい、イッセー。』

 

 イッセーは横になると、すぐに寝息を立てていた。眠りにつくの早いわね・・・相当疲れてたのね。

 さて、イッセーが眠ったところで、私は私でするべきことをやろうかしら。この時間しか、ないからね。

 

 『ねえ、ジルニトラ。ちょっといい?』

 

 [む?お前から声をかけてくるとは珍しいな。]

 

 『え?そう?そんなに珍しいかな?』 

  

 そう言われてみれば、珍しいような、珍しくないような・・・・微妙なところね。

 まあ、そのことは置いておいて、本題に入る。

 

 [まあ、冗談はさておきだ。なんの用だ?]

 

 『実はね、私と戦ってほしい。』

 

 すると、ジルニトラはきょうとんとしたような表情をしていた。珍しい、と言うか以外ね。ジルニトラでもそんな表情(かお)をするのね。

 

 [意外だな、って思っているな。]

 

 そんなことを思っているとジルニトラはまるで私の心を読んでいるかのように図星を指してきた。

 

 『え、どうしてわかったの?まあ、その通りだけど。』

 

 [私だって驚くときは驚くし、怒るときは怒るさ。機械ではないのだからな。]

 

 『じゃあ、どうしてそんな顔をしてたの?』

 

 [いや、ちょっと意表をつかれただけだ。てっきりあなたはあの時に約束した例の人化の術のことを教えてくれ、なんていうと思ったのだがな。まさか、戦ってくれ、なんて言われるとは思ってもみなかったよ。それが少しそう思っただけのことさ。]

 

 なるほど。そういうことね。でも、私はそれと同時にある感情が芽生えてきたのだった。

 

 『確かに、それもあるけどね。』

 

 [そうだよな。イッセーに褒めてもらいたいもんな。]

 

 『そうそう・・・・・・って、そうじゃなくて!!』

 

 うぅ・・・また図星を突かれてしまった・・・

 今の私、絶対顔赤い・・・・・

 

 [なんだ?違うのか?]

 

 『あっ・・・いや・・・違わないけど・・・ってからかわないで!!』

 

 うぅ・・・さっきからジルニトラのいいようにされてる・・・・・

 

 [わかったわかった。済まなかった。]

 

 『まったく・・・ただ、貴方と戦ってみたい。そんだけよ。単純でしょ?』

 

 そう。私の中で潜んでいた思い。戦闘欲。私はジルニトラと言う存在を知ってからというもの、その思いはたしかに強くなっていった。私たちの知らない未知のドラゴン・・・その強さ、格、そしてそれらが支配する世界。すべてが未知の存在。そんな奴らとも戦ってみたかった。私がどこまでやれるか、それも知りたかった。

 

 私はドラゴンでも数少ない、雌だ。中には私を雄だと思っている奴もいるけど。そんな私でも、いつの時代も強者たちと戦ってきて、そうして今の力を手に入れた。この世界では最強クラスとなった。そんな私が挑戦者になるほどの存在。あの無限の龍や次元を泳ぐドラゴンと相対した時とはまた違った感覚だ。いや、むしろ、ジルニトラという存在に出会った時の方が印象が強かった。胸が躍った。

 私はそんな思いを抱きながら、ジルニトラを見る。

 そのジルニトラはというと・・・

 

 [クックック・・・ハッハッハッハッハッハ・・・・・]

 

 笑っていた。馬鹿にされている、そんな笑いではないような気がする。

 

 『それで?答えは?』

 

 私はそれでも、すこしイラっとしながらも訊いた。

 

 [いや、すまない。ちょっと嬉しくてな。]

 

 『嬉しい?』

 

 [ああ。私と戦いを望むか。ドライグ、やはりそなたもドラゴンだな。勝てないと知っていながら、それでも挑むか。ふっ、そなたは雌だというのにな。]

 

 『あなただってどちらかと言えば雌でしょ?そんなに綺麗な容姿をしていて。イッセーに褒められていたくせに。』

 

 私はここでジルニトラに反撃をする。

 

 [む?この姿か?というか、ドライグ。あなたは少し根に持つのね。まあ、ほめられることは嫌じゃないけど。]

 

 『そう言うわりには顔、赤かったけど?』

 

 [っ・・・う、うるさい!]

 

 私の返しにジルニトラは言葉を詰まらせ、少し顔を赤らめた。人間の姿になっているので、さらに分かりやすい。まあ、私から見ても、ジルニトラは美人だが。

 

 [とっ、とにかく、私と、戦う、そーいうことでいいんだな?]

 

 ジルニトラはさっきのことはなかったような振る舞いを見せる。

 

 『ええ。楽しみだわ。』

 

 〈ねえねえ、二人とも何してるの?〉

 

 ジルニトラとそんなやり取りをしていると、こちらにベルザードとエルシャが近寄ってきた。

 

 『これからジルニトラと軽く手合わせするのよ。』

 

 私がそう答えると、二人は驚愕した。

 

 〈!?お、おいおいドライグ、それ本気かよ?〉

 

 〈ドライグ・・・し、死んじゃやだよ?〉

 

 『二人とも・・・そんな激しくしないわよ・・・』

 

 〈いやいや、だってよ・・・グレートレッドすら片手間で捻りつぶせるというわけわからんレベルの強さなんだろ?ジルニトラは。〉

 

 〈そうよ、ドライグ。あなたなんてジルニトラにとったら赤子同然よ?ホントに大丈夫?〉

 

 エルシャとベルザードは心配をしてくる。余計なお世話なんだけどね・・・

 

 『そうだとしてもよ。むしろ、こんな存在が近くにいるのだから、戦わなきゃもったいないじゃない。こんなこと、長く生きていてそうないのよ?他のドラゴンたちだって知らないことだからなおさらね。』

 

 二人に私はこう返した。

 

 〈はぁ。ドライグは相変わらずだな。〉

 

 〈ふふふ、そうね。それでこそ、赤龍帝、ドライグね。〉

 

 二人はそうやって納得する。

 

 [さてと、では始めるとするか。]

 

 ジルニトラはこちらの様子を見て、準備に入る。

 そして、ジルニトラの体が光り輝いた。そして、その光はどんどん眩しく、大きくなっていき、最終的に巨大なドラゴンの姿となる。それは、初めて会った時と同じ大きさ。グレートレッドを軽く超すような体躯だ。わたしなど、手にすっぽり余裕で入ってしまうほど。

 

 〈・・・・・ほーーー〉

 

 〈何度見ても、大きいわね~~〉

 

 ベルザードとエルシャは呑気に見上げていた。この二人は見上げることしかできなかった。だが、私は違った。

 

 『っ!?・・・・・・・』

 

 巨大化し、真の姿となったジルニトラは私を目を向ける。その眼はまさしくドラゴンの目。闘志を秘めた綺麗な黒と緋のオッドアイ。

 しかし、実際問題、今からこのドラゴンと戦う、と思うと腰が引ける。尋常じゃないオーラを醸し出しているジルニトラ。足がすくんできたかもしれない・・・この私が、威圧されただけでこんなになるなんて・・・それほどヤヴァイ奴なのね・・・

 

 [ふむ・・・ドライグよ、もしかして・・・・]

 

 『っ!?』

 

 ニトラは私が少し、怯えていることを悟ったようだ。

 

 [ふむ・・・] 

 

 私が気圧される、そんな目を向けているジルニトラは何か考え事をしているかのような様子だった。

 そして、何か思いついたようにぱっと顔を上げた。

 

 [よし・・そうだな。ドライグよ、そなたとの戦いにハンデをもうけよう。]

 

 ジルニトラから驚きの発言が飛び出した。

 私がハンデ・・・?普通、納得できるわけもない。手を抜いてやるといっていると同義なのだから。・・・なんだか複雑だ。

 

 〈ハンデ、ね。いいんじゃないドライグ?〉

 

 そんな風に思っていると、エルシャから助言が入る。だが、言われるまでもない。私はエルシャの助言を受け入れる。

 

 『そうよね。その提案、受け入れる。』

 

 [!]

 

 私は迷いなく、ジルニトラに受け入れるといったら、ジルニトラは驚いた。

 

 『?どうしたの?』

 

 [ああ・・・いや、私ははっきりハンデをくれてやるといったのでな。てっきりあなたの逆鱗に触れたかと思ってな。]

 

 なるほど、ジルニトラはそのことを気にしてたわけね。

 

 『まあ、確かに、はっきり手を抜いてやる、なんて言われたのに対して怒ってない、なんて言ったらうそになるけど。でも、実力差がわからないほど私は馬鹿じゃないし、むしろそれでも勝てないからちょうどいいわよ。でもね・・・』

 

 [でも・・・・・?]

 

 『いつか見てなさい!今度はハンデくれる余裕なんてなくしてやるんだから!!』

 

 [!ふっ、ふふふ。]

 

 私がそういうと、ジルニトラは嬉しそうに笑った。

 

 [ドライグ。やはり私はドライグのことが好きだ。私はドライグのそういうところがとても好きだぞ。]

 

 『なっ!?・・・何言ってるのよ・・・・』

 

 ジルニトラの突然の告白に戸惑う。

 

 [ん?いや、私は純粋にドライグのそのような性格とかが好きって言っただけだ。そなたとは気も合うからな。]

 

 『そ、そうなの・・・』

  

 [ああ。では・・・ハンデとしては、まず一つ。魔法は無しにしようか。それと・・・]

 

 すると、見上げなければ顔を見れないほどの超巨大なジルニトラの体躯は再び輝き始める。

 

 [ふう。これくらいかな?]

 

 『へぇ、そんな事も出来るのね。』

 

 [まあね。これも人化の術の延長みたいなものだから。]

 

 ジルニトラを覆う輝きが消えると、先ほどの巨大な体躯から一転、私と同じサイズまで小さくなった。

 

 [さて、これでドライグと同じくらいの大きさになったことだしな。始めようか、ドライグ。]

 

 そういってジルニトラは再度、私を見る。同じ大きさになったことで目線が同じなのだからか、先ほどよりも威圧感はない。だが、プレッシャーや伝わってくる波動は変わらない。否、むしろ小さくなったことでさらに密度がましているような気さえする。

 

 『ええ、始めましょうか。ジルニトラ。』

 

 私も負けじとジルニトラに目を向ける。

 

 [っふ、良い眼だ。それこそ、真のドラゴンの眼。それに綺麗な眼だ。私はその眼も好きだぞ?はぁ。これでまた、ドライグの好きなところを1つ、見つけてしまったな。]

 

 『くっ・・・・もう精神攻撃のつもり?誉めても何もでないわよ?』 

 

 平気で私に好きとか恥ずかしいことを言ってくるジルニトラ。私は少しムズムズしながら言った。

 

 [いやいや、そんなつもりはない。ただ、思ったことを口に出しているだけだ。他意はない。]

 

 っく、何なのよ。イッセーと同じでこいつもとんだ天然ジゴロね。しかも性別関係なしにこーいうこと言ってくるから余計質が悪い。すると、ジルニトラはそんな空気を仕切り直すように謂う。

 

 [それにしても私は嬉しいぞ?こちらの世界のドラゴンと戦えるとはな。楽しみで仕方がないぞ?]

 

 ジルニトラは嬉しそうだ。

 

 『ええ、私もよ。』

 

 私とジルニトラとの距離はそんなに離れていない。せいぜい20メートルくらいだ。その短い間の空間は今までとは違う空気が流れている。

 

 〈これは、楽しみだな。〉

 

 〈そうね。ドライグー!少しは善戦してねー!〉

 

 ベルザードとエルシャは楽しそうにこちらを眺めている。

 

 [さあ、来い。]

 

 『っ!』

 

 私は一瞬でジルニトラとの距離を詰める。

 そして、ジルニトラに拳で攻撃を仕掛ける。

 

 [ふっ・・・]

 

 ドゴぉぉぉぉン!!!!!

 ジルニトラは涼しい顔をしながら私の拳を難なく受け止める。しかも、指二本で。

 

 [まだまだ、甘いな。ほら、もっと来い!]

 

 『分かっているわよ!!』

 

 ジルニトラにカウンターの時間すら与えないよう連続攻撃を仕掛ける。お互い、音速を軽く超えるようなスピードでかち合っていく。もうすでにベルザードとエルシャが居たところから離れ、二人は見えない。

 私は先ほどから攻撃をしかけている。だが、その攻撃は一度たりとも有効打には成らず、全て受け流される、もしくは無効化されていく。ジルニトラ全く反撃をしてこない。

 

 [ふむ、なるほどな。中々の強さだ。]

 

 ジルニトラは交戦中にも関わらず、余裕のある表情をし、つぶやいた。

 

 『なら!』

 

 ズドン!!!!!!!!

 

 [ぬっ!?]

 

 私は今までとは違う攻撃をしたためたか、初めてジルニトラの態度が変わった。

 

 [なるほどな。今の。ドライグの【倍加】か・・・]

 

 『ええ。忘れたわけじゃないよね?私の能力。使わせてもらうわ!!』

 

 倍化を使って、自分の力を強化しながらさらに追撃する。戦いはより激しさを増していく。お互いの速度も先ほどよりもはるかに速く、音も尋常ではない大きさになっていく。

 

 [ふぅ、なるほど。倍加でここまでになるか。流石だな。]

 

 だが、ジルニトラは今だ涼しい顔を変えていない。それどころか、余裕がまだあるって感じだった。

 

 『っく、さっきから反撃してこないけど、どういうつもり?』

 

 私はやる気はあるのかと思い、ジルニトラに訊く。

 

 [これからさ。今まではホンの小手調べ。ここから行かせてもらうぞ。]

 

 『何ですっt「ズドッ!!」うぐっ!!』

 

 そう言ったジルニトラは私の反応スピードを軽く超す速さで、私を攻撃した来た。

 私は下に叩き落され、精神世界の床に激突する。

 

 『グッ!どこをどう攻撃されたか、分からなかった・・・』

 

 私は規格外の速さ故に思わず声に出した。何故か痛みすら感じなかった。そんなことを思っていると、ジルニトラはすでに目の前にいた。

 

 『なっ!?』

 

 [ほら、どんどん行くぞ。ついてこられるなら、ついてこい。]

  

 そこから私は超スピードで攻撃を喰らう。全くついていくことが出来ず、その攻撃の食らい続けた。しかし、最後の方は少し慣れてきたって感じだった。

 

 『はぁ、はぁ、はぁ・・・・・』

 

 [私のスピードに、少しは慣れてきたな。まあ、本気じゃないけど。]

 

 『くっ!じゃあ、これはどう?!』

 

 私はジルニトラに向かって、我がジョーカーである絶技、【燚帟の焱火】を放つ。

 

 [!?ほう、イッセーが使っていた、あれか!]

 

 ジルニトラ待っていました、と言わんばかりの顔をする。

 カッ!!ズドォォォォォォォォォォン!

 

 『なっ!?』

 

 驚いたことに、ジルニトラはそれを避けようとせず、喜々としてそれを受けた。

 しかし・・・・

 

 [ふう、いいねこれ。中々の威力だ。まあ、あいつらになら少しは効くかもな。ああ、魔法は使ってないぞ。もろに受けたから、]

 

 燃え盛る焱の中からは全くの無傷であるジルニトラが出てきた。

 ノーガードで無傷・・・色々とオカシイ・・・

 

 『やっぱり、ダメか・・・』

 

 私の焱でもジルニトラは倒せない。と思っていたけど、全くの無傷。分かってはいたけど、やはり私にはくるものはある。

 

 [さあ、続けようか。]

 

 『ウグッ!』

 

 ジルニトラは超速で私との距離をゼロにし、容赦なく攻撃してきた。

 そのあとは言うまでもなく、ジルニトラに蹂躙された。

 

 ―――――――――

 

 〈ドライグ、お疲れ様。ボロボロね♪〉

 

 『ああ、何もできなかったよ。』

 

 私は攻撃され続けた結果、元のベルザードとエルシャが居たところまで飛ばされた。そこでこの戦いは終わった。

 

 [大丈夫か?ドライグ。]

 

 ジルニトラは戦った相手である私を心配している。なんてお人よしなのだろうか。

 

 『ええ、平気よ。あなたが手加減してくれたからね。』

 

 [勿論だ。私が力を全力で出せば、そなたの魂ごと消えてしまう。]

 

 〈魂ごとって、恐ろしいなおい。どんだけ規格外なんだよ・・・〉

 

 ジルニトラの言葉に少しヒヤッとしたが、直ぐにそれはおさまった。

 

 [よし、ドライグ、その傷を治してやる。]

 

 『いいわよ、このままで。』

 

 [ダメだ。]

 

 ジルニトラはそう言って、私を魔法で治してくれた。傷はもともと深くなかったので、すぐに終わった。

 

 『ん、ありがとう。そういえば、あなた、一度も私の顔を攻撃しなかったわね。』

 

 [ああ、そうだな。まあ、ドライグは女の子だからな。可愛い顔を傷つけるのは少し心が痛んだからね。男だったらもう少し本気出したがな。]

 

 『なっ!?あ、あなただって、女でしょう!?』

 

 [まあ、そうだがな。]

 

 [っく・・・これだからジルニトラは・・・]

 

 ここでもジルニトラはこんなキザなことを言ってくる。同性にこんなこといってどうするのよ・・・

 

 〈なあ、ジルニトラ、俺とも、戦ってくれないか?〉

 

 『ベルザード?もしかして戦いたくなった来ちゃった?』

 

 〈ああ、まあな。ドライグの戦いを見ていたら、俺までも、な。〉

 

 [ふっ、いいだろう。]

 

 ジルニトラはベルザードの要求を了承すると、今度は人化をした。

 

 [ベルザードは人間だから、私もこの姿でやろう。]

 

 〈そりゃ、ありがてえ。〉

 

 [エルシャはどうするのだ?]

 

 〈私はいいわ。ベルザードの戦いを見ていることにする。〉

 

 [ふふ、そうか。]

 

 誘いを断られたジルニトラは少し悲しそうな表情をしたが、目の前のやる気満々のベルザードに視線を戻した。

 そのベルザードは間接をポキポキと鳴らしていた。

 

 〈えらく久しぶりの戦いだな。〉

 

 [さあ、見せてもらうぞ。【最強の赤龍帝王】、と呼ばれたあなたの力を。]

 

 〈よしてくれ,ジルニトラ。俺の()()()はもう終わったんだ。それにもう俺は最強から陥落した。その名こそ、イッセーの方がふさわしいんじゃないか?〉

 

 ベルザードは当時付けられていた二つ名のことを話題に出されたが、直ぐに否定した。

 

 [いや、イッセーは帝王というのは私的にはあまりしっくりこない。イッセーは魔法使いだからな。そうだな・・・赤龍魔帝というのはどうだろうか。]

 

 〈あ、それいいかも!〉

 

 『私もいい名じゃないかしら。』

 

 イッセー本人のいないところで二つ名がつけられた瞬間であった。

 

 [さあ、ベルザードよ、始めようか。]

 

 〈ああ、いくぞ!禁 手(バランス・ブレイク)!!〉

 

 キィン――ドゥン!!!!!

 ベルザードの体を赤き全身鎧(プレート・アーマー)が覆っていく。

 その光景はとても久しぶりなものだった。

 

 〈ああ、懐かしいわね。ベルザードの禁手。確かにイッセーほどではないけれど、十分すぎる波動ね。〉

 

 [ほう、なるほどな。]

 

 『ええ。ベルザードが現役赤龍帝だった頃、もう既に歴代との実力はもう隔絶していたほどだったからね。』

 

 〈はあっ!〉

 

 ドゴン!!

 ベルザードはジルニトラに攻撃を仕掛けるが、全く通じない。

 それからベルザードはしこたま反撃を受ける。

 ベルザードは覚悟をしたのか、とあるものになろうとしていた。

 

 〈やはり、あれをやるか。〉

 

 『ベルザード、どうやらあれをやるみたいね。』

 

 《〈―我、至りしは―〉》

 

 《〈―寽の絶対を赫爓に貫きし二天龍なり―〉》

 

 《〈―極めるは、天龍の頂―〉》

 

 《〈―昇は、赤龍の覇道―〉》

 

 《〈我らは無限を降し、夢幻を誘う〉》

 

 《〈無限の理と晦冥の夢を穿ちて覇道を進む〉》

 

 《〈我、赫焉たる龍の帝王と成りて〉》

 

 《〈汝を、朱紅の幻想と光明の極限へと誘おう〉》

 

 《〈朱紅の極覇龍〘エヴァンズヴィル・エクストリーム・ドライブ〙!!〉》

 

 紅き輝きがこの一帯を覆いつくす。

 輝きが収まると、そこには先ほどとは姿が全く違ったベルザードがいる。

 

 [ほお、それがベルザードの力か!面白い!]

 

 ズドン!!!!!

 至ったベルザードとジルニトラはなお激しい戦闘をした。

 しかし、当然のごとく、ジルニトラに圧倒され、戦いが終わったころには・・・

 

 〈・・・・・・・・〉チーン

 

 チーンというお決まりの言葉がお似合いな無様な状態でジルニトラに首根っこをつかまれながら、帰ってきた・・・・

 何はともあれ、こうしてジルニトラとの初戦は幕を閉じたのであった。

 

 ―ドライグSIDE OUT―

 

 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ―????SIDE―  

  

 とある自然豊かなところに、巨大な城、宮殿などが立ち並び、その下には町がある。

 その城の中に、一人の男が居た。

 白を基調としたローブに身を包み、頭に王冠をかぶっていた。

 すると、コンコンと、ドアを叩く音がその部屋に聞こえた。

 

 「王よ、私です。」

 

 「入れ。」

 

 「失礼します。」

 

 入ってきたのはこれまた白を基調とした甲冑に身を包んだ騎士だった。腰には剣を携えている。その鞘は白と金が主な色で、輝いている。神聖な気を放っていた。

 

 「どうした?ローレンシア?随分慌てているではないか。」

 

 「王よ!実は――――――」

 

 

 ―――――――

 

 

 「―――何?ローレンシア、それは本当か?!」

 

 「ええ・・・確定情報です・・・」

 

 「その情報元は!?」

 

 「それを知らせた人物は・・・――――――」

 

 「――――っ!そうか。分かった・・・下がれ。」

 

 「はっ!失礼しました。」

 

 ローレンシアと呼ばれた騎士はその部屋を後にした。しかし、その騎士の表情はまさに無念といったものだった。

 ここに残っている王もまた、同じ表情だった。

 

 「まさか、そんなことが――――――信じられない・・・・」

 

 その王はよほどショックなのだろうか。言葉を漏らす。

 

 「とりあえず、息子と娘にもこのことを伝えるべきか・・・・」

 

 王は複雑な表情をして、悩んでいた。

 

 「そうか・・・死んでしまわれたか・・・・」

 

 王はそう呟いた後、テラスに出て、しばらく黄昏ていた。

 

 ―????SIDE OUT

 

―――――――to be continue

  

 

  




はい、いかがだったでしょうか?
ドライグちゃんとベルザードさんがジルニトラと戦いました。圧倒的でした。ジルニトラは。
まあ、当然のことでしょう。

それと、新キャラが出てきましたね。これからわかってくるかと思います。

では、また。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

ハイスクールD×D ―魔法使いと龍― 設定ミニコーナー

*ジルニトラの大きさ
 
 ジルニトラの大きさは最大でグレートレッドの数百倍、最小で上級ドラゴンの幼体と言ったところでしょうか。なので、ドライグはおろか、グレートレッドでさえ、手で掴めちゃいます。全盛期はその最大の大きさでした。
 また、イッセーの精神世界では小さめで、グレートレッドの十倍~十五倍の大きさでいます。

*ジルニトラの容姿

 ジルニトラのドラゴン形態は西洋型のドラゴンです。色はもちろん黒。人間化すると、黒髪で長髪。瞳は黒と緋のオッドアイ。スタイル抜群。それでいて超絶美人です。たとえ同性でも近づかれたり、口説かれると反応してしまう、ってかんじですね。ドライグもそれにやられてしまっています。

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