ハイスクールD×D ―魔法使いと龍―   作:shellvurn 次郎

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どうも皆さん、こんばんわ。超時空殲滅魔法です。
今回はドライグちゃん要素です。ドライグかわいい、かわいいよどらいぐ。
それと、少しですが、伏線を配置
どういったものかは、読んでのお愉しみということで。




No,XII ~ドライグちゃんのメタモルフォーゼ~

 ―ドライグSIDE―

 

 [そうだ、ドライグ。もう少しで出来るぞ。ガンバレ。]

 

 『うん・・・・』

 

 ヤッホー、私ドライグ。

 イッセーに宿っているドラゴン。赤龍帝よ。

 今、私はかつてないほど集中している・・・

 私は今、魔術のようなものを習得している最中なの。ジルニトラからマンツーマンで教えてもらっている。

 そう、それは人化の術。ジルニトラが自己紹介の時に人間の姿になったのはとてもびっくりしたわ。それと同時に羨ましいとさえ思った。どうして羨ましいと思ったのかは、その・・・・察して欲しい・・・

 どうして今やっているのかと言うと、実はイッセーが両親から受け継いだ魔導書の解析、研究に没頭し始めてからイッセーの鍛錬はかなり減った。それに伴って、当然神器を使った鍛錬も少なくなってしまった。そんな時に折角なのでジルニトラから人化の術を教えてもらうことにした。

 

 こうして教えてもらってから、大体2週間以上は経ったかな・・・・それだけの期間、その魔術に私も没頭している。

 私は生まれてこの方、魔術、魔法、その他もろもろ、扱ったことがない。全くのからっきしだ。そんな超ビギナーな私は基礎の基礎からやるしかなかった。でも、私はジルニトラに教えてもらって良かった。こんな基本もわからない私に手取り足取り教えてくれていた。凄く優しく・・・いや、別に惚れたわけじゃないからね!惚れそうになりかけたのも無きにしも非ずだけど・・・

 

 そんなこんなでジルニトラに教えてもらい始めてから、半月。今、私はほぼ完成に限りなく近づいていた。

 

 〈ドライグー、ガンバレー♪〉

 

 〈もうひと踏ん張りってところだな。〉

 

 エルシャもベルザードも私をこのところ支えてくれていた。

 

 〈んー、それにしてもドライグの人間の姿かー。一体どんな感じなんだろうね♪〉

 

 〈そうだな。俺も興味があるな。なんせ、一緒に戦ってきた仲間なんだからな。それにだ。ドラゴンが人の姿を取る、なんてのはそうないことだからな。〉

 

 [・・・・・・]

 

 ベルザードとエルシャは成功後の話をしている。その傍らに、今まで私の面倒を見てくれたジルニトラ。ジルニトラはずっと無言で真剣に私を見守っている。

 ――――――――――――そして、その時は訪れた。

 

 ――――――カッ―――――

 

 〈うおっ!まっぶし!〉

 

 〈これって・・・・もしかして・・・〉

 

 [ああ・・・成功だ・・・]

 

 私の体は光に包まれていく。そして、みるみる目線が下がっていく。

 そして、自分を覆っていた輝きが失われ、眩しくて閉じていた目を開けてみる。

 パチッ

 恐る恐る目を開けてみる。まず最初に人間の姿になっているジルニトラやベルザードとエルシャが視界に入る。しかし、今までとは違い、目線の高さが同じになっている。

 そして、次に自分の手を見る。今までのゴツく、赤い色ではない。白色の肌・・・人間のそれであったのだ。

 

 『成功したのね・・・・?』

 

 私は不安交じりに訊いた。

 

 [大丈夫だ、ドライグ。成功したぞ。おめでとう。何も不安がることは無いぞ?]

 

 ジルニトラから、勇気づけられ、祝福される。

 

 〈そうよ!!ドライグ!!ちょーキレイよ!!とっても可愛い!!〉

 

 〈ホントだぜ?ドライグ。お世辞でも何でもない。見惚れたぞ。自身もっていいんじゃないか?〉

 

 〈ホントよ!私、自信無くしちゃうわ・・・〉

 

 『ホント・・・?』

 

 それでも不安をぬぐい切れないでいた。

 

 

 [ドライグよ、こっちを向いてみて。]

 

 ジルニトラから、そう言われて振り返ってみると、ジルニトラは魔法で鏡みたいなものを作り出し、宙に浮かせていた。

 それを見てみると、自分の顔が映った。

 

 『え・・・・うそ・・・これが、私?』

 

 私は鏡に映った自分が自分ではないのような錯覚に陥る。

 

 [ああ、紛れもない。お前自身だ。ドライグ。]

 

 『ありがとう・・・ジルニトラ。あなたのお蔭よ・・・』

 

 私は嬉しさのあまりに少し涙交じりになってジルニトラにお礼を言った。

 

 ―ドライグSIDE OUT―

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ―イッセーSIDE―

 

 「えっと、この黒魔術は、っと・・・▲▲▲▲▲▲▲▲・・・■■■■■■・・・・」

 

 よお。イッセーだ。

 今日も相も変わらず、ひたすら魔法の研究に没頭している。

 

 [イッセー。その部分は、☣☣☣☣☣☣ではないか?]

 

 『ああ、なるほどな。じゃあ、ここが・・・――――――だな。』

 

 今日はいつになく調子がいいというか、進みが早い。父さんと母さんから受け継いだ魔導書、【ローゼンクロイツの魔導書】、【マーリン・アンブロジウスの魔法典章】序章にして、早速あった最難関の部分の攻略が折り返し地点からグット進んだ。

 魔法使い、魔術師として、大きな進歩になったかは分からない。しかし、嬉しい、という気持ちも無きにしも非ずって感じだった。

 これによって、新たなる未知の魔法の一部を垣間見ることになるかもしれない・・・・

 俺はその扉の前に立っている。

 もう少しで、最初の魔法にたどり着く・・・しかし、長かったといえるな・・・一年以上費やして、まだ一つの魔法も完成できていない。しかもそれがまだ大量にある。この魔導書もまだまだページはある。

 しかし、それでこそ魔法だ。簡単にできる魔法ほど、つまらないものはない。

 

 [ふむ、イッセーよ。今回は大きな一歩になったといえるのではないか?]

 

 すると、ニトラは今回の成果を考察する。

 

 「まあ、この魔法の正体が見え始めたってところだからな・・・まあ、そう捉えれなくもない。」

 

 ニトラに自分の正直な気持ちを言う。

 

 [これの成果でそんな自己評価か・・・厳しいな、イッセーは。]

 

 「そうか?そこまで厳しいか?自分でも妥協した部分はあるのだがな・・・」

 

 [普通の魔法使いだったら、これで大騒ぎするだろうな。]

 

 「この程度で大喜びしているようじゃ、たかが知れてるってもんだよ。魔法の全てを理解したわけでもないのにな。せめて、魔法を全て完成させ、行使できるようになってから初めて喜べる。」

 

 [ハッハッハ、まあ、そうだな。]

 

 ニトラも納得したのか、俺の言ったことに同意を示す。

 

 [しかし、イッセーよ。この魔法の正体。これは中々の超高等魔法だ。]

 

 するとニトラは興味深そうにとんでもないこと謂った。

 

 「ん?ニトラ。もしかして、この魔法のこと、分かったのか?」

 

 俺は恐る恐る聞いた。

 

 [ああ。まあな。大まかなところは分かった。]

 

 「マジかよ・・・流石だな。」

 

 ニトラのスペックの高さにはいつも驚きを通り越して呆れるレベルだ。

 

 [なに、こちとら魔法神なのだ。魔法のことはこれくらいできないとな。そして付け加えるならば、この魔法、私が全盛期に使っていた魔法と酷似している。]

 

 更にニトラから驚愕の事実を聞かされる。

 

 「ニトラの全盛期の魔法・・・・?ということは・・・・」

 

 [ああ。この魔法といい、この魔導書と言い、いやはや、イッセーの親には驚かされるな。これははるか古代に存在したものだな。]

 

 はるか古代の魔法・・・

 

 「父さんと母さん・・・こんなの何処から見つけてきたんだ・・・・」

 

 [さあな。ただ、その魔法はもちろん人間に理解できるはずもない・・・神たちのみが理解できる文字も使ってあったのだろうな・・・ここまで記してあるのは驚きだ。]

 

 「そんなものまであるのか・・・」

 

 父さんと母さんはやはり凄いな・・・・心の底から尊敬する・・・

 

 [まあ、これで見通しを持てたな。今日はここまでにしよう。これから忙しくなるな。]

 

 ニトラから毎度毎度の言葉。父さんと母さんからの手紙の影響だな・・・

 

 「ああ。そうしよう。」

 

 ニトラに指摘されたので、今日はここで切り上げる。今日まで進めたところに印をつけてから魔導書を閉じる。

 そうしてから、夕食の準備をするためにキッチンへ移動する。

 キッチンで料理をし始めているときのことだった。

 

 『イッセー、ちょっといい?』

 

 ドライグが話しかけてきた。

 

 「ドライグか。いいよ。いま夕食準備しているだけだから。ドライグとしゃべりながら料理位余裕だからさ。」

 

 俺は料理をあの日以来、ずっと継続させている。最初はお世辞にも上手とは言えないものだった。しかし、簡単なものからずっと続けている。まあ、魔法の研究に没頭し始めてからは、そもそも食べずに研究をぶっ続けでやっていたからしなかった日も多々あった。しかし。そのようなことも母さんと父さんに叱られてからは必ず食事をとっている。

 そんなこんなでかなり料理スキルというものはかなり上がったと自負している。まあ、

自分しか食べないのだからおいしいと思えればいいと思っているが。

 

 『それでね・・・今日もその・・・来てほしいの。』

 

 ドライグは歯切れの悪い声で言ってきた。そのことを訝しく思い、ドライグに訊いてみる。

 

 「?どうしたんだドライグ?そんなに改まって。寝る前の精神世界での鍛錬はいつものことじゃないか。少しおかしいぞ?」

  

 『え?・・・そう・・・?』

 

 どうやら、ドライグに自覚はないようだ。心配だな・・・

 

 「ああ・・・一体どうしたんだ?」

 

 『ええっと・・・』

 

 [イッセーよ、]

 

 「ニトラ、ドライグの様子がおかしいんだ。何か知らないか?」

 

 ドライグが返答に戸惑っていると、ニトラが声をかけてきた。そこでいつもドライグと一緒にいるニトラに訊いた。

 

 [イッセー。ここでは何も言わないで上げてほしい。そして、いつも通り、こちらにきてくれないか?こちらに来れば、ドライグがああなっていた理由が分かるはずだ。]

 

 ニトラにも、お茶を濁された。

 しかし、ニトラが何の根拠も理由もなくこんなことを言うはずがないのは分かっている。なにかあるのだろう。

 此処はニトラの言うことに従うことにする。

 

 「分かった、ニトラ。とにかく、この後精神世界(そちら)に行けばいいんだな?」

 

 [ああ、ありがとう。そうして欲しい。]

 

 『(ジルニトラ・・・ありがとう)』

 

 [(いや、礼には及ばない。大丈夫だ。)] 

 

 ?なんかドライグとニトラがボソッと何か言っていたような気がするが、何を言ったのか聞き取れなかった。まあ、良いか。  

 

 ―――

 

 ニトラと約束したあと、俺は夕食を取り、入浴をして自分の部屋に来てベッドに倒れ込む。そして、精神世界に意識を接続させる。

 そして、いつも通り、一面真っ白な世界に足を入れる。

 

 [来たか、イッセー。]

 

 すると、ニトラが既にいたのだ。人間の姿で。ホントにきれいだよなぁ・・・間違いなく母さんに匹敵している。というか今思えば、母さんも美人だった・・・俺を生んだというのにあの美貌。今だから言えることだが、あれは人間を超えてるな・・・その隣にはベルザードさんとエルシャさんもいる。しかし、一人足りなかった。

 

 「なあ、三人とも。肝心のドライグは何処にいるんだ?姿が見当たらないのだが?」

 

 俺は三人にそう訊いた。

 

 [ん?何を言っているんだ、イッセー?ドライグなら、イッセーのすぐ後ろにいるではないか?]

 

 すると、ニトラは不可解なことを言った。

 

 「ニトラこそ、何言ってるんだ?ドライグの気配なんてどこにも・・・・・」

 

 そう言いながら、後ろを振り向く。すると・・・

 ダキッギュウ~~

 なんか柔らかい感触がした。そして、凄いギュウ~~とされていた。

 俺は状況を理解できずにいた。

 柔らかいものが自分の胸板に押し付けられる。

 

 「ちょっ、く、苦しい・・・」

 

 俺は思わず本音を溢した。

 

 『あ、ご、ごめんなさい・・・・』

 

 すると、聞いたことのある声が聞こえた。そして、今まであった感触がなくなる。

 それから、俺はようやく状況を理解した。

 

 「なっ・・・・ドライグ・・・だよな・・・?」

 

 俺のすぐ目の前にいたのは、とんでもない美女であった・・・・

 赤く、腰まで伸びた綺麗な髪・・・すらっとした非の打ち所がない抜群のプロポーション・・・そして、引き付けられるような翠色の瞳・・・

 気づけば、俺は見惚れていたのだった

 

 『ええ、そうよ。イッセー。』

 

 そう、その正体は間違えるはずもない・・・あの時から俺を支えてくれていた神器に宿るドラゴン、ドライグだった。

 

 [今まで、ドライグには人化の術を伝授していてな・・・今日、成功に至ったのだ。そういうわけで、あんな様子だったのだ。]

  

 俺が呆気にとられていると、ニトラが説明してくれた。

 

 「そ、そうだったのか・・・おめでとう、ドライグ。」

 

 『う、うん・・・その・・・ありがとう・・・・』

 

 ドライグは詰まりながらもお礼を言った。なんか新鮮だな。こんなドライグを見るのは初めてだからな。

 そのように思っていると、ドライグが口を開ける。

 

 『イッセー・・・えっと、その・・・・あの・・・ど、どうかな?』

 

 ドライグは何故か顔を真っ赤にしながら何かはっきりしないような口ぶりでどうかと問うてきた。少し返答に困った。しかし、俺は本心を言う。ドライグを見たときのことを。

 

 「えっと、その・・・見惚れたよ・・・ドライグがこんなに美人さんだったなんて・・・いや、ドラゴンの姿も綺麗だったから当然か。と、とにかく、き、綺麗だ。ドライグ。抱きしめたいくらい・・・・」

 

 俺はよく考えてみれば、とんでもなく恥ずかしいことを口走ったような気がする・・・

 ああ・・・穴があったら入りたい・・・

 多分、俺、今顔赤いだろうなぁ・・・・

 

 『うぅ・・・そ、その・・・あぅ・・・あ、ありがと・・・・・』

 

 するとドライグの顔はさらに真っ赤に染まった。もうドライグの髪の色と同じくらい・・・

 熱でもあんのかな?←そんなわけない

 

 〈うっふふ、ね?ドライグ心配ないって言ったでしょ?〉

 

 すると、エルシャさんとベルザードさんは顔を真っ赤にさせ思考停止しているドライグに駆け寄って声をかける。

 

 『う、うんそうだったわね。』

 

 〈でしょでしょ?〉

 

 〈良かったな、ドライグ。イッセーに綺麗ってほめてもらえて。〉

 

 『うん。ありがと、二人とも・・・』

 

 ドライグは少し涙目になっているような気がする。

 

 〈おいおい、泣くほどのことか!?ドライグ。〉

 

 〈うふふ、可愛いわぁ・・・ホンワカする。可愛い妹が出来たみたい!〉

 

 『も、もう・・・からかわないでっ!!』

 

 ドライグがそんなこと言っているが、正直そんな照れながら可愛く言ってもやめないと思う。

 

 〈ああん♡もう!ホントにかわいいわ~〉

 

 〈まさか、一緒に戦ってきたドライグがこんなになるとは思わなかったな。〉

 

 さらにエルシャさんとベルザードさんはドライグを褒めちぎる。

 その二人のラッシュにドライグはさらに照れる。もうそろそろヤバそう。

 

 「ふ、二人とも、それ以上褒めちぎると、ドライグ恥ずかしさで死んじゃうからもうその辺で辞めたげて。」

 

 正直もっと見ていたいが、助け船を出す。

 

 〈うふふ、そうね。〉

 

 〈まあ、この辺にしておくか・・・〉

 

 そう言って二人は褒めちぎりラッシュを終えた。

 

 〈にしても、イッセー?驚いた?私たちのサプライズ。〉

 

 エルシャさんは俺にそう聞いてくる。サプライズ?その言葉が引っかかる。そして、ある答えにたどり着く。

 

 「なるほど。最初来た時、もうドライグは居たんだな。しかし、ドライグには認識阻害かなんかの魔法で見えなかったんだな。この魔法をドライグに掛けたのはニトラだな。」

 

 [ああ。エルシャが思いついてな。どうせならサプライズにしようということになった。どうだ?驚いただろ?]

 

 ニトラは頷き、そう言った。

 

 「ああ、驚いたさ。ドライグがいきなり抱き着いてきたんだ。しかも、あんな美人な人間になって。可愛らしさもあってもういうことなしだ。それに、あんな美人さんに抱き着かれたらうれしいしな。」

 

 『うぐっ・・・・あう・・・・きゅ~~~~~』

 

 バタン!

 

 〈あっ、ドライグが倒れた。〉

 

 そんなふうに言っていたら、ドライグが倒れてしまった・・・・どうやら、また褒めちぎってしまい、とうとうドライグの処理能力を超えてしまったらしい。ここで俺がとどめをさしてしまった・・・・

 少しばかりほめ過ぎてしまったか・・・?

 ドライグは目をまわしていた。ぐるぐるになっている・・・

 そんな姿も愛らしい・・・・

 

 [ふむ、イッセーの言葉が心にグサグサ刺さってしまっているな。いやはや、予想通りの結果だったな。]

 

 ニトラは冷静に解説をしている。

 

 「と、とにかく、目が覚めるまで寝かせておこうか・・・」

 

 ドライグを横向きから仰向けにして、寝かせる。まだ目がぐるぐるになってる。

 

 「さてと。じゃあ、取りあえず、いつものをやりましょう。」

 

 〈ああ、いいぞ。イッセー!〉

 

 「よろしく。」

 

 [イッセー、それが終わったら、次は私とやろう。二連戦になってしまうが、いいか?]

 

 「ああ、構わない。頼む、ニトラ。」

 

 [ああ、了解した。]

 

 ドライグが目をまわしている分、今日は二連戦だぜ。ハードだが、たまにはこういうのもいい!

 

 〈じゃあ、いくぞ!イッセー!禁 手(バランス・ブレイク)!!!〉

 

 『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』

 

 いつもの掛け声とともに、ベルザードさんを赤色の全身鎧(プレートアーマー)が全身を覆っていく。そして、禁手状態へと移行する。

 

 〈よっしゃあ!行くぜ!イッセー!!〉

 

 ベルザードさんはいつになく雄たけびを上げ、俺にいつもより速いスピードで突っ込んでくる。

 

 「はぁ!!」

 

 俺は防御魔法で自分に向かって来るベルザードさんの正面に魔法陣の楯を顕現させる。

 

 〈おらぁ!!〉

 

 パリンパリンパリンパリンパリンパリン!

 

 俺の発動した六重の防御魔法陣を難なく突破し、こちらに向かってくる。

 

 「っふ!」

 

 俺は拳で迎撃に出る。ドゴンという音が鳴り響き、それを起点に激しい近接戦闘が繰り広げられる。

 

 〈はっはっは!神器のみでここまでになるとはな!!〉

 

 戦闘中、ベルザードさんはそう言ってくる。

 

 「ベルザードさんも、初めて戦った時から相当強くなってるでしょ。それにいま本気ではないでしょうに。というか、今日はいつもより乗りに乗ってませんか?」

 

 〈まあな。ドライグの人化サプライズもあったからな。まあ、それにつられたのさ!〉

 

 「くっ!」

 

 ベルザードさんはそう言いながら、俺に一撃を喰らわせる。俺がひるんだところで、一気に畳みかけてきている。

 

 〈行くぞ!!〉

 

 ドウッ!

 

 『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

 

 ベルザードさんは自分の魔力を圧縮して撃ちだしてきている。しかもご丁寧に倍加まで使って。

 

 「くそ!!」

 

 俺は体勢をすぐ立て直し、大量に飛んでくる圧縮魔力弾を避けていく。しかし、あちらのほうが早い。避けられないものは防御魔法陣で防御する。その魔力段は魔法陣をあっさりと突き破る。しかし、それでも時間に余裕ができるからやらないよりはましになる。

 

 〈ははは!まさか一撃もあたらんとは流石だ!!〉

 

 そうして、しばらく戦いは続いた。

 すると、ベルザードさんはとんでもないことを言い始める。

 

 〈よし、今日は折角だ。あれを使う!!〉

 

 「なっ!!」

 

 《〈―我、至りしは―〉》

 

 ベルザードさんはそう発言すると、あの切り札の呪文を唱え始める。

 

 《〈―寽の絶対を赫爓に貫きし二天龍なり―〉》

 

 《〈―極めるは、天龍の頂―〉》

 

 《〈―昇は、赤龍の覇道―〉》

 

 《〈我らは無限を降し、夢幻を誘う〉》

 

 《〈無限の理と晦冥の夢を穿ちて覇道を進む〉》

 

 《〈我、赫焉たる龍の帝王と成りて〉》

 

 《〈汝を、朱紅の幻想と光明の極限へと誘おう〉》

 

 《〈朱紅の極覇龍〘エヴァンズヴィル・エクストリーム・ドライブ〙!!〉》

 

 カッ!!

 眩い光と共に、ベルザードさんの姿が変わってゆく・・・

 ベルザードさんだけの覇龍。歴代最強と言われた所以・・・

 

 「っく、今までの100戦、使ってこなかったが、今日は使わせてもらう。赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)!」

 

 俺の左手に神器が現れる。

 

 〈イッセーも使うか!!〉

 

 「ああ。と言っても、倍加だけだ!」

 

 『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

 

 倍加させ、ベルザードさんと拳を打ちあう。

 すると、自分でも信じられないくらい強化されている。朱紅の極覇龍〘エヴァンズヴィル・エクストリーム・ドライブ〙を使ったベルザードさんの動きに反応できるようになりつつあった。

 

 〈うおっ!今まで己の肉体だけでやってきた成果か!!〉

 

 距離があき、遠距離戦となる。魔力弾をベルザードさんは撃ってくる。しかし、神器を使っているから、俺の防御魔法陣がその魔力弾を弾く。そして、俺の攻撃魔法が火を噴く。

 

 〈っく!〉

 

 俺の放った攻撃魔法がベルザードさんに向かう。ここにきてようやく攻撃が通るようになった。ベルザードさんは避けながら攻撃することにチェンジした。そのおかげか、手数が減ってきた。

 そこに漬け込み、さらに攻撃していく。

 そうして、さらにしばらく戦闘は続いた・・・・

 

 〈はあ、はあ、はあ・・・・〉

 

 「はあ、はあ、・・・」

 

 お互い、息が上がっている。

 

 〈ここまでだな。〉

 

 ベルザードさんの覇龍の時間が来た。

 

 「ふう~~~負けた~~!!」

 

 俺は悔しさ混じり声を上げる。

 

 〈何言ってんだイッセー。まさか、倍加だけであそこまで強くなるとか凄すぎだ!俺も少しひやひやしたんだぞ!?〉

 

 ベルザードさんは声を荒げながら言う。

 

 『つか、俺まだイッセーの禁手と戦ってないんだが?』

 

 次は不満げに言った。

 

 「だって、修行のためにやってるんだから・・・己が強くなればなるほど、この神器は光ってくるから。」

 

 俺はそう言い返した。

 

 〈それには賛成だがな・・・〉

 

 ベルザードさんはまだ納得しきれていない。

 

 「えっと、また今度ということで・・・」

 

 〈はあ、その今度とはいつになることやら・・・〉

 

 「もっと強くなってから・・・」

 

 〈ほんと、どこまで行く気なんだ・・・〉

 

 ベルザードさんは呆れていた。解せぬ。

 

 [さあ、イッセー。次は私だぞ?]

 

 すると、頃合いを見てなのか、ニトラが現れる。

 

 [イッセー。ひさしぶりに神器を使ったのか?]

 

 「ああ、そうだ。」

 

 [さらに強くなったな。イッセー。]

 

 「ああ、ありがとう。ニトラ。」

 

 ニトラにまた強くなったといわれる。そのことは俺のモチベーションになる。

 

 [さあ、イッセー。始めよう。禁手になってもならなくてもよいぞ?]

 

 「素のまんまで行く!!」

 

 そうして、ニトラとの第二戦が始まった。

 結果は見事にボコられました。しかもニトラは右手だけで俺を負かしたのだった。

 

 ―イッセーSIDE OUT―

 

 ――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ―ドライグSIDE―

 

 『う・・・ううん・・・』

 

 〈あ、ドライグ、起きた?〉

 

 私は気づいたら、寝ていたのだった。取りあえず、身体を起こすと、エルシャが居た。

 

 『ええ。私は確か・・・・イッセーに色々言われて・・・・・・』

 

 〈ああー!ドライグまた赤くなったー!さてはイッセーに謂われたことをおもいだしてるな?〉

 

 『うっ!そ、そうよ・・・』

 

 エルシャに図星を言われ、あっさりと認める。

 

 〈よかったね。ドライグ。イッセーに褒めてもらえて。〉

 

 すると、エルシャはさっきとはうって変わってそう言ってくる。

 

 『ええ。本当に・・・』

 

 はあ・・・イッセー・・・・私はイッセーのことを思い始める。愛しい宿主。少し前は子供だったから可愛かった。でも今はとてもかっこいい。正直どストライクだ。

 そして、私は思った。もっと、イッセーと長く居たい。でも、イッセーは人間。人間の寿命は短い。この幸せな生活もあと60年くらい・・・そう思うとそう思うと、苦しくなる。締め付けられる。出会いは別れ育てるのだ。イッセーはこのこと、どう思っているのか・・・

 私は少し落ち込んでいた・・・

 しかし、この時の私は思っても見なかった。

 まさか、この胸の苦しみが衝撃的な形で消え去ることを。

 

 ―ドライグSIDE OUT―

 

to be continued

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、いかがだったでしょうか。
伏線と言っても、本当にさいごだけでした。
今回は主にドライグちゃん要素でした。
ドライグは可愛く描けてたでしょうか。

さて、次回、物語は動きます!
乞うご期待!!!!
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