ハイスクールD×D ―魔法使いと龍―   作:shellvurn 次郎

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はいどうも、超時空殲滅魔法です。
これからどんどんスピード上げていくぜよ。

自分いつもハイケンスのセレナーデって曲を主として聞きながら書いています。凄いいい曲ですこれ。


No,XIX ~特訓!withシスターズ~

 イッセーSIDE

 

 カーテンから朝日が差し込む。

 俺はその明るい光によって、目を覚ました。

 

 「ん、朝か。」

 

 ここ最近は何かとゆったりした生活をしていた。

 この日本という国に住んで辺りからだろうか。

 平凡というくらしだ。

 時々生まれ故郷(あっち)に帰っての超刺激的な生活をすることも中々気に入っていたが、こうした生活も悪くない。家に引きこもってひたすら研究に没頭した生活も好きだったな。今思えば。そのおかげで、社会に取り残されはしたが。

 そんなゆったりとした生活の良さを噛み締めつつ、身体をおこし、リビングへ向かった。

 

 「あ、にぃにだ!」

 

 俺がリビングに行くと、驚いたことにすでにもう起きている者がいた。そのうちの一人が俺に気づいて俺のもとへトテトテと寄って来る幼女。

 

 「おお、おはよう、スイ。早いなぁ、起きるの。」

 

 「うん!どう?えらい?」

 

 「ああ、偉いぞ。」

 

 可愛らしく撫でて撫でてと言わんばかりのこの仕草に俺は耐えきれず、頭を撫でる。

 さらに一人、こちらへ寄ってくる。

 

 「ああーー!スーちゃんだけずるい!にいちゃん!私も!」

 

 スイ同様に撫でてあげる。

 

 「ああ。フローラ、お前もな。」

 

 「えへへ~~」

 

 撫でると嬉しそうな顔をしながらほほ笑む。何とも可愛い。

 くいっくいっ

 すると、俺の袖を引っ張ってくる二人の幼女。

 

 「むぅ・・・・・」

 

 「にぃ・・・・・」

 

 二人ともむくれた顔でこちらを見つめる。

 そんな顔もかわいい。

 

 「そんな顔するな。二人も撫でてやるさ。」

 

 俺は袖を引っ張って不機嫌だった二人の頭も撫でる。おまけに頬をすりすりするスキンシップもとる。

 二人は一瞬でご機嫌になった。

 

 「四人とも、おはよう。みんな、人化の術を覚えたのか。」

 

 「「うん!!」」

 

 「ドライグのおねーちゃんが教えてくれたんだよ。とっても丁寧にね。」

 

 「うん・・・・・クロ、とっても頑張った・・・・・」

 

 みんな各々そう言った。4人とも今まで人化は出来なかったようだが、近頃の特訓で成果が出たようだ。みんなすごく頑張ったようだ。みんなこんなに幼いのに術を覚えている。少し前は全くできなかったのに。みんなすくすくと成長しているようだ。ドラゴンとしての力も日々、微弱ながら強くなっている。伸びしろは小さいものの、これは良いことだ。

 俺は四人とも褒め、頭をなでる。

 四人ともとても幸せそうな顔をしている。こんなに喜んでもらえることは嬉しいものだ。

 最初に俺にトテトテと来た俺のことを「にぃに」と呼ぶこの子はスイ。上級種の龍、水龍(ストリーム・ドラゴン)の幼体だ。綺麗なマリンブルー色の髪を持つ子だ。

 次に俺のことを「にいちゃん」と呼ぶ緑色の髪の子はフローラ。こちらも上級種の龍、風凪龍(ウィンドミル・ドラゴン)の幼体。

 3人目に俺のことを「にぃ」と呼ぶこの子はクロア。上級種の龍、暗影龍(スキアーム・ドラゴン)の幼体だ。漆黒の髪を持つ大人しい子。そして頭が良い。知能だけ見れば、8人のうち一番だ。

 最後に俺のことを「にーさん」と呼ぶ子はヒカリ。上級種の龍、閃光龍(ライトレイ・ドラゴン)の幼体だ。光り輝く金髪を持つ元気な子だ。

 この子たちとルル、イズナ、アウローラ、ユキ合わせて8人が俺が預かっている妹たちだ。

 フローラ、ヒカリ、スイ、クロアはルルたちよりも小さい。人間で言えば、3,4歳ってところか。だからルルたちは少しお姉さんということになる。一番年長のユキ、アウローラはお姉さんと言うことを自覚しているのだろうか、よくこの子たちの面倒を早くから見ていた。少し早熟な気がしないでもない。だが、こちらとしても凄く助かっている。

 

 「そうか。おにーちゃん嬉しいぞ。お前たちが成長してくれて。」

 

 俺がそう言ってあげると4人は喜ぶ。

 そのしぐさは愛らしい。

 

 「でも、私たち、この術使っていると眠たくなっちゃってドラゴンの姿に戻っちゃうの。」

 

 「うん・・・・クロアたち、時間制限付き・・・・・」

 

 「そうだね~~早くユキおねーちゃんたちのようになりたい。」

 

 この子たちが言うように人化の術はまだ制限付きのようだ。まだ体力だったりがその術の維持に追いついていないのだろう。

 

 「大丈夫だ。ユキもアウローラもルルもイズナも最初はそうだったんだ。みんなもこれから頑張ればずっと人の姿でいられるさ。」

 

 俺が少ししょんぼり気味な4人を励ます。

 

 「ホントに・・・?」

 

 「ああ。俺もお前たちをちゃんと成長させる。」

 

 「やった~~」

 

 「じゃあ、じゃあ、にーさんにも今日私たちの特訓見てほしい!」

 

 「同意・・・・にぃにも見てほしい。」

 

 「ああ、分かった。」

 

 4人ともがぜんやる気だ。俺としてもうれしい。

 よっしゃ!!今日は特訓だな!

 

 「あら、おはよう。イッセー、スイ、フローラ、クロア、ヒカリ。早いわね。」

 

 そうこうしていると、ドライグがリビングへ来た。

 

 「あ!ドライグおねーちゃん!おはよう!」

 

 「ドライグ姉ーちゃん!遅いよ!」

 

 「ごめんね。ちょっとばかり眠かったの。」 

 

 ドライグはいつもスイ達4人と一緒の部屋で寝ている。いつもはドライグと一緒に起きるのだが、今日は違ったらしい。

 

 「おはよう。ドライグ。いつも済まないな。この子たちの面倒みてもらって。」

 

 俺は妹たちと戯れているドライグに礼を言う。

 

 「ううん。いいの。私もこの子たちを見守るの好きだから。可愛い妹が出来て私も嬉しい。それに、今こうしてこんな生活できるのもイッセーのおかげだから。イッセーの頼みだったからね。」

 

 ドライグはホントに幸せそうな顔をしながら言う。俺は少しそのドライグの笑顔に見惚れる。しかしよかった。俺も少し無茶をしたかいがあった。

 

 「そうだ、ドライグ。今日もこの子たちの特訓、頼めるか?俺も一緒に行きたいんだ。」

 

 「ええ。勿論喜んで。」

 

 ドライグは快く承諾してくれた。

 

 「なになに~~みんなそろって何の話~?」

 

 とそこにルルが現れる。

 そのすぐあとから、アウローラ、イズナ、ユキ、そしてティアがリビングへと入ってくる。

 

 「おお、イッセーもドライグも起きていたのか。それで何の話をしていたんだ?」

 

 「ああ、この子たち特訓の話だよ。今日も行こうって話をしてたところなんだ。」

 

 「あっ!スーちゃんもフーちゃんもクーちゃんもヒーちゃんも人の姿になれたんだね!おめでとう!」

  

 ルルは4人に飛びつく。

 

 「あっルルおねーちゃん・・・・・」

 

 「く、くるしいよ・・・」

 

 「あっごめんね・・・うれしくなっちゃって」

 

 「凄いよみんな!」

 

 「おめでとう。」

 

 ユキ、アウローラ、イズナも4人をほめている。ちゃんと姉妹している。とても微笑ましい光景だ。

 

 「なる程な。よく頑張ったな。」

 

 ティアもそう言いながら、4人に近づいて撫でる。

 

 「とまあ、こんな感じでな。ルル、ユキ、アウローラ、イズナ、お前たちも特訓に来るか?」

 

 俺は4人に訊いてみる。ま、言うまでも無いとは思うがな。

 

 「うん!」

 

 「私もいきます。」

 

 「そーだね。妹たちがこんなに頑張ったんだもんね。」

 

 「私たちも負けてられないよ!」

 

 お姉さん4人組もがぜんやる気だった。

 

 「と言うわけなんだティア。ティアにもついてきてもらいたい。」

 

 「ああ、もちろんいいぞ。まあ、いつものことだからな。」

 

 ティアは妹たちとスキンシップを取りながら頷いた。

 そんなこんなで今日は特訓日と言うことになったわけだ。 

 

 ――○●○――

  

 というわけで、俺たちはあのあとリビングから移動し、地下にあるドアからいつも訪れている特訓場所に行った。

 此処は強力な結界で囲まれた場所。岩場、森林、草原、湿地だったりと様々な地形が設定されている。

 そして、この結界で囲まれた修行場の入り口はこの小さな小屋にあるドアである。このドアは俺たちが住んでいる日本の別荘に繋がっている。ここに使われているのは父さんの魔法書に載っていた空間歪曲魔法の応用だ。この場所と別荘の地下のドアをつないだのだ。

 俺の第一の故郷の実家にも同様の仕掛けがあるのだが、そのことはまた次の機会に紹介しよう。

 

 「きゅう~~~」

 

 そして、ドラゴンの姿となった妹たちがそれぞれの特訓に入っていった。

 俺が今見ているのはドラゴンの姿になっているルルとイズナである。

 ルルは自然の現象である火を操ることのできるドラゴン。赤色の小さな体躯はそれを表している。イズナは雷を操ることのできるドラゴン。青色のその体躯は蒼雷と言う名にふさわしい。

 ルルは炎を操っている。身体の周りに炎を作ったり、炎の弾を形作って、飛ばしたりしている。また時折り口から炎を吹いている。炎の威力は中級悪魔にそこそこのダメージを与えられる程度と言ったところ。まだ生まれてから5年しかたっていない幼体ながら上出来だろう。

 イズナは雷を操っている。雷を身体に纏う、周囲に展開して雷の楯を作る、電撃を飛ばすなど、中々に上達している。威力はルルと同じか少し上だ。

 龍の代名詞、ブレスも威力は上がりつつある。火のブレスはともかく雷のブレスは中々珍しいが。

 ルルやイズナだけじゃなく、みんな上達している。ユキは主に氷、アウローラとヒカリは少し異なるが主に光、スイは水、クロアは影、フローラは風を操っている。ティア曰く、「今はまだ未熟ではあるが、将来的には龍王の攻撃力に匹敵するレベルまで高めることが期待できる。」とのこと。現役のドラゴンであり、龍王最強のティアが言うなら、間違いないだろう。俺としても、妹たちが将来の龍王候補となるのは嬉しいことである。

 とは言っても、俺がこの子たちに教えてあげられることはそんなに多くはない。俺は魔法に関しては自信があるが、ドラゴンの力の使い方は分かったものではない。ここは現役のドラゴンであるドライグやティアが教えた方がずっと良い。俺はあくまで二人のサポート的存在だ。

 それにしてもドラゴン界ではこの8人の子たちはとても幸運なんだとか。龍王や天龍に力の使い方を教えてもらうなんてことはめったにないらしい。まあ、ドライグに関してはより一層そうだろう。ここ1000年とちょっと、ドライグは滅んで神器になっていたのだから。これが公に出れば、とんでもないことだからな。

 

 「少し休憩を取るか。」

 

 開始して数時間後、ティアの一声で休憩を取る。

 

 「ティア、ドライグ、みんなの調子はどうだ?」

 

 俺は見ていない妹たちのことを聞く。

 

 「こっちは上々だ。3人とも少し威力が上がっている。」

 

 「私のところも。3人とも頑張っていたわ。」

 

 ドライグとティアがそれぞれに言った。どうやら心配はないな。

 

 「なあ、ドライグ、ティア。終わりになったら、俺たちも少しやらないか?」

 

 俺はせっかくここに来たので提案をした。

 

 「ああ、私もそう言おうとしてたところだ。」

 

 「奇遇ね。私も。」

 

 どうやら思考回路は俺たち三人とも一緒だったらしい。

 そんなわけで、修行の終わり掛け、妹たちが見る前で、俺たちは軽く戦った。ティアもドライグもさすが龍王、天龍としか言いようがない実力であった。昔よりも確実に実力は上がっている。ドライグは全盛期時代、聖書勢力大戦時の自分を大きく超えている。天龍が強いというのはもう昔の話になってしまった。ティアも同様だ。龍王最強である彼女はいまや過去の天龍レベルに到達していると言っていい。そしてそれさえも超えようとしている。これからも強くなっていくだろう。

 修行を開始してから半日が経過。日ももう落ちようとしている。いい時間なのでドアを通って家に戻っていった。

  

 ――○●○――

 

 家に帰った後、妹たちはドライグ、ティアと一緒に入浴している。家に帰った時間は午後6時だったので入浴にはちょうどよい時間だろう。

 俺はと言うと近くのコンビニで食べ物を購入している。ドライグ達は入浴中で一人で暇だったからな。  

 人数分のアイスを購入し、帰路に入る。 

 その途中、廃屋の横を通ろうとした時だ。

 

 「きゃあーーーーーーー!」

 

 女性の悲鳴が聞こえた。

 しかし、それだけではなかった。

 

 「(この気配・・・・・・・・)」

 

 女性の悲鳴が聞こえた位置から、見覚えのある気配がした。

 悪魔の気配だった。それも二体。

 俺は異形の者たちが関わっていることなので廃屋の中に入っていった。 

 

 「ヒヒヒヒ、さしぶりの獲物だぜ。」

 

 「ああ。この女も中々のものじゃないか。」

 

 「う・・・・うぅ・・・た、たすけ・・・」

 

 「ひゃひゃひゃ、助けなんてこねぇよ。ここはちょっとした結界を張っているんだ。人なんて近づいてこねぇよ。」

 

 中に入ると案の定二匹の悪魔が女性を襲っていた。このような光景は到底許せないな。心底うんざりする。

 俺は女性に対するこの酷い仕打ちを見逃せず、堂々とこいつらの前に姿を現す。

 

 「ん?何故ここに人間が?結界があったはずだ。」

 

 「おい、人間おまえはお呼びじゃねんだよ。」

 

 チンピラみたいな言葉遣いをする二匹の悪魔。

 俺は構わずこの二匹の悪魔に問う。

  

 「お前らこそ、ここで何をやってるんだ?」

 

 「何って、お前が見ての通りさ。さあ、貴様のことは見なかったことにしてやる。さあ、帰った帰った。」

 

 悪魔どもは余裕そうに言う。

 

 「そう言うわけにはいかないな。特に・・・貴様ら悪魔たちはな。」

 

 「!?貴様・・・・こちらの世界を知るものか・・・何者だ・・?」

 

 二匹の悪魔は俺が正体を言い当てると咄嗟に顔の色がかわる。

 すこし焦りもあるようだ。

 

 「俺が何者かは知らんでいい。ただの一般人だ。」

 

 こいつらに言う必要もないので適当に言ってやる。

 

 「一般人がこの結界を通るかよ・・・・」

 

 「ふん・・・不気味な奴だ・・・・」

 

 二匹は俺を警戒する。

 

 「貴様らはいわゆるはぐれだろ?ここには上級悪魔(笑)居て、そいつがここを自身の領地とかほざいているぞ。貴様らいいのか?その上級悪魔に刈られるぞ?」

 

 俺はこいつらにとっては都合が悪い情報を出す。

 

 「なに!?聞いていないぞ!?」

 

 「こんなところに上級悪魔が!?」

 

 なんだこいつら、知らなかったのか?

 というか、こいつら相当うろたえているな。

 

 「ど、どうする?」

 

 「んなもん一つしかねえ。ズラかるぞ。」

 

 「わかった。」

 

 と、こいつらの答えが出たらしい。

 こいつらは我が物顔で逃げようとしている。

 

 「じゃあな、人間。感謝するぜ。」

 

 「ホントなら殺していたところだが、礼だ。殺さないでおいてやる。」

 

 とカッコつけながら俺の横を去っていく。

 しかし、そんなことはさせない。

 ゴッ!!

 

 「グハぁ!!!」

 

 俺は振り返って悪魔に攻撃を与えた。その悪魔はぶっ飛び、廃屋の壁にぶち当たった。

 

 「テメッ!ゴハァ!!」

 

 引き続き二匹目の悪魔も攻撃する。

 

 「誰が逃がすといった?貴様ら悪魔はここが墓場だ。」

 

 俺は吹っ飛んだ二匹に一応宣戦布告する。

 

 「ゴホッゴホッ・・・貴様・・・こんなことをして、生きて帰れるとでも?」

 

 「不意打ち程度で調子に乗るなよ?人間。」

 

 悪魔どもは立ち上がり、こちらを睨んでくる。相当切れているな。

 

 「ふっ、馬鹿な奴だ。折角見逃してやろうと思っていたのにな。」

 

 「しゃべってないでさっさとかかってこい。」

 

 「・・・・・後悔するなよ、人間・・・・ふん!!」

 

 悪魔は魔法陣を展開し、魔力攻撃を放ってくる。

 見たところ、中級以上だな。

 こちらも防御結界で防ぐ。

 

 「なるほど。口だけではないようだ。なら!」

 

 悪魔どもの腕に見覚えのあるものが出現した。

 

 「貴様ら。それは・・」

 

 「ふっ驚いたか?これは神器(セイクリッド・ギア)龍の手(トゥワイス・クリティカル)だ。」

 

 「こちらは緑光矢(スターリング・グリーン)だ。」

 

 なんと、どちらの悪魔も神器(セイクリッド・ギア)を所有していた。

 

 「はぁ!!」

 

 龍の手(トゥワイス・クリティカル)を持った悪魔がこちらに肉弾戦を挑んでくる。

 両手に炎を纏いながら。

 

 「さらに俺の神器は亜種だったらしいな。炎もだせんだよ!!」

 

 俺はことごとく攻撃をさばいていく。

 緑色の矢も後ろからとんでくる。こいつらの連携攻撃は中々に洗練されている。

 

 「だが、甘いな。」

 

 「何!?グハぁ!!」

 

 俺は拳に魔法を纏わせ、鳩尾を殴りつけ、蹴り飛ばす。

 矢を放ってきた悪魔には魔法で波動を食らわす。

 

 「く、クソ!?何故だ・・・?この俺が人間に劣るだと?!」

 

 「ゴホッゴホッ・・・・・何だこれは・・・・?この強烈な痛みと苦しみは・・・・」

 

 二体の悪魔は血を吐きながら苦しみだす。

 何故かわからないようなので答え合わせをしてやる。

 

 「苦しいだろう?貴様ら悪魔にとっては。どうだ?俺が開発した光魔法。貴様らの天敵、天使共が操れる光力と同じような力だ。」

 

 「光魔法だと・・・?!」

 

 「貴様、まさか教会からの刺客か!」

 

 光と言った言葉から見当違いなことを言う悪魔。

 

 「全く違うな。」

 

 俺はとどめの魔法を展開する。

 

 「な・・・・なんだ・・それは・・・・」

 

 絶望する表情がうかがえる。

 

 「光魔法、光の槍(スピア)。」

 

 天使共が使うただの光力の槍を魔法で発現させ、悪魔どもに向けて放つ。俺の全力の1パーセント以下の力だ。もっと上位の威力の槍の魔法もある。それでもこいつらを消滅させるには十分だ。

 ザシュッ!! 

 

 「「ゴボォッ!!」」

 

 槍は悪魔の体を穿つ。悪魔は血一滴遺さず消滅した。

 

 「終わったか・・・・」

 

 処理を終え、襲われていた女性のもとへ行く。

 

 「大丈夫か?しっかりしろ。」

 

 「はい・・・・ありがとうございます・・・・」

 

 どうやら大丈夫なようだ。しかし、服をめちゃくちゃに破られていたので、魔法で修繕し、着せてあげる。

 と、少し気になることがあった。

 

 「ん?君はもしかして、妖怪の血が混じっているのか?」

 

 この少女からは異形の気配がした。

 

 「はい・・・妖狐と人間のハーフです・・・と言ってもそんなに力はありません。母はただの妖狐で父は普通の人間でした。」

 

 「そうか・・・」

 

 この少女の話を聞けば、両親は行方不明。悪魔から逃亡中だったらしい。そのさなか、はぐれに遭遇してしまったらしい。

 

 「あ、あの・・・私は・・・これからどうすれば・・・」

 

 少女はあまりにつらかったのか、泣き出す。

 

 「泣かないでくれ。わかった。取りあえず、行くところが無いなら、家に来い。」

 

 俺がそういうと、少女は驚いた顔をする。

 

 「え?いいんですか?」

 

 「ああ。構わない。少し騒がしいけど、それでもいいなら。」

  

 「い、いいえ。それでもお願いします。」

 

 「ん。わかった。立てるか?」

 

 「はい・・・・」

 

 俺は手を差し出し、少女は俺の手を掴む。少女はまるで生まれた小鹿が初めて立つかの如く、弱弱しくたった。腰が抜けるほど怖かったのか。

 

 「あ、あの・・・このまま手を繋いでもらっていいですか?」

 

 「ああ、構わない。」

 

 「ありがとうございます・・・」

 

 少女は少し嬉しそうにしながら歩く。

 

 「俺はイッセー。よろしくな。普通に名前で呼んでくれて構わない。」

 

 「私は伽耶です。よろしくお願いします・・・イッセーさん。」

 

 俺はとりあえず、このハーフ妖狐を保護することになった。

 しかし、ティアとドライグにみっちりとしごかれた。

 ナンデ?

 

 イッセーSDIE OUT

 

 ―――――――◇◆◇◆◇――――――――

 

 誠一SIDE

 

 おっす!俺は誠一。

 リアス部長の下僕悪魔になって悪魔家業を終えて部室に帰還したところだ!

 そして、ゆくゆくは上級悪魔になってハーレムを築くんだ!!

 実はここに来る前にとある子と出会った。

 そのこの名はアーシア。イタリアから来たらしい。

 なんでも、この街の教会に赴任することになったんだって。 

 しかし、迷っていたので案内した。あの教会、どう見ても使われてないようなところだったがな。

 それにしても穏やかで優しい子だった。また会えるかな。

 そんなことを思っていると、部長に厳しいお怒りをくらう。

 

 「教会に近づいちゃだめよ。」

 

 部長はいつになく険しい。

 

 「いい?教会は私たち悪魔にとっては敵地。踏み入れることはすなわち領地侵犯になるの。悪魔と天界の間で問題となるの。いつ光の槍が飛んできてもおかしくないのよ?教会の関係者にも関わっちゃダメ。悪魔祓いは本当に厄介なの。神器保有者(セイクリッド・ホルダー)ともなれば死と隣り合わせとなるの。セーイチ。」

 

 「は、はい。」

 

 あまりの迫力に俺は気圧される。

 

 「悪魔祓いを受けた悪魔はね、完全に消滅するの。普通の、人間としての死と違うの。無に帰してしまう・・・・それがどういうことか分かる?」

 

 「・・・・・」

 

 俺は無言になるしかなかった。

 

 「ちょっと熱くなってしまったわね。ごめんなさい。とにかく、これからは軽はずみな行動はしないでちょうだい。」

 

 「分かりました。」

 

 俺はこのリアス部長の言葉を重く受け止める。こんなに必死になってくれてるんだから。

 

 「あらあら。お説教は終わりました?」

 

 「朱乃さん。」

 

 リアス先輩のお説教が終わった直後、朱乃先輩が来た。タイミング良いな。

 

 「朱乃、どうかしたの?」

 

 「部長、アガレス大公から討伐依頼が届きました。」

 

 部長の顔が曇る。どうやら何かが始まるようだ―――

 

 ――○●○―― 

 

 はぐれ悪魔。

 そんな存在がいるらしい。

 主のもとを離れた悪魔。

 なるほど。あの時の堕天使のおっさんが言ってたはぐれ悪魔ってのはそういうことか。納得。確かにリアス部長の近くにいなかったな。

 力に溺れ、いろんなところで好き勝手やっているらしい。

 そのような存在に関しては滅ぼしても構わないという三大勢力間でも暗黙の了解があるらしい。

 俺たちはそのはぐれ悪魔がいる廃屋の近くに、部長、朱乃さん、木場、小猫ちゃんと共に来た。

 ちなみにはぐれ悪魔のことは木場から教えてもらった。

 

 「みんな、敵と遭遇するわ。気を引き締めて。」

 

 「「「「はい、部長。」」」」

 

 俺含め、全員の顔が険しくなる。

 俺たちは警戒をしながら、そのはぐれ悪魔が根城にしている廃屋に侵入していった。

 

 「・・・・・」

 

 その廃屋は誰もいなかった。静かだった。嵐が過ぎ去ったあとのように。

 

 「部長、誰もいませんよ。」

 

 俺は部長に言った。

 

 「おかしいわね。確かに大公から承った依頼はこの場所のはずなのに。」

 

 「部長、これを。」

 

 朱乃さんが何かを見つけたようだ。

 

 「これは・・・・」

 

 「戦ったあとね。あっちの壁にも何かが凄い勢いでぶつかった跡があるわ。」

 

 「魔力痕はありません。」

 

 「あちらには血の跡がありました。しかし、致死量の物ではありませんでした。ここで死んだとは考えにくいです。」

 

 「どうします?部長。」

 

 部長はこの残った後から考えて、判断する。

 

 「朱乃、大公には私から直接連絡するわ。」

 

 「わかりました。」

 

 「みんな、取りあえず、今日は帰っていいわ。獲物が死んだのか、逃げたのかは分からないけど、いないなら仕方ないわ。ただ、何者かが戦ったのは間違いないわ。これからは、はぐれ悪魔に加え、その者も見つけたら連絡して頂戴。私の領地に侵入した者を捕まえるのよ。」 

 

 「「「「了解!」」」」

 

 今日は戦闘することはなく、帰ることとなった。

 

 誠一SIDE OUT

 

 ――――――◇◆◇◆◇―――――

 

 

 

 




はい、どうでしたでしょうか?
はぐれ悪魔はバイサーさんではありませんでした。
バイサーさんの出番は先です。

―――――――――――――――――――――――
久しぶりの、設定、補足ミニコーナー

*スイ
 上級種の龍、水龍(ストリーム・ドラゴン)の幼体。
 名前の由来 水→スイ
 イッセーを呼ぶときはにぃに

*フローラ
 上級種の龍、風凪龍(ウィンドミル・ドラゴン)の幼体
 名前の由来 風の神フローラより
 イッセーを呼ぶ時はにいちゃん

*クロア
 上級種の龍、暗影龍(スキアーム・ドラゴン)の幼体
 名前の由来 影→黒→クロア
 イッセーを呼ぶときはにぃ

*ヒカリ
 上級種の龍、閃光龍(ライトレイ・ドラゴン)の幼体
 名前の由来 光から
 イッセーを呼ぶときはにーさん

*参考までに

長女 ユキ
次女 アウローラ
三女 ルル、イズナ
(以下四人は上記の4人にとって妹的存在。)
四女 ヒカリ、スイ
五女 フローラ
六女 クロア

全員、ドラゴンとしての素質は十分。将来の龍王候補。
ただし虹龍は戦闘タイプのドラゴンではない。個体数も少ないのでなるべく戦わない方向でイッセーたちは育てている。



 
 
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