ハイスクールD×D ―魔法使いと龍―   作:shellvurn 次郎

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どうも、超時空殲滅魔法です。
企業の方からなんと仕事の依頼が来ました。
自分の拙作をみて頂いて評価をもらえたようです。
いや~感無量ものですよ 


No,XXI ~強さと力~

 イッセーSDIE

 

 「ふっ、ふっ、ふっ・・・・・」

 

 よう、イッセーだ。

 最近出番がない?

 おいおいおい、待て待て待て。そんなことはない。

 まあ、それは置いといてと。

 俺は今、修行中だ。

 倒立しながらの腕立てをやっている。

 今は朝の5時くらいだ。早朝トレーニングを行っている。

 ティアやドライグ達はまだこの時間には起きていない。妹たちもこの時間にはさすがに起きてはない。

 そんなわけで言うわけで超久しぶりにソロトレーニングと言うわけだ。場所はこの別荘の庭で行っている。

 

 [ふふふ、こんな日もいつぶりかな。]

 

 俺が腕立てをしていると、ニトラがそう言う。

 

 「そうだな。今までは、訓練相手が居たり、妹たちの鍛錬を見たりしていたからな。」

 

 俺がティアたちに出会う前は俺は現実の世界じゃあいつも自分一人で鍛錬を続けていた。精神世界ではいつもドライグやニトラ、ベルザードさんやエルシャさんもいたからそこでは相手との実戦だったがな。

 

 [ふっ、懐かしいな。イッセーが研究を終えたころか。あの時はあの時で色々あった。]

 

 俺は昔のことを懐かしみながら腕立てを続ける。

 500回に到達したら、次は片手で倒立しながらの腕立てに入った。しかし、ただそれだけでは物足りない。

 

 「よし、ふっ!」

 

 俺は自信に重力魔法をかけ、自身にかかる負担を増大させる。

 ただトレーニングをしていても何もプラスにならないからな。

 この状態で今度は500回片腕だけで腕立てを開始する。

 

 [魔法使いでこんなことをするのはこの広い世界といえど、イッセーただ一人だけだな。]

 

 ニトラが苦笑しながら言う。

 

 「確かにな。」

 

 今の魔法使いたちはそう昔と変わりはしない。

 自分の人生を魔法の研究に捧げる。自分の研究するテーマを決め、それを突き詰めるのだ。かくいう俺も、長い時間を研究に捧げた。

 

 「だが、魔法だけじゃあニトラには勝てない、そうだろ?」

 

 [当然だ。まだまだイッセーには負けないさ。]

 

 ニトラはえっへんと言った感じで嬉しそうに言った。

 今の俺の目標はニトラに少しでも近づくことだ。魔法の神にして、ドラゴンであるニトラに勝つには魔法のみならず、自身の体も鍛えている。こうでもしなければニトラに近づけないのだ。

 元々、俺のこの習慣は父の教えから来ている。その教えが、今でも生きている。父さんには感謝しなければならない。

 ニトラの壁は余りにも高い。いや、もはや高いという言葉だけでは表せないほどだ。全く、強すぎにもほどがある。

 

 [とは言え、イッセー。お前は昔とは比べ物にならないほど強くなったのは明らかだ。いまや、お前に完勝出来る者を探す方が困難なくらいにな。]

 

 と、ニトラから称賛される。

 

 「それはこの世界だけの話だろ?ニトラ。」

 

 俺は素直に喜べないでいた。

 

 [それはそうだが、それでも私は十分すぎるほど成長したと言い切れる。それに、ライバルがいるお前は非常に恵まれているぞ。]

 

 「確かにそうだな。俺には、強力なライバルがいるからな。あいつらもいたから今の強さにも到達することができたからな。」

 

 強くなるための方法。それは強くなったやつの数だけ、あると思う。

 元からその強さを持つ神仏。

 力の塊であり、力を象徴する龍種。

 修行してその力を身に着けた者。

 様々な強さがある。

 勿論、俺にも強さを身に着けるための自論がある。

 ニトラが言うように、俺がこのレベルになることが出来たのはニトラという、最高の師に出会えたこと、ドライグという最高の相棒に出会えたこと、やさしい姉のような存在のティアに出会えたこと、そしてあいつらのような戦闘バカと死闘を演じたことが大きな要因だろう。

 しかし、それだけではない。自分がやってきたことに自信を持つことも、また強さだ。 

 

 [イッセー、そんなにほめるな。照れるじゃないか。]

 

 「なんだ?ニトラ。照れてるのか?ニトラはそんなたまじゃないだろ。」

 

 [失礼な。私だってな、その、あれだ・・・・す、好いてる男にそんなこといわれたら・・・うぅ・・・心臓が・・・]

 

 ニトラがなにかブツブツ言っている。良く聞こえなかったが・・・・

 

 「ん?ニトラ、何か言ったか?最後の方が聞こえなかったぞ。」

 

 俺はニトラに訊く。

 

 [ふっ、何でもないさ・・・・]

 

 ニトラは少し寂しそうに言った。

 

 〈んだよ、イッセー。俺にあったことは糧にならなかったのかー?〉

 

 すると、久しくしていた男から愚痴がこぼれた。

 

 「いやいや、そうはいってない。ベルザードさん。」

 

 と俺がなだめた相手は俺の一代前の先輩である赤龍帝王、ベルザードさんだ。いつも俺の精神世界で修行相手をしてくれてた人。

 男性最強の赤龍帝だった男だ。

 3代の白龍皇を倒すどころか一方的に血祭りに上げたっていうほどだ。その伝説は凄まじい。赤龍帝王の名で知られ、裏社会でその武勇伝は今だ廃れてない。

 

 〈ホントかよイッセー。なんかおまけ感が満載な気がするんだがな?〉

 

 ベルザードさんは少しムスッととしている。

 

 〈まったく、イッセーくんはそんなこと言ってないでしょ。なに拗ねてるのよ。〉

 

 と、ベルザードさんを諫めるのは女性最強の赤龍帝であるエルシャさん。独特な戦い方で白龍皇を退け、家族を守ったんだとか。

 二人とも、俺の尊敬する先輩たちだ。

 

 〈ていうか、私たち久々の登場ね。〉

 

 〈メタいぞ、エルシャ。〉

 

 〈はーい。〉

 

 エルシャさんのメタい発言は置いておいて、俺は3人と会話を挟みつつ、修行に励んだ。

 

 〈つか、俺の名前を今でも聞くっていうのは少し大げさじゃないか?〉

 

 ベルザードさんはいぶかしげに言う。

 

 「そんなことはない。何年か前にもベルザードさんの名前を聞いたよ。その人曰く、ベルザードさんの武勇伝に憧れてんだってさ。」

 

 〈それ何処でだよ。〉

 

 「ちょっとした修行先で。」

 

 〈ふーん。〉

 

 ベルザードさんは興味なさそうにしれっとしているが、少し嬉しそうだ。

 俺が修行相手になったそいつだが、俺の知り合いである。これからも成長するだろう。

 

 〈良かったじゃない。ベルザード。私なんて名前残るほどでもなかったのよ?〉

 

 エルシャさんは不満げに言った。

 

 「エルシャさんの名前も残っているぞ?」

 

 不満をもらすエルシャさんにとっては吉報を言う。

 

 〈え?ほんとに?〉

 

 エルシャさんは疑り深く訊いてくる。

 

 「ああ。エルシャさんはベルザードさんみたいに大々的に表に出ているわけは無くてな、密かに語り継がれているようだ。それに特に女性の方々に人気だって言ってた。そう言ってたのは前に出会った女性戦士と魔法使い。」

 

 〈そうなのね~〉

 

 この女性戦士と魔法使いは同じく俺の知り合い。

 特に魔法使い。魔女なんだが時々俺のもとにやってきて指南を受けている。才能は抜群である。

 何はともあれエルシャさんは嬉しそうだ。

 もし裏社会のことを歴史の教科書にするならば、この二人は必ず掲載されるはずだ。

 他の赤龍帝は聞いたところによればどれも力に溺れた愚か者だったらしいが。

 

 〈にしても平和ね~〉

 

 〈ほんとだぜ。俺が現役だった頃はとにかく白い奴がうるさかった。〉

 

 エルシャさんとベルザードさんは自身の昔を懐かしむ。

 

 「俺もだ。二人の話は聞いていたが、まさかここまで一度もその白い龍ってやつに合わないとは思わなかった。」

 

 俺自身も正直驚いている。

 一度や二度、ぶつかるのは覚悟してたんだ。

 

 〈ホント、白と赤の運命って終わっちゃったわね~~なんかほっとしたわ。私が相手した白い龍もお馬鹿さんだったわけだし。〉

 

 エルシャさんはこれまた嬉しそうに言った。

 

 〈だがよ、白い龍が全員愚か者だったわけじゃない。〉

 

 ここでベルザードさんが意外なことを言った。

 

 〈そうなの?〉

 

 「初耳だな。是非その話を聞かせてほしい。」

 

 [私も聞こう。]

 

 面白そうな話だったので俺は倒立片腕立てを終えて少し休憩に入った。

 

 〈わかった。これは現役んときにドライグにしてもらった話だ。〉

 

 俺はその話に聞き入る。

 

 〈白龍皇にも強い奴はいたらしいんだ。たった一人だけだがな。もちろん、力に溺れずにいた。〉

 

 〈そうだったの。少し見方を考えなきゃね。〉

 

 ベルザードさんはエルシャさんの見解に相槌を打ち、さらに続けた。

 

 〈そいつは初代、白龍皇だ。強さは中々にぶっ飛んでいたらしい。生命力を吸い取り、暴走する危険な『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』だが、そいつは制御していたらしいな。ただ、時代が俺たちよりもはるかに前だったから会わなかったんだ。ドライグもそいつのことだけは認めてたんだ。たくよぉ、どうせ遭遇するんだったらそいつが良かったぜ。〉

 

 ベルザードさんはとても残念そうにため息をこぼす。

 

 〈へえ、凄いじゃない。あれを制御できるなんて。普通に私より強いわね。〉

 

 エルシャさんはそう称賛する。

 まさか、そんな奴がいたとはな。

 

 「会ってみたかったな。そいつにさ。」

 

 おっと、悪い癖が出てしまった。

 

 〈ふふふ。イッセーも戦闘好きよね。〉

 

 「一度くらいは白い龍と戦いたいから。ぜいたくを言えば、白い龍(バニシング・ドラゴン)、白龍皇アルビオン・グウィバー本人と。」

 

 〈はっははは!そう来たか!もはや神器所有者では物足りないか!〉

 

 ベルザードさん大声で笑う。

 

 〈白龍皇もこう言われては気の毒よねぇ。それ以前に今現在何をしてるのでしょうね。今代の白龍皇は。〉

 

 〈さあな。その話は聞かんが。〉

 

 ベルザードさんの言う通りだ。

 白龍皇のことなど今まで興味なかったからずっとほったらかしにしてた。

 でもベルザードさんの話を聞いて興味がわいた。

 あーなんか戦いたくなってきた。

 

 「探しに行こうかな。」

 

 俺はそう呟いた。

 

 〈いいんじゃない?〉

 

 〈おう、今のイッセーは負けねぇよ。ぜってぇー。〉

 

 二人とも背中を推してくれるようだ。

 俺は今赤龍帝ではない。元がついてしまうが戦いにいくことにした。暇なときには。

 そう話をしていると完全に日が出ていた。

 そろそろみんなが起きるころだろう。

 

 「さて、良い時間だし切り上げるか。」

 

 〈そうか。〉 

 

 〈イッセーまたあとでね。〉

 

 [ではな。]

 

 全員とのコネクトが切れる。

 俺は庭から家に戻り、シャワーで汗を流す。

 

 「ふぅ、さっぱりした。」

 

 「あ、イッセーさん。おはようございます。」

 

 バスルーム、ドレッシングルームから出ると、俺に元気よく挨拶をする少女と廊下でばったりと出会う。

 

 「おはよう、伽耶。」

 

 この少女は伽耶。一時的にここで保護している妖怪のハーフだ。金髪にピンとたった耳が特徴だ。今までは隠していたのだが、ここで保護したことで隠す必要は無くなったため、こんな姿でいる。

 

 「どうしてシャワーを?」

 

 「朝の鍛錬してたんだよ。」

 

 「そんなに早くから・・・・だからあんなにお強いんですね。尊敬します。」

 

 「まあ、いつも続けていることだから。」

 

 伽耶は目をキラキラさせながら言う。俺にとっては当たり前のことだが、尊敬されるのは良いものだ。

 

 「お腹へったろ?今から作るから。」

 

 俺は朝食の準備をする。

 

 「へ?家事もするのですか?」

 

 伽耶はきょとんとしている。

 

 「そうだぞ?以外か?」

 

 「い、いえ!素敵だと思います!」

 

 「そうか。」

 

 「わ、私手伝います!ここに住まわせてもらっている身です!何もしないわけにはいきません!」

 

 伽耶は自分から手伝いを申告する。

 いい子だなぁ。別に保護しているんだからいいのに。でも決意は固そうだな。引いてくれなさそうだ。

 

 「わかった。一緒に作ろう。」

 

 「はい!」

 

 伽耶は笑顔でおれと朝食を作るのだった。

 伽耶と朝食を作っていると、リビングに人が入ってくる。

 

 「おはよーーにいたん!」

 

 「おはようございます、おにいさま、伽耶さん。」

 

 「おはよう、二人とも」

 

 ルルとアウローラ、ティアが最初に入ってくる。

 

 「おはよう、ルル、アウローラ、ティア。」

 

 「おはようございます、ルルちゃん、アウローラちゃん、ティアさん。」

 

 俺たちもあいさつをかえす。

 

 「おにいちゃん、おねえちゃんおはよう。」 

 

 「おはよう。おにーさん。伽耶さん。」

 

 「にーさん、おねーさんおはよ。」 

 

 「にいちゃん、ねぇちゃん、おはよう。」

 

 「にぃに・・・おはよう・・・」

 

 「にぃ・・・・おは・・よう・・・」

 

 ユキ、イズナ、ヒカリ、フローラ、スイ、クロアもあいさつする。

 スイとクロアは人見知りで伽耶には挨拶できていない。

 

 「おはようございます、皆さん。」

 

 「おはよう。スイとクロア、ちゃんと伽耶にも挨拶しないとダメだぞ。」

 

 ダメなところは叱ってあげる。ただ甘いだけではだめだ。

 

 「うん、にぃ、ごめん・・・」

 

 「ごめん、なさい・・・・」

 

 「い、いいんですよ!イッセーさん。気を使わなくても!」

 

 伽耶はそう言っているが、そう言うわけにもいかない。

 

 「そういうわけにはいかないよ。ほら、クロア、スイ。」

 

 「おはよう・・・」

 

 「おはよう・・・ございます・・・」

 

 「おはよう、スイちゃん、クロアちゃん。」

 

 二人ともぎこちないが頑張った。

 

 「よく言えた、ふたりとも。」

 

 俺は二人をなでてあげる。

 やればできる子たちだ。

 

 「おはよう、イッセー、伽耶ちゃん。」

 

 「おはよう。」

 

 「お、おはようございます、ドライグさん。」

 

 ドライグが来て、全員そろったところで朝食をとる。

 今日は妹たちとドライグ、ティア、伽耶と過ごした。

 伽耶の面倒見の良さには舌を巻いた。

 伽耶は人間でいえば中学生くらいだ。お姉さんってこともあって妹たちと一緒に遊んで上げたりと、妹たちによくしてくれてる。

 しかし、感心してばかりはいられない。伽耶のこれからのこと、考えていかねばならない。

 

 「イッセー、そう言えばこの前堕天使と戦ったそうだな。」

 

 夜、伽耶のこれからのことを考えている最中、ティアから先日のことを聞かれた。

 

 「ああ。大した力もない下級なやつだ。」

 

 とはいえ、最後の攻撃はまだマシになったな。

 

 「倒したのか?」

 

 「いや、片腕もっていったら直ぐに逃げやがったな。」

 

 「珍しいな。イッセーともあろうものが仕留め損ねるとは。」

 

 ティアが珍しそうに言った。

 

 「あの程度の相手、別にいつでも殺せるさ。ただ、このへんをちょろちょろされるのも面倒だ。次は逃がさないさ。堕天使の仲間もな。」

 

 「ふっ、そうか。今日の夜にでも狩りに行っていいんだぞ?ドライグ達にはうまくいっておいてやるが。」

 

 ティアからそう提案される。

 

 「そうだな。気が向いたらそいつらの根城へ向かおう。」

 

 「イッセーよ、それはすなわち行かないと言っているようなものだぞ?」

 

 「別にそうは行ってないが。」

 

 「いーや。イッセーが気が向いたこと今まであったか?特にその堕天使は弱いのだろう?弱きものに興味を抱かないのがイッセーだ。」

 

 ティアは自信満々に言う。

 俺のことはどうやら見抜かれているようだ。

 

 「俺のこと、よくわかっているな。ティアは。嬉しいぞ。」

 

 「当たり前だ。イッセーと何年一緒にいると思っている。」

 

 「違いないな。」

 

 俺たちは苦笑しながらリビングへ戻っていった。

 

 イッセーSIDE OUT

 

 ―――――◇◆◇◆◇――――――

 

 誠一SIDE

 

 よう、誠一だ。

 俺は今、木場、小猫ちゃんと一緒に教会へ向かってるぜ。

 しかし、教会に近づくにつれ、悪寒が走る。

 

 「堕天使は確実にいるようだね。」

 

 木場が確信をもって言う。

 やはりな。

 この身体を走る嫌な気配。間違いようがない。

 

 「着いたね。」

 

 教会が見える位置につき、身を隠した。

 木場が教会の図面を広げ、内部構造を把握する。

 

 「よし、取りあえず分かった。」

 

 「いきましょう。」 

 

 俺たちは遂に敵地に侵入する。

 聖堂に入ると、ロウソクに火がともされ、内部を照らしている。

 見た感じは普通の教会だ。

 すると、俺たちの前に神父が現れる。

 

 「おやおやおやぁ~?なんかいると思ったら、悪魔さんじゃ、あ~りませんか~~」

 

 俺たちの目の前に現れたのは銀髪の神父だった。

 手には銃を持っている。

 小猫ちゃんも木場も警戒を強めている。

 

 「何者だい?」 

  

 「俺はフリード・セルゼンでござんす!悪魔祓いの組織の末端の管理職やってるっすよ。それで?悪魔さんたちはなぜここに?あ、もしかして?ぼくちゃんにぶっ殺されにきてくれたんすかぁ~?そんならぼくちゃん本気だしちゃいますよぉ!首ちょんぱですわ!」

 

 フリードはふざけた態度でしゃべりながら懐から光の剣をだす。

 

 「おい、アーシアがいるところはどこだ?」

 

 俺は焦りを孕みながら言った。

 

 「あぁ?アーシアたんだぁ?そんならその祭壇の地下への階段おりたところですぞ?」

 

 以外にもこいつはあっさり吐きやがった。

 

 「まあ、通すとは言ってないですがねっ!」

 

 神父はこちらに切りかかってくる。

 

 「やらせないよ!」

 

 木場はその攻撃になんなく対応する。

 木場と神父は互いの攻撃をいなす。互角じゃねぇか!!すげぇ!やるじゃねぇか木場!

 

 「やるね、かなり強いよキミ。」

 

 「あんたもなやるじゃん。なら、俺ちょっと本気出しちゃいますわ。」

  

 ドゴっ!

 神父はつばぜり合いから木場の剣を弾き、蹴りを入れる。

 

 「ぐっ!!」

 

 木場はその攻撃によろめく。

 

 「・・・つぶれろ」 

 

 次は小猫ちゃんが机を投げつけた!なんつー怪力だ!

 

 「おっと!」

 

 神父は机を剣で切り裂いた。

 まずいぜ。あいつ、つえぇじゃねーか

 

 「セーイチくん!ここは僕たちが引き受ける!」

 

 「セーイチ先輩は先に行ってください。」

 

 木場と小猫ちゃんは俺を先に行かせようとしてくれてる。

 

 「ここは頼んだぜ!」

 

 俺は二人の厚意を受け取り、地下へと進んだ。

 とある部屋の前にたどり着いた。

 そして、扉を開くとそこには――

                             

 「あら、来ちゃったの?でも、残念。一歩遅かったね。」

 

 そこには、床に倒れているアーシアと自分の手にあるアーシアの神器に見惚れているレイナーレがいた。

 

 「アーシア・・・・・・」

 

 俺は床に倒れているアーシアに目が行った。

 

 「ああ、その子もう持ってっていいわよ。用済みだから。これで私は至高の堕天使になれたから。」

 

 「アーシアぁぁ!!!」

 

 俺はアーシアのもとに行き、彼女を抱き上げる。

 アーシアは目を閉じたままだ。

 それに、少し冷たかった。

 俺の怒りは限界を超えている。

 こんな奴の為に、アーシアは・・・・・

 こいつを倒す。絶対にだ。

 俺はアーシアを傷つかないように部屋の隅へ移動させた。 

 

 「神器(セイクリッド・ギア)!!」

 

 俺は神器を出現させ、再びレイナーレのもとに来た。

 

 「あら、どうしたの?てっきり逃げるかと思ったけど。」

 

 「うるせぇ。てめぇを倒すに決まってんだろ。」

 

 「あはははは!あなたが私を?寝ぼけてるの?前あんなにぼこぼこにしてあげたのに?」

 

 レイナーレは嘲笑うかのように言った。

 

 「理屈じゃねんだよ!!神器(それ)はアーシアのだ!てめえが持っていいもんじゃねぇ!返しやがれ!レイナーレぇぇぇ!!!!」

 

 俺はレイナーレに拳を突き出す。

 レイナーレは翼を広げ、それを華麗によけ、宙に浮かぶ。

 

 「単純な戦力差があなたと私にはあるの。この差は埋められるわけがない。わかる?だから、あなたに私を倒すことなんて、できないのよっ!!」

 

 レイナーレはそう言って光の槍をおれに飛ばす。

 ドスッ!

 光の槍が俺の太ももを貫いた。

 

 「ぐぁっぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 あまりの痛みに俺は叫んだ。

 クソ!!やべぇ!

 全身に力が入らねぇ。

 とにかく、こいつを抜く!!

 

 「うがぁぁぁぁぁっぁぁあ!!」

 

 「へぇ、本当に大したものね。私の槍を抜くなんて。ホントに頑丈ね。」

 

 槍は抜いた!

 しかし、状況がやばいことには変わりねぇ!

 どうする?

 このままじゃあ、死ぬ!

 此処で終わりなのかよ?

 ふいに眠るアーシアへ視線が映る。

 いや、ここで終わるわけには、いかねぇ!

 俺は、敵をとる!

 

 「ここは、神様にでもお祈りするか?いや、神様は助けてくれなかったからな。俺悪魔だし。じゃあ、悪魔の長の魔王様に頼んでみるか。」

 

 「?何かしら?もしかして痛みでおかしくなったのかしら?」

 

 レイナーレを無視して俺は続けた。

 

 「魔王様。この目の前のむかつく堕天使を一発殴りたいんで、邪魔が入らないようにしてください・・・・なんでもします・・・・一発だけでいいんだ。こいつを、殴る力を・・・・」

 

 俺は必死に頼んだ。足の感覚はもうない。

 だが、俺は立ち上がった。

 

 「うそ?そんな・・・ありえない!立ち上がれるわけがない!私の光をもろにくらって!!」

 

 「ああそうだ。チョー痛ぇさ。でもな、今はお前への怒りのほうが!!痛みなんかよりもつえぇんだよ!!」

 

 「くっ!!」

 

 「お前もだ!神器(セイクリッド・ギア)!!なあ!!ホントはすげぇ力持ってんだろ!いまここでその力を俺にくれ!!ここでやらなきゃ、ダメなんだよ!わかったら、力を貸せ!セイクリッド・ギアぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 カッ!!

 俺が叫び終わると、俺の神器(セイクリッド・ギア)は眩い光を発した。

 

 「何よ!?!?何なのよ!これは!!」

 

 あまりの光景に驚きを隠せないレイナーレ。

 

 「もっとだ・・・もっと力を貸せ!!セイクリッド・ギア!!」

 

 すると、更に強い光を発する。

 しかし、それだけではなかった。

 

 「熱っ!?!?」

 

 光とともにとんでもない熱さが俺を襲った。

 なんだ?!これは!?

 俺の腕に装着された籠手は光と焔を出し続ける。

 やべぇ!

 俺の腕が焼けるように熱い!!

 俺の神器(セイクリッド・ギア)の形が変化していく!!

 しばらくすると光と熱さが収まっていく。 

 俺は自分の両腕を見てみた。その瞬間、俺は目を見開いた。

 驚いたことに左手にも同じような形の籠手が装着されていた!!

  

 「これは・・・・」

 

 両腕の籠手。

 あきらかに変化していた。

 オレンジと赤色が混じった色の籠手。

 力もみなぎってきている。

 先ほどから痛みを感じない。

 

 「うそよ・・・なによこれ・・・・・?た、ただの龍の手(トウワイス・クリティカル)でしょ・・・・?それが、こんな・・・・・この波動、上級悪魔クラスじゃない・・・」

 

 レイナーレの言動が見るからにおかしかった。怯えているようだった。

 チャンスだ!

 奴は今明らかに動揺している。

 

 「くっ!」

 

 レイナーレは苦し紛れに槍を放つ。 

 

 「はっ!」

 

 俺はその槍を拳で薙ぎ払った。光の槍は簡単に消し飛んだ。さっきまでが何だったんだってくらい。

 

 「い、いや・・・こないで!!」

 

 レイナーレは見るからに怯え、翼を広げて逃げようとする。

 ガッ!

 

 「逃がさない。」

 

 俺は奴を上回るスピードで追いつき、奴の腕を左手で掴んだ。

 

 「あ、熱い、熱い、熱い、熱い!!!何なのよこれ!!離してぇ!!!」

 

 俺が掴んだ腕はジュウジュウと肉の焼ける音をたてている!見るからにとんでもない重傷だ! 

 すげぇ!なんだよこの神器(セイクリッド・ギア)!!ただ掴んだだけでこの威力かよ!!なんつー炎だ!!

 

 「ぶっ飛んどけ!クソ女!!」

 

 俺はこの熱さにやられているレイナーレにダメ押しの一撃を食らわせる。

 そのとき、俺の右の拳には炎が現れ、炎を纏ったパンチをやつの顔面に叩き込んだ!!

 レイナーレはきれいな放物線を描き、壁を突き破っていった。

 

 「へっ、ざまーないぜ。クソ堕天使。」

 

 俺は一矢報いたが、その場で意識を手放した。

 

   

 誠一SIDE OUT




はい、いかがだったでしょうか?
誠一くんのセイクリッド・ギアの正体、どんどん明らかにしていきますよ。
名前とかは次のお話になりましょうぞ。
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